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処方箋医薬品注)
本剤の成分又はフェニル酪酸ナトリウムに対して過敏症の既往歴のある患者
尿素サイクル異常症
本剤は、食事療法(タンパク質制限やアミノ酸補給等)のみでは管理ができない尿素サイクル異常症の患者に投与すること。また、本剤の適用にあたっては、適切な食事療法を継続すること。
通常、フェニル酪酸グリセロールとして1日4.5mL/m2(体表面積)を開始用量とし、3回から6回に分けて、食事若しくは栄養補給とともに又は食直後に経口投与する。その後は患者の状態に応じて適宜増減するが、1日量は11.2mL/m2(体表面積)を超えないこと。
本剤の活性代謝物であるフェニル酢酸の血中濃度の上昇により、神経学的事象(嘔吐、悪心、頭痛、傾眠、錯乱等)が生じるおそれがある。血中アンモニア濃度の高値を伴わずに神経学的事象を認めた場合には、血中フェニル酢酸濃度の高値を疑い、本剤を減量する等、適切な処置を行うこと。特に乳幼児や小児では血中フェニル酢酸濃度が上昇するおそれがあるため、注意すること。,
血中アンモニア濃度等、患者の状態を慎重に観察し、本剤の投与量を調節すること。消化管における本剤からフェニル酪酸への代謝能が低下し、適切な血中アンモニア濃度のコントロールが得られなくなるおそれがある。
血中アンモニア濃度等、患者の状態を慎重に観察し、本剤の投与量を調節すること。フェニル酪酸からフェニル酢酸への代謝能の低下により、血中フェニル酢酸濃度が低下し、適切な血中アンモニア濃度のコントロールが得られなくなるおそれがある。
本剤の代謝物であるフェニルアセチルグルタミンの血中濃度が上昇するおそれがある。腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
神経学的事象の発現の有無や血中アンモニア濃度等、患者の状態を慎重に観察し、本剤の投与量を調節すること。肝臓におけるフェニル酢酸からフェニルアセチルグルタミンへの代謝能の低下により、血中フェニル酢酸濃度が上昇するおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ラットに本剤を投与したとき、胎児に尾の異常が認められた。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する。
本剤の代謝物であるフェニルアセチルグルタミンの血中濃度が上昇するおそれがある。
フェニルアセチルグルタミンの尿中排泄を阻害する可能性がある。
本剤の作用が減弱するおそれがある。
リパーゼ阻害作用により、本剤からのフェニル酪酸の遊離が低下する可能性がある。
1%以上10%未満
0.1%以上1%未満
頻度不明
血液
貧血、好中球減少症、血小板増加症
代謝及び栄養障害
食欲減退、食欲亢進、食物嫌悪
低アルブミン血症、低カリウム血症、過小食
精神神経系
嗜眠、振戦、頭痛、浮動性めまい
錯乱状態、精神運動亢進、抑うつ気分、傾眠、錯感覚、会話障害、味覚不全
呼吸器系
発声障害、咽喉刺激感、鼻出血、鼻閉
口腔咽頭痛
消化器系
消化不良、腹痛、上腹部痛、腹部膨満、鼓腸、便秘、下痢、嘔吐、レッチング、悪心、口腔内不快感
消化器痛、腹部不快感、胃食道逆流性疾患、便意切迫、排便困難、脂肪便、軟便、口内炎
異常便、口内乾燥、おくび
皮膚
発疹、ざ瘡、皮膚臭異常
脱毛症、多汗症、そう痒性皮疹、湿疹、爪線状隆起
筋骨格系
筋痙縮、背部痛、四肢痛、足底筋膜炎、関節腫脹
泌尿・生殖器
月経中間期出血
腎結石症、膀胱痛、無月経、不規則月経
一般・全身障害
疲労
発熱、末梢性浮腫、末梢腫脹
空腹
臨床検査
AST増加、ALT増加、アニオンギャップ増加、ビタミンD減少、リンパ球数減少、体重減少
アンモニア増加、心電図異常、心電図QT延長、血中カリウム増加、血中トリグリセリド増加、低比重リポ蛋白増加、アミノ酸濃度減少、肝酵素上昇、トランスアミナーゼ上昇、γ-GTP増加、プロトロンビン時間延長、二酸化炭素減少、血中重炭酸塩減少、白血球数増加
体重増加
その他
ウイルス性消化管感染、甲状腺機能低下症、心室性不整脈、ほてり、肝石灰化、胆道仙痛
健康成人に、本剤をフェニル酪酸3g/m2に相当するモル当量で単回経口投与したときの本剤の主要な代謝物であるフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニルアセチルグルタミンの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった7) (外国人データ)。
