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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫ただし、L-アスパラギナーゼ製剤に過敏症を示した場合に限る。
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、1日1回体表面積1m2あたり25,000Uを週3回、筋肉内投与する。
膵炎が悪化又は再発するおそれがある。,
凝固異常が悪化又は再発するおそれがある。,
糖尿病が悪化するおそれがある。,
骨髄抑制が増強されるおそれがある。,
感染症が悪化するおそれがある。
肝機能障害が悪化するおそれがある。,
妊娠可能な女性に対して、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ウサギ)で、胚・胎仔死亡及び催奇形性が報告されている。,
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁への移行は不明である。
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。高齢者では生理機能が低下していることが多い。
アナフィラキシー(頻度不明)等の過敏症があらわれることがある。
重篤な膵炎があらわれた患者には、本剤を再投与しないこと。,
血栓症(頻度不明)、肺塞栓症(頻度不明)、頭蓋内出血(頻度不明)、血中フィブリノゲン減少(83.3%)、AT-Ⅲ減少(54.2%)、APTT延長(20.8%)、低フィブリノゲン血症(12.5%)、血中フィブリノゲン増加(8.3%)等の凝固異常があらわれることがある。,
好中球数減少(37.5%)、血小板数減少(29.2%)、発熱性好中球減少症(12.5%)等の骨髄抑制があらわれることがある。,
ALT上昇(62.5%)、AST上昇(58.3%)、血中ビリルビン増加(33.3%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある。,
肺炎(頻度不明)、敗血症(頻度不明)、菌血症(4.2%)、気管支炎(4.2%)、咽頭炎(4.2%)等の感染症があらわれることがある。
白質脳症(頻度不明)等の脳症があらわれることがある。
10%以上
10%未満
頻度不明
精神神経系
頭痛
末梢性ニューロパチー
循環器
高血圧
頻脈、低血圧、潮紅
消化器
嘔吐
下痢、悪心、腹痛、便秘
腹水
呼吸器
鼻出血、上気道の炎症
呼吸困難、咳嗽、喘鳴
皮膚
脱毛症、瘙痒症、皮膚硬結
蕁麻疹、発疹、顔面腫脹
代謝異常
高アンモニア血症
高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、低アルブミン血症、食欲減退
筋・骨格系
背部痛、四肢痛
臨床検査
アンモニア増加、血中アルブミン減少、血中トリグリセリド増加、CRP増加、アミラーゼ増加、総蛋白減少、血中ブドウ糖減少、血中LDH増加、血中尿素増加
血中ブドウ糖増加、血中コレステロール増加、血中カルシウム減少、血中ALP増加
リパーゼ増加
その他
発熱
疼痛、耳鳴、注射部位疼痛、倦怠感
疲労、胸痛、易刺激性、脱水、急性腎障害
血清チロキシン結合グロブリン(TBG)濃度を著しく低下させ、甲状腺機能検査の結果に影響することがある。
過去に抗生物質等の筋肉内注射により、筋拘縮症が発現したとの事例が報告されているので、筋肉内投与にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に注意すること。
海外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている1)。
急性リンパ性白血病又はリンパ芽球性リンパ腫患者23例に、他の抗悪性腫瘍剤との併用注3)で本剤1回25,000U/m2を週3回、2週間(Day2、5、7、9、11及び13の計6回)筋肉内投与したとき、初回投与時の血漿アスパラギナーゼ活性値の推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
n
Cmax(U/mL)
tmax*(hr)
AUCinf(U・hr/mL)
t1/2(hr)
CL/F(mL/hr/m2)
Vss/F(mL/m2)
23
3.10±1.47
8.00(3.90,23.6)
91.8±33.8
16.9±7.47
329±176
8,935±5,294
(Mean±S.D.) *:中央値(範囲)
また、1、3及び5回目投与48時間後、並びに1及び6回目投与72時間後の血漿アスパラギナーゼ活性値(Mean±S.D.)は、それぞれ0.60±0.26、0.53±0.28及び0.46±0.23、並びに0.19±0.14及び0.16±0.08U/mLであり、6回目投与までの間に、本薬の蓄積は認められなかった2)。
国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(OP-01-001試験)大腸菌由来のL-アスパラギナーゼ製剤に対して過敏症の既往歴がある急性リンパ性白血病又はリンパ芽球性リンパ腫患者(1歳以上25歳以下)24例(第Ⅰ相パート:6例、第Ⅱ相パート:18例)を対象に、他の抗悪性腫瘍剤との併用注4)により本剤1回25,000U/m2を週3回、2週間(Day2、5、7、9、11及び13)筋肉内投与した。第Ⅱ相パートにおいて17例が有効性の解析対象とされ、主要評価項目である1回目投与48時間後の血漿アスパラギナーゼ活性値が0.1U/mL以上であった患者の割合[90%信頼区間]は、100%[83.8%、100%](17/17例)であった。なお、事前に設定された閾値は65%であった。また、1回目投与72時間後の血漿アスパラギナーゼ活性値が0.1U/mL以上であった患者の割合[95%信頼区間]は、76.5%[50.1%、93.2%](13/17例)であった2)。
副作用は、24例中24例(100%)に認められた。主な副作用は、血中フィブリノゲン減少20例(83.3%)、アンモニア増加16例(66.7%)、ALT上昇15例(62.5%)、AST上昇14例(58.3%)、AT-Ⅲ減少13例(54.2%)、血中アルブミン減少11例(45.8%)、血中トリグリセリド増加10例(41.7%)、白血球数減少10例(41.7%)、好中球数減少9例(37.5%)、血中ビリルビン増加8例(33.3%)、血小板数減少7例(29.2%)、高アンモニア血症7例(29.2%)、CRP増加6例(25.0%)、リンパ球数減少6例(25.0%)であった2)。
クリサンタスパーゼは、L-アスパラギンをアスパラギン酸とアンモニアに分解し、L-アスパラギンを枯渇させることにより、腫瘍細胞におけるタンパク合成を阻害し、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。なお、モルモットを用いた試験において、クリサンタスパーゼと大腸菌由来のL-アスパラギナーゼとの間で交差反応性は認められなかったことが報告されている3)。
クリサンタスパーゼ(Crisantaspase)
クリサンタスパーゼは、Erwinia chrysanthemiから産生されるL-アスパラギンアミド加水分解酵素である。クリサンタスパーゼは、327個のアミノ酸残基からなるサブユニット4分子から構成されるタンパク質である。
C6184H10040N1728O1904S36:140214.66(四量体)単量体 C1546H2510N432O476S9:35053.67
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル
1) 社内資料:米国PK/PD試験(多施設非盲検臨床薬理試験)(2016年12月19日承認、CTD2.7.4.2.3)
2) 社内資料:急性リンパ性白血病及びリンパ芽球性リンパ腫に対するOP-01(クリサンタスパーゼ)の臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験成績(国内治験)(2016年12月19日承認、CTD2.7.2.2.2、2.7.3.2.2)
3) MacLennan AP,et al.:Colloques Internat 197:409-424,1971
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