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最適使用推進ガイドライン対象品目
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
片頭痛発作の発症抑制
通常、成人にはフレマネズマブ(遺伝子組換え)として4週間に1回225mgを皮下投与する、又は12週間に1回675mgを皮下投与する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトIgGは胎盤を通過するので、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
アナフィラキシー、血管浮腫、蕁麻疹等があらわれることがある。
1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒、発疹、蕁麻疹
**薬物過敏症、腫脹
注射部位
注射部位疼痛(21.9%)、注射部位硬結(19.3%)、注射部位紅斑(17.7%)、注射部位反応(そう痒感、発疹等)
臨床試験において、2,475例中57例(2.3%)に本剤に対する抗体の産生が認められ、そのうち30例(1.2%)に中和抗体の産生が認められた。
健康成人8例にフレマネズマブ225mg及び675mgを単回皮下投与した時の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを図16-1及び表16-1に示す1)。
用量
tmaxa)(day)
Cmax(µg/mL)
t1/2、Z(day)
AUC∞(µg・h/mL)
225mg(8例)
7.0(4.5-7.1)
28.6(3.95)
33.6(5.31)
42,400(8,096)
675mg(8例)
5.0(3.5-11.0)
111(32.5)
31.4(6.87)
146,000(49,600)
平均値(標準偏差)、a)中央値(最小-最大)
片頭痛患者の成績を用いた母集団薬物動態解析により、フレマネズマブを4週間に1回225mg及び12週間に1回675mgを12箇月間反復皮下投与した時の血漿中濃度推移を推定した(図16-2)。いずれの投与方法においても投与開始後3箇月で定常状態に近づき、投与開始後6箇月までに定常状態に達した。4週間に1回225mg及び12週間に1回675mg投与時の定常状態における累積係数の平均値±標準偏差は、Cmaxでそれぞれ2.20±0.361及び1.18±0.0902、AUCτでそれぞれ2.28±0.393及び1.18±0.0913であった。また、消失半減期は約30日であった2)。
反復性片頭痛患者(4週間当たりの頭痛日数が6日以上14日以下かつ片頭痛日数が4日以上)(356例、国内症例301例を含む)を対象とした12週間のプラセボ対照二重盲検比較試験において、フレマネズマブ225mgを4週間に1回又はフレマネズマブ675mgを12週間に1回皮下投与した。主要評価項目であるベースラインから初回投与後12週での4週間当たりの片頭痛日数の変化量は、プラセボ群と比べフレマネズマブ両群で有意に減少した(表17-1)3)。
投与群
ベースライン
投与後12週の4週間当たり
変化量a)
プラセボ群との差a)
例数
平均値±標準偏差
最小二乗平均値±標準誤差
群間差[95%信頼区間]p値
プラセボ群
116
9.0±2.8
8.2±3.7
-1.02±0.38
-
フレマネズマブ225mg/4週群
121
8.6±2.5
4.9±3.0
-4.00±0.37
-2.98[-3.74, -2.23]p<0.0001
フレマネズマブ675mg/12週群
117
8.8±2.5
5.0±3.3
-4.02±0.38
-3.00[-3.76, -2.24]p<0.0001
a) 投与群、性別、国及びベースラインでの予防薬使用の有無を固定効果、ベースラインでの片頭痛日数及び片頭痛発症後年数を共変量とした共分散分析
副作用発現頻度は、フレマネズマブ225mg/4週群で121例中32例(26.4%)、フレマネズマブ675mg/12週群で118例中37例(31.4%)であった。主な副作用は、フレマネズマブ225mg/4週群では注射部位紅斑19例(15.7%)、注射部位硬結17例(14.0%)、注射部位疼痛10例(8.3%)、注射部位そう痒感7例(5.8%)及び注射部位腫脹4例(3.3%)、フレマネズマブ675mg/12週群では注射部位疼痛16例(13.6%)、注射部位硬結14例(11.9%)、注射部位紅斑14例(11.9%)、注射部位出血3例(2.5%)、注射部位そう痒感2例(1.7%)及び注射部位腫脹2例(1.7%)であった。
慢性片頭痛患者(4週間当たりの頭痛日数が15日以上かつ片頭痛日数が8日以上)(569例、国内症例479例を含む)を対象とした12週間のプラセボ対照二重盲検比較試験において、フレマネズマブ225mg(初回のみ675mg注))を4週間に1回又はフレマネズマブ675mgを12週間に1回皮下投与した。主要評価項目であるベースラインから初回投与後12週での4週間当たりの中等度以上の頭痛日数の変化量は、プラセボ群と比べフレマネズマブ両群で有意に減少した(表17-2)4)。
