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ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.4生殖能を有する者
9.5妊婦
9.6授乳婦
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗腫瘍作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
21.承認条件
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL

添付文書番号

4291457A1025_1_01

企業コード

180095

作成又は改訂年月

2021年9月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

874291

薬効分類名

抗悪性腫瘍剤
抗GD2モノクローナル抗体

承認等

ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL

販売名コード

YJコード

4291457A1025

販売名英語表記

UNITUXIN I.V. injection 17.5mg/5mL

販売名ひらがな

ゆにつきしんてんてきじょうちゅう17.5mg/5mL

承認番号等

承認番号

30300AMX00291000

販売開始年月

2021年9月

貯法・有効期間

貯法

凍結を避け、2~8℃で保存

有効期間

18箇月

規制区分

一般的名称

ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)製剤

1. 警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、小児のがん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL

有効成分1バイアル中(5mL)
ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)1)   17.5mg含有
添加剤1バイアル(5mL)中
L-ヒスチジン   15.5mg
1バイアル(5mL)中
塩化ナトリウム   43.85mg
1バイアル(5mL)中
ポリソルベート20   2.75mg
1バイアル(5mL)中
pH調節剤(塩酸)   適量

1) マウスミエローマ(Sp2/0)細胞により産生される遺伝子組換えキメラモノクローナル抗体である。

3.2 製剤の性状

ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL

剤形水性注射剤
pH6.6~7.0
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状無色澄明の液

4. 効能又は効果

大量化学療法後の神経芽腫

5. 効能又は効果に関連する注意

臨床試験に組み入れられた患者のリスク群、腫瘍の状況等について「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量

フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びテセロイキン(遺伝子組換え)との併用において、通常、ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)として1日1回17.5mg/m2(体表面積)を10~20時間かけて点滴静注する。28日間を1サイクルとし、1、3、5サイクルは4~7日目、2、4、6サイクルは8~11日目に投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤は1時間あたり0.875mg/m2で点滴静注を開始し、患者の忍容性が良好な場合、投与開始20~40分以降は1時間あたり1.75mg/m2で点滴静注する。副作用のため減速した場合は、最大20時間で投与終了とする。,
  2. 7.2 本剤投与による疼痛を軽減させるため、本剤の投与前から投与2時間後まで、オピオイド鎮痛剤を投与すること。,
  3. 7.3 本剤投与によるinfusion reactionを軽減させるため、本剤の投与前に、抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤を投与すること。,
  4. 7.4 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を減速、中断、中止すること。
    副作用発現時の調節基準

    事象

    重症度2)

    処置

    infusion reaction

    Grade 1又は2

    初回発現

    発現時の投与速度の50%に減速する。
    回復後、投与速度を1時間あたり1.75mg/m2まで漸増できる。

    2回目以降の発現

    投与を中断する。
    回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    Grade 3

    初回発現

    投与を中断する。
    気道に影響のない血管性浮腫及び他の症状を伴わない軽度の気管支痙攣の場合、回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    2回目発現

    投与を中断し、同日は再開しない。
    回復し、かつ投与継続が適切と考えられる場合には、翌日以降、綿密なモニタリング下でステロイドを前投与した上で、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    3回目発現

    投与を中止する。

    Grade 4

    投与を中止する。

    低血圧

    以下のいずれかに該当する場合

    • 症候性
    • 収縮期血圧80mmHg未満(12歳以上)、70mmHg未満(1歳以上12歳未満)、65mmHg未満(1歳未満)
    • 収縮期血圧がベースラインから15%以上の低下

    初回発現

    投与を中断する。
    回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。血圧が安定している場合は、発現時の投与速度まで漸増できる。

    2回目以降の発現

    投与を中断し、同日は再開しない。
    翌日以降、回復した場合は、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    毛細血管漏出症候群

    Grade 3

    投与を中断する。
    回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    Grade 4

    初回発現

    投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
    回復後、次のサイクル以降、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    2回目発現

