当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合には手術療法等、他の適切な処置を考慮すること。
通常成人には、ウラピジルとして1日30mg(1回15mg1日2回)より投与を開始し、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1日120mgまで漸増し、1日2回に分割し朝夕食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常成人には、ウラピジルとして1日30mg(1回15mg1日2回)より投与を開始し、効果が不十分な場合は1~2週間の間隔をおいて1日60~90mgまで漸増し、1日2回に分割し朝夕食後経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は90mgまでとする。
通常成人には、ウラピジルとして1日30mg(1回15mg1日2回)より投与を開始し、1~2週間の間隔をおいて1日60mgに漸増し、1日2回に分割し朝夕食後経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は90mgまでとする。
副作用が発現しやすい傾向が認められている。また、肝硬変の患者で代謝・排泄の遅延が報告されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠前・妊娠初期投与試験では、ラット(雌:経口投与)の13mg/kg/日群で、発情休止期の延長が認められ、ラット(雄:経口投与)の80mg/kg/日群で、交配能力は確認されたが、受胎率の低下が認められた1)。器官形成期投与試験では、ウサギ(経口投与)の60mg/kg/日群で、妊娠末期の胎児生存率の軽度低下傾向が認められた2)。周産期及び授乳期投与試験では、ラット(経口投与)の80mg/kg/日群で、新生児での体重の軽度低下、周産期生存率の低下、育成期間初期の体重抑制が認められた3)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
利尿剤
降圧剤
過度の降圧を起こすおそれがあるので、用量を調節すること。
降圧作用の作用機序の違いによる相加・相乗作用と考えられる。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
併用により、症候性低血圧があらわれるとの報告がある。
これらの薬剤は血管拡張作用を有するので、本剤の降圧作用を増強するおそれがある。
AST、ALT、γ-GTP、Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
精神神経系
頭痛・頭重、めまい、ふらつき、不眠
しびれ感、眠気、肩こり、意識喪失
循環器
立ちくらみ、動悸、ほてり、のぼせ、胸部不快感、低血圧
頻脈
消化器
嘔気・嘔吐、口渇、胃部不快感、下痢、腹痛
腹部膨満感、便秘、食欲不振
肝臓
AST上昇、ALT上昇、LDH上昇等
Al-P上昇等
泌尿器
尿蛋白増加、頻尿、尿失禁
血液
好中球減少、血小板減少
過敏症
発疹
そう痒
その他
倦怠感、浮腫、鼻閉、CK上昇
耳鳴、息切れ、かすみ目
CD-1系マウスを用いた24ヵ月経口癌原性試験(5~500mg/kg/日)で、雌の高用量群において、血清プロラクチン値上昇及び乳癌ウイルス感染に起因すると考えられる乳腺腫瘍の発生頻度増加が報告されている。しかし、NMRI系マウス、SD系及びWistar系ラットを用いた試験では、腫瘍発生は報告されていない4),5),6),7),8),9)。
健康成人男子に本剤(ウラピジル15mg又は30mg)を単回経口投与したときの未変化体の最高血漿中濃度(Cmax)、最高血漿中濃度到達時間(Tmax)及び生物学的半減期(T1/2)は下表のとおりである10),11)。また、本剤(ウラピジル30mg)を1日2回7日間反復経口投与したときの未変化体の血漿中濃度推移に蓄積性はみられなかった12)。
ウラピジル投与量
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
15mg
143.6±25.8
4.7±1.2
2.7±1.4
30mg
271.4±104.8
3.6±0.5
3.8±1.6
(平均値±標準偏差、15mg:n=6、30mg:n=14)
本剤の代謝に関与する肝薬物代謝酵素チトクロームP-450の分子種はCYP2D6である13)(in vitro)。