測定対象
例数
Cmax(μg/mL)
AUC0-48h(μg・h/mL)
tmax(h)
t1/2(h)
フェニル酪酸
22
37.01(58.7)
138.4(59.0)
2.0[1.0, 4.0]
1.9(87.1)a)
フェニル酢酸
14.92(46.0)
70.9(50.8)
4.0[3.0, 6.0]
−
フェニルアセチルグルタミン
30.18(29.7)
301.6(32.0)
平均値(変動係数%)、tmax:中央値[範囲]、−:算出なしa)14例
健康成人に、本剤100mg/kgを1日2回、7日間反復経口投与したときの本剤の主要な代謝物であるフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニルアセチルグルタミンの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった8) (外国人データ)。
評価時点
AUC0-12h(μg・h/mL)
1日目
8
21.26(83.07)
84.24(78.65)
3.0[2.0, 4.0]
1.61(25.14)a)
15日目
26.24(47.50)
103.64(42.09)
2.11, 2.14
11.81(68.72)
50.63(79.59)
6.0[4.0, 6.0]
21.92(62.88)
99.16(88.59)
4.0[3.0, 4.0]
1.89(19.20)b)
34.00(33.47)
233.85(37.50)
4.14, 4.40
44.33(32.57)
332.60(25.79)
4.0[4.0, 6.0]
6.32(64.33)c)
平均値(変動係数%)、tmax:中央値[範囲]、2例の場合は個別値、−:算出なしa)5例、b)3例、c)4例
健康成人8例に、本剤100mg/kgを食後及び空腹時に単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食後投与の本剤の主要な代謝物であるフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニルアセチルグルタミンのCmax及びAUC0-12hの幾何平均値の比(食後投与/空腹時投与)とその90%信頼区間は、Cmaxでそれぞれ1.075[0.57, 2.04]、0.849[0.52, 1.39]及び0.959[0.80, 1.15]、AUC0-12hでそれぞれ0.879[0.49, 1.56]、0.673[0.36, 1.24]及び0.907[0.75, 1.09]であった8) (外国人データ)。
本剤の海外臨床試験成績より得られた尿素サイクル異常症患者79例を対象とした母集団薬物動態解析の結果、本剤の主要な代謝物であるフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニアルアセチルグルタミンの見かけの分布容積は、それぞれ12.4L、30.8L及び23.4Lと推定された。
14C標識されたフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニルアセチルグルタミン(検討された濃度範囲はそれぞれ1~250μg/mL、5~500μg/mL及び1~250μg/mL)のヒト血漿タンパク結合率はそれぞれ80.6~98.0%、37.1~65.6%及び7.3~12.0%であった9) (in vitro)。
フェニル酪酸グリセロールはリパーゼにより加水分解を受け、グリセロールとフェニル酪酸に代謝される(in vitro)。フェニル酪酸はβ酸化によりフェニル酢酸に代謝され、グルタミンと抱合されてフェニルアセチルグルタミンとなる10) 。
日本人成人尿素サイクル異常症患者6例に本剤を投与したとき、投与量の74.2%がフェニルアセチルグルタミンとして尿中に排泄された11) 。
肝機能障害の程度の異なる治験参加者(Child-Pugh scoresに基づいて分類)に本剤100mg/kgを1日2回、7日間反復経口投与したときの、本剤の主要な代謝物であるフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニルアセチルグルタミンの薬物動態パラメータは以下のとおりであった8) (外国人データ)。
肝機能
正常
29.80±14.15
113.12±47.61
軽度(Child-Pugh分類A)