190
13.5±5.0
11.2±5.4
-2.45±0.43
フレマネズマブ225mg/4週群b)
187
13.2±5.4
9.3±5.9
-4.12±0.43
-1.67[-2.54, -0.80]p=0.0002
189
13.4±5.4
9.5±6.0
-4.14±0.43
-1.69[-2.55, -0.82]p=0.0001
a) 投与群、性別、国及びベースラインでの予防薬使用の有無を固定効果、ベースラインでの中等度以上の頭痛日数及び片頭痛発症後年数を共変量とした共分散分析b) 初回のみ675mgを投与
副作用発現頻度は、フレマネズマブ225mg/4週(初回のみ675mg)群で188例中55例(29.3%)、フレマネズマブ675mg/12週群で190例中61例(32.1%)であった。主な副作用は、フレマネズマブ225mg/4週(初回のみ675mg)群では注射部位硬結32例(17.0%)、注射部位紅斑29例(15.4%)、注射部位疼痛14例(7.4%)、注射部位そう痒感10例(5.3%)及び注射部位腫脹3例(1.6%)、フレマネズマブ675mg/12週群では注射部位疼痛24例(12.6%)、注射部位硬結23例(12.1%)、注射部位紅斑23例(12.1%)、注射部位そう痒感3例(1.6%)及び注射部位出血3例(1.6%)であった。
反復性片頭痛患者(4週間当たりの頭痛日数が6日以上14日以下かつ片頭痛日数が4日以上)(874例、国内症例75例を含む)を対象とした12週間のプラセボ対照二重盲検比較試験において、フレマネズマブ225mgを4週間に1回又はフレマネズマブ675mgを12週間に1回皮下投与した。主要評価項目であるベースラインから初回投与後12週での4週間当たりの片頭痛日数の変化量は、プラセボ群と比べフレマネズマブ両群で有意に減少した(表17-3)5)。
群間差[95%信頼区間]p値b)
290
9.1±2.7
6.5±3.7
-2.20±0.24
287
8.9±2.6
4.9±3.7
-3.66±0.25
-1.47[-2.01, -0.93]p<0.0001
288
9.2±2.6
5.3±4.0
-3.45±0.25
-1.25[-1.79, -0.72]p<0.0001
a)投与群、性別、地域及びベースライン時の片頭痛予防薬使用の有無を固定効果、ベースラインでの片頭痛日数及び片頭痛発症後年数を共変量とした共分散分析b)Wilcoxon rank-sum検定(共分散分析による残差の正規性についてShapiro-Wilk検定で有意(p<0.0001)であったため、事前の規定に従いWilcoxon rank-sum検定を主要な解析とした)
副作用発現頻度は、フレマネズマブ225mg/4週群で290例中138例(47.6%)、フレマネズマブ675mg/12週群で291例中137例(47.1%)であった。主な副作用は、フレマネズマブ225mg/4週群では注射部位疼痛85例(29.3%)、注射部位硬結71例(24.5%)、注射部位紅斑51例(17.6%)、注射部位そう痒感4例(1.4%)、注射部位出血3例(1.0%)、注射部位腫脹3例(1.0%)及び注射部位発疹3例(1.0%)、フレマネズマブ675mg/12週群では注射部位疼痛83例(28.5%)、注射部位硬結57例(19.6%)、注射部位紅斑55例(18.9%)、注射部位出血9例(3.1%)及び悪心5例(1.7%)であった。
慢性片頭痛患者(4週間当たりの頭痛日数が15日以上かつ片頭痛日数が8日以上)(1,130例、国内症例109例を含む)を対象とした12週間のプラセボ対照二重盲検比較試験において、フレマネズマブ225mg(初回のみ675mg注))を4週間に1回又はフレマネズマブ675mgを12週間に1回皮下投与した。主要評価項目であるベースラインから初回投与後12週での4週間当たりの中等度以上の頭痛日数の変化量は、プラセボ群と比べフレマネズマブ両群で有意に減少した(表17-4)6)。
371
13.3±5.8
10.4±6.4
-2.46±0.31
フレマネズマブ225mg/4週群c)
375
12.8±5.8
8.0±6.3
-4.56±0.30
-2.11[-2.76, -1.45]p<0.0001
13.2±5.5
8.5±6.3
-4.26±0.31
-1.81[-2.46, -1.15]p<0.0001
a)投与群、性別、地域及びベースライン時の片頭痛予防薬使用の有無を固定効果、ベースラインでの中等度以上の頭痛日数及び片頭痛発症後年数を共変量とした共分散分析b)Wilcoxon rank-sum検定(共分散分析による残差の正規性についてShapiro-Wilk検定で有意(p=0.0063)であったため、事前の規定に従いWilcoxon rank-sum検定を主要な解析とした)c)初回のみ675mgを投与
