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生物由来製品
処方箋医薬品注)
本剤を用いた不妊治療により、脳梗塞、肺塞栓を含む血栓塞栓症等を伴う重篤な卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。,,,,,
本剤を用いた一般不妊治療の対象は、クロミフェンクエン酸塩療法が奏効しない、自発月経を有するか又はプロゲステロン製剤投与により消退出血の認められる第1度無月経、無排卵周期症、多嚢胞性卵巣症候群若しくは希発月経の患者である。
本剤は黄体形成ホルモンを含有しない製剤であり、黄体形成ホルモンの基礎分泌の認められない患者に対しては無効であるため、これらの患者は本治療の対象から除外すること。また、プロゲステロン製剤投与では反応せず、エストロゲン・プロゲステロン製剤投与により初めて消退出血の認められる第2度無月経の患者では、本剤を単独で用いた場合には低反応が予想されるため、本療法の対象から除外することを考慮すること。
フォリトロピンベータ(遺伝子組換え)として通常1日150又は225国際単位を4日間皮下又は筋肉内投与する。その後は卵胞の発育程度を観察しながら用量を調整し(通常75~375国際単位を6~12日間)、卵胞が十分に発育するまで継続する。
フォリトロピンベータ(遺伝子組換え)として通常1日50国際単位を7日間皮下又は筋肉内投与する。その後は卵胞の発育程度を観察しながら用量を調整し(卵巣の反応性が低い場合は、原則として、7日間ごとに25国際単位を増量)、卵胞の十分な発育が確認された後、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤等により排卵を誘起する。
なお、卵巣過剰刺激症候群のリスク因子として、多嚢胞性卵巣症候群、若年、やせ、血清抗ミュラー管ホルモン高値、卵巣過剰刺激症候群の既往、血清エストラジオール高値、発育卵胞数の高値等が知られているので、卵巣過剰刺激症候群のリスク因子を有する患者への対応は慎重に行うこと。卵巣過剰刺激症候群の徴候が認められた場合には、本剤の投与中断などを行うとともに、少なくとも4日間は性交を控えるように患者に指導すること。また、卵胞の最終成熟又は排卵誘発の延期や中止等の要否を含め実施中の不妊治療の継続の可否を慎重に判断すること。卵巣過剰刺激症候群は、本剤投与中だけではなく、本剤投与後に発現し、軽症又は中等症であっても急速に進行して重症化することがあるため、本剤の最終投与後も少なくとも2週間の経過観察を行い、卵巣過剰刺激症候群の重症度に応じた適切な処置を行うこと。なお、卵巣過剰刺激症候群は、妊娠によって重症化し、長期化することがあることにも留意すること。,,,,
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
症状が増悪するおそれがある。
子宮内膜増殖細胞異型を伴う場合がある。
乳癌が再発するおそれがある。
本剤の投与の可否については、本剤が血栓塞栓症の発現リスクを増加させることを考慮して判断すること。なお、妊娠自体によっても血栓塞栓症のリスクは高くなることに留意すること。,,,,,,
本剤の投与を避けること。本剤の製造工程において使用しているストレプトマイシン及びフラジオマイシンが微量に残存している可能性があり、過敏症を引き起こす可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。他の遺伝子組換えヒト卵巣刺激ホルモン製剤において、動物実験(ラット)で、分娩障害、妊娠期間の延長、吸収胚数の増加及び出生率の低下が認められている。また、動物実験(ウサギ)で、流産、着床後死亡率の増加が認められている。しかし、両種の動物実験で、催奇形性は認められていない。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト卵胞刺激ホルモン(FSH)は乳汁中に移行することから、本剤も乳汁中に移行する可能性がある。
排卵誘発及び卵胞の最終成熟に使用する薬剤
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卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。
卵巣への過剰刺激に伴う過剰なエストロゲン分泌により、血管透過性が亢進される。