42.81±25.53
126.57±68.64
中等度(Child-Pugh分類B)
41.83±26.22
175.65±128.45
重度(Child-Pugh分類C)
44.33±21.50
192.08±82.90
25.52±16.05
127.29±112.77
33.15±14.66
154.39±118.60
30.85±19.82
212.83±211.73
53.08±64.49
433.60±739.55
46.27±15.07
342.30±88.27
37.67±9.33
255.61±96.75
38.10±15.20
305.34±185.22
43.09±15.27
354.98±180.48
平均値±標準偏差
本剤の海外臨床試験より得られた尿素サイクル異常症患者79例を対象とした母集団薬物動態解析の結果、フェニル酢酸の見かけのクリアランスは3歳未満、3歳以上6歳未満、6歳以上12歳未満、12歳以上18歳未満で、それぞれ7.1L/h、10.9L/h、16.4L/h、24.4L/hであり、本剤投与後の定常状態の血漿中フェニル酢酸濃度は、年齢が低いほど高値を示すことが予測された12) 。また、2歳未満の小児尿素サイクル異常症患者に本剤を反復経口投与したときの本剤の1日投与量及び投与1日目の本剤の主要な代謝物であるフェニル酪酸、フェニル酢酸及びフェニルアセチルグルタミンの薬物動態パラメータは以下のとおりであった(外国人データ)。
患者年齢
1カ月齢未満
1カ月齢以上2カ月齢未満
2カ月齢以上2歳未満
10
6
1日投与量(g/m2/日)
9.20[6.4, 12.0]
9.42[4.4, 17.2]
9.87[4.7, 12.8]
34.77(121.5)
65.37(91.0)
42.44(86.5)
AUClast(μg・h/mL)
365.73(124.4)
389.18(74.5)
280.94(104.5)
154.4(71.9)
50.23(59.0)
36.52(87.0)
1830.40(68.5)
472.48(107.1)
246.13(96.9)
117.7(44.9)
76.1(36.4)
62.45(43.7)
1688.5(79.0)
876.74(52.1)
583.84(48.9)
1日投与量は中央値[範囲]、薬物動態パラメータは平均値(変動係数%)
健康成人24例に本剤4.4gを1日3回経口投与し、ミダゾラム(CYP3A基質)3mgを単回経口併用投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対する併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUClastの最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ0.74及び0.68であった13) 。
健康成人28例に本剤4.4gを1日3回経口投与し、セレコキシブ(CYP2C9基質)200mgを単回経口併用投与したとき、セレコキシブ単独投与時に対する併用投与時のセレコキシブのCmax及びAUClastの最小二乗幾何平均値の比は、それぞれ0.88及び0.92であった。
フェニル酪酸はCYP2D6に対して阻害作用を示した(Ki:240μg/mL)14) (in vitro)。
フェニル酢酸はOAT1に対して阻害作用を示した(IC50:180μg/mL)15) (in vitro)。
成人及び0歳以上の小児の尿素サイクル異常症患者16例(成人6例、小児10例)(OTC欠損症8例、ASS欠損症6例、ARG欠損症1例、ASL欠損症1例)を対象に、フェニル酪酸ナトリウムを7日間投与後、本剤を7日間投与する非盲検単群試験が実施された。本剤及びフェニル酪酸ナトリウムの用法は、食事とともに又は食直後に、成人では原則1日3回、小児では原則1日3~4回、経口投与とされた。フェニル酪酸ナトリウムの用量は試験開始前の用量と同量とされ、本剤の用量はフェニル酪酸ナトリウムの投与量とフェニル酪酸が同モル当量となる投与量とされた。なお、試験期間中は、患者毎に規定されたタンパク質の摂取量を遵守することとされた。試験終了時の本剤の投与量の中央値[範囲]は7.12[3.9, 13.4]g/m2であった。主要評価項目である各薬剤の投与最終日の血中アンモニア濃度(AUC0-24h)(最小二乗幾何平均値[95%信頼区間])は、本剤投与時は599.78[488.97, 735.70]μmol・h/L、フェニル酪酸ナトリウム投与時は706.59[578.01, 863.77]μmol・h/Lであった。本剤投与時に副作用は認められなかった。また、7日間の本剤投与終了後にさらに最大12カ月間本剤を投与した継続投与期で認められた副作用の発現頻度は13.3%(2/15例)であり、認められた副作用は悪心、心電図QT延長(各1例)であった11) 。
