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肝性脳症を伴う慢性肝不全患者の栄養状態の改善
肝性脳症を伴う慢性肝不全患者の維持療法に使用すること。
通常、成人に1回量として1包(50g)を約180mLの水又は温湯に溶かし(約200kcal/200mL)1日3回食事と共に経口摂取する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。
用法及び用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3箇月から妊娠初期3箇月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある1)。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
低血糖(冷汗、気分不良、ふるえ、動悸等)があらわれることがある。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒感
消化器
下痢、腹部膨満感、嘔気・嘔吐、食欲不振
心窩部痛・腹痛、胸やけ、口唇炎、気分不良、空腹感
舌炎
肝臓
黄疸、肝機能障害
代謝異常
高アンモニア血症、腹水、口渇、血糖値の上昇
低カリウム血症、浮腫、体重増加、偽アルドステロン症、代謝性アシドーシス
精神神経系
頭痛・頭重感、めまい・眠気
その他
貧血、ほてり
尿量減少、四肢麻痺、血圧上昇
用時調製するが、調製後10時間以内に使用すること。また、調製後やむなく保存する場合は冷所保存が望ましい。
経口的に投与する薬剤であるので、血管内に投与しないこと。
肝性脳症を主体とする肝不全患者126例を対象に本剤を1日3回2週間経口投与し、肝臓食との比較検討を行った結果、脳波、精神神経症状、自・他覚症状及びFischer比などの改善と安全性を総合して判定された有用率は65.5%(74/113例)であった3)。副作用発現頻度は、121例中20例(16.5%)であった。主な副作用は、下痢6例(5.0%)、腹部膨満感6例(5.0%)、頭痛・頭重感2例(1.7%)及び嘔気・嘔吐・胸やけ2例(1.7%)であった。
肝性脳症を主体とする肝不全患者9例を対象に、本剤を1日3回2週間経口投与した結果、正の窒素出納が得られ、栄養状態の改善が認められた4)。
非代償性肝硬変患者105例を対象に本剤を1日3回6箇月以上投与した試験において、昏睡度、Karnofskyのperformance scale、外来移行率という生存の質に対する効果も含めて判定された有用率は72.9%(70/96例)であった。6箇月間投与群の累積生存率はHistorical Data群における累積生存率に比較して有意に優っていた(p<0.05、log rank test、Wilcoxon rank test、Gehan-Wilcoxon test)。また、血清蛋白濃度の有意な改善を認め、栄養状態の改善が認められた(p<0.001、paired t-test)5)。副作用発現頻度は、96例中16例(16.7%)であった。主な副作用は、食思不振5例(5.2%)、悪心5例(5.2%)、腹部膨満感3例(3.1%)及び下痢2例(2.1%)であった。
本剤の摂取により血漿中の遊離アミノ酸濃度パターン及びFischer比が改善され、その結果、神経伝達物質の前駆体である芳香族アミノ酸の脳内への移行の亢進が抑制される。
正常ラットにおけるアンモニア誘発昏睡に対する効果について検討した結果、本剤投与により昏睡発症の抑制傾向と昏睡持続時間の短縮傾向が認められた。また、アンモニアを負荷したPCSラットにおいて、本剤投与により脳波電位の低下を抑制した10)。
虚血性肝不全ラットを用いて検討した結果、血漿中及び脳内遊離アミノ酸濃度の不均衡及び脳内アミン代謝異常は本剤投与により是正された11)。
総胆管結紮ラットを用いて検討した結果、本剤連続投与により体重増加と正の窒素出納が得られた12)。
50g×21包(アルミ袋)(コーヒー味、フルーツ味)
1) Rothman, K. J. et al.:New Engl J Med. 1995;333(21):1369-1373.
2) 木下芳一 ほか:JJPEN. 1991;13(4):367-382.
3) 市田文弘 ほか:肝胆膵. 1986;12(5):823-837.
4) 武藤泰敏 ほか:肝胆膵. 1986;13(1):135-140.
5) 市田文弘 ほか:肝臓. 1988;29(8):1051-1061.
6) 木戸康博 ほか:薬理と治療. 1985;13(7):4103-4114.
7) 鈴木一幸 ほか:JJPEN. 1984;6(3):339-345.
8) 木戸康博 ほか:薬理と治療. 1985;13(8):4443-4454.
9) Okita, M. et al.:Curr Ther Res. 1984;35(6):1049-1057.
10) 木戸康博 ほか:日薬理誌. 1986;88(1):47-56.
11) 木戸康博 ほか:薬理と治療. 1986;14(9):5591-5598.
12) 木戸康博 ほか:薬理と治療. 1985;13(10):5657-5666.
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