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日本薬局方
ロック用ヘパリンナトリウム液
処方箋医薬品注)
生物由来製品
静脈内留置ルート内の血液凝固の防止
本剤は静脈内留置ルート内の血液凝固防止(ヘパリンロック)の目的に使用する濃度の製剤であり、汎発性血管内血液凝固症候群の治療、血栓塞栓症の治療及び予防、血液透析・人工心肺その他の体外循環装置使用時の血液凝固の防止並びに輸血及び血液検査の際の血液凝固の防止の目的で投与しないこと。
静脈内留置ルート内を充填するのに十分な量を注入する。
10単位/mL製剤は通常6時間までの、100単位/mL製剤は12時間までを標準とし最長24時間までの静脈内留置ルート内の血液凝固防止(ヘパリンロック)に用いる。
血小板減少性紫斑病、血管障害による出血傾向、血友病その他の血液凝固障害(汎発性血管内血液凝固症候群(DIC)を除く)、月経期間中、手術時、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊産褥婦、頭蓋内出血の疑いのある患者等には、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。出血を助長することがあり、ときには致命的になるおそれがある。
内臓腫瘍、消化管の憩室炎、大腸炎、亜急性細菌性心内膜炎、重症高血圧症、重症糖尿病の患者等には、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。血管や内臓の障害箇所に出血が起こるおそれがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。出血を助長することがあり、ときには致命的になるおそれがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
*治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。投与が必要な場合は、本剤投与後は血小板数を測定すること。HITがあらわれることがある。,,
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。排泄が障害され、本剤の作用が持続するおそれがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。凝固因子やアンチトロンビンⅢの産生が低下していることがあるので、本剤の作用が変動(増強又は減弱)するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
出血の危険性が高まるおそれがある。
抗凝固剤
本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。
本剤の抗凝固作用と血液凝固因子の生合成阻害作用により相加的に出血傾向が増強される。
血栓溶解剤
等
本剤の抗凝固作用とフィブリン溶解作用により相加的に出血傾向が増強される。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。
テトラサイクリン系抗生物質強心配糖体
ニトログリセリン製剤
本剤の作用が減弱するおそれがある。
機序は不明である。
筋弛緩回復剤
本剤の抗凝固作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察するとともに血液凝固に関する検査値に注意すること。
作用機序は不明であるが、スガマデクスナトリウム4mg/kgと抗凝固剤の併用中に活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)又はプロトロンビン時間(PT)の軽度で一過性の延長が認められている。
**アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)
**本剤の抗凝固作用が減弱し、ヘパリン抵抗性を示すことがある。
** In vitroデータから、アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)がヘパリン-アンチトロンビンⅢ複合体に作用し、本剤の抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。
血圧低下、意識低下、呼吸困難、チアノーゼ、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
著明な血小板減少があらわれることがある。HITはヘパリン-血小板第4因子複合体に対する自己抗体(HIT抗体)の出現による免疫学的機序を介した病態であり、著明な血小板減少と脳梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の血栓症やシャント閉塞、回路内閉塞等を伴う。また、投与終了数週間後に、HITが遅延して発現したとの報告もある。血小板数の著明な減少や血栓症を疑わせる異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,
抗凝固療法で1000単位/mLのヘパリンナトリウム注射液を投与した場合では、脳出血、消化管出血、肺出血、硬膜外血腫、後腹膜血腫、腹腔内出血、術後出血、刺入部出血等、重篤な出血があらわれることがある。,,,,
0.1~5%未満
注射部位
血管痛
肝臓
ALT上昇、総ビリルビン上昇
その他
PT低下・延長、APTT延長、フィブリノーゲン上昇
頻度不明
過敏症
そう痒感、蕁麻疹、悪寒、発熱、鼻炎、気管支喘息、流涙等
皮膚
脱毛、白斑、出血性壊死等
AST、ALTの上昇等
長期投与
骨粗鬆症、低アルドステロン症
ヘパリンは血液検査結果に影響を及ぼす可能性があるので、留置している同一ルート又は近傍からの採血を避けること。
使用時には、以下の点に注意すること。
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
HIT発現時に出現するHIT抗体は100日程度で消失~低下するとの報告がある。,,
中心静脈又は末梢静脈に血管カテーテルを留置している患者を対象に実施した臨床試験における有効率(非閉塞率)は、10単位/mL製剤(6時間までのヘパリンロック)で96.5%(55例/57例)、100単位/mL製剤(24時間までのヘパリンロック)で93.4%(57例/61例)、全体で94.9%(112例/118例)であった。安全性が評価された122例中臨床検査値異常変動を除く副作用(自他覚症状)は血管痛が1例(1%)報告されている。また、122例中臨床検査値異常変動(発現例数/測定例数)は、プロトロンビン(PT)低下・延長2%(2/117)、総ビリルビン上昇1%(1/117)、活性化部分トロンボプラスチン(APTT)延長1%(1/117)、フィブリノーゲン上昇1%(1/117)、ALT上昇1%(1/119)であった1)。
血液凝固系には第Ⅰから第ⅩⅢまでの血液凝固因子やプレカリクレイン、高分子キニノーゲンなどが働いているが、多くの因子がこれらを調節している。これらの調節因子のうち、アンチトロンビンⅢ(ATⅢ)がヘパリンにより活性化され、トロンビンをはじめ第Ⅸa~Ⅻa因子及びカリクレインを阻害することによって、血液凝固を抑制する2)。
ヘパリンナトリウム(Heparin Sodium)
白色~帯灰褐色の粉末又は粒で、においはない。水にやや溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
5mL×10シリンジ(ルアースリップタイプ)5mL×50シリンジ(ルアースリップタイプ)5mL×10シリンジ(ルアーロックタイプ)
10mL×10シリンジ(ルアースリップタイプ)10mL×50シリンジ(ルアースリップタイプ)10mL×10シリンジ(ルアーロックタイプ)
1) 片山寛次ほか:輸液・栄養ジャーナル.2002;24(7):381-390
2) 第十八改正日本薬局方解説書:廣川書店.2021;C-5257-5260
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