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プレグランディン腟坐剤1mg

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
16.薬物動態
16.1血中濃度
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2薬理作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

プレグランディン腟坐剤1mg

添付文書番号

2499700H1036_1_05

企業コード

180188

作成又は改訂年月

2019年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872499

薬効分類名

プロスタグランジンE1誘導体製剤

承認等

プレグランディン腟坐剤1mg

販売名コード

YJコード

2499700H1036

販売名英語表記

PREGLANDIN Vaginal Suppositories

承認番号等

承認番号

22000AMX02176000

販売開始年月

1984年8月

貯法・有効期間

貯法

冷所(5℃以下)保存

有効期間

2年

規制区分

劇薬

本剤は母体保護法指定医師のみが使用すること

一般的名称

ゲメプロスト腟坐剤

1. 警告

子宮破裂、子宮頸管裂傷が発現することがあるので、用法及び用量、使用上の注意に特に留意すること。,,,,

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 前置胎盤、子宮外妊娠等で操作により出血の危険性のある患者[経腟分娩ができず、大量出血のおそれがある。]
  2. 2.2 骨盤内感染による発熱のある患者[炎症、感染を増悪させるおそれがある。]
  3. 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

プレグランディン腟坐剤1mg

有効成分1個中ゲメプロスト   1mg
添加剤ハードファット(基剤)、無水エタノール

3.2 製剤の性状

プレグランディン腟坐剤1mg

剤形腟坐剤
色調白色~帯黄白色
外形
大きさ長径26mm
最大胴径7.5mm
質量約800mg
識別コード

4. 効能又は効果

妊娠中期における治療的流産

5. 効能又は効果に関連する注意

本剤は生児を出産する際の分娩誘発には使用しないこと。

6. 用法及び用量

1.通常1回ゲメプロストとして1mg(1個)を3時間毎に後腟円蓋部へ挿入する。
なお、1日最大投与量は5mg(5個)までとする。
2.1日総量ゲメプロストとして5mg(5個)を投与し、効果の認められない場合は本剤の投与を中止し、翌日あるいは以降に投与を再開するか、あるいは他の方法に切り替える。
3.本剤の投与開始後、有効陣痛が発来し、子宮内容物の排出が認められたとき、本剤の投与を中止する。
4.症状及び経過に応じて適宜増減。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤は母体保護法指定医師が投与すること。
  2. 8.2 本剤の投与(挿入)は、入院のうえ救急処置のとれる準備を行い、厳重な監視のもとで行うこと。
  3. 8.3 本剤投与により子宮内容物の排出が認められた後、器械的子宮内容清掃術を必要とする場合があることに留意すること。
  4. 8.4 中期中絶時に併発しやすい諸異常(子宮破裂、頸管裂傷、異常出血等)を予測し、本剤挿入のたびに子宮収縮の状態と子宮頸部の軟化度、頸管の開大度、血性分泌物の量、子宮内容物の排出の程度を注意深く観察すること。また、場合によってはラミナリア杆等を挿入し、頸管を開大させた後、本剤を投与すること。,
  5. 8.5 子宮内容物排出後は慎重に内診を行い、子宮破裂、頸管裂傷のないことを確認すること。,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 緑内障、眼圧亢進のある患者

    類似化合物のプロスタグランジンE1で眼圧を上昇させる作用が報告されている。1)

  2. 9.1.2 頸管炎、腟炎のある患者

    炎症、感染を増悪させるおそれがある。

  3. 9.1.3 帝王切開又は子宮切開等の既往歴のある患者

    子宮が脆弱になっていることがあり、過度の子宮収縮による破裂の危険がある。,

  4. 9.1.4 多胎妊娠、経産婦の患者

    子宮が脆弱になっていることがあり、過度の子宮収縮による破裂の危険がある。,

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    陣痛誘発・促進剤

    • オキシトシン
      ジノプロスト
      (PGF

    子宮収縮が異常に強くなる可能性があるので、観察を十分に行い慎重に投与すること。

    本剤は子宮収縮作用を有するため、類似の作用を持つ薬剤を使用することにより作用を増強する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