    投与を中止する。

    疼痛

    投与開始から1時間以内に発現した疼痛

    発現時の投与速度の50%に減速する。
    回復後に、投与速度を漸増し、発現時の投与速度まで漸増できる。

    投与開始から1時間以降に発現したコントロール不良の疼痛

    投与速度を減速する。
    翌日以降、減速した速度で投与を開始し、発現がなければ、発現時の投与速度まで漸増できる。

    眼障害

    Grade 2

    初回発現

    投与を中断する。
    回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。

    2回目発現

    投与を中止する。

    Grade 3又は4

    投与を中止する。

    感染症

    Grade 3又は4

    投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
    回復後、次のサイクル以降、発現時と同一の投与速度で再開できる。

    末梢性感覚ニューロパチー

    Grade 3又は4

    2週間以上持続する場合

    投与を中止する。

    末梢性運動ニューロパチー

    Grade 2以上

    全身性の筋力低下が認められる場合

    投与を中止する。

    2) GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 毛細血管漏出症候群があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血圧、体液バランス、尿比重、体重、血清アルブミン値の測定を行う等、患者の状態を十分に観察すること。,
  2. 8.2 低血圧があらわれることがあるので、本剤の投与中は頻回に血圧測定を行う等、患者の状態を十分に観察すること。,
  3. 8.3 infusion reaction、毛細血管漏出症候群、低血圧等があらわれることがあるので、本剤の投与前には、必要な静脈内輸液を行うこと。,,,,
  4. 8.4 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
  5. 8.5 電解質異常の発現が報告されているので、本剤の投与中は定期的に血清中電解質検査(カリウム、ナトリウム、マグネシウム等)を行うこと。
  6. 8.6 眼障害があらわれることがあり、失明に至った例も報告されているので、本剤の投与中は定期的に眼科検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.4 生殖能を有する者

妊娠可能な女性に対しては、本剤の投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。本剤の標的であるGD2は、ヒト胎児において脳、神経幹細胞及び骨髄間葉系幹細胞に発現が認められており1),2),3) 、本剤の作用機序から、本剤が投与された場合、胎児に悪影響を及ぼす可能性がある。,

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgG抗体は、ヒト乳汁中に排出されることが知られている。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 infusion reaction(100%)

    発熱、嘔吐、咳嗽、蕁麻疹、過敏症、悪心等を含むinfusion reactionがあらわれることがある。
    重度のinfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。,

  2. 11.1.2 疼痛(81.3%)

    腹痛(62.5%)、四肢痛(18.8%)、頚部痛(12.5%)、筋骨格痛(6.3%)、背部痛(6.3%)等の疼痛があらわれることがある。

  3. 11.1.3 眼障害(37.5%)

    失明(頻度不明)、羞明(頻度不明)、瞳孔散大(頻度不明)等の眼障害があらわれることがある。

  4. 11.1.4 毛細血管漏出症候群(頻度不明)

    ,

  5. 11.1.5 低血圧(12.5%)

    ,

  6. 11.1.6 感染症(43.8%)

    医療機器関連感染(12.5%)等の重篤な感染症があらわれることがある。

  7. 11.1.7 骨髄抑制(93.8%)

    好中球減少(81.3%)、貧血(81.3%)、血小板減少(75.0%)、リンパ球減少(43.8%)、白血球減少(18.8%)等の骨髄抑制があらわれることがある。

  8. 11.1.8 電解質異常(75.0%)

    低リン酸血症(43.8%)、高カリウム血症(31.3%)、高ナトリウム血症(31.3%)、低カリウム血症(25.0%)、低ナトリウム血症(25.0%)、高マグネシウム血症(12.5%)、高カルシウム血症(6.3%)、低マグネシウム血症(頻度不明)等の電解質異常があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

50%以上

10%以上~50%未満

10%未満

頻度不明

胃腸障害

便秘(75.0%)、下痢(56.3%)

