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適用の前に十分な検査を実施し、高脂質血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
ガンマオリザノールとして、通常成人1日300mgを3回に分けて食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ガンマオリザノールとして、通常成人1日10~50mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、過敏性腸症候群に用いる場合は、1日最高50mgまでとする。
症状を増悪させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
めまい・ふらつき、浮上感
眠気
頭痛・頭重感、いらいら感等
消化器
嘔気・嘔吐、腹痛、下痢、便秘、腹部膨満感、食欲不振
腹部不快感、腹鳴、胸やけ、げっぷ、無味感、口内炎等
過敏症
発疹、そう痒、皮膚異常感
潮紅等
循環器
血圧上昇
動悸等
肝臓
AST、ALT上昇等の肝機能障害
その他
倦怠感、体のほてり、不快感、夜間頻尿
口渇、浮腫、脱力感
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
ラット中期発がんモデルで、ガンマオリザノールを0.2%以上の濃度で飼料に混ぜて与えると肺腫瘍発生頻度を上昇させたとの報告があるが1),2)、0.04%の濃度では肺腫瘍発生頻度は上昇しなかったことが報告されている2)。ガンマオリザノールは微生物試験系(in vitro)及び染色体試験系(in vivo)では変異原性を示さず、また、マウス(ガンマオリザノール200~2,000mg/kg/day、78週間混餌投与)、ラット(ガンマオリザノール200~2,000mg/kg/day、104週間混餌投与)のがん原性試験では、腫瘍誘発性は認められなかった。
健康成人9例にガンマオリザノール75mg注1)、300mg及び600mg注1)を食後単回経口投与した時、ガンマオリザノールの吸収は緩慢であるが、その血漿中濃度には良好な用量依存性が認められた3)。
ガンマオリザノールは尿中には未変化体として排泄されず、主に代謝物のフェルラ酸として排泄された3)。
多施設二重盲検比較試験を含む臨床試験において、ガンマオリザノール300mg/日投与により血清総コレステロールが10%以上低下した症例は37.2%(346/929例)であり、トリグリセライドが20%以上低下した症例は35.9%(331/923例)であった。血清HDL-コレステロールは前値45mg/dL未満例において有意に上昇した。また、血清過酸化脂質も低下した。長期投与(1年~2年、118例)は全投与期において、安定した血清総コレステロール低下作用を示した4),5),6)。
総計315例について実施された多施設二重盲検比較試験を含む臨床試験の結果、更年期障害、過敏性大腸症候群に対する有効率はそれぞれ68.6%(83/121例)、68.4%(108/158例)であった7),8),9)。
血清総コレステロール低下の作用機序としては、コレステロールの消化管吸収抑制作用が主作用であり、コレステロール合成の阻害作用及びコレステロールの異化排泄促進作用の関与も考えられている10),11)。
高コレステロール食摂取マウス、ラット、ウサギの血清総コレステロールを有意に低下させた。このコレステロール低下作用はVLDL-コレステロール及びLDL-コレステロールの低下に基づくものであった。また、ウサギにおいてはリン脂質の有意な低下も認められた10),12),13)。
ガンマオリザノール300mg/日の投与により高脂質血症患者の血清過酸化脂質を有意に低下させた14)。
高コレステロール食摂取ラット、ウサギの肝臓コレステロール、特にエステル型コレステロールの低下作用を示した。ラットにおいては中性脂肪も有意に低下させた12),13)。
高コレステロール食摂取ラットにおいて動脈壁内の中性コレステロールエステラーゼ活性を有意に亢進し、アシル-CoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ活性を有意に抑制することにより、動脈壁内のエステル型コレステロールの蓄積を阻止する方向に作用することが示唆された15)。また、高コレステロール食摂取ウサギの大動脈に形成される粥状硬化病変は、血清脂質の低下に伴い軽減した13)。
高コレステロール食摂取ウサギにガンマオリザノールを経口投与することにより、ADPによる血小板の最大凝集率を有意に抑制した16)。
ガンマオリザノール〔Gamma Oryzanol(JAN)〕
C40H58O4
602.89
白色~淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。アセトン、クロロホルム又はベンゼンにやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
PTP:500錠(10錠×50)
1) 福島昭治 ほか:第49回日本癌学会総会. 1990.
2) 林 修次 ほか:第50回日本癌学会総会. 1991.
3) 小富正昭 ほか:社内資料(ヒトにおける薬物動態). 1983.
4) 味村啓司 ほか:Geriat Med. 1982;20(12):2089-2096.
5) 石垣健一:新薬と臨床. 1982;31(6):969-976.
6) 中村治雄 ほか:基礎と臨床. 1981;15(8):3866-3870.
7) 佐藤芳昭 ほか:産婦人科の世界. 1974;26(5):615-617.
8) 並木正義 ほか:臨床と研究. 1984;61(1):222-230.
9) 並木正義 ほか:臨床と研究. 1986;63(5):1657-1669.
10) 三谷公亙 ほか:動脈硬化. 1983;11(2):411-416.
11) 中村治雄:RADIOISOTOPES. 1966;15(6):371-374.
12) 篠宮正樹 ほか:動脈硬化. 1983;10(6):1069-1075.
13) 平松和子 ほか:動脈硬化. 1981;9(5):813-820.
14) 和田一成 ほか:Geriat Med. 1981;19(8):1183-1186.
15) 篠宮正樹 ほか:動脈硬化. 1982;10(1):137-141.
16) 野崎宏幸 ほか:動脈硬化. 1981;9(5):829-834.
17) 西野 廣:社内資料(発情ホルモン様作用). 1975.
18) 金田秀夫 ほか:日薬理誌. 1979;75(4):399-403.
19) 板谷公和 ほか:日薬理誌. 1976;72(4):475-481.
20) 桧山隆司:応用薬理. 1978;16(6):1095-1101.
21) 水田和孝 ほか:日薬理誌. 1978;74(4):517-524.
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