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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
皮膚糸状菌(トリコフィトン属)
爪白癬
1日1回罹患爪全体に塗布する。
本剤を長期間使用しても改善が認められない場合は使用中止を考慮するなど、漫然と長期にわたって使用しないこと(48週を超えて使用した場合の有効性・安全性は確立していない)。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット皮下投与)で乳汁中へ移行することが報告されている1)。
小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
1%以上
0.10~1%未満
適用部位(投与部位)
皮膚炎、水疱
紅斑、腫脹、疼痛、そう痒、皮膚剥脱、異常感覚、爪甲脱落、変色、湿疹
その他
鼻咽頭炎、頭痛
患者に対し、次の点に注意するよう指導すること。
日本人健康成人の背部皮膚表面にエフィナコナゾール56.9mgを単回投与(48時間貼付)したとき、最高血漿中濃度は0.684±0.204ng/mL、最高血漿中濃度到達時間は22.4±4.9時間、消失半減期は算出できなかった2)。また、日本人爪真菌症患者を対象として、趾爪10個全てに本剤を1日1回就寝前に28日間塗布したところ、爪中濃度は5,961±3,895μg/gであった。28日間連日投与後の血漿中濃度は1.350±1.226ng/mLであった3),4)。
感染面積が20~50%の爪真菌症患者870例(日本人患者243例を含む)を対象に、本剤又は基剤を感染趾爪に1日1回48週間塗布する無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。52週目の完全治癒率は、以下のとおりであり、本剤群と基剤群との対比較において、統計学的に有意な差が認められた5),6),7)。
本剤群
基剤群
群間差[95%信頼区間]
全体
17.8%(117/656例)
3.3%(7/214例)
14.6[10.8,18.3]% 注1)
28.8%(53/184例)
11.9%(7/59例)
16.9[6.4,27.5]%
完全治癒率:感染面積0%かつ真菌学的治癒(KOH直接鏡検と真菌培養検査がともに陰性)の割合
副作用発現頻度は本剤群で7.5%(49/653例)であった。主な副作用は適用部位にみられ、皮膚炎3.4%(22/653例)、水疱1.8%(12/653例)、紅斑0.8%(5/653例)、そう痒、異常感覚各0.6%(4/653例)、腫脹、疼痛、皮膚剥脱各0.5%(3/653例)等であった。
感染面積が20~50%の爪真菌症患者781例を対象に、本剤又は基剤を感染趾爪に1日1回48週間塗布する無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。52週目の完全治癒率は、以下のとおりであり、本剤群と基剤群との対比較において、統計学的に有意な差が認められた6),7)。
15.2%(88/580例)
5.5%(11/201例)
9.7[5.4,14.0]% 注2)
副作用発現頻度は本剤群で5.1%(29/574例)であった。主な副作用は適用部位にみられ、水疱1.0%(6/574例)、皮膚炎、紅斑、腫脹、疼痛、皮膚剥脱各0.7%(4/574例)、そう痒、異常感覚、爪甲脱落各0.5%(3/574例)等であった。
日本人健康成人を対象としたパッチテストで塗布局所の皮膚刺激性を検討した結果、軽度な皮膚刺激性がみられた2)。また、外国人健康成人を対象として接触感作性を検討した結果、接触感作の誘導はみられなかった8)。
エフィナコナゾールは、真菌細胞膜のエルゴステロール生合成経路上におけるラノステロールの14位メチル基の脱メチル化反応を阻害し、抗真菌作用を発揮する9)。
エフィナコナゾールはTrichophyton rubrumやTrichophyton mentagrophytesに対して抗真菌活性を示した10)(in vitro)。
菌種
株数
MIC50/MIC90(μg/mL)(最小~最大)
T.rubrum
130
0.002/0.008(0.001~0.015)
T.mentagrophytes
129
0.004/0.015(0.001~0.03)
また、上記以外のTrichophyton属の皮膚糸状菌に対しても抗真菌活性を示した(MIC:0.0039~0.063μg/mL)。
T.mentagrophytesによるモルモット爪白癬モデルに、エフィナコナゾ-ル10%液剤を1日1回4週間反復爪塗布したところ、感染無処置対照群に比べて有意な爪中菌数の減少を示した11)。
ヒト爪を用いたin vitro試験において、爪中や爪甲下で増殖するT.rubrumに対して、爪上面への塗布により有意な菌数の減少を示した4),11)。
爪の主成分であるケラチンに対するエフィナコナゾールの親和性を検討した結果、吸着率は添加量に対し85.7%、遊離率は吸着量に対し46.0%であった。一方、同様の方法で検討したアモロルフィン塩酸塩、シクロピロクス オラミン、テルビナフィン塩酸塩及びイトラコナゾールの吸着率は98.1~99.5%、遊離率は1.7~6.9%であった11),12)(in vitro)。
エフィナコナゾール存在下で12代継代培養したT.rubrumは感受性を示した13)(in vitro)。
エフィナコナゾール(Efinaconazole)
(2R,3R)-2-(2,4-Difluorophenyl)-3-(4-methylenepiperidin-1-yl)-1-(1H-1,2,4-triazol-1-yl)butan-2-ol
C18H22F2N4O
348.39
白色~微黄色の結晶、結晶性の粉末又は塊である。アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール(95)、無水酢酸又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。
86~89℃
3.56g(4mL)[5、10本]7.12g(8mL)[5本]
1) 社内資料:エフィナコナゾールの薬物動態試験(2014年7月4日承認、CTD2.6.4)
2) 社内資料:日本人健康成人における第Ⅰ相臨床試験(KP-103-02)(2014年7月4日承認、CTD2.7.6.1)
3) 社内資料:日本人爪真菌症患者における第Ⅰ相臨床試験(KP-103-03)(2014年7月4日承認、CTD2.7.6.5)
4) Sakamoto M, et al.:J Drugs Dermatol.2014;13(11):1388-1392
5) 渡辺晋一 他:西日本皮膚.2015;77(3):256-264
6) Elewski BE, et al.:J Am Acad Dermatol.2013;68(4):600-608
7) 社内資料:臨床的有効性(2014年7月4日承認、CTD2.7.3)
8) James Q Del Rosso, et al.:J Clin Aesthet Dermatol.2013;6(3):20-24
9) Tatsumi Y, et al.:Antimicrob Agents Chemother.2013;57(5):2405-2409
10) Jo Siu WJ, et al.:Antimicrob Agents Chemother.2013;57(4):1610-1616
11) Sugiura K, et al.:Antimicrob Agents Chemother.2014;58(7):3837-3842
12) 社内資料:エフィナコナゾールの薬理試験(2014年7月4日承認、CTD2.6.2)
13) Iwata A, et al.:Antimicrob Agents Chemother.2014;58(8):4920-4922
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