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処方箋医薬品注)
うつ病・うつ状態
抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。,,,,,,
ミアンセリン塩酸塩として、通常成人1日30mgを初期用量とし、1日60mgまで増量し、分割経口投与する。また、上記用量は1日1回夕食後あるいは就寝前に投与できる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤は抗コリン作用を若干有するため、これらに影響を与える可能性がある。
本剤は心機能抑制作用を若干有するため、症状に影響を与える可能性がある。
痙攣を起こすことがある。
躁転、自殺企図があらわれることがある。,,,,,,
精神症状を増悪させることがある。,,
自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。,,,,,,
耐糖能の低下がみられることがある。
QT延長、心室頻拍(torsade de pointesを含む)、心室細動を起こすことがある。
代謝・排泄障害により副作用があらわれることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている1)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するとともに患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。起立性低血圧、ふらつき等があらわれやすい。
MAO阻害剤
発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等があらわれるおそれがある。MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合には、少なくとも2週間の間隔をおき、また、本剤からMAO阻害剤に切りかえるときは、2~3日間の間隔をおくことが望ましい。
機序は不明であるが、以下のような説がある。a. 中枢性アドレナリン受容体の感受性の増強b. 神経外アミン総量のMAO阻害剤による増加及び本剤によるモノアミン作動性神経終末におけるアミン取り込み阻害c. MAO阻害剤(ヒドララジン型)による本剤の代謝酵素阻害作用
リネゾリド
発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等があらわれるおそれがある。
機序は不明であるが、以下のような説がある。a. 中枢性アドレナリン受容体の感受性の増強b. 神経外アミン総量の増加及び本剤によるモノアミン作動性神経終末におけるアミン取り込み阻害リネゾリドは、非選択的、可逆的MAO阻害作用を有する。
中枢神経抑制剤
相互に作用を増強することがある。
機序不明
CYP3A4酵素誘導作用を有する薬剤
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。
CYP3A4の誘導作用により本剤の代謝が促進される。
アルコール
本剤の肝代謝を阻害するため。
降圧剤
降圧剤の作用を減弱することがある。
本剤のα2受容体阻害作用によると考えられる。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、直ちに投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等)があらわれることがある。
AST、ALT、γ-GTP、Al-P、総ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
浮腫
循環器
頻脈
動悸、血圧降下
徐脈
精神神経系
ねむけ
振戦等のパーキンソン症状、めまい・ふらつき、頭痛、不眠、視調節障害、躁転、焦躁感、不安、しびれ感
構音障害、アカシジア、運動失調、ぼんやり
下肢不安症、鎮静
消化器
口渇、便秘、悪心・嘔吐、食欲不振、食欲亢進、胃腸障害、下痢
にがみ、腹痛
肝臓
AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇
Al-P上昇
筋骨格系
関節痛
その他
脱力感、倦怠感、排尿困難、発汗
鼻閉、体重増加、浮腫
主な症状として、鎮静が見られる。まれに、不整脈、痙攣、重篤な低血圧、呼吸抑制が見られることがある。
特異的な解毒剤は知られていない。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
パラメータ投与量
AUC(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
テトラミド錠10mg×3錠
458.8±34.9
45.2±2.9
2.0±0.1
18.2±1.3
テトラミド錠30mg×1錠
435.4±35.3
40.7±2.6
18.3±1.2
(科学技術研究所)
投与法1日投与量
分割投与(ng/mL)
1日1回投与(ng/mL)
30mg
20.6±17.95
21.1±20.15
60mg
25.5±21.91
33.8±22.59
(Mean±S.D., t-test:N.S.)
