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処方箋医薬品注)
高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
通常、成人にはベムペド酸として180mgを1日1回経口投与する。
HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない場合を除き、HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること。
症状が悪化し痛風を引き起こすおそれがある。
本剤の非結合形の血中濃度が上昇するおそれがある。重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で臨床用量に相当又は下回る曝露で、胎児の骨格所見(肩甲骨と肋骨の弯曲)の発現頻度の増加が報告されている。また、動物実験(妊娠期及び授乳期ラット)で臨床用量の曝露量以下で、出生児の学習能力の遅延、死産児数の増加・生存率低下、及び体重の低値が報告されている。,,
授乳しないことが望ましい。ヒトで乳汁中への移行が報告されている。,
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
血液
貧血、ヘモグロビン減少
代謝
高尿酸血症
痛風
肝臓
肝機能異常、肝機能検査値上昇
AST上昇、ALT上昇
腎臓・泌尿器
血中クレアチニン増加、血中尿素増加、糸球体濾過率減少
その他
四肢痛
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人に本剤180mgを空腹時に単回経口投与した時の、血漿中ベムペド酸濃度推移及び薬物動態パラメータを図16-1及び表16-1に示す2)。
用量
例数
tmax(h)
Cmax(µg/mL)
AUCinf(µg・h/mL)
t1/2(h)
180mg
6
2.00(1.00-2.00)
17.8(2.99)
280(59.3)
20.1(4.18)
平均値(標準偏差)、tmaxのみ中央値(最小値-最大値)
健康成人に本剤180mgを空腹時に1日1回14日間反復経口投与した時の、血漿中ベムペド酸の薬物動態パラメータを表16-2に示す。14日間反復経口投与後のAUCtauと単回経口投与後のAUC24の比により算出したベムペド酸の累積係数の平均値は2.35であった2)。
AUCtau(µg・h/mL)
2.00(2.00-3.00)
30.7(6.57)
391(118)
25.2(4.83)
健康成人17例に本剤180mgを単回経口投与した時、空腹投与時に対する食後投与時のベムペド酸のCmax及びAUCinfの幾何平均比はそれぞれ0.88及び0.98であった3)(外国人データ)。
ベムペド酸のヒト血漿蛋白結合率は99.3%であった4)(in vitro、平衡透析法)。
授乳中の健康成人女性8例に本剤180mgを1日1回6日間反復経口投与した時、乳汁中への移行が認められた。乳児の平均1日摂取量は0.0331mg/日、相対的乳児投与量は0.479%と推定された5)(外国人データ)。
ベムペド酸の代謝へのCYPの寄与は小さく、主にNADPH依存性の酸化及びUGT2B7によるグルクロン酸抱合により代謝される6)(in vitro)。
健康成人6例に14C-ベムペド酸240mg注1)を単回経口投与した時、投与放射能量の62.1%が尿中から、25.4%が糞便中から回収された。糞便中及び尿中にそれぞれ投与量の5%未満が未変化体として排泄された7)(外国人データ)。
本剤180mgを単回経口投与した時、正常な腎機能を有する被験者(Ccr:90mL/min以上、6例)と比較し、軽度(eGFR:60~89mL/min/1.73m2、6例)、中等度(eGFR:30超~59mL/min/1.73m2、6例)及び重度(eGFR:30mL/min/1.73m2以下、6例)の腎機能障害のある被験者では、ベムペド酸のCmaxはそれぞれ1.23倍、1.15倍及び0.97倍、AUCはそれぞれ1.18倍、1.76倍及び1.90倍であった8)(外国人データ)。透析中の末期腎不全の被験者(eGFR:15mL/min未満、11例)に本剤180mgを透析1時間前及び透析23時間後に単回経口投与した時、正常な腎機能を有する被験者(10例)と比較し、ベムペド酸のCmaxはそれぞれ0.84倍及び0.83倍、AUCはそれぞれ1.47倍及び1.75倍であった9)(外国人データ)。本剤を投与された2,403例(日本人159例を含む)を対象とした母集団薬物動態解析の結果より、正常な腎機能を有する患者と比較し、軽度及び中等度の腎機能障害のある患者では、ベムペド酸の定常状態におけるAUCはそれぞれ1.39倍及び1.88倍であった10)。
本剤180mgを単回経口投与した時のベムペド酸のCmax及びAUCは、正常な肝機能を有する被験者(8例)と比較し、軽度の肝機能障害のある被験者(Child-Pugh分類A、8例)ではそれぞれ0.89倍及び0.78倍、中等度の肝機能障害のある被験者(Child-Pugh分類B、8例)ではそれぞれ0.86倍及び0.84倍であった。軽度及び中等度の肝機能障害被験者における非結合形のベムペド酸のCmaxは0.81倍及び1.38倍、AUCは0.73倍及び1.31倍であった11)(外国人データ)。
健康成人20例において、プロベネシド(UGT阻害剤)500mg 1日2回投与と併用して本剤180mgを単回経口投与した時、ベムペド酸単独投与時と比較して、ベムペド酸のCmax及びAUCはそれぞれ1.23倍及び1.74倍であった12)(外国人データ)。
