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処方箋医薬品注)
通常、12歳以上の小児及び成人にはデスロラタジンとして1回5mgを1日1回経口投与する。
十分な問診を行うこと。発作があらわれることがある。
デスロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与を避けることが望ましい。本剤の動物試験(ラット、ウサギ)で催奇形性は認められていないが、ロラタジンを投与したラットの試験でデスロラタジンの胎児への移行が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ロラタジンの臨床試験で、デスロラタジンのヒト母乳中への移行が報告されている1)。
国内において、低出生体重児、新生児、乳児、幼児及び12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
エリスロマイシン
ケトコナゾール
デスロラタジン及び3-OHデスロラタジンの血漿中濃度の上昇が認められた。
機序不明
ショック、アナフィラキシー(チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等)があらわれることがある。
AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
2%未満
頻度不明
神経系障害
傾眠
頭痛、精神運動亢進
心臓障害
頻脈、動悸
胃腸障害
口内乾燥
皮膚及び皮下組織障害
発疹
一般・全身障害及び投与部位の状態
疲労
その他
白血球数増加、血中コレステロール増加
食欲亢進
アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前から本剤の投与を中止すること。
本剤は血液透析によって除去できない。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人男性にデスロラタジン錠2.5、5及び10mg注11)を空腹時単回経口投与したとき、血漿中デスロラタジン濃度は以下の図表に示したとおりであり、Cmax及びAUCについて用量比例性が認められた2)。
用量
例数
Tmax注1)(hr)
Cmax注2)(ng/mL)
AUC0-∞注2)(ng・hr/mL)
t1/2注2)(hr)
2.5mg
8
2.50[1-4]
1.46(24)
20.1(29)
19.7(11)
5mg
1.75[0.5-3]
3.55(37)
43.1(37)
19.5(18)
10mg
1.50[1-2.5]
6.95(14)
84.8(26)
18.5(18)
健康成人男性(8例)にデスロラタジン錠5mgを空腹時に1日1回10日間反復経口投与したとき、血漿中デスロラタジン濃度は投与開始後5日目までに定常状態に到達し、Cmax及びAUC0-24hrについて算出した累積係数はそれぞれ1.30及び1.47であった2)。
Tmax注3)(hr)
Cmax注4)(ng/mL)
AUC0-24hr注4)(ng・hr/mL)
t1/2注4)(hr)
2.00[1-4]
4.21(32)
47.4(42)
22.7(19)
健康成人(24例)にデスロラタジン錠5mgを食後(高脂肪高カロリー食)に単回経口投与したとき、血漿中デスロラタジン及び3-OHデスロラタジン濃度(Cmax及びAUC)への影響はいずれも認められなかった3)(外国人データ)。
比較
デスロラタジン
3-OHデスロラタジン
Cmax
AUC0-∞
食事の影響(食後/空腹時)
24
1.08[0.96-1.20]
1.07[0.97-1.19]
0.98[0.88-1.09]
0.98[0.90-1.07]
健康成人にデスロラタジン5mgを単回経口投与したときの見かけの分布容積は約3,300Lであった4)。
ヒト血漿に14C-デスロラタジンを添加したときの蛋白結合率は82.8%~87.2%であった5)(in vitro)。
ヒトに経口投与したとき、デスロラタジンは主に3-OHデスロラタジンに代謝されたのち、グルクロン酸抱合体へと代謝される6)(外国人データ)。
健康成人男性(5例)に14C-デスロラタジン10mg注11)を空腹時に単回経口投与したとき、投与放射能の87.1%が代謝物として尿(40.6%)及び糞(46.5%)中に排泄された。未変化体の尿中及び糞中への排泄率はそれぞれ1.7%及び6.7%であった6)(外国人データ)。
軽度[クレアチニンクリアランス(CLcr):51~80mL/min/1.73m2、6例]、中等度(CLcr:30~50mL/min/1.73m2、6例)又は重度(CLcr:10~29mL/min/1.73m2、6例)の慢性腎機能障害患者にデスロラタジン錠5mgを反復経口投与したとき、健康成人(CLcr:>80mL/min/1.73m2、9例)と比較してCmax及びAUC0-24hrは軽度~中等度腎機能障害患者で約1.3~2.1倍、重度腎機能障害患者で約2.6倍に、それぞれ上昇した7)(外国人データ)。
腎機能障害
Tmax注5)(hr)
Cmax注6)(ng/mL)
AUC0-24hr注6)(ng・hr/mL)
軽度
6
3.50[1.5-5]
4.33(21)
59.9(28)
中等度
3.00[1.5-12]
6.11(73)
95.8(104)
重度
1.75[1.5-5]
7.61(70)
120(89)
正常
9
3.00[1.5-8]
2.96(50)
45.5(61)
