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処方箋医薬品注)
投与に当たっては、まず投与量の半量から投与を開始し、必要に応じて、適宜追加補正することが望ましい。通常成人の投与量は一般に次式による。
トロメタモールの0.3モル溶液の場合は次式による。
投与はなるべく太い静脈に直接又は静脈カテーテルを用いて0.2mL/kg/分以下の速度で注射する。なお、投与量、投与速度は年齢、症状、細胞外液量等に応じて適宜増減する。
[調製方法]添付の希釈液(注射用水)を用いて用時希釈し、通常トロメタモールの0.3モル溶液として使用する。本剤(サム点滴静注)50mLに対し、添付希釈液(サム希釈液)450mLの割合で希釈すると0.3モル溶液500mL(pH約10)ができる。また、pHを修正する必要がある場合は、この0.3モル溶液500mLに対し、添付の補正液(サム補正液)20mLの割合で添加すると、pH約8となる。
投与しないこと。水分、電解質代謝異常が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
大量・急速投与
呼吸の抑制、低血圧、低血糖
注射部位
血管痙攣、静脈炎
組織の炎症、壊死
電解質異常
浸透圧性利尿作用による血清電解質の減少、腎障害や乏尿のある患者では高カリウム血症
使用時には、感染に対する配慮をすること。
14C標識トロメタモール(THAM)を含む本剤をウサギに静脈投与した結果、血中濃度は投与6時間後までに急速に減少し、48時間後にはほとんど残存していなかった2)。
14C標識THAMを含む本剤をウサギに静脈内投与した結果、投与された放射能は投与後24時間までに尿中に52~76%が排泄された2)。
心臓手術患者13例に本剤を投与し、その前後の動脈血pH及びBase Excessを測定した結果、全症例において、動脈血pHの上昇とBase Excessの増加が認められた3)。
人工心肺による体外循環施行中又はその直後の患者42例に本剤を52回投与し、体外循環後に発生するアシドーシスに対する効果を検討した結果、Base Excessでは90%、動脈血pHでは89%以上が有効以上であった4)。
トロメタモール(THAM)は酸(HA)の存在下で次のような反応をする。(CH2OH)3C-NH2 + HA ⇄ (CH2OH)3C-NH3+ + A-また、血中の炭酸ガスと反応して(CH2OH)3C-NH2 + CO2 + H2O ⇄ (CH2OH)3C-NH3+ + HCO3-すなわち、THAMは血中の酸やCO2と反応して、これらを減少させる5)。
塩酸負荷による実験的代謝性アシドーシスのウサギにおいて、本剤はBase Excessを直ちに回復させ、pHを改善した6)。また、実験的出血性ショック犬においては、本剤の投与により代謝性アシドーシスの指標となる過剰乳酸値の低下が認められた7)。本剤のpH上昇作用は、重曹液投与に比較して長く持続することが臨床試験で確認されている8),9)。
本剤を静注したヒトにおいて、赤血球内pHの著明な上昇が認められ、細胞外液のみならず細胞内液のアシドーシスの改善効果が示唆された9)。
トロメタモール(Trometamol)
tris(hydroxymethyl)aminomethane(THAM)
C4H11NO3
121.14
白色の結晶性の粉末で、においはない。水に極めて溶けやすく、メタノール又はエタノールにやや溶けにくい。
168~172℃
以下の場合には使用しないこと。
1セットサム点滴静注(50mL)1管 ガラスアンプルサム希釈液(450mL) 1本 プラボトル(PLABOTTLE)サム補正液(20mL) 1管 ガラスアンプル
1) Goldenberg V. E.,et al.:J Am Med Assoc.1968;205:81-84
2) ㈱大塚製薬工場 社内資料:薬物動態
3) 五十川久士:新潟医学会雑誌.1967;81:228-243
4) 田中 孝,他:麻酔.1967;16:343-347
5) Nahas, G.G.:Clin Pharm & Therap 1963;4:784-803
6) ㈱大塚製薬工場 社内資料:薬効薬理(実験的代謝性アシドーシス)
7) ㈱大塚製薬工場 社内資料:薬効薬理(実験的出血性ショック)
8) 桑原茂夫,他:麻酔.1968;17:155-159
9) 三村 久,他:麻酔.1969;18:486-491
株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2
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株式会社大塚製薬工場
徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9
プラボトル及びPLABOTTLEは㈱大塚製薬工場の登録商標です。
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