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緑内障、高眼圧症
通常、1%製剤を1回1滴、1日1回点眼する。なお、十分な効果が得られない場合は、2%製剤を用いて1回1滴、1日1回点眼する。
全身的に吸収され、β遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。
心機能を抑制し症状が増悪するおそれがある。
血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、かつ症状をマスクすることがある。
アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
一般に生理機能が低下している。
β遮断剤(全身投与)
全身的なβ遮断作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。
相加的にβ遮断作用を増強させる。
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
過剰の交感神経抑制を来すおそれがあるので、減量するなど注意すること。
相加的に交感神経抑制作用を増強させる。
カルシウム拮抗剤
徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全等があらわれることがある。併用する場合には用量に注意すること。
相互に作用が増強される。
アドレナリン
類薬(チモロールマレイン酸塩点眼液)でアドレナリンの散瞳作用が助長されたとの報告がある。
アドレナリンのβ作用のみが遮断され、α作用が優位になる。
β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作を誘発することがあるので、咳・呼吸困難等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高度な徐脈に伴う失神があらわれることがある。
β-受容体遮断による刺激伝導系抑制作用・心拍出量抑制作用により、房室ブロック、洞不全症候群、洞停止等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全、冠攣縮性狭心症があらわれることがある。,,
結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
眼
眼刺激症状(しみる感じ、疼痛、灼熱感、かゆみ、乾燥感等)
霧視、異物感、眼脂、結膜炎、眼瞼炎、眼瞼腫脹、羞明感、角膜障害(角膜炎、角膜びまん性混濁、角膜びらん等)、視力異常、眼瞼発赤
眼底黄斑部の浮腫・混濁注1)
循環器
徐脈
低血圧、不整脈、動悸、胸痛
呼吸器
呼吸困難
鼻症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)、咳、咽喉頭症状(違和感等)
その他
頭痛、不快感、倦怠感、めまい、悪心、味覚異常(苦味等)、皮膚炎、発疹
血糖値の低下、筋肉痛、こわばり(四肢等)、脱力感、抑うつ、重症筋無力症の増悪
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症の患者(14例)に本剤2%(7例)又はミケラン点眼液2%(7例)を両眼に1滴単回点眼した時の最高血漿中カルテオロール濃度(平均値±標準誤差)はそれぞれ1.727±0.651ng/mL(点眼2時間後)及び1.180±0.384ng/mL(点眼30分後)であった1)。
カルテオロールは、ヒト肝ミクロゾームチトクロームP450の分子種のうち、主としてCYP2D6により代謝される4)(in vitro)。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者146例を対象として実施した二重盲検比較試験において、本剤1%(1回1滴、1日1回、8週間点眼)の眼圧下降効果は、ミケラン点眼液1%(1回1滴、1日2回、8週間点眼)と同等であった(図17-1、表17-1)5)。
製剤
症例数
眼圧降下度(mmHg)
差
95%信頼区間
本剤1%
70
-4.6±0.3
0.09
[-0.67, 0.85]
ミケラン点眼液1%
65
-4.6±0.2
眼圧下降度:平均値±標準誤差、差:平均値(症例数は点眼8週後の症例数を示す。)
副作用発現頻度は、本剤1%で74例中9例(12.2%)、ミケラン点眼液1%で72例中10例(13.9%)であった。副作用は、本剤1%では浮動性めまい2例(2.7%)、眼そう痒症、霧視、結膜充血、乾性角結膜炎、結膜浮腫、眼脂、頭痛、嘔気及び皮膚炎が各1例(1.4%)、ミケラン点眼液1%で眼刺激4例(5.6%)、眼そう痒症2例(2.8%)、霧視、眼瞼炎、眼瞼紅斑、眼瞼そう痒症、眼の異常感、アレルギー性結膜炎、倦怠感、AST増加、ALT増加及び血中コレステロール増加が各1例(1.4%)であった。