成人の尿素サイクル異常症患者45例(OTC欠損症40例、ASS欠損症3例、CPS-1欠損症2例)を対象に、二重盲検2期クロスオーバー試験が実施された。治験参加者は本剤/プラセボ又はフェニル酪酸ナトリウム/プラセボに1:1の比で無作為に割り付けられ、いずれかの治験薬を2週間ずつ、食事とともに1日3回経口、経鼻胃又は胃瘻チューブを介して投与された。フェニル酪酸ナトリウムの用量は試験開始前の用量と同量とされ、本剤の用量はフェニル酪酸ナトリウムの投与量とフェニル酪酸が同モル当量となる投与量とされた。なお、試験期間中は、患者毎に規定された内容の食事の摂取を遵守することとされた。試験終了時の本剤の投与量の中央値[範囲]は7.86[0.7, 15.4]g/m2であった。主要評価項目である各薬剤の投与最終日の血中アンモニア濃度(AUC0-24h)は以下のとおりであり、最小二乗幾何平均値の比の95%信頼区間の上限値が非劣性マージン1.25を下回ったことから、本剤のフェニル酪酸ナトリウムに対する非劣性が示された。
投与最終日の血中アンモニア濃度(AUC0-24h)
本剤投与時(45例)
フェニル酪酸ナトリウム投与時(45例)
平均値±標準偏差(μmol・h/L)(例数)
865.9±660.5(44)
976.6±865.4(44)
最小二乗幾何平均値(μmol・h/L)a)[95%信頼区間]
689.95[563.94, 844.11]
759.18[620.53, 928.81]
最小二乗幾何平均値の比(本剤/フェニル酪酸ナトリウム)a)[95%信頼区間]
0.909[0.799, 1.034]
本剤及びフェニル酪酸ナトリウムのいずれの投与時の血中アンモニア濃度のAUC0-24hが算出できない治験参加者は解析から除外された。いずれか一方の投与時のAUC0-24hが算出できない場合、算出できなかった治験薬の用量の±20%以内の用量が投与された他の治験参加者(該当する治験参加者がいない場合は最も近い2つの用量が投与された治験参加者)からAUC0-24hの算出に必要な時点のデータをランダムに抽出し代入された。a)血中アンモニア濃度のAUC0-24hの自然対数変換値に対して、治療、治療順序、治療時期を固定効果、治療順序でネストされた個人を変量効果とした回帰モデルにより算出された値を指数変換することにより算出。
副作用発現頻度は45.5%(20/44例)であり、主な副作用は、下痢15.9%(7/44例)、鼓腸、頭痛各13.6%(6/44例)、腹痛、疲労各6.8%(3/44例)であった16) 。
成人及び6歳以上の小児の尿素サイクル異常症患者60例(成人51例、小児9例)(OTC欠損症49例、ASS欠損症4例、HHH症候群3例、ASL欠損症2例、CPS-1欠損症1例、ARG欠損症1例)を対象に、本剤の非盲検非対照試験が実施された。本剤の用法は、食事とともに1日3回経口又は胃瘻チューブを介して投与とされた。HPN-100-006試験から本試験に移行した患者では、先行する試験での投与量が開始用量とされた。新たに本試験に組み入れられた患者の開始用量は、フェニル酪酸ナトリウム既治療例では試験開始前のフェニル酪酸ナトリウムとフェニル酪酸が同モル当量となる用量とされ、フェニル酪酸ナトリウム未治療例では患者の状態に応じて医師により決定された。試験期間中は本剤の用量は適宜調節可能とされた。なお、試験期間中は、低タンパク食の摂取及びアミノ酸の補給を遵守することとされた。試験終了時の本剤の投与量(中央値[範囲])は7.96[0.7, 15.2]g/m2であった。主な有効性評価項目である、本剤を12カ月間投与したときの血中アンモニア濃度の推移は以下のとおりであった(1μmol/Lは1.7μg/dLに相当)。
副作用発現頻度は55%(33/60例)であり、主な副作用は嘔吐11.7%(7/60例)、食欲減退10.0%(6/60例)、悪心8.3%(5/60例)であった17) 。
