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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常1日量カモスタットメシル酸塩として600mgを3回に分けて経口投与する。症状により適宜増減する。
副作用が発現しやすくなる。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量投与を避けること。ヒトの投与量の40倍(400mg/kg/日)以上を投与した動物実験(ラット)で胎児体重の増加の抑制が報告されている。1)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
血圧低下、呼吸困難、そう痒感等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ-GTP、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
重篤な高カリウム血症があらわれることがある。
0.1~0.5%未満
0.1%未満
頻度不明
血 液
白血球減少、赤血球減少
好酸球増多
過敏症注2)
発疹、そう痒等
消化器
嘔気、腹部不快感、腹部膨満感、下痢
食欲不振、嘔吐、口渇、胸やけ、腹痛、便秘
肝 臓
AST・ALTの上昇等
腎 臓
BUN、クレアチニンの上昇
その他
浮腫、低血糖
本剤とオルメサルタン メドキソミル製剤等との一包化は避けること。一包化して高温多湿条件下にて保存した場合、本剤が変色することがある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
Tmax(min)
Cmax(ng/mL)
AUC(ng・min/mL)
T1/2(min)
40
87.1±29.5
10400±1400
100±40
平均値±標準偏差、Tmaxのみ中央値
ヒト血清に対する蛋白結合率は25.8~28.2%である(in vitro)。
本剤は、先ずカルボン酸エステルが加水分解されて活性代謝物4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸になり、更に4-グアニジノ安息香酸にまで加水分解される。4)本剤は主にカルボキシエステラーゼにより、活性代謝物4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸は主にアリルエステラーゼにより加水分解される(in vitro)。5)また、本剤及びその活性代謝物4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸は、ヒトのチトクロームP450の分子種(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)を阻害しなかった(in vitro)。6)
健康成人5例に200mgを空腹時に単回経口投与すると、尿中代謝物はほとんどが4-グアニジノ安息香酸であり、少量の4-(4-グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸が認められた。投与後5~6時間で尿中への排泄率はそれぞれ20%、0.8%で、その後は尿中にほとんど排泄されていない。2)
慢性膵炎を対象に二重盲検比較試験を行い、慢性膵炎の主症状である疼痛、圧痛、尿アミラーゼ値、悪心・嘔吐、鼓腸の改善度において、対照群と比較して有意の差が認められ、有用性が報告されている。7)
慢性膵炎を対象とした二重盲検比較試験を含む臨床試験において、疼痛、圧痛、血清アミラーゼ値、尿アミラーゼ値等の症状の改善が認められ、その有効率は48.6%(155/319例)である。8)
術後逆流性食道炎を対象とした二重盲検比較試験を含む臨床試験において、内視鏡によりびらん、出血等の改善が認められ、かつ、胸やけ、胸部疼痛、胸部熱感等の自覚症状改善が認められ、その有効率は82.0%(132/161例)である。9)
本剤は経口投与ですみやかに生体のキニン生成系、線溶系、凝固系及び補体系に作用し、その酵素活性をすみやかに阻害し異常亢進を抑制することにより、慢性膵炎の炎症症状と疼痛の緩解並びにアミラーゼ値の改善に効果が認められている。また、術後食道内に逆流する消化液中のトリプシンを阻害することにより、術後逆流性食道炎の改善に効果が認められている。
46℃の温水中に浸したラット後肢の灌流実験において25、100mg/kgを経口投与すると、キニン様物質の遊離をそれぞれ32~41%、70~80%抑制する。14)
線溶亢進状態にあるウサギに50~200mg/kgを経口投与すると、Clot lysis、FDP上昇及びトロンビン時間の延長を用量依存性に抑制し、出血を減少させる。15)
カモスタットメシル酸塩(Camostat Mesilate)
Dimethylcarbamoylmethyl 4-(4-guanidinobenzoyloxy)phenylacetate monomethanesulfonate
C20H22N4O5・CH4O3S
494.52
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。本品は水にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
194~198℃
*100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]500錠[瓶、バラ]
1) 市川祐三ほか:現代医療,1980;12(臨):127-152
2) 平工誠治ほか:医薬品研究,1982;13:756-765
3) 山本俊郎ほか:胃切除患者血漿中濃度推移(社内資料)
4) 大木史郎ほか:現代医療,1980;12(臨):71-82
5) 根本裕之ほか:代謝に関与する酵素(社内資料)
6) 松永憲和ほか:CYP分子種への影響(社内資料)
7) 石井兼央ほか:現代医療,1984;16:844-854
8) 小野薬品工業:〈慢性膵炎〉臨床成績集計(社内資料)
9) 小野薬品工業:〈術後逆流性食道炎〉臨床成績集計(社内資料)
10) Tamura Y. et al.:Biochim.Biophys.Acta.,1977;484:417-422
11) 加山直宏ほか:現代医療,1980;12(臨):1-10
12) 加山直宏ほか:活性代謝物の阻害濃度(社内資料)
13) 加山直宏ほか:現代医療,1980;12(臨):11-18
14) 小畠隆明ほか:現代医療,1980;12(臨):19-25
15) 小畠隆明ほか:現代医療,1980;12(臨):27-33
16) 桶川忠夫ほか:現代医療,1980;12(臨):35-40
17) Takasugi S.et al.:Digestion,1982;24:36-41
18) 桶川忠夫ほか:現代医療,1980;12(臨):41-49
19) 川溿和一十ほか:薬理と治療,1992;20:3517-3525
20) 渡辺正敏ほか:現代医療,1994;26(増Ⅲ):2983-2988
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