副作用発現頻度は、フレマネズマブ225mg/4週(初回のみ675mg)群で379例中194例(51.2%)、フレマネズマブ675mg/12週群で376例中186例(49.5%)であった。主な副作用は、フレマネズマブ225mg/4週(初回のみ675mg)群では注射部位疼痛89例(23.5%)、注射部位硬結89例(23.5%)、注射部位紅斑72例(19.0%)、注射部位出血8例(2.1%)、注射部位そう痒感8例(2.1%)及び浮動性めまい6例(1.6%)、フレマネズマブ675mg/12週群では注射部位疼痛106例(28.2%)、注射部位紅斑80例(21.3%)、注射部位硬結73例(19.4%)、注射部位出血7例(1.9%)及び浮動性めまい7例(1.9%)であった。
片頭痛患者(反復性片頭痛:16例、慢性片頭痛:34例、全例国内症例)を対象とした52週間の非盲検長期投与試験において、フレマネズマブ225mg(慢性片頭痛は初回のみ675mg注))を4週間に1回、計13回又はフレマネズマブ675mgを12週間に1回計5回皮下投与した時、片頭痛日数の推移は表17-5のとおりであった7)。
1箇月後
3箇月後
6箇月後
12箇月後
13.9±5.5日(50)
9.8±6.6日(50)
11.8±7.1日(50)
11.0±6.4日(47)
10.5±6.6日(45)
(平均値±標準偏差(例数))
副作用発現頻度は50例中17例(34.0%)であり、主な副作用は、注射部位紅斑12例(24.0%)、注射部位硬結5例(10.0%)、注射部位疼痛4例(8.0%)、注射部位そう痒感3例(6.0%)及び注射部位腫脹2例(4.0%)であった。注)本剤の承認された用法及び用量は、4週間に1回225mg、又は12週間に1回675mgの皮下投与である。
フレマネズマブは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に選択的に結合し、2つのアイソフォーム(α-及びβ-CGRP)のCGRP受容体への結合を阻害するヒト化モノクローナル抗体であり、CGRPに高い親和性(α-CGRP:KD=159pM、β-CGRP:KD=112pM)と選択性を有し、CGRP関連ペプチド(アミリン、カルシトニン及びインテルメジン)には結合しない。アドレノメデュリンとは一過性の弱い相互作用が認められた(この親和性はCGRPと比較して約20,000倍以上弱い)。片頭痛患者では発作時に血漿中CGRP濃度が上昇していること、また片頭痛患者にCGRPを投与すると片頭痛発作を誘発することから8)、フレマネズマブはCGRP活性の阻害作用により、片頭痛発作の発症を抑制すると考えられる9),10)。
フレマネズマブは、カニクイザルへの単回静脈内投与により、皮膚へのカプサイシン塗布による血流量増加を抑制した10)。
フレマネズマブ(遺伝子組換え)〔Fremanezumab(Genetical Recombination)(JAN)〕
フレマネズマブは、遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、マウス抗ヒトカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)抗体の相補性決定部、ヒトフレームワーク部及びヒトIgG2の定常部からなる。H鎖のAla331及びPro332がそれぞれSerに置換されている。フレマネズマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。フレマネズマブは、448個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ2鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約148,000)である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1.5mL×1オートインジェクター
1) 社内資料:健康成人における薬物動態試験(2021年6月23日承認、CTD2.7.6.2)
2) 社内資料:母集団薬物動態解析(2021年6月23日承認、CTD2.7.2.3)
3) 社内資料:反復性片頭痛患者を対象とした日韓二重盲検比較試験(2021年6月23日承認、CTD2.7.6.3)
4) 社内資料:慢性片頭痛患者を対象とした日韓二重盲検比較試験(2021年6月23日承認、CTD2.7.6.3)
5) 社内資料:反復性片頭痛患者を対象とした二重盲検比較試験(国際共同EM短期試験)(2021年6月23日承認、CTD2.7.6.3)
6) 社内資料:慢性片頭痛患者を対象とした二重盲検比較試験(国際共同CM短期試験)(2021年6月23日承認、CTD2.7.6.3)
7) 社内資料:片頭痛患者を対象とした日韓長期投与試験(2021年6月23日承認、CTD2.7.6.3)
8) Lassen, L. H. et al.:Cephalalgia.2002;22(1):54-61.
9) 社内資料:In vitro機能性評価試験(2021年6月23日承認、CTD2.6.2.1)
10) 社内資料:神経性血管拡張動物モデルにおける作用(2021年6月23日承認、CTD2.6.2.1)
大塚製薬株式会社 医薬情報センター
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