6歳以上の小児の尿素サイクル異常症患者11例(OTC欠損症9例、ASS欠損症1例、ASL欠損症1例)を対象に、フェニル酪酸ナトリウムを7日間投与後、本剤を7日間投与する非盲検単群試験が実施された。本剤及びフェニル酪酸ナトリウムの用法は、食事とともに1日3回経口又は胃瘻チューブを介して投与とされた。フェニル酪酸ナトリウムの用量は試験開始前の用量と同量とされ、本剤の用量はフェニル酪酸ナトリウムの投与量とフェニル酪酸が同モル当量となる投与量とされた。なお、試験期間中は、低タンパク食の摂取及びアミノ酸の補給を遵守することとされた。試験終了時の本剤の投与量(中央値[範囲])は9.62[6.71, 14.4]g/m2であった。主要評価項目である各薬剤の投与最終日の血中アンモニア濃度(AUC0-24h)(平均値±標準偏差)は、本剤投与時は603.8±187.92μmol・h/L、フェニル酪酸ナトリウム投与時は814.6±322.36μmol・h/Lであった。副作用の発現頻度は9.1%(1/11例)であり、認められた副作用は上腹部痛であった。また、7日間の本剤投与終了後にさらに最大12カ月間本剤を投与した継続投与期で認められた副作用の発現頻度は47.1%(8/17例)であり、主な副作用は上腹部痛17.6%(3/17例)、アニオンギャップ増加、皮膚異常臭各11.8%(2/17例)であった18) 。
29日齢以上6歳未満の小児の尿素サイクル異常症患者15例(ASL欠損症8例、OTC欠損症3例、ASS欠損症3例、ARG欠損症1例)を対象に、フェニル酪酸ナトリウムを1日投与後、本剤を9日間投与する非盲検単群試験が実施された。本剤及びフェニル酪酸ナトリウムの用法は、原則として食直前に1日3回又は4回経口投与とされ、患者の哺乳間隔により適宜調整可能とされた。フェニル酪酸ナトリウムの用量は試験開始前の用量と同量とされ、本剤の用量はフェニル酪酸ナトリウムの投与量とフェニル酪酸が同モル当量となる投与量とされた。なお、試験期間中は、患者毎に規定されたタンパク質の摂取量を遵守することとされた。試験終了時の本剤の投与量(中央値[範囲])は7.86[1.5, 14.1]g/m2であった。主な有効性評価項目である、フェニル酪酸ナトリウム投与時及び本剤投与2日目の血中アンモニア濃度(AUC0-24h)(平均値±標準偏差)はそれぞれ914.43±630.21μmol・h/L及び647.63±379.94μmol・h/Lであった。本試験では非重篤な有害事象との因果関係評価は行われず、重篤な副作用は認められなかった。また、9日間の本剤投与終了後にさらに最大12カ月間本剤を投与した継続投与期でも、重篤な副作用は認められなかった19) 。
2歳未満の小児の尿素サイクル異常症患者26例(OTC欠損症10例、ASS欠損症9例、ASL欠損症4例、CPS-1欠損症2例、ARG欠損症1例)を対象に、7日間かけて他の治療から本剤へ切り替える非盲検単群試験が実施された。本剤の用法は、食直前に1日3~6回経口、経鼻胃又は胃瘻チューブを介して投与とされた。本剤の用量について、未治療例では8.5mL/m2/日、フェニル酢酸ナトリウム/安息香酸ナトリウム製剤から切り替える場合では11.2mL/m2/日、フェニル酪酸ナトリウムから切り替える場合はフェニル酪酸ナトリウムの投与量とフェニル酪酸が同モル当量となる投与量、安息香酸ナトリウム製剤から切り替える場合は安息香酸ナトリウムの投与量の半量に相当する量とされた。なお、試験期間中は、患者毎に規定されたタンパク質の摂取量を遵守することとされた。試験終了時の本剤の投与量(中央値[範囲])は7.86[1.5, 14.1]g/m2であった。主な有効性評価項目である、高アンモニア血症の徴候又は症状がなく、かつ血中アンモニア濃度が100μmol/L(170μg/dL)未満の状態で本剤に切り替えられた患者の割合は100%(26/26例)であった。7日間の本剤投与終了後にさらに最大2年間本剤を投与した継続投与期で認められた副作用の発現頻度は53.8%(14/26例)であり、認められた主な副作用は発疹15.4%(4/26例)、下痢11.5%(3/26例)であった20) 。
尿素サイクル異常症患者では、残余窒素の尿素としての排泄が不十分であることにより高アンモニア血症を呈する。フェニル酪酸グリセロールはグリセロール骨格に3分子のフェニル酪酸が結合しており、ヒト生体内で加水分解されてフェニル酪酸が生成され、さらにフェニル酪酸はβ酸化により速やかにフェニル酢酸に代謝される。フェニル酢酸はグルタミンと結合し、フェニルアセチルグルタミンとして尿中に排泄される10),21) 。αケトグルタル酸からグルタミン酸を経てグルタミンが生合成される過程で、アンモニア2分子が取り込まれるため、フェニル酪酸1分子により残余窒素2原子が排泄される。