平衡透析法によりミアンセリンの血漿蛋白結合率を検討した結果、ミアンセリンは男性、女性の血漿濃度によらず、約90%の蛋白結合率を示した。また、この結合率には他剤の共存による影響は見られなかった(in vitro)。
健康成人6例に14C標識ミアンセリン塩酸塩10mgを経口投与したとき、その約70%が尿中に排泄される。尿中には未変化体のほか8-OH体、N-Oxide体等の代謝物が非抱合体又は抱合体として確認されている3)(外国人データ)。
二重盲検比較試験を含む本剤の臨床試験は、76施設、総症例436例について実施された。本剤の各種うつ病・うつ状態に対する有効率は57.8%(252/436例)であった。総症例8,679例中副作用が報告されたのは1,163例(13.40%)であった。そのうち主なものはねむけ(6.22%)、口渇(2.93%)、便秘(1.73%)、めまい・ふらつき(1.71%)、脱力感(1.29%)等であった。[再審査終了時]
二重盲検比較試験を含む本剤の臨床試験は、32施設、総症例184例について実施された。本剤の各種うつ病・うつ状態に対する有効率は60.3%(111/184例)であった。承認時迄の症例184例中副作用が報告されたのは33.70%(62/184例)であった。そのうち主なものは、ねむけ(16.30%)、口渇(10.87%)、めまい・立ちくらみ・ふらつき(8.70%)、脱力感(6.52%)、便秘(5.43%)等であった。
ミアンセリン塩酸塩のうつ病・うつ状態に対する作用機序は、脳内におけるノルアドレナリンのturnoverを亢進し、また、シナプス前α-アドレナリン受容体を阻害することにより神経シナプス間隙へのノルアドレナリン放出を促進し、受容体への刺激を増進することによるものと考えられている。
マウスでの眼瞼下垂、低体温4)、ネコでの外側膝条体における橋-膝条体-後頭野(PGO)スパイク発生5)等を指標とした実験で、レセルピンに対する著明な拮抗作用は認められていない。
ラットでのカテコールアミン合成阻害剤を用いた実験6)及び放射性同位元素で標識したカテコールアミン前駆物質を用いた実験7),8)で、ノルアドレナリンのturnoverを亢進することが示唆されている。
3H-ノルアドレナリンを取込ませたラット大脳皮質切片での電気刺激によるノルアドレナリン放出に対し、促進作用が認められている。また、この促進作用はシナプス前α-アドレナリン受容体阻害によることが示唆されている9)。
in vivoでのラットの脳についての取込み実験6),9)並びにin vitroでのウサギ脳切片10)及びラット脳細胞のシナプトソームを用いた実験11)などで、カテコールアミン取込みに対し作用を示さないか、あるいは弱い抑制作用しか示さないことが認められている。
マウス、ラット、ウサギでの行動観察6),12),13),14)、体温測定14)及び脊髄ラットの後肢伸展反射12)を指標とした実験などで、トリプタミン、5HTP等に対する拮抗作用を示し、抗セロトニン作用を有することが認められている。
マウスの行動観察でピロカルピン、トレモリン等に対し極めて弱い拮抗作用しか示さない13)。また、ウサギでの脳波覚醒反応を指標とした実験で、フィゾスチグミンに対し拮抗しないなど抗コリン作用は弱いことが認められている15)。
ミアンセリン塩酸塩(Mianserin Hydrochloride)
1,2,3,4,10,14b-Hexahydro-2-methyldibenzo[c,f]pyrazino[1,2-a]azepine monohydrochloride
C18H20N2・HCl
300.83
白色~帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、アセトン、酢酸(100)又は無水酢酸に溶けにくく、トルエンにほとんど溶けない。
約265℃(分解)
0.7(pH1.2、水-オクタノール系)2.8(pH6.8、水-オクタノール系)
1) Buist A, et al. Br J Clin Pharmacol. 1993;36:133-4.
2) 村崎光邦ほか. 臨床精神医学. 1988;17:553-64.
3) de Jongh GD, et al. Drug Metab Dispos. 1981;9:48-53.
4) 上岡利春ほか. 日本薬理学雑誌. 1980;76:533-47.
5) van Riezen H, et al. Monogr Neural Sci. 1976;3:37-44.
6) Leonard BE. Psychopharmacologia. 1974;36:221-36.
7) Leonard BE, et al. Biochem Pharmacol. 1976;25:1939-42.
8) Kafoe WF, et al. Biochem Pharmacol. 1976;25:2455-60.
9) Baumann PA, et al. Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol. 1977;300:31-7.
10) Goodlet I, et al. Br J Pharmacol. 1977;61:307-13.
11) Raiteri M, et al. J Pharm Pharmacol. 1976;28:483-8.
12) 酒井豊ほか. 日本薬理学雑誌. 1980;76:213-25.
13) van Riezen H. Arch Int Pharmacodyn Ther. 1972;198:256-69.
14) Maj J, et al. Psychopharmacology. 1978;59:79-84.
15) 酒井豊ほか. 日本薬理学雑誌. 1980;76:479-93.
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