以下の①~④の4試験において、本剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤の薬物相互作用が検討された。①健康成人11~12例にベムペド酸240mg注1)とシンバスタチン20mg、プラバスタチン40mg又はロスバスタチン10mgを併用投与した。②健康成人12例に本剤180mgとアトルバスタチン80mg、シンバスタチン40mg、プラバスタチン80mg又はロスバスタチン40mgを併用投与した。③高コレステロール血症患者40例にベムペド酸120mg注1)又は240mg注1)とアトルバスタチン10mgを併用投与した。④高コレステロール血症患者41例に本剤180mgとアトルバスタチン80mgを併用投与した。上記の試験の結果、HMG-CoA還元酵素阻害剤単独投与時と比較して、アトルバスタチンのCmax及びAUCはそれぞれ0.99~1.69倍及び1.29~1.77倍、ロスバスタチンのCmax及びAUCはそれぞれ1.68~2.08倍及び1.45~1.69倍、シンバスタチン酸(活性代謝物)のCmax及びAUCはそれぞれ1.43~1.52倍及び1.91~1.96倍、プラバスタチンのCmax及びAUCはそれぞれ1.36~2.04倍及び1.46~1.99倍であった13),14),15),16)(外国人データ)。
健康成人40例において、本剤180mg 1日1回投与と併用してエゼチミブ10mgを単回経口投与した時、エゼチミブ単独投与時と比較して、エゼチミブのCmax及びAUCはそれぞれ1.16倍及び1.11倍、エゼチミブのグルクロン酸抱合体のCmax及びAUCはそれぞれ1.80倍及び1.67倍であった。エゼチミブ10mg 1日1回投与と併用して本剤180mgを単回経口投与した時、ベムペド酸単独投与時と比較して、ベムペド酸のCmax及びAUCはそれぞれ1.08倍及び1.05倍であった17)(外国人データ)。
2型糖尿病被験者19例に本剤180mg及びメトホルミン500mgを併用投与した時、メトホルミン単独投与時と比較して、メトホルミンのCmax及びAUCはそれぞれ1.04倍及び0.97倍であった18)(外国人データ)。
健康成人16例に本剤180mg及び経口避妊薬(ノルエチンドロン1mg及びエチニルエストラジオール0.035mg)を併用投与した時、経口避妊薬単独投与時と比較して、ノルエチンドロンのCmax及びAUCはそれぞれ1.22倍及び1.03倍、エチニルエストラジオールのCmax及びAUCはそれぞれ1.09倍及び0.96倍であった19)(外国人データ)。
HMG-CoA還元酵素阻害剤及び/又はHMG-CoA還元酵素阻害剤以外の高コレステロール血症治療薬を投与中注2)のコントロールが不十分又は不耐の高LDLコレステロール血症患者注3)96例(家族性高コレステロール血症患者を含む)を対象に、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。本剤180mgを1日1回12週間投与した結果、主要評価項目である投与12週時におけるLDL-コレステロールのベースラインからの変化率は表17-1のとおりであった。また、LDL-コレステロールの平均変化率の推移は図17-1のとおりであった20)。
プラセボ群
本剤群
ベースライン値(mg/dL)a
137.67±21.661(48例)
134.50±25.134(48例)
12週時(mg/dL)a
130.91±21.528(45例)
99.89±21.579(46例)
変化率(%)b, d
-3.46±1.901
-25.25±1.864
群間差(%)c, d
-
-21.78[-26.71, -16.85]
p値d
<0.001
a:平均値±標準偏差b:最小二乗平均値±標準誤差c:最小二乗平均値[両側95%信頼区間]d:投与群、HMG-CoA還元酵素阻害剤への反応別(HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分/HMG-CoA還元酵素阻害剤に不耐)、評価時期、投与群と評価時期の交互作用を固定効果、ベースライン値、ベースライン値と評価時期の交互作用を共変量として含め、誤差共分散構造はunstructuredとしたMMRM解析、有意水準5%(両側)。
副作用発現頻度は、48例中3例(6.3%)であり、副作用は関節痛、筋痙縮及び四肢不快感が各1例(2.1%)であった。
HMG-CoA還元酵素阻害剤及び/又はHMG-CoA還元酵素阻害剤以外の高コレステロール血症治療薬を投与中注4)のコントロールが不十分又は不耐の高LDLコレステロール血症患者注5)130例(国内第Ⅲ相試験からの継続例29例及び新たに組み入れられた101例、家族性高コレステロール血症患者を含む)を対象に、非盲検非対照長期試験を実施した。本剤180mgを1日1回52週間投与した結果、最終評価時におけるLDL-コレステロールのベースラインからの変化率は表17-2のとおりであった。また、LDL-コレステロールの平均変化率の推移は図17-2のとおりであった21)。
継続例29例
新規例101例
ベースライン値a(mg/dL)
119.1±24.51
136.9±25.12
最終評価時a, b(mg/dL)
104.9±20.72
99.5±23.85
変化率c(%)
-9.52±3.614
-26.32±1.691
a:平均値±標準偏差
b:52週投与完了例及び中止例の最終評価
c:平均値±標準誤差
副作用発現頻度は、130例中19例(14.6%)であり、主な副作用は高尿酸血症8例(6.2%)、血中尿酸増加3例(2.3%)であった。
ベムペド酸は肝臓においてETC-1002コエンザイムA(ETC-1002-CoA)へと活性化されてから、アデノシン三リン酸クエン酸リアーゼ(ACL)を阻害する。ACLはコレステロール生合成経路の3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルコエンザイムA(HMG-CoA)還元酵素の上流酵素である。ETC-1002-CoAによってACLが阻害されると、肝臓のコレステロール合成が低下し、低比重リポ蛋白質受容体(LDLR)の発現誘導によって血中の低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)が低下する。
ベムペド酸のCoA活性体であるETC-1002-CoAは、ヒトACL活性阻害作用を発揮した22)(in vitro)。