フェニル酪酸グリセロール(Glycerol Phenylbutyrate)
Propane-1,2,3-triyl tris(4-phenylbutanoate)
C33H38O6
530.65
無色~微黄色の澄明な液。トルエン又はアセトンに溶けやすく、2-プロパノールにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
開封後は14日以内に使用すること。開封後14日以内に使用していない本剤は廃棄すること。
25mL 1瓶
1) *社内資料:ラットを用いた24カ月がん原性試験(2025年12月22日承認、CTD 2.6.6.5.1)
2) *社内資料:新生児ラットを用いた反復投与毒性試験(2025年12月22日承認、CTD 2.6.6.6.4.2)
3) *社内資料:ラットを用いた胚・胎児発生試験(2025年12月22日承認、CTD 2.6.6.6.2.2)
4) *社内資料:ラットを用いた受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験(2025年12月22日承認、CTD 2.6.6.6.1.1)
5) Loo YH, et al.: Dev Neurosci. 1983-1984; 6: 227-234.
6) Fulton TR, et al.: Life Sci. 1980; 27: 1271-1281.
7) *社内資料:UP1204-001試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.3)
8) *社内資料:UP1204-002試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.7)
9) *社内資料:PAA、PBA、及びPAGNの血漿タンパク結合率(2025年12月22日承認、CTD 2.6.4.4.4)
10) Moldave K, et al.: Biol Chem. 1957; 229: 463-476.
11) *社内資料:HPN-100-J001試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.11)
12) Jon PRM, et al.: J Clin Pharmacol. 2013; 53: 699-710.
13) *社内資料:HPN-100-019試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.1)
14) *社内資料:GPB、PBA、及びPAAの培養ヒト肝細胞CYP P450の阻害能の検討(2025年12月22日承認、CTD 2.6.4.7.2)
15) *社内資料:PAAが取り込みトランスポーターの阻害剤となる可能性の検討(2025年12月22日承認、CTD 2.6.4.7.3.2)
16) *社内資料:HPN-100-006試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.9)
17) *社内資料:HPN-100-007試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.10)
18) *社内資料:HPN-100-005試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.5)
19) *社内資料:HPN-100-012試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.6)
20) *社内資料:HPN-100-009試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.12)
21) James MO, et al.: Proc R Soc Lond B Biol Sci.1972; 182: 25-35.
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*本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、2027年4月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされています。
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