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劇薬
処方箋医薬品注)
子宮筋腫に基づく下記諸症状の改善
過多月経、下腹痛、腰痛、貧血
本剤による治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とすること。
通常、成人にはリンザゴリクスとして200mgを1日1回経口投与する。なお、初回投与は月経周期1~5日目に行う。
投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること。
QT間隔延長が起こるおそれがある。
観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。また、一度に大量の出血が認められた場合には、速やかに医療機関に連絡するよう患者を指導すること。筋腫分娩、重度の不正出血があらわれることがある。
本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。非結合形リンザゴリクスの血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。
非結合形リンザゴリクスの血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。
本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。非結合形リンザゴリクスの血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験で全胚死亡(ラット)及び不妊(ウサギ)が認められている。また、動物試験(ラット)でリンザゴリクスの胎盤通過性が認められている。,
授乳を避けさせること。動物試験(ラット)でリンザゴリクスの乳汁移行が認められており、性腺刺激ホルモンの分泌抑制作用により乳児の生殖機能等の成熟に影響を及ぼすおそれがある。
本剤の効果が減弱することがある。
本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す。したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱させる可能性がある。
QT間隔延長があらわれるおそれがある。
併用によりQT間隔延長作用が増強するおそれがある。
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強する可能性がある。
本剤のCYP2C8阻害作用による。
エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態があらわれることがある。
5%以上
1~5%未満
1%未満
低エストロゲン症状
ほてり(52.4%)、多汗症、頭痛
閉経期症状、めまい
女性生殖器及び乳房障害
不正出血(38.2%)
月経異常
乳房不快感
筋・骨格系障害
関節痛、手指等のこわばり、生化学的骨代謝マーカー上昇
骨密度減少
皮膚障害
脱毛症
精神・神経系障害
傾眠、不眠
易刺激性
肝障害
AST、ALT、γ-GTPの上昇、肝機能異常
胃腸障害
悪心、便秘
代謝及び栄養障害
血中コレステロール増加、血中トリグリセリド増加、低比重リポ蛋白増加、脂質異常症
食欲減退
その他
倦怠感
動悸、浮腫
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
閉経前健康女性を対象に本剤200mgを空腹時に単回経口投与したときのリンザゴリクスの薬物動態学的パラメータ及び血漿中濃度推移は以下のとおりであった1)。
例数
Cmax
(ng/mL)
Tmaxa)
(hr)
AUC0-∞
(ng・hr/mL)
t1/2
5
35415.7
(14.5)
2.00
(1.25, 6.05)
398692.2
(17.0)
11.438
(22.1)
幾何平均値(幾何 CV%)
a) 中央値(最小値,最大値)
閉経前健康女性を対象に本剤200mgを1日1回7日間反復経口投与したとき、反復投与7日目のリンザゴリクスの薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった1)。リンザゴリクスの血漿中濃度は、反復投与7日目には定常状態に到達し、反復投与による明らかな蓄積は認められなかった1)。
AUC0-24
41880.5
(11.6)
(1.25, 6.00)
412144.6
(12.1)
14.473
(7.2)
閉経前健康女性22例に対し本剤200mgを高脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、空腹時と比べてリンザゴリクスのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.82倍及び1.00倍であった2)(外国人データ)。
リンザゴリクスのヒト血漿蛋白結合率は99.0%~99.4%であった3)(in vitro)。
リンザゴリクスは主にCYP2C9、CYP2C8及びCYP3A4により代謝された3)(in vitro)。
閉経後健康女性6例に[14C]リンザゴリクス200mgを単回経口投与したとき、放射能の尿中及び糞中への排泄率は、それぞれ投与量の51.5%及び38.4%であった4)。リンザゴリクス(未変化体)の尿中及び糞中への排泄率は、それぞれ投与量の20.6%及び4.9%であった4)(外国人データ)。
軽度、中等度及び重度の腎機能障害患者、血液透析を要する末期腎不全患者、並びに腎機能正常被験者に本剤200mgを単回経口投与したとき、腎機能障害の程度がリンザゴリクスの薬物動態に及ぼす影響は以下のとおりであった5)(外国人データ)。,
軽度腎機能障害a)
(n=6)
中等度腎機能障害b)
重度腎機能障害c)
(n=4)
末期腎不全
総リンザゴリクス
1.03[0.90, 1.18]
1.04[0.82, 1.31]
1.00[0.69, 1.44]
0.83[0.64, 1.06]
1.10[0.85, 1.42]
1.19[0.86, 1.64]
1.46[0.98, 2.18]
1.22[0.93, 1.60]
非結合形リンザゴリクス
1.13[0.89, 1.45]
1.42[0.97, 2.07]