74
-6.32±2.87
-0.65
[-1.66, 0.34]
75
-5.67±3.30
眼圧下降度:平均値±標準偏差、差:平均値(症例数は点眼60日後の症例数を示す。)ITT:Intent-to-treat
副作用発現頻度は、本剤1%で74例中2例(2.7%)、ミケラン点眼液1%で75例中1例(1.3%)であった。副作用は、本剤1%では点状角膜炎及び浮動性めまいが各1例(1.4%)、ミケラン点眼液1%で低血圧1例(1.3%)であった。
本剤2%
117
-6.09±3.18
0.004
[-0.80, 0.81]
ミケラン点眼液2%
111
-6.09±2.97
副作用発現頻度は、本剤2%で120例中8例(6.7%)、ミケラン点眼液2%で115例中7例(6.1%)であった。副作用は、本剤2%では味覚異常3例(2.5%)、眼刺激、点状角膜炎、浮動性めまい、呼吸困難及び徐脈が各1例(0.8%)、ミケラン点眼液2%で眼刺激、乾性角結膜炎、味覚異常、浮動性めまい、呼吸困難、咽喉乾燥及び浮動性めまい・胸痛・多汗症が各1例(0.9%)であった。
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者124例を対象として実施した非盲検試験において、本剤2%(1回1滴、1日1回、8週間点眼)の眼圧下降効果は、ミケラン点眼液2%(1回1滴、1日2回、8週間点眼)と同程度であった(図17-4、表17-4)2)。
58
-4.7±1.9
0.5
[-0.2, 1.1]
60
-5.2±1.8
眼圧下降度:平均値±標準偏差、差:平均値(症例数は点眼8週後の症例数を示す。)
副作用発現頻度は、本剤2%で62例中2例(3.2%)、ミケラン点眼液2%で62例中2例(3.2%)であった。副作用は、本剤2%では眼瞼炎及び咳嗽が各1例(1.6%)、ミケラン点眼液2%で眼刺激及び眼充血が各1例(1.6%)であった。
カルテオロール塩酸塩は内因性交感神経刺激様作用を有するβ受容体遮断薬である7)。健康成人におけるフルオロフォトメトリー試験の結果、並びに緑内障及び高眼圧症患者におけるトノグラフィー試験の結果から、カルテオロール塩酸塩は房水産生の抑制により眼圧を下降させるものと推察されている8),9)。
健康成人にカルテオロール塩酸塩持続性点眼液2%を1回点眼し、レーザースペックル法により視神経乳頭での組織血流量を測定したところ、視神経乳頭近傍上耳側網脈絡膜において組織血流の指標となるMean blur rate(MBR)値の有意な増加が認められた12)。
カルテオロール塩酸塩〔Carteolol Hydrochloride(JAN)〕
5-[(2RS)-3-(1,1-Dimethylethyl)amino-2-hydroxypropyloxy]-3,4-dihydroquinolin-2(1H)-one monohydrochloride
C16H24N2O3・HCl
328.83
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)又は酢酸(100)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.0~6.0である。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
約277℃(分解)
アルミピロー開封後は遮光して保存すること。
プラスチック点眼容器:2.5mL×10本
1) 社内資料:臨床薬理試験(2007年4月18日承認、CTD2.7.6.1)
2) 川瀬和秀 ほか:日本眼科学会雑誌.2010;114(11):976-982.
3) 社内資料:血漿中カルテオロール濃度の比較(2007年4月18日承認、CTD2.7.6.3)
4) Kudo, S. et al.:Eur J Clin Pharmacol.1997;52(6):479-485.
5) 山本哲也:日本眼科学会雑誌.2007;111(6):463-472.
6) Demailly, P. et al.:Br J Ophthalmol.2001;85(8):921-924.
7) Yabuuchi, Y. et al.:Jpn J Pharmacol.1974;24(6):853-861.
8) 新家 真 ほか:日本眼科学会雑誌.1980;84(12):2085-2091.
9) 松生俊和 ほか:眼科臨床医報.1983;77(10):1654-1657.
10) 社内資料:ウサギにおける眼圧上昇抑制作用(2007年4月18日承認、CTD2.6.2.2)
11) 渡辺耕三 ほか:応用薬理.1983;26(1):1-8.
12) 梅田和志 ほか:あたらしい眼科.2013;30(3):405-408.
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