軽度(Child-Pughスコア:5~6)、中等度(Child-Pughスコア:7~9)又は重度(Child-Pughスコア:10~15)の慢性肝機能障害患者(各4例)及び健康成人(8例)にデスロラタジン錠7.5mg注11)を空腹時に単回経口投与したとき、血漿中デスロラタジン濃度の薬物動態パラメータは以下の表に示したとおりであった。肝機能障害患者のCmax及びAUCは、健康成人と比較してそれぞれ約1.8~2.2倍及び約2.0~2.9倍に上昇した8)(外国人データ)。
肝機能障害
Tmax注7)(hr)
Cmax注8)(ng/mL)
AUC0-∞注8)(ng・hr/mL)
t1/2注8)(hr)
4
6.75[1-24]
5.07(19)
312(110)
68.7(63)
1.75[1-2]
6.48(52)
245(19)
60.3(10)
1.75[1-5]
5.90(40)
345(55)
62.3(27)
5.00[4-8]
2.89(23)
120(123)
43.4(80)
高齢者(17例、年齢:65~70歳)にデスロラタジン錠5mgを1日1回10日間反復経口投与したとき、血漿中デスロラタジン濃度のCmax及びAUCは、非高齢対照(95例、年齢:19~64歳)と比較していずれも約20%上昇した。高齢者でのデスロラタジンのt1/2は平均31.0時間(幾何平均)であり、非高齢対照群と比較して約30%延長した9)(外国人データ)。
健康成人を対象として、CYP3A4の阻害剤(ケトコナゾール注12)、エリスロマイシン、アジスロマイシン)、CYP2D6の阻害剤(フルオキセチン)又はCYP3A4及び2D6の阻害剤(シメチジン)とデスロラタジン錠5mg又は7.5mg注11)を反復併用投与したとき、血漿中デスロラタジン及び3-OHデスロラタジン濃度の変化率は下表に示すとおりであり10)、いずれの併用においてもQTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった11)(外国人データ)。
併用薬
AUC0-24hr
ケトコナゾール注9)200mg1日2回
1.29[1.06-1.56]
1.21[1.01-1.45]
1.77[1.27-2.47]
2.10[1.63-2.70]
ケトコナゾール注10)400mg1日1回
30
1.56[1.43-1.70]
1.67[1.56-1.80]
1.59[1.48-1.71]
1.68[1.58-1.78]
エリスロマイシン注9)500mg1日3回
1.24[1.17-1.31]
1.14[1.08-1.19]
1.43[1.39-1.48]
1.40[1.34-1.46]
アジスロマイシン注10)500mg単回(初日)+250mg1日1回
18
1.15[0.92-1.44]
1.05[0.82-1.34]
1.15[0.98-1.36]
1.04[0.88-1.22]
フルオキセチン注10)20mg1日1回
1.15[0.95-1.39]
1.00[0.82-1.23]
1.17[1.00-1.36]
1.13[0.96-1.32]
シメチジン注10)600mg1日2回
1.12[0.86-1.45]
1.19[0.88-1.61]
0.89[0.73-1.07]
0.97[0.81-1.16]
デスロラタジンの投与量:
デスロラタジン5mg群
プラセボ群
ベースライン注13)
8.33±1.27(223)
8.39±1.29(225)
投与2週間注14)
6.93±1.93(223)
7.79±1.81(225)
ベースラインからの変化量
-1.40±1.83(223)
-0.60±1.69(225)
プラセボ群との最小二乗平均差[95%信頼区間]注15)、p値注15)
-0.83[-1.14, -0.51]p<0.001
平均値±標準偏差(例数)
副作用は、223例中13例(5.8%)に認められた。主なものは、尿中蛋白陽性、白血球数増加の各3例(1.3%)、傾眠2例(0.9%)であった。
12歳以上の慢性蕁麻疹患者を対象とした第Ⅲ相二重盲検比較試験の結果、医師評価による2週間投与後の痒みスコア(日中又は夜間の症状のうち程度の高い方)と発斑スコア(総合)の合計のベースラインからの変化量において、デスロラタジン5mgの1日1回投与は、プラセボの1日1回投与に対して優越性を示した(p<0.001)。
ベースライン
4.98±1.02(80)
4.91±0.75(80)
投与2週後
1.79±1.52(80)
2.81±1.83(72)
-3.19±1.68(80)
-2.07±1.83(72)
プラセボ群との最小二乗平均差[95%信頼区間]注16)、p値注16)
-1.17[-1.69, -0.65]p<0.001
副作用は、80例中7例(8.8%)に認められた。主なものは、傾眠3例(3.8%)であった。
12歳以上の湿疹・皮膚炎及び皮膚そう痒症患者を対象とした第Ⅲ相長期投与試験の結果、デスロラタジン5mgを1日1回2週間投与後の医師評価による痒みスコア(日中の症状及び夜間の症状)の合計のベースラインからの変化量は表3のとおりであった。
湿疹・皮膚炎群
皮膚そう痒症群
全体
4.75±1.10(65)
5.10±1.47(29)
4.86±1.23(94)
3.06±1.33(63)
2.93±1.69(29)
3.02±1.44(92)
-1.67±1.32(63)
-2.17±1.91(29)
-1.83±1.54(92)
変化量の最小二乗平均[95%信頼区間]注17)
-1.63[-2.01, -1.25]
-2.17[-2.74, -1.61]
-1.99[-2.39, -1.59]
副作用は、94例中8例(8.5%)に認められた。主なものは、傾眠4例(4.3%)であった。
デスロラタジン服用後の眠気、精神運動機能及び自動車運転能力に対する影響はプラセボ服用後と同程度であった。