1.39[0.97, 2.00]
1.41[1.12, 1.77]
1.21[0.82, 1.79]
1.62[1.01, 2.61]
2.03[1.37, 3.01]
2.10[1.55, 2.84]
腎機能正常被験者に対する腎機能障害患者の幾何平均値の比[90%CI]
a) eGFR:60mL/min/1.73m2以上90mL/min/1.73m2未満
b) eGFR:30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満
c) eGFR:30mL/min/1.73m2未満
軽度、中等度及び重度の肝機能障害患者並びに肝機能正常被験者に本剤200mgを単回経口投与したとき、肝機能障害の程度がリンザゴリクスの薬物動態に及ぼす影響は以下のとおりであった6)(外国人データ)。
軽度肝機能障害a)
中等度肝機能障害b)
重度肝機能障害c)
0.85[0.70, 1.03]
0.85[0.71, 1.02]
0.93[0.76, 1.14]
0.89[0.73, 1.09]
0.82[0.68, 0.99]
1.21[0.97, 1.51]
0.83[0.66, 1.04]
0.98[0.76, 1.26]
2.22[1.67, 2.95]
0.87[0.61, 1.24]
0.94[0.68, 1.31]
2.88[1.76, 4.71]
肝機能正常被験者に対する肝機能障害患者の幾何平均値の比[90%CI]
a) Child-Pugh分類A
b) Child-Pugh分類B
c) Child-Pugh分類C
閉経前健康女性18例に本剤200mg(反復経口)とレパグリニド0.5mg(単回経口)を併用投与したとき、レパグリニド単独投与時と比較して、レパグリニドのCmax及びAUC0-tはそれぞれ1.28倍及び1.95倍であった7)(外国人データ)。,
閉経前健康女性22例に本剤200mg(反復経口)とミダゾラム2mg(単回経口)を併用投与したとき、ミダゾラム単独投与時と比較して、ミダゾラムのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.99倍及び1.02倍であった2)(外国人データ)。
閉経前健康女性15例に本剤200mg(単回経口)とベンジルペニシリン600mg(単回筋肉内)を併用投与したとき、ベンジルペニシリン単独投与時と比較して、ベンジルペニシリンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.96倍及び1.04倍であった8)(外国人データ)。
健康女性23例に本剤200mg(単回経口)とピタバスタチン1mg(単回経口)を併用投与したとき、ピタバスタチン単独投与時と比較して、ピタバスタチンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.21倍及び1.09倍であった9)(外国人データ)。
閉経前健康女性12例に本剤200mg(単回経口)とリファンピシン600mg(単回経口)を併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、リンザゴリクスのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.14倍及び1.19倍であった10)(外国人データ)。
過多月経を有する子宮筋腫患者287例を対象に本剤200mgを1日1回24週間経口投与又はリュープロレリン酢酸塩1.88若しくは3.75mg注1)を4週に1回24週間皮下投与した。主要評価項目である治験薬投与6週後から12週後までのPictorial Blood Loss Assessment Chart(PBAC)スコアの合計点が10点未満である症例の割合は下表のとおりであり、投与群間差の95%信頼区間の下限が非劣性マージンとして設定した-15%を上回ったことから、本剤のリュープロレリン酢酸塩に対する非劣性が示された。
投与群
Na)
PBACスコアの合計点b)が10点未満である症例の割合
投与群間差
%[95%信頼区間]
n
本剤群
139
125
89.9[83.7, 94.4]
-0.9
[-8.6, 6.9]
リュープロレリン
酢酸塩群
141
128
90.8[84.7, 95.0]
a) 治験薬投与6週後よりも早期に中止された症例は除外された。
b) ベースライン(治療期開始直前の月経周期)におけるPBACスコアの合計点の平均値:本剤群271.8、リュープロレリン酢酸塩群297.5
副次評価項目である血中ヘモグロビン(平均値±標準偏差)は、ベースライン(治療期開始時点)及び投与12週時で本剤群11.94±1.39g/dL(143例)及び13.03±1.11g/dL(135例)、リュープロレリン酢酸塩群11.90±1.45g/dL(144例)及び13.09±1.09g/dL(137例)であった。
副作用の発現割合は、本剤群83.9%(120/143例)及びリュープロレリン酢酸塩群91.0%(131/144例)であった。本剤群で主に認められた副作用は、ほてり53.8%(77例)、月経中間期出血37.1%(53例)及び多汗症13.3%(19例)であった11)。
過多月経及び疼痛症状を有する子宮筋腫患者89例を対象に本剤200mg又はプラセボを1日1回12週間経口投与した。2つの主要評価項目である治験薬投与6週後から12週後までのPBACスコアの合計点が10点未満である症例の割合及び治験薬投与終了前28日間におけるNumerical Rating Scale(NRS)スコア最大値が1以下である症例の割合はそれぞれ下表のとおりであり、いずれの主要評価項目についても本剤のプラセボに対する優越性が示された。
P値c)
47
43
91.5[79.6, 97.6]
89.0
[76.0, 96.2]
p<0.001
プラセボ群
40
1
2.5[0.1, 13.2]
b) ベースライン(治療期開始直前の月経周期)におけるPBACスコアの合計点の平均値:本剤群261.1、プラセボ群348.6
c) 有意水準を両側5%としたFisherの正確検定
N
NRSスコア最大値a)が1以下である症例の割合
P値b)
48
34
70.8[55.9, 83.0]
61.1
[42.1, 75.8]
41
4
9.8[2.7, 23.1]