口内炎、鼡径ヘルニア

口唇炎、口角口唇炎、肛門出血、下部消化管出血、イレウス、肛門の炎症、膵炎、齲歯、口唇乾燥、消化管浮腫、舌障害、舌発疹、大腸炎、肛門周囲紅斑、上部消化管出血、吐血

一般・全身障害および投与部位の状態

顔面浮腫(81.3%)、倦怠感(68.8%)

末梢性浮腫、浮腫、限局性浮腫、疲労

カテーテル留置部位そう痒感

注射部位反応、全身性浮腫、注射部位そう痒感、注入部位血管外漏出

代謝および栄養障害

低アルブミン血症(93.8%)、食欲減退(68.8%)

脱水、高尿酸血症、低血糖、高トリグリセリド血症、高血糖

肝胆道系障害

ALT増加(87.5%)、AST増加(81.3%)、GGT増加(81.3%)

血中ビリルビン増加

Al-P増加

腎および尿路障害

血中尿素増加(50.0%)

白血球尿、血中クレアチニン増加、蛋白尿

血尿

尿閉、尿量減少、尿路出血、腎出血

臨床検査

体重増加

ヘマトクリット増加、尿中ブドウ糖陽性

体重減少、心電図QT延長、アミラーゼ増加、リパーゼ増加、リンパ球数増加、尿中ケトン体陽性

呼吸器、胸郭および縦隔障害

低酸素症、発声障害

鼻出血、アレルギー性鼻炎、喘鳴、肺水腫

鼻漏、鼻閉、呼吸困難、口腔咽頭不快感、呼吸抑制、胸水、上気道の炎症、気道出血

皮膚および皮下組織障害

そう痒症、皮膚乾燥、発疹、湿疹

斑状丘疹状皮疹、多形紅斑、紅斑、全身性剥脱性皮膚炎、点状出血

皮脂欠乏性湿疹、水疱性皮膚炎、皮膚剥脱、汗疹、紫斑、剥脱性皮膚炎、皮膚腫脹

神経系障害

頭痛

熱性痙攣

横断性脊髄炎、振戦、末梢性感覚ニューロパチー、味覚異常、痙攣発作、末梢性ニューロパチー

その他

高血圧、心臓障害、心不全、挫傷、擦過傷、脾腫、心室性不整脈、不安、激越、不眠症、回転性めまい、聴覚障害、包茎、頻脈、出血、播種性血管内凝固

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 バイアル内の溶液の濁り、粒状物質又は着色が認められた場合は、使用せず廃棄すること。
  2. 14.1.2 無菌環境下において、本剤(17.5mg/5mL)から正確な投与量をとり日局生理食塩液50~250mLに加え、0.044~0.52mg/mLの希釈範囲となるように調製すること。
  3. 14.1.3 希釈の際は、静かに転倒混和し、振らないこと。
  4. 14.1.4 本剤の希釈液は、凍結を避け2~8℃で保存し、調製から4時間以内に投与を開始すること。
  5. 14.1.5 本剤のバイアルは、1回使い切りである。未使用残液は、適切に廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 投与は点滴静注のみとし、急速静注は行わないこと。
  2. 14.2.2 点滴時間が20時間に到達した時点で投与を終了し、残液は廃棄すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 臨床試験において、本剤投与により本剤に対する抗体産生が認められた患者の割合は68%(15/22例)であり、このうち11例においては、本剤に対する中和抗体が認められた4)

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 反復投与
    1. (1) 日本人における成績

      大量化学療法を含む集学的治療歴のある神経芽腫患者3) に、フィルグラスチム及びテセロイキンとの併用下で本剤17.5mg/m2を第1サイクルの第4~7日目に静脈内投与したときの血漿中濃度推移及びPKパラメータは以下のとおりであった5)

      3) 臨床試験においてPKが評価された患者の年齢は3~10歳であった。

      本剤の血漿中濃度推移
      本剤のPKパラメータ

      n

      Cmax
      (μg/mL)

      tmax4)
      (h)

      AUC0-24h
      (μg・h/mL)

      AUCinf
      (μg・h/mL)

      t1/2
      (h)

      CL
      (L/h)

      Vz
      (L)

      6

      16.7±2.75

      82.3
      (81.9, 83.4)

