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処方箋医薬品注)
胃内視鏡検査における胃内粘液の溶解除去
検査15~30分前に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに約50~80mLの水に溶かし、経口投与する。
本剤は酸性条件下では不安定であるため、炭酸水素ナトリウム1gを同時に投与すること。
粘液の除去に伴い、胃の潰瘍部、ポリープ等の病変より出血するおそれがある。
in vitroでフィブリン溶解作用が認められていることから、血液凝固系に影響を与えるおそれがある。
血液凝固能の異常がみられるおそれがある。
呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがある。
頻度不明
消化器
胃出血(胃の潰瘍部、ポリープ等の病変からの出血)、嘔気・嘔吐、下痢
過敏症
発疹・発赤等
本剤は飛散しやすく、特に多量に取扱う際に過敏症状(くしゃみ、鼻水等)を起こすことがあるので、マスクを使用するなど一般的保護手段を講じることが望ましい。
本剤の十分な効果を得るため、臥位による体位変換を行うことが望ましい。
プロナーゼ20,000単位/kgをSD系ラット(n=8)に経口投与した場合、Tmaxは30分、Cmaxは0.00196単位/mL、AUCは0.0059単位/mL・hrであった1)。
色素撒布法による胃内視鏡検査適用例を対象に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに80mLの水に溶かし経口投与したところ、胃内付着粘液の量、限局性病変の観察能等を指標とした試験の総合評価(「良い」以上)は、以下のとおりであった2),3),4),5) 。
試験
総合評価(「良い」以上)
後期第Ⅱ相試験2)
85.7%(42/49例)
後期第Ⅱ相試験3)
40.0%(4/10例)
第Ⅲ相比較試験4)
59.4%(57/96例)
第Ⅲ相一般臨床試験5)
80.6%(25/31例)
副作用は認められなかった2),3),4),5)。
通常法による胃内視鏡検査適用例を対象に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに80mLの水に溶かし経口投与したところ、胃内付着粘液の量、限局性病変の観察能等を指標とした試験の総合評価(「良い」以上)は、以下のとおりであった6),7),8),9)。
第Ⅲ相比較試験6)
67.4%(64/95例)
第Ⅲ相一般臨床試験7)
97.4%(37/38例)
第Ⅲ相一般臨床試験8)
90.0%(27/30例)
第Ⅲ相比較試験9)
84.3%(113/134例)
副作用は認められなかった6),7),8),9)。また臨床検査値異常は、白血球増多が第Ⅲ相比較試験9)において1例に認められた。
本剤は、蛋白分解酵素製剤であり、胃粘液の主成分である粘液糖蛋白質ムチンのペプチド結合を切断することにより胃粘液を溶解除去する。
プロナーゼ(10~5,000単位/mL)はムチン粘度を濃度及び時間依存的に低下させ、至適pHは7.0~10.0であった10)(in vitro)。
プロナーゼの胃粘液溶解作用について、ビーグル犬を用い胃内視鏡検査法により検討した結果、通常検査法及び色素撒布法ともに、プロナーゼ(0、5,000、20,000単位/body)投与による用量依存的な胃粘膜表面の付着粘液量の軽減化及び胃粘膜像の描出状態の明瞭化が認められた11)(in vivo)。
胃疾患患者から採取した胃粘液に対するプロナーゼ(0、100、300単位/mL)の粘度低下作用を検討した結果、対照の胃粘液粘度に対しプロナーゼ100及び300単位/mLでそれぞれ43.1%及び68.3%の有意(p<0.01)な粘度低下作用が認められた12)(in vitro)。
白色~淡褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。水にやや溶けやすく、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。水溶液(1→100)のpHは6.7~8.3である。
放線菌Streptomyces griseusの産生する蛋白分解酵素
60、120包[ヒートシール、1包0.5g]10g×10[プラスチック容器]
1) 社内資料:プロナーゼ経口投与後のラットにおける血中濃度推移
2) 井田和徳 他:新薬と臨牀.1990;39:2073-2083
3) 社内資料:胃内視鏡検査前処置剤KPD(Pronase)の至適用量の検討-消包剤未使用症例の成績-
4) 井田和徳 他:基礎と臨床.1991;25:1793-1804
5) 福地創太郎 他:臨牀と研究.1991;68:1226-1230
6) 井田和徳 他:基礎と臨床.1991;25:1781-1792
7) 佐貫むつみ 他:基礎と臨床.1991;25:1500-1505
8) 有山重美 他:新薬と臨牀.1991;40:990-997
9) 井田和徳 他:臨牀と研究.2000;77:2187-2199
10) 社内資料:プロナーゼの効力を裏付ける試験
11) 青池晟 他:薬理と治療.1991;19:1735-1741
12) 社内資料:プロナーゼのヒト胃粘液粘度低下作用について
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