健康成人男子(6例)に本剤(ウラピジル30mg)を単回経口投与したとき、投与後24時間までの未変化体の排泄率は約12%(投与量に対して)、代謝産物の排泄率はp-ヒドロキシ体では約35%(同)、o-デメチル体では約4%(同)、N-デメチル体では約3%(同)であった。その後1日2回5日間反復投与したときの排泄比率は、投与期間中ほぼ一定していた12)。
本態性高血圧症、腎性高血圧症及び褐色細胞腫による高血圧症を対象とした臨床試験(二重盲検試験を含む)総計810例の臨床効果は下表のとおりである14),15),16),17),18),19),20),21),22),23)。
疾患名
有効以上
やや有効以上
本態性高血圧症
64.2%(496/772例)
82.9%(640/772例)
腎性高血圧症
54.2%(13/24例)
75.0%(18/24例)
褐色細胞腫による高血圧症
78.6%(11/14例)
100.0%(14/14例)
合計
64.2%(520/810例)
83.0%(672/810例)
前立腺肥大症に伴う排尿障害を対象とした臨床試験(二重盲検試験を含む)総計340例の臨床効果は下表のとおりである24),25),26),27),28)。
改善以上
やや改善以上
前立腺肥大症に伴う排尿障害
53.2%(181/340例)
85.3%(290/340例)
神経因性膀胱に伴う排尿困難を対象とした臨床試験(二重盲検試験を含む)総計302例の臨床効果は下表のとおりである29),30),31),32),33),34),35)。
神経因性膀胱に伴う排尿困難
56.6%(171/302例)
88.4%(267/302例)
シナプス後α1-受容体に対する選択的遮断作用を有し、末梢血管抵抗、尿道抵抗を減少することにより降圧作用、排尿障害改善作用を示す36),37)。
ウサギ大動脈、モルモット輸精管のin vitro実験、並びに麻酔及び脊髄破壊ラットの実験において、ウラピジルは選択的なα1-受容体遮断作用を示した36),38),39)。本態性高血圧症患者に本剤を投与したとき、末梢血管抵抗が減少し、血圧降下作用を認めた。その作用はα1-受容体遮断作用が関与していると考えられる40)。
自然発症高血圧ラット、DOCA-食塩高血圧ラット、腹部大動脈結紮高血圧ラットにおいて経口投与で降圧効果を示した。その作用は主にα1-受容体を遮断することにより、末梢血管を拡張させ、その抵抗を減少させることによる38),39)。麻酔ラットの実験で内臓交感神経放電活性の抑制がみられた41)。高血圧症患者に本剤を投与したとき心拍数、糖・脂質代謝にほとんど影響せず、降圧効果が認められ、長期連用試験においても耐性を認めず、一定した降圧効果が得られた。また、日内変動への影響はみられていない14),15),16),42),43)。
麻酔ネコに静脈内累積投与した実験で、末梢血管抵抗の減少に伴い血圧下降を認めたが、腎血流に変化はみられず腎のautoregulationに影響を及ぼさなかった44)。本態性高血圧症患者に本剤を8週間投与したとき、降圧効果が認められ腎機能検査(1日尿量、クレアチニン・クリアランス、尿中Na・K・Cl等)は治療前後で有意の変化を示さず、BUNはわずかながら有意な低下を示した17)。
ウサギ摘出前立腺、尿道及び膀胱平滑筋標本におけるノルアドレナリン収縮を用量依存的に抑制した37),45)。麻酔イヌにおけるノルアドレナリンによる尿道内圧上昇を用量依存的に抑制した。麻酔イヌの最大尿道内圧、平滑筋部尿道内圧及び外括約筋部尿道内圧をいずれも低下させ、用量依存的に排尿量を増加、残尿量を減少させた。
ウラピジル(Urapidil)
6-{3-[4-(2-Methoxyphenyl)piperazin-1-yl]propylamino}-1,3-dimethyluracil
C20H29N5O3
387.48
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、味は苦い。酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)又はアセトンにやや溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
156~161℃
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]500カプセル[10カプセル(PTP)×50]1,000カプセル[10カプセル(PTP)×100]500カプセル[プラスチック容器、バラ]