      178±25.1

      2,164±1805)

      66.4±8.435)

      0.0237±0.005635)

      2.27±0.5805)

      平均値±標準偏差

      4) 中央値(範囲)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第IIb相試験(GD2-PII試験)

    初回診断時に31歳未満の大量化学療法を含む集学的治療施行後に疾患進行が認められない高リスク群神経芽腫患者6) 35例を対象として、本剤、フィルグラスチム及びテセロイキンの併用投与7) (DIN/FIL/TEC群)と、本剤、sargramostim、aldesleukin及びisotretinoinの併用投与(米国レジメン群)の有効性及び安全性を検討する非盲検無作為化比較試験を実施した8) 。主要評価項目である治験責任医師判定による2年無イベント生存率[95%信頼区間]は、DIN/FIL/TEC群で80.8[51.4~93.4]%、米国レジメン群で62.3[36.7~80.0]%であった。
    DIN/FIL/TEC群16例において、副作用が全例(100%)に認められた。主な副作用は、発熱16例(100%)、低アルブミン血症15例(93.8%)、ALT増加14例(87.5%)、GGT増加、嘔吐、好中球数減少、貧血、AST増加、顔面浮腫〔以上13例(81.3%)〕、血小板数減少、便秘〔以上12例(75.0%)〕、倦怠感、食欲減退〔以上11例(68.8%)〕、腹痛、疼痛〔以上10例(62.5%)〕、下痢9例(56.3%)、血中尿素増加、咳嗽〔以上8例(50.0%)〕であった(2019年9月6日データカットオフ)6),,

    6) 臨床試験に組み入れられた患者の年齢は2~8歳であった。
    7) 28日間を1サイクルとして、①本剤17.5mg/m2を第1、3、5サイクルの第4~7日目及び第2、4、6サイクルの第8~11日目に静脈内投与、②フィルグラスチム5μg/kgを第1、3、5サイクルの第1~14日目に皮下投与、③テセロイキン75万単位/m2を第2、4、6サイクルの第1~4日目及び100万単位/m2を同サイクルの第8~11日目に静脈内投与された。
    8) 疼痛及びinfusion reactionの軽減を目的として、オピオイド鎮痛剤並びに抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤が全例に投与された。

    無イベント生存期間の主要解析時のKaplan-Meier曲線

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ジヌツキシマブは、ヒトジシアロガングリオシド(GD)2に対する抗体であり、神経芽腫細胞等の細胞膜上に発現するGD2に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び補体依存性細胞傷害(CDC)活性により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている1),7),8),9)

18.2 抗腫瘍作用

ジヌツキシマブは、in vitroにおいて、ヒト神経芽腫由来SMS-KCN、SMS-LHN及びLA-N-1細胞株に対して、ヒト末梢血単核球又は好中球存在下で増殖抑制作用を示した10)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)
Dinutuximab(Genetical Recombination)

分子式

C6422H9982N1722O2008S48(タンパク質部分、4本鎖)
H鎖:C2153H3335N567O668S18
L鎖:C1058H1660N294O336S6

分子量

約150,000

本質

ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)は、遺伝子組換えキメラモノクローナル抗体であり、マウス抗ガングリオシドGD2モノクローナル抗体の可変部及びヒトIgG1の定常部からなる。ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)は、マウスミエローマ(Sp2/0)細胞により産生される。ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)は、443個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び220個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質である。

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 遮光のため、本剤は外箱に入れた状態で保存すること。
  2. 20.2 振盪しないこと。
  3. 20.3 凍結を避け、2~8℃で保存すること。

21. 承認条件

  1. 21.1 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
  2. 21.2 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤の使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

22. 包装

1バイアル(5mL)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

大原薬品工業株式会社 お客様相談室

〒104-6591 東京都中央区明石町8-1 聖路加タワー36階

0120-419-363 FAX 03-6740-7703
URL https://www.ohara-ch.co.jp

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

大原薬品工業株式会社

滋賀県甲賀市甲賀町鳥居野121-15

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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