健康成人男女(24例)にデスロラタジン45mg注18)(臨床用量の9倍)を1日1回10日間反復投与したとき、臨床的に意味のあるQTc間隔の延長は認められなかった16)(外国人データ)。
デスロラタジンはロラタジンの活性代謝物であり、持続的なヒスタミンH1受容体拮抗作用を有するアレルギー性疾患治療薬である。
デスロラタジンはヒトヒスタミンH1受容体に対して親和性を示し17)、モルモット摘出回腸のヒスタミン収縮を抑制した18)(in vitro)。デスロラタジンは経口又は局所投与によりヒスタミン拮抗作用を示し、マウスのヒスタミン誘発足蹠浮腫、モルモットのヒスタミン誘発致死及びヒスタミン誘発鼻腔内色素漏出反応、並びにカニクイザルのヒスタミン誘発気道収縮を抑制した18)(in vivo)。デスロラタジンは経口投与後24時間にわたって、モルモットのヒスタミン誘発致死防御作用を示した18)(in vivo)。
デスロラタジンはヒト肥満細胞又は好塩基球からの各種刺激によるインターロイキン(IL)-4、IL-6、IL-8及びIL-13の産生を抑制した19),20)(in vitro)。デスロラタジンはヒト血管内皮細胞のヒスタミンによる接着因子(P-セレクチン)の発現、並びにIL-6及びIL-8の産生を抑制した21)(in vitro)。
デスロラタジン(Desloratadine)
8-Chloro-11-(piperidin-4-ylidene)-6,11-dihydro-5H-benzo[5,6]cyclohepta[1,2-b]pyridine
C19H19ClN2
310.82
本品は白色の粉末である。メタノールに溶けやすく、2-プロパノールにやや溶けやすく、アセトンにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
1) Hilbert J, et al. J Clin Pharmacol. 1988;28:234-9.
2) 社内資料:日本人での単回及び反復投与試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
3) 社内資料:食事の影響(2016年9月28日承認、CTD 2.7.1.2)
4) 社内資料:分布容積(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.3)
5) 社内資料:血漿蛋白結合(2016年9月28日承認、CTD 2.6.4.4)
6) 社内資料:マスバランス試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
7) 社内資料:腎機能障害による影響(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
8) 社内資料:肝機能障害による影響(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
9) 社内資料:高齢者を含む健康成人を対象とした試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
10) 社内資料:薬物相互作用試験(薬物動態)(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
11) 社内資料:薬物相互作用試験(薬力学)(2016年9月28日承認、CTD 2.7.6.2)
12) 社内資料:日中の傾眠及び精神運動機能への影響評価試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
13) 社内資料:睡眠潜時反復検査(MSLT)評価試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
14) 社内資料:操縦能力への影響評価試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
15) 社内資料:自動車運転能力への影響評価試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
16) 社内資料:高用量心電図試験(2016年9月28日承認、CTD 2.7.2.2)
17) Anthes JC, et al. Eur J Pharmacol. 2002;449:229-37.
18) Kreutner W, et al. Arzneimittelforschung. 2000;50:345-52.
19) Lippert U, et al. Exp Dermatol. 1995;4:272-6.
20) Schroeder JT, et al. Clin Exp Allergy. 2001;31:1369-77.
21) Molet S, et al. Clin Exp Allergy. 1997;27:1167-74.
杏林製薬株式会社 くすり情報センター
**,*〒160-0017 東京都新宿区左門町20番地
電話 0120-409341受付時間 9:00~17:30(土・日・祝日を除く)
科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
*〒113-8650 東京都文京区本駒込二丁目28番8号
電話 0120-519874受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)
オルガノン株式会社
東京都港区南青山1-24-3
杏林製薬株式会社
東京都千代田区大手町一丁目3番7号
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号
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