本剤を用いた不妊治療により、卵巣腫大、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水、胸水、呼吸困難を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあり、卵巣破裂、卵巣茎捻転、脳梗塞、肺塞栓を含む血栓塞栓症、肺水腫、腎不全等が認められることもある。本剤投与後に卵巣過剰刺激症候群が認められた場合には、重症度に応じて、本剤の投与中止、卵胞の最終成熟又は排卵誘発の延期や中止等の要否を含め、実施中の不妊治療の継続の可否を判断すること。また、卵巣過剰刺激症候群の重症度に応じた適切な処置を行うこと。重度の卵巣過剰刺激症候群が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、入院させて適切な処置を行うこと。,,,,,,
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0.5~1%未満
0.5%未満
頻度不明
精神神経系
頭痛
消化管
下腹部痛、嘔気、腹痛
腹部不快感、便秘、下痢
女性生殖器
腹痛(産婦人科系)
卵巣捻転、卵巣腫大
卵巣囊胞、骨盤痛、乳房圧痛、乳房痛、子宮肥大、不正子宮出血、腟出血
投与部位
注射部疼痛
挫傷、発赤、腫脹、かゆみ
その他
腹部腫脹、腹部膨満
本剤は皮下又は筋肉内注射にのみ使用すること。筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に配慮すること。
繰り返し注射する場合は同一部位を避けること。
注射部位の疼痛及び漏出を予防するため、ゆっくり投与すること。
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
内因性ゴナドトロピン欠乏の健康な日本人女性及び外国人女性に本剤300国際単位を単回筋肉内投与した後の、日本人女性における血清中FSH値推移を下図に、日本人女性及び外国人女性における薬物動態パラメータを下表に示した。また、日本人女性(体重40.7±10.6kg)に75、150及び225国際単位を1週間ごと反復漸増投与した場合、最低血清中FSH値はそれぞれ6.2±1.4、13.1±5.2、20.3±7.2IU/Lであり、投与量に比例して増加した。高用量経口避妊薬投与によるゴナドトロピン抑制下の健康な女性に本剤75、150及び225国際単位を7日間反復皮下投与あるいは150国際単位を7日間反復筋肉内投与した場合、投与5日目より定常状態に達し、この時の最低血清中FSH値はそれぞれ3.34±0.37IU/L(体重65.9±4.2kg)、6.57±0.71IU/L(体重64.2±4.7kg)、10.50±1.68IU/L(体重61.4±7.3kg)、6.09±0.84IU/L(体重64.8±7.1kg)であった9)(外国人データ)。血清中FSH値は、外国人女性と比較し日本人女性で高値を示す傾向が認められ、体重の差に起因するものと考えられた。
日本人(n=5)
外国人(n=8)
Cmax(IU/L)
6.8±3.3
4.3±1.7
tmax(h)
23.2±16.0
26.9±5.4
AUC0-∞(IU・h/L)
544±201
339±105
t1/2(h)
38.4±18.3
43.9±14.3
CL(L/h/kg)
0.013±0.002
0.014±0.002
体重(kg)
47.0±11.5
67.4±13.5
(値は平均値±標準偏差)
高用量経口避妊薬投与によるゴナドトロピン抑制下の健康な女性に本剤300国際単位を皮下あるいは筋肉内投与した場合、両投与経路で薬物動態はほぼ同様であり、バイオアベイラビリティは約77%であった10)(外国人データ)。
体外受精(卵細胞質内精子注入法を含む)を予定する女性153例を対象とした非盲検非対照試験では、本剤の投与を1日150又は225国際単位として4日間皮下投与し、その後は卵胞の発育程度を観察しながら用量を調整し、平均径17mm以上の卵胞が3個以上確認された場合にhCG製剤を投与した。その結果、平均径17mm以上の卵胞が3個以上確認され採卵が実施された149例における採卵数は12.7±9.6個(平均値±標準偏差)であり、最大で3個までの胚が移植され、胚移植実施12~18週間後における妊娠継続率は本剤投与例の22.9%(35/153例)であった。副作用発現割合は13.7%(21/153例)であり、主な副作用は卵巣過剰刺激症候群9例(5.9%)で、腹部膨満4例(2.6%)、腹水3例(1.3%)であった。
