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大塚塩カル注2%

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.1併用禁忌(併用しないこと)
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

大塚塩カル注2%

添付文書番号

3215400A2076_1_07

企業コード

180079

作成又は改訂年月

2023年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873215

承認等

大塚塩カル注2%

販売名コード

YJコード

3215400A2076

販売名英語表記

OTSUKA CALCIUM CHLORIDE INJECTION 2%

販売名ひらがな

おおつかえんかるちゅう2%

承認番号等

承認番号

20300AMZ00571

販売開始年月

1992年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

塩化カルシウム注射液

一般的名称

塩化カルシウム注射液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 ジギタリス製剤(ジゴキシン等)を投与中の患者
  2. 2.2 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症が悪化するおそれがある。],
  3. 2.3 腎結石のある患者[結石症が悪化するおそれがある。また、腎の石灰化や尿路結石を誘発するおそれがある。]
  4. 2.4 重篤な腎障害のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

本剤は1管中に次の成分を含有する注射剤である。

大塚塩カル注2%

成分 20mL中
塩化カルシウム水和物  0.53g
(CaCl2として)  (0.4g)
電解質濃度(mEq/20mL)Ca2+  7.2
Cl-  7.2

3.2 製剤の性状

大塚塩カル注2%

pH4.5~7.5
浸透圧比約2(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の液

4. 効能又は効果

  • 低カルシウム血症に起因する下記症候の改善

    テタニー、テタニー関連症状

  • 鉛中毒症
  • マグネシウム中毒症
  • 下記代謝性骨疾患におけるカルシウム補給

    妊婦・産婦の骨軟化症

6. 用法及び用量

塩化カルシウムとして、通常成人0.4~1.0g(カルシウムとして7.2~18mEq)を2%(0.36mEq/mL)液として、1日1回静脈内に緩徐に(カルシウムとして毎分0.68~1.36mEq)注射する。
ただし、妊婦・産婦の骨軟化症に用いる場合は、経口投与不能時に限る。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 静脈内注射は緩徐に(カルシウムとして毎分0.68~1.36mEq:本品20mL当たり5~10分間)行うこと。急速な静脈内注射によって動悸、徐脈、血圧変動、熱感、潮紅、発汗等があらわれることがある。
  2. 8.2 長期投与により血中及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には定期的に血中又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。,,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者

    高カルシウム血症を生じるおそれがある。,,

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    投与しないこと。高カルシウム血症が悪化するおそれがある。

  2. 9.2.2 腎障害を有する低カルシウム血症の患者

    アシドーシスを促進するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    ジギタリス製剤

    • ジゴキシン等

    心停止を引き起こすことがある1)

    ジギタリス製剤の作用を増強するおそれがある。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    活性型ビタミンD製剤

    • アルファカルシドール
    • カルシトリオール等

    ,

    高カルシウム血症を生じるおそれがある。

    カルシウムの吸収を促進する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    長期投与

    高カルシウム血症、結石症

    代謝異常

    アシドーシス

    消化器

    食欲不振、便秘

    投与部位

    血管外へ漏れると組織の炎症、壊死

    14. 適用上の注意

    14.1 全般的な注意

    使用時には、感染に対する配慮をすること。

    14.2 薬剤調製時の注意

    1. 14.2.1 クエン酸塩、炭酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酒石酸塩等を含む製剤と混合した場合、沈殿を生じるので混合を避けること。
    2. 14.2.2 エタノールにより沈殿を生じるので、エタノールで消毒した注射器は用いないこと。

    14.3 薬剤投与時の注意

    1. 14.3.1 注射に際しては血管外に漏出しないよう注意すること。
    2. 14.3.2 残液は使用しないこと。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    カルシウムは人体内に最も大量に存在する無機質である。カルシウムイオンは骨の形成、維持、修復などに必須の役割を果たしているほか、神経及び筋の興奮性の調節など多くの複雑な生理学的過程に関与している。カルシウムイオンは神経や骨格筋の興奮を鎮め、低カルシウム血症によって起こるテタニー症を改善する。鉛中毒、マグネシウム中毒の治療や妊産婦の骨軟化症に対するカルシウムの補給に用いる2)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    塩化カルシウム水和物(Calcium Chloride Hydrate)

    分子式

    CaCl2・2H2O

    分子量

    147.01

    性状

    白色の粒又は塊で、においはない。
    水に極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
    潮解性である。

    20. 取扱い上の注意

    • 以下の場合には使用しないこと。
      • 容器表面に水滴や結晶が認められる場合
      • 容器から薬液が漏れている場合
      • 性状その他薬液に異状が認められる場合

    22. 包装

    20mL 10管、50管 プラスチックアンプル

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター

    〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2

    TEL:0120-719-814
    FAX:03-5296-8400

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    株式会社大塚製薬工場

    徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115

    26.2 販売提携

    大塚製薬株式会社

    東京都千代田区神田司町2-9

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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