      血圧低下、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 子宮破裂(頻度不明)、子宮頸管裂傷(0.1%未満)、子宮出血(頻度不明)

      ,,,,

    3. 11.1.3 心筋梗塞(頻度不明)

      外国で本剤により心筋梗塞があらわれたとの報告がある。

    11.2 その他の副作用

    5~15%未満

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    循環器

    血圧上昇、血圧降下、心悸亢進

    過敏症

    発疹、かゆみ等

    消化器

    嘔吐、下痢、悪心

    その他

    発熱

    頭痛、下腹部痛、腰痛、めまい、顔面潮紅、悪寒

    のぼせ感

    注)発現頻度は使用成績調査を含む。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    妊婦に本剤(ゲメプロスト1mg含有)を3時間間隔で連続投与すると、初回投与後の血中濃度は投与1時間後6ng/mLで最高を示し、3時間後では約1/3に減少する。2回投与後も、ほぼ同様の推移を示す。2)

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    1. 17.1.1 国内第Ⅲ相比較試験

      妊娠中期における治療的流産を目的として、本剤(ゲメプロスト1mg含有)を3時間毎に5回まで後腟円蓋部に挿入する二重盲検比較試験を行い、本剤の有用性が認められている。3)

    2. 17.1.2 国内臨床試験

      二重盲検比較試験を含む臨床試験において、240例中215例(89.6%)に流産効果が報告されている。4)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    ゲメプロストは腟坐剤として後腟円蓋部に挿入することにより、子宮収縮作用と子宮頸管開大作用を示し、妊娠中期において治療的流産効果をあらわす。

    18.2 薬理作用

    1. 18.2.1 子宮平滑筋に対する作用
      1. (1) ゲメプロストは子宮収縮作用を有し、妊娠20日目のラットにおける作用閾値量は腟内投与で10μg/kg、静脈内投与で0.2μg/kgである。また腟内投与における子宮収縮は徐々に発現し、その後規則的な収縮に移行する。5)
      2. (2) ゲメプロストは妊娠50~120日目のニホンザルに対して、腟内に20μg/kg、静脈内に0.1~0.2μg/kg投与したとき子宮収縮作用を示す。6)
      3. (3) ゲメプロストの子宮収縮作用(1μg/kg静脈内投与:ラット)はindomethacin、atropine、phentolamine、methysergideの前処置によって影響を受けず、papaverine、dibutyryl cyclicAMP、salbutamol及びverapamilにより抑制される。5)
    2. 18.2.2 流産作用
      1. (1) ウサギの妊娠初期(8及び9日目)にゲメプロスト0.5~1.0mg/kg、中期(15及び16日目)又は後期(24及び25日目)に0.05~1.0mg/kgを1日2回腹腔内投与したとき流産作用を示す。7)
      2. (2) 妊娠90~130日目のニホンザルにゲメプロスト1.0mgを坐剤として3時間間隔で2~6回腟内投与したとき流産作用を示す。8)
    3. 18.2.3 子宮頸管開大作用

      妊娠90~145日目のニホンザルにゲメプロスト1.0mgを坐剤として、また20μg/kgを溶液として3時間間隔で2~6回腟内投与したとき顕著な子宮頸管開大作用を示す。8)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    ゲメプロスト(Gemeprost)

    化学名

    Methyl (E)-7-{(1R,2R,3R)-3-hydroxy-2-[(E)-(R)-3-hydroxy-4,4-dimethyl-1-octenyl]-5-oxocyclopentyl}-2-heptenoate

    分子式

    C23H38O5

    分子量

    394.54

    性状

    本品は無色~微黄色の粘稠性のある液である。本品はアセトニトリル、メタノール、無水エタノール又はエーテルと混和し、水にほとんど溶けない。

    化学構造式

    20. 取扱い上の注意

    アルミ袋開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。

    22. 包装

    1シート5個[プラスチック製コンテナー、乾燥剤入り]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    小野薬品工業株式会社 くすり相談室

    〒541-8564 大阪市中央区久太郎町1丁目8番2号

    電話 0120-626-190

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売

    小野薬品工業株式会社

    大阪市中央区久太郎町1丁目8番2号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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