1) 大導寺俊平 他:応用薬理.1987;33:501-517
2) 大導寺俊平 他:応用薬理.1987;33:549-557
3) 大導寺俊平 他:応用薬理.1987;33:535-548
4) 社内資料:Urapidilのマウス混餌経口投与による24ヵ月がん原性試験
5) 社内資料:ラットにおける混餌経口24ヵ月癌原性試験
6) 社内資料:マウスのプロラクチンレベルに対するurapidilの影響
7) 社内資料:CD-1系マウスにおける乳腺癌ウィルス(MTV)の存在について
8) 社内資料:マウスにおけるウラピジル経口投与(80週間)による癌原性試験
9) 社内資料:ラットにおけるB 66 256(ウラピジル)24ヵ月間経口投与による癌原性試験
10) 日野尚子 他:臨床薬理.1987;18:407-418
11) 社内資料:クロスオーバー法によるBKU(urapidil徐放性カプセル製剤)の15mgカプセルと30mgカプセルとの生物学的同等性試験
12) 小池勇一 他:臨床薬理.1987;18:579-588
13) J.Brockmoller and I.Roots:Clin Pharmacokinet.1994;27:216-248
14) 石井當男 他:Progress in Medicine.1987;7:560-582
15) 金子好宏 他:臨牀と研究.1987;64:2218-2234
16) 武田忠直 他:臨床薬理.1986;17:347-358
17) 土肥和紘 他:臨牀と研究.1987;64:1628-1634
18) 鈴木信 他:臨牀と研究.1987;64:1303-1313
19) 社内資料:降圧薬BKU(Urapidil)の気管支喘息に及ぼす影響
20) 武田忠直 他:Progress in Medicine.1987;7:583-596
21) 土肥和紘 他:臨牀と研究.1987;64:2279-2290
22) 吉永馨 他:Progress in Medicine.1987;7:310-321
23) 金子好宏 他:医学のあゆみ.1987;142:271-299
24) 河邉香月 他:泌尿器外科.1990;3:1369-1375
25) 河邉香月 他:泌尿器外科.1992;5:735-745
26) 河邉香月 他:泌尿器外科.1993;6:267-279
27) 安田耕作 他:泌尿器外科.1993;6:259-266
28) 斉藤泰 他:西日本泌尿器科.1993;55:1522-1531
29) 安田耕作 他:泌尿器外科.1994;7:1287-1294
30) 山西友典 他:泌尿器外科.1994;7:1295-1302
31) K.Yasuda et al.:The Journal of Urology.1996;156:1125-1130
32) 安田耕作 他:日本神経因性膀胱学会誌.1996;7:3-24
33) 永井敦 他:泌尿器外科.1997;10:71-78
34) 熊澤淨一 他:西日本泌尿器科.1997;59:563-572
35) 山西友典 他:泌尿器外科.1997;10:161-169
36) W.Schoetensack et al.:New Drugs Annual;Cardiovascular drugs.1983;19-48
37) 藤井政博 他:薬理と治療.1992;20:2443-2448
38) 村井健 他:応用薬理.1987;33:355-364
39) 村井健 他:応用薬理.1987;33:365-376
40) 築山久一郎 他:臨床薬理.1987;18:363-377
41) 梅津照彦 他:応用薬理.1987;33:377-385
42) 伊東春樹 他:臨床薬理.1987;18:611-618
43) 中村治雄 他:Progress in Medicine.1987;7:297-309
44) W.Schoetensack et al.:Artzneimittelforschung.1977;27:1908-1919
45) 藤井政博 他:薬理と治療.1996;24:2159-2167
株式会社三和化学研究所 コンタクトセンター
〒461-8631 名古屋市東区東外堀町35番地
電話 0120-19-8130FAX 052-950-1305
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号
株式会社三和化学研究所
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.