ヒト初代肝細胞において、ベムペド酸は脂質合成を阻害し、LDLR蛋白の発現量を増加させた22)(in vitro)。また、ベムペド酸はマウス肝臓においてLDLR蛋白の発現を促進させた23)。
食事誘発性の高コレステロール血症モデル動物において、ベムペド酸は血中のLDL-Cを低下させた24),25)(ハムスター、マウス)。
食事誘発性の高コレステロール血症モデル動物において、ベムペド酸は動脈硬化病変面積を低下させた23),26)(マウス、ミニブタ)。
ベムペド酸〔Bempedoic Acid(JAN)〕
8-Hydroxy-2,2,14,14-tetramethylpentadecanedioic acid
C19H36O5
344.49
白色~オフホワイトの固体である。N,N-ジメチルアセトアミド及びエタノール(99.5)に溶けやすく、水に極めて溶けにくい。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
PTP:100錠(10錠×10)
1) 社内資料:毒性試験(2025年9月19日承認、CTD2.6.6)
2) 社内資料:単回及び反復投与試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
3) 社内資料:食事の影響試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.1)
4) 社内資料:In vitro血漿蛋白結合試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.2.2)
5) 社内資料:乳汁移行性試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
6) 社内資料:In vitro代謝試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.2.2)
7) 社内資料:マスバランス試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
8) 社内資料:腎障害患者を対象とした単回投与試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
9) 社内資料:透析中の末期腎不全患者を対象とした単回投与試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
10) 社内資料:母集団薬物動態及び薬力学解析(2025年9月19日承認、CTD2.7.2.3)
11) 社内資料:肝障害患者を対象とした単回投与試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
12) 社内資料:プロベネシドとの薬物相互作用試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
13) 社内資料:スタチンとの薬物相互作用試験1(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
14) 社内資料:スタチンとの薬物相互作用試験2(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
15) 社内資料:スタチンとの薬物相互作用試験3(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.3)
16) 社内資料:スタチンとの薬物相互作用試験4(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.3)
17) 社内資料:エゼチミブとの薬物相互作用試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
18) 社内資料:メトホルミンとの薬物相互作用試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.3)
19) 社内資料:経口避妊薬との薬物相互作用試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
20) 社内資料:高コレステロール血症患者を対象とした国内プラセボ対照二重盲検試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.4)
21) 社内資料:高コレステロール血症患者を対象とした国内長期投与試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.4)
22) 社内資料:作用機序;ACL阻害作用、脂質合成阻害作用、及びLDLR誘導作用(2025年9月19日承認、CTD2.6.2.2)
23) 社内資料:高コレステロール血症モデルマウスにおける肝LDLR誘導作用と動脈硬化進展抑制作用(2025年9月19日承認、CTD2.6.2.2)
24) 社内資料:高コレステロール血症モデルハムスターにおける血漿脂質低下作用(2025年9月19日承認、CTD2.6.2.2)
25) 社内資料:高コレステロール血症モデルマウスにおける血清脂質低下作用(2025年9月19日承認、CTD2.6.2.2)
26) 社内資料:高コレステロール血症モデルミニブタにおける動脈硬化進展抑制作用(2025年9月19日承認、CTD2.6.2.2)
大塚製薬株式会社 医薬情報センター
〒108-8242 東京都港区港南2-16-4品川グランドセントラルタワー
電話 0120-189-840FAX 03-6717-1414
*本剤は新医薬品であるため、平成18年3月6日付 厚生労働省告示第107号に基づき、2026年11月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされています。
大塚製薬株式会社
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