a) ベースライン(治療期開始直前の月経周期)におけるNRSスコア最大値の平均値:本剤群6.8、プラセボ群6.2
b) 有意水準を両側5%としたFisherの正確検定
副作用の発現割合は、本剤群81.3%(39/48例)及びプラセボ群41.5%(17/41例)であった。本剤群で認められた主な副作用は、ほてり47.9%(23例)、月経中間期出血41.7%(20例)及び多汗症12.5%(6例)であった12)。
健康成人女性48例を対象に本剤200又は700mg注2)を単回経口投与したとき、投与後3時間におけるQTcFのベースラインからの変化量のプラセボとの差の最大値はそれぞれ、8.34msec(90%信頼区間の上限10.23msec)及び9.92msec(90%信頼区間の上限11.81msec)であった。カテゴリカル解析の結果、本剤200及び700mgのいずれも、投与後のQTcF間隔はすべての時点で480msec以下であり、ベースラインからの変化量はすべての時点で30msec以下であった13)(外国人データ)。,
リンザゴリクスは下垂体前葉に発現しているGnRH受容体に対して選択的な拮抗作用を示し、GnRHの作用を遮断する。それにより、下垂体からの性腺刺激ホルモン(LH及びFSH)分泌を阻害し、卵巣からの性ホルモン(E2、プロゲステロン等)分泌を阻害する1),14),15)。
ヒトGnRH受容体結合試験において、リンザゴリクスはGnRHのヒトGnRH受容体への結合を競合的に阻害した14)(in vitro)。
ヒトGnRH受容体機能試験において、リンザゴリクスはGnRH刺激による細胞内カルシウム濃度上昇を濃度依存的に阻害した14)(in vitro)。
卵巣を摘出した雌カニクイザルにおいて、リンザゴリクスは亢進したLH分泌を用量依存的に抑制した。また、雌カニクイザルにおいて、リンザゴリクスは月経周期に伴う血清中E2及びLH濃度の上昇を抑制し、月経周期を停止又は延長させた14),15)。
閉経前健康女性(5例)に本剤200mgを単回経口投与(1日目)し、その後1日1回反復経口投与(3~8日目)したとき、LH(黄体形成ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、E2は投与1日以内に低下した。また、E2は反復投与期間を通じて低く推移した。E2の濃度推移は以下のとおりであった1)。
リンザゴリクスコリン(Linzagolix Choline)(JAN)
2-Hydroxy-N,N,N-trimethylethanaminium 3-{5-[(2,3-difluoro-6-methoxyphenyl)methoxy]-2-fluoro-4-methoxyphenyl}-2,4-dioxo-1,2,3,4-tetrahydrothieno[3,4-d]pyrimidine-5-carboxylate
C22H14F3N2O7S・C5H14NO
611.59
本品は白色の粉末である。本品は、水に溶けにくく、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に極めて溶けにくい。
202℃
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 社内資料:第I相臨床試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.2)
2) 社内資料:薬物相互作用(CYP3A4基質)及び食事の影響試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.6)
3) 社内資料:薬物動態試験(2025年12月22日承認、CTD 2.6.4)
4) 社内資料:マスバランス試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.3)
5) 社内資料:腎機能低下者試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.5)
6) 社内資料:肝機能低下者試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.4)
7) 社内資料:薬物相互作用試験(CYP2C8基質)(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.8)
8) 社内資料:薬物相互作用試験(OAT3基質)(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.9)
9) 社内資料:薬物相互作用試験(OATP1B1基質)(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.10)
10) 社内資料:薬物相互作用試験(OATP1B1/1B3阻害薬)(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.7)
11) 社内資料:国内第III相試験(KLH2301)(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.12)
12) 社内資料:国内第III相試験(KLH2302)(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.13)
13) 社内資料:QT/QTc試験(2025年12月22日承認、CTD 2.7.6.11)
14) 社内資料:薬理試験(2025年12月22日承認、CTD 2.6.2.2)
15) Tezuka, M. et al. Clin Exp Pharmacol Physiol. 2022;49(10):1082-1093
キッセイ薬品工業株式会社 くすり相談センター
〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目1番3号
フリーダイヤル:0120-007-622
*本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2027年3月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
キッセイ薬品工業株式会社
松本市芳野19番48号
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