上記の国内第Ⅲ相試験と同様の試験デザインで実施された海外臨床試験(筋肉内投与と皮下投与を比較する無作為化非盲検試験)において、本剤皮下投与例118例では、採卵実施例112例における採卵数は11.7±6.7個(平均値±標準偏差)であり、胚移植実施12~18週間後における妊娠継続率は26.3%(31/118例)であった。本剤筋肉内投与例77例では、採卵実施例74例における採卵数は10.7±6.8個であり、妊娠継続率は27.3%(21/77例)であった。いずれの投与例においても、最大で3個までの胚が移植された。副作用は卵巣過剰刺激症候群のみであり、副作用発現割合は本剤皮下投与群4.2%(5/118例)、本剤筋肉内投与群2.6%(2/77例)であった。また、ヒト尿由来卵胞刺激ホルモン製剤との比較試験(無作為化評価者盲検試験)の結果、本剤群は有意に総投与量が少なく、投与期間が短かった11)。
第1度無月経、無排卵周期症、多嚢胞性卵巣症候群等の不妊女性を対象とした無作為化非盲検ヒト尿由来卵胞刺激ホルモン製剤対照試験では、本剤の投与1日50国際単位として7日間投与し、その後は卵巣の反応が低すぎる場合、7日ごとに50国際単位を増量し、平均径18mm以上の卵胞が1個以上確認された場合にhCG製剤を投与した。その結果、本剤群の排卵率は83.0%(44/53例)、hCG製剤投与(又はhCG製剤を投与しなかった場合は本剤最終投与)10~12週後における妊娠継続率は9.4%(5/53例)であった。対照薬の投与は1日75国際単位として7日間投与し、その後は卵巣の反応が低すぎる場合、7日ごとに75国際単位増量した。排卵率は87.3%(48/55例)、hCG製剤投与(又はhCG製剤を投与しなかった場合は対照薬最終投与)10~12週後における妊娠継続率は12.7%(7/55例)であった。本剤群の副作用発現割合は17.0%(9/53例)であり、主な副作用は卵巣過剰刺激症候群4例(7.5%)であった。また、対照群の副作用発現割合は18.2%(10/55例)であり、主な副作用は卵巣過剰刺激症候群、頭痛、卵巣疾患の各2例(3.6%)であった。
第1度無月経、無排卵周期症、多嚢胞性卵巣症候群等の不妊女性57例を対象とした無作為化非盲検試験では、本剤を1日50国際単位として7日間投与し、その後は卵巣の反応が低すぎる場合、7日ごとに50国際単位を増量する方法を25国際単位を増量する方法と比較した。その結果、本剤50国際単位増量群で排卵率は75.9%(22/29例)、hCG製剤投与(又はhCG製剤を投与しなかった場合は本剤最終投与)10~12週後における妊娠継続率は10.3%(3/29例)、本剤25国際単位増量群で排卵率は85.7%(24/28例)、妊娠継続率は7.1%(2/28例)であった。本剤50国際単位増量群で副作用発現割合は20.7%(6/29例)であり、主な副作用は卵巣過剰刺激症候群、腹部腫脹の各2例(6.9%)であった。また、本剤25国際単位増量群の副作用発現割合は10.7%(3/28例)であり、副作用は卵巣過剰刺激症候群、卵巣疾患、注射部疼痛及び注射部反応の各1例(3.6%)であった。
FSHは、顆粒膜細胞に発現するFSH受容体に結合してエストロゲンの合成を促進し、卵胞の発育及び卵母細胞の成熟に寄与する。
仔ウシ精巣膜のFSH受容体標本への下垂体由来ヒトFSH(125I-h FSH)結合を濃度依存的に阻害し、FSH受容体に対する結合親和性を示した。幼若ラットのセルトリ細胞及び顆粒膜細胞のアロマターゼを濃度依存的に活性化し、性ステロイド代謝を亢進させた。なお、これらのFSH受容体結合能及びアロマターゼ活性化作用は、ヒト尿由来卵胞刺激ホルモンと同等であった12),13)。
下垂体切除幼若ラットで卵巣内エストラジオール含量の増加を伴う卵胞径の増大や卵胞数の増加などの卵胞発育促進作用とともに、卵巣重量の用量依存的な増加作用が認められた14)。また、卵巣重量の増加作用は、ヒト尿由来卵胞刺激ホルモンと同等であった12)。
フォリトロピンベータ(遺伝子組換え)[Follitropin beta(genetical recombination)]
白色~微黄白色の粉末、又は塊である。
ヒト胎盤に由来するhCGのα-サブユニットゲノムDNA及びヒト下垂体卵胞刺激ホルモンのβ-サブユニットゲノムDNAの発現によりチャイニーズハムスター卵巣細胞で生産される、92個のアミノ酸残基(C437H682N122O134S13;分子量:10,206)をもつα-サブユニット及び111個のアミノ酸残基(C538H833N145O171S13;分子量:12,485)をもつβ-サブユニットからなる糖たん白質(分子量:約35~45kD;二本鎖型)
1) Parazzini F, et al. Gynecol Oncol. 1998;68:226-8.
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