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生物学的製剤基準
乾燥濃縮人α1-プロテイナーゼインヒビター
処方箋医薬品注)
特定生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
重症α1-アンチトリプシン欠乏症
本剤は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や、気流閉塞を伴う肺気腫等の肺疾患を呈し、かつ、重症α1-アンチトリプシン欠乏症[血清α1-アンチトリプシン濃度が50mg/dL未満(ネフェロメトリー法)]と診断された患者に用いること。
通常、成人にはヒトα1-プロテイナーゼインヒビターとして60mg/kgを週1回、点滴静注する。
患者の様子を観察しながら、約0.08mL/kg/分を超えない速度で点滴静注すること。
抗IgA抗体を保有する患者では過敏症反応を起こすおそれがある。
ヒトパルボウイルスB19に感染した場合には、発熱と急性の貧血を伴う重度の全身症状を起こすことがある。
ヒトパルボウイルスB19に感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトパルボウイルスB19に感染した場合には、胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行性、授乳を受けた乳児への影響、又は母乳産生への影響に関する情報は得られていない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
5%未満
神経系障害
頭痛
胃腸障害
腹部不快感、下痢、消化不良
皮膚および皮下組織障害
乾癬、発疹
一般・全身障害および投与部位の状態
胸痛、疲労、注入に伴う反応
筋骨格系および結合組織障害
筋痙縮、筋骨格痛
傷害、中毒および処置合併症
転倒
臨床検査
血圧上昇
呼吸器、胸郭および縦隔障害
肺高血圧症
血管障害
ほてり、起立性低血圧
重症α1-アンチトリプシン欠乏症[血清α1-アンチトリプシン濃度が50mg/dL未満(ネフェロメトリー法)]日本人成人患者4例に本剤60mg/kgを週1回8週間点滴静注した。血清中α1-プロテイナーゼインヒビター(alpha1-PI、α1-アンチトリプシンに同じ)濃度は投与開始7週目までに定常状態に達し、7~9週目の平均血清トラフ濃度(Cmin)はすべての患者で50mg/dLを超えていた。血清中alpha1-PIの薬物動態パラメーター及び血清中濃度推移は以下のとおりであった1) 。
投与
AUC0-7days(mg・h/dL)平均(%CV)
Cmax(mg/dL)平均(%CV)
t1/2(時間)平均(%CV)
本剤60mg/kg, 週1回(n=4)
14913.2(11.0%)
174.3(17.5%)
150.4(24.1%)
α1-アンチトリプシン欠乏症成人患者19名を対象に、Prolastin®注2) 60mg/kgを26週間投与し、肺組織への移行を検討した結果、alpha1-PIの気道上皮被覆液中濃度とalpha1-PIの血清中濃度との相関がみられた2) (外国人データ)。
*
重症α1-アンチトリプシン欠乏症[血清α1-アンチトリプシン濃度が50mg/dL未満(ネフェロメトリー法)]日本人成人患者4例に本剤60mg/kgを週1回8週間点滴静注した。安全性解析対象集団の4例のうち、副作用として、1例(25.0%)に疲労が報告された1) 。
GTI1401試験を終了した重症α1-アンチトリプシン欠乏症日本人成人患者4例に、本剤60mg/kgを週1回、平均144週間点滴静注した。安全性解析対象集団4例のうち、副作用として、ほてり、腹部不快感及び筋骨格痛がそれぞれ1例(25.0%)に報告された。探索的に実施したCTスキャンによる肺密度測定の結果、ベースラインからの平均変化量±標準偏差は、52週で0.91±4.570g/L、104週で-2.05±3.771g/Lであった3) 。
先天性α1-アンチトリプシン欠乏症外国人患者77例を対象としてProlastin®注3) 60mg/kg又はプラセボを週1回24ヵ月間点滴静注した(Prolastin®群:38例、プラセボ群:39例)。継続投与を希望した患者は最長30ヵ月間まで投与した。CTスキャンで評価した肺全体の密度を主要評価項目とした。肺密度の下位15パーセンタイル(PD15:Hounsfield単位で表される)を全肺気量(TLC)で調整したTLC-PD15の変化量は以下のとおりであった4),5) 。
Prolastin®群(36例)
プラセボ群(35例)
ベースライン
54.554±17.371
53.898±15.968
最終評価時点
51.167±17.175
49.076±15.926
変化量
-3.387±4.621
-4.822±3.813
TLC-PD15=PD15×(CTで測定された肺容量/TLCの予測値)
Prolastin®群での副作用発現頻度は、28.9%(11/38例)であり、副作用は発疹5.3%(2/38例)、下痢、消化不良、胃不快感、胸痛、注入に伴う反応、転倒、血圧上昇、筋痙縮、頭痛、肺高血圧症、乾癬、起立性低血圧が、各2.6%(1/38例)であった。
α1-プロテイナーゼインヒビター(alpha1-PI、別名α1-アンチトリプシン)は生体内に存在するセリンプロテアーゼ阻害剤の一種で、好中球エラスターゼ阻害作用を有する。
α1-アンチトリプシン欠乏症患者では、血清中及び組織中のalpha1-PI濃度が低下しており、好中球エラスターゼとそのインヒビターであるalpha1-PIの不均衡が生じることで、肺組織での不適切なタンパク質分解が起こる。本剤の補充療法によって、血清及び気道上皮被覆液のalpha1-PI濃度を上昇させ、維持することで、プロテイナーゼに対する防御力を補強し、プロテイナーゼ対インヒビターの不均衡を是正することで肺気腫の発生・進展を抑制し、COPDの病態の進行を遅くすると考えられる。
有効成分であるヒトα1-プロテイナーゼインヒビターは、394個のアミノ酸残基からなる糖タンパク質(分子量約51,000)である。
ヒトα1-プロテイナーゼインヒビター
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与又は処方した年月日、投与又は処方を受けた患者の氏名・住所等を記録し、使用日から少なくとも20年間保存すること。
1000mg 1バイアル(日局 注射用水 20mL×1バイアル添付)
1) Seyama K, et al.: Respir Investig. 2019; 57(1): 89-96.
2) *社内資料:海外臨床試験(547-8301試験)(2021年1月22日承認、CTD2.7.6.1)
3) *社内資料:国内臨床試験(GTI1401-OLE試験)(2021年1月22日承認、CTD2.7.6.11)
4) Dirksen A et al.: Eur Respir J. 2009; 33(6): 1345-1353.
5) *社内資料:海外臨床試験(EXACTLE試験)(2021年1月22日承認、CTD2.7.6.8)
株式会社オーファンパシフィックDIセンター
〒105-0023 東京都港区芝浦1-1-1
電話 0120-889-009受付時間 9:00~17:30(土・日・祝日・社休日を除く)
株式会社オーファンパシフィック
Grifols Therapeutics LLC(米国)
献血又は非献血の区別は製剤の安全性の優劣を示すものではありません。この表示区別は、下記の手順に従って決められています。
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