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フィジオ70輸液(500mL)

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2電解質補給効果
18.3アルカリ化効果及び血糖値への影響
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

フィジオ70輸液(500mL)

添付文書番号

3319559A2035_1_03

企業コード

180079

作成又は改訂年月

2023年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873319

薬効分類名

電解質輸液

承認等

フィジオ70輸液(500mL)

販売名コード

YJコード

3319559A2035

販売名英語表記

Physio 70 Injection

販売名ひらがな

ふぃじお70ゆえき

承認番号等

承認番号

22100AMX00588

販売開始年月

1995年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

電解質輸液

3. 組成・性状

3.1 組成

本剤は1容器中に次の成分を含有する注射液である。

フィジオ70輸液(500mL)

500mL中
添加剤塩酸   適量
電解質塩化ナトリウム  1.315g
塩化カリウム  0.149g
塩化カルシウム水和物  0.111g
無水酢酸ナトリウム  1.026g
糖質ブドウ糖  12.500g
熱量  50kcal
電解質濃度(mEq/L)Na+  70
K+  4
Ca2+  3
Cl-  52
Acetate-  25

3.2 製剤の性状

フィジオ70輸液(500mL)

pH4.7~5.3
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状無色~微黄色澄明の液

4. 効能又は効果

  • 大量出血を伴わない循環血液量及び組織間液減少時の細胞外液の補給・補正
  • 代謝性アシドーシスの補正
  • 高張性脱水又はその傾向が認められる場合の細胞外液の補給・補正

5. 効能又は効果に関連する注意

出血の少ない手術侵襲の小さな患者に用いるよう考慮すること。

6. 用法及び用量

通常成人、1回500~1000mLを点滴静注する。投与速度は通常成人ブドウ糖として1時間当たり0.25g/kg体重以下とする。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

急速投与した場合、低ナトリウム血症を起こすおそれがあるので、1時間当たり20mL/kg体重以下の速度で投与すること。

8. 重要な基本的注意

術中に大量出血が生じた場合、本剤のみでは循環動態の改善・維持が困難であると考えられるので他の適切な処置を講じること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 糖尿病の患者

    血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある。

  2. 9.1.2 心不全の患者

    循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。

  3. 9.1.3 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者

    水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

大量・急速投与

脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意

  1. 14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。
  2. 14.1.2 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。

14.2 薬剤調製時の注意

薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。

14.3 薬剤投与時の注意

  1. 14.3.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
  2. 14.3.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
  3. 14.3.3 残液は使用しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験

    整形外科、形成外科、耳鼻科等の手術患者198例を対象とした国内第Ⅲ相試験1)において、本剤又は対照薬(市販の5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液)を静脈路確保後1時間目までは10mL/kg/hr、以後1時間は5mL/kg/hrの速度で合計2時間持続投与した。
    有効性解析対象症例182例(本剤群88例、対照薬群94例)における有効性評価(血糖値の調整、尿量の維持、循環動態の維持、その他尿糖の検査値等を総合的に評価し、6段階で判定)は、「有効」以上が93.2%(82/88例)であった。
    副作用発現頻度は本剤群で0%(0/89例)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

本剤は大量出血を伴わない循環血液量、組織間液減少時及び高張性脱水又はその傾向が認められる場合の細胞外液の補給・補正効果を示す。本剤に含まれる酢酸ナトリウムは、体内で代謝されてHCO3-となり、アシドーシスを補正する。

18.2 電解質補給効果

手術侵襲モデルラット及び70%肝切除ウサギを用いて、本剤投与前後の血中電解質濃度、尿中排泄量を、5%ブドウ糖加乳酸リンゲル液、5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液及び生理食塩液を対照薬として比較した。その結果、対照薬と同様にナトリウム、カリウム、クロールの血中濃度は良好に維持され、電解質組成に準じた尿中排泄が認められ、対照薬に比べてナトリウムの貯留傾向は抑制された2),3)

18.3 アルカリ化効果及び血糖値への影響

70%肝切除ウサギを用いて、本剤投与後の血中乳酸濃度、血糖値を5%ブドウ糖加乳酸リンゲル液、5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液及び生理食塩液を対照薬として比較した。その結果、血中乳酸濃度の上昇は、5%ブドウ糖加乳酸リンゲル液に比べ軽度で、酢酸濃度も投与終了30分後には投与前値に回復した。血糖値の上昇は、各輸液中のグルコース濃度を反映した結果となり、本剤群における血糖値の上昇は、5%糖加対照薬群に比べ有意に低く、尿中への糖排泄もほとんど認められなかった3)

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  2. 20.2 以下の場合には使用しないこと。
    • 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
    • 容器から薬液が漏れている場合
    • 性状その他薬液に異状が認められる場合
    • ゴム栓部のシールがはがれている場合

22. 包装

500mL 20袋 ソフトバッグ

24. 文献請求先及び問い合わせ先

株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター

〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2

TEL:0120-719-814
FAX:03-5296-8400

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

株式会社大塚製薬工場

徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115

26.2 販売提携

大塚製薬株式会社

東京都千代田区神田司町2-9

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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