当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
原発性腋窩多汗症
1日1回、適量を腋窩に塗布する。
抗コリン作用により排尿障害が発現する可能性がある。当該患者は臨床試験では除外されている。
使用しないことが望ましい。体内移行量が増加し、抗コリン作用に基づく副作用(散瞳、口渇等)があらわれやすくなることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット:皮下投与)で胎盤通過性が報告されている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット:皮下投与)において、乳汁中に移行することが報告されている1)。
12歳未満の小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
1%以上
1%未満
適用部位
皮膚炎(6.4%)、紅斑(5.7%)、そう痒感、湿疹、刺激感注1)
汗疹
眼
散瞳、霧視注1)
消化器
口渇
泌尿器
排尿障害注1)
*その他
ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、好酸球百分率増加、代償性発汗注1)
原発性腋窩多汗症患者(20歳以上)に本剤を左右の腋窩にポンプ1押し分(ソフピロニウム臭化物として約27mg)ずつ1日1回、6週間塗布した臨床試験における薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
Cmax(ng/mL)
Tmax(h)
AUC0-24(ng・h/mL)
投与2週目
0.17±0.27(n=25)
3.6±2.2(n=12)
2.2±3.7(n=25)
投与4週目
0.14±0.30(n=25)
2.7±1.8(n=11)
1.6±4.0(n=25)
投与6週目
0.098±0.17(n=25)
2.6±2.0(n=11)
0.87±1.8(n=25)
Mean±SD
In vitro試験において、ソフピロニウム臭化物のヒト血漿タンパク結合率は20~2000ng/mL(フリー体換算)の濃度範囲で34.8~37.8%であった1)。
In vitro代謝試験より、ソフピロニウム臭化物の主な代謝経路は非酵素的加水分解反応による脱エチル化であり、CYP2D6及びCYP3A4による酸化代謝も関与することが示されている。原発性腋窩多汗症患者を対象とする28日間反復投与試験にて検出された代謝物は、加水分解による脱エチル体及びシクロペンチルマンデル酸の生成、CYPによる水酸化、水酸化体の脱水による不飽和化及びグリシン抱合の5種類の反応の組み合わせで生成すると推定された。また、本試験における未変化体、脱エチル体及びその他の代謝物の割合を検討した結果、血漿及び尿中の主代謝物は脱エチル体であると推定された1)。
14C標識体をラットに単回皮下投与したとき、標識体由来の放射能の大部分は投与後48時間までに尿及び糞の両経路から排泄された(投与後168時間の排泄率 尿中:約54%、糞中:約45%)1)。原発性腋窩多汗症患者を対象として28日間腋窩に反復塗布したときの未変化体尿中排泄率は、0.5%未満であった3)。
HDSS注2)が3以上かつ各腋窩の発汗重量がともに50mg以上の原発性腋窩多汗症患者(13歳~72歳)を対象に、本剤又は基剤を1日1回左右の腋窩にポンプ1押し分ずつ6週間塗布した。主要評価項目(治療終了時のHDSSが1又は2であり、治療終了時の両腋窩合計発汗重量のベースラインとの比が0.5以下の被験者の割合)は本剤群で53.9%(76/141例)、基剤群で36.4%(51/140例)であり、本剤で有意(p=0.003)に高値であった。副作用発現頻度は本剤群で16.3%(23/141例)であった。主な副作用は、適用部位皮膚炎6.4%(9/141例)、適用部位紅斑5.7%(8/141例)及び適用部位そう痒感2.1%(3/141例)であった4)。
第Ⅲ相比較試験を完了した原発性腋窩多汗症患者(13歳~72歳)を対象に、本剤を1日1回、左右の腋窩にポンプ1押し分ずつ52週間塗布した。治療終了時のHDSSが1又は2であり、治療終了時の両腋窩合計発汗重量のベースラインとの比が0.5以下の被験者の割合は本剤群で57.8%(107/185例)であった。副作用発現頻度は42.2%(78/185例)であった。主な副作用は、適用部位皮膚炎27.6%(51/185例)、適用部位湿疹7.0%(13/185例)、適用部位紅斑5.9%(11/185例)、適用部位そう痒感3.2%(6/185例)、散瞳1.6%(3/185例)及び霧視0.5%(1/185例)であった5)。
エクリン汗腺に発現するムスカリン受容体サブタイプのM3を介したコリン作動性反応を阻害し、発汗を抑制する6)。
ラット足蹠に塗布することで、ピロカルピン(ムスカリン受容体アゴニスト)投与により誘発されるラット足蹠の発汗に対し抑制作用を示した6)(in vivo)。
ソフピロニウム臭化物(Sofpironium Bromide)
1-ambo-(3R)-3-{[(R)-(cyclopentyl)hydroxy(phenyl)acetyl]oxy}-1-(2-ethoxy-2-oxoethyl)-1-methylpyrrolidinium bromide
C22H32BrNO5
470.40
白色~帯黄白色の粉末又は塊である。クロロホルムに極めて溶けやすく、水、アセトニトリル、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすい。
本剤は可燃性であるため、保存及び使用の際には火気を避けること。(第一石油類 危険等級Ⅱ 水溶性 火気厳禁)
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
20g入りボトル×1本40g入りボトル×1本
1) 薬物動態試験(2020年9月25日承認、CTD2.6.4)
2) BBI-4000-08試験(2020年9月25日承認、CTD2.7.6.4)
3) BBI-4000-03試験(2020年9月25日承認、CTD2.7.6.2)
4) BBI-4000-06試験(2020年9月25日承認、CTD2.7.6.9)
5) BBI-4000-07試験(2020年9月25日承認、CTD2.7.6.10)
6) 薬理試験(2020年9月25日承認、CTD2.6.2)
科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
〒113-8650 東京都文京区本駒込二丁目28番8号
フリーダイヤル 0120-519-874
本製剤の効能又は効果は「原発性腋窩多汗症」であることから、原発性腋窩多汗症の確定診断が行われた場合にのみ投与すること。また、本製剤の投与開始に当たっては、多汗症疾患重症度評価尺度(HDSS)を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.