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通常、成人にはオザグレル塩酸塩水和物として1日量400mgを朝食後及び就寝前の2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
出血を助長する可能性がある。
本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁への移行が認められている。また、ラットの周産期及び授乳期投与において大量投与(1000mg/kg)で新生児に体重増加抑制が報告されている。
投与しないこと。小児気管支喘息患者を対象とした臨床試験において、副作用として関節痛が報告されている。
これらの薬剤と併用することにより出血傾向の増強をきたすおそれがある。
観察を十分に行い、用量を調節するなど注意すること。
本剤は血小板凝集能を抑制するため、類似の作用を持つ薬剤を併用することにより作用を増強する可能性がある。
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒
消化器
嘔気、胃・腹部不快感、嘔吐、腹痛、食欲不振、便秘
下痢、腹部膨満感
肝臓
AST・ALTの上昇等
アルカリフォスファターゼの上昇
循環器
心悸亢進
血液
出血傾向
血小板減少
精神神経系
頭痛、眠気、しびれ感
めまい、振戦
その他
浮腫、発熱、倦怠感
下肢痛、筋肉痛、胸部圧迫感、関節痛、月経異常(月経過多・月経延長)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人に200mgを単回経口投与すると、血漿中濃度は約1.3時間で最高に達し、その濃度は約1.9μg/mLで、血漿中半減期は約1.45時間である1)。
薬物・代謝物
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
AUC
(ng・hr/mL)
T1/2
オザグレル
1.3
1928.8
3913.2
1.45
M-1
1.5
1821.9
4151.7
-
M-2
587.3
1132.5
注)M-1、M-2は代謝産物
血漿中及び尿中主要代謝物は、プロペン酸部のβ酸化体(M-1)及び還元体(M-2)である。
投与後48時間までに投与量の74.6%が尿中に排泄され、その大部分が投与後8時間までに排泄される。M-1、M-2及び未変化体の一部がグルクロン酸抱合体として尿中に排泄される1),2)。
成人気管支喘息患者266例を対象に、本剤1回100mg1日4回注1)(400mg/日:L群)と1回200mg1日2回(400mg/日:H群)及びプラセボ(P群)を4週間投与にて二重盲検比較試験を行った。最終全般改善度を、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、軽度悪化、中等度悪化、著明悪化の7段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率はP群16.5%(13/79例)、L群42.5%(34/80例)、H群48.1%(39/81例)であり、L群、H群ともP群と比較して有意に高かった。副作用はP群2.3%(2/87例)、L群1.1%(1/90例)、H群2.2%(2/89例)にみられた。副作用の内訳はL群にて高度の皮疹1.1%(1/90例)、H群にて軽度の悪心、嘔吐、顔面のしびれ各1.1%(1/89例)であった3)。
成人気管支喘息患者234例を対象に、本剤1回200mg1日2回(400mg/日)又はアゼラスチン塩酸塩1回2mg1日2回(4mg/日)を8週間投与にて二重盲検比較試験を行った。最終全般改善度を、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、軽度悪化、中等度悪化、著明悪化の7段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は本剤群35.8%(38/106例)、アゼラスチン塩酸塩群24.3%(25/103例)であり、本剤群が有意に高かった。副作用は本剤群7.0%(8/115例)、アゼラスチン塩酸塩群18.5%(22/119例)にみられた。本剤群における副作用の内訳はGPT上昇2.6%(3/115例)、GOT上昇1.7%(2/115例)、眠気、全身倦怠感、悪心、嘔吐、便秘、腹痛、食欲不振各0.9%(1/115例)であった4)。
成人気管支喘息患者173例を対象に、本剤1回200mg1日2回(400mg/日)を4週間又は8週間投与した一般臨床試験において、最終全般改善度を、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、軽度悪化、中等度悪化、著明悪化の7段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は39.6%(67/169例)であった。副作用は4.6%(8/173例)にみられ、その内訳は尿潜血1.2%(2/173例)、嘔気、腹部異和感、肝機能異常、電解質異常、頭痛、かゆみ、咳の悪化、尿の異臭・尿道口のあれ各0.6%(1/173例)であった5),6),7),8),9),10)。
成人気管支喘息患者94例を対象に、本剤1回200mg1日2回(400mg/日)を24週間以上を目標として投与した長期投与試験において、最終全般改善度を、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、軽度悪化、中等度悪化、著明悪化の7段階区分にて評価した。投与期間は12週未満5例、12週以上24週未満8例、24週以上36週未満56例、36週以上25例であった。中等度改善以上の改善率は48.9%(45/92例)であった。副作用は5.3%(5/94例)にみられ、その内訳は血清脂質代謝異常2.1%(2/94例)、PTの延長、肝機能異常、発熱、心悸亢進、顔面浮腫各1.1%(1/94例)であった11),12),13),14)。
本剤はトロンボキサン合成酵素を選択的に阻害してトロンボキサンA2の産生を抑制することにより、気管支喘息の基本的病態である気道過敏性を抑制し、また、気道収縮も抑制する。
ヒト血小板、ウサギ肺及び血小板、モルモット肺のトロンボキサン合成酵素に対し強い阻害作用を示す。一方、シクロオキシゲナーゼ、プロスタグランジンI2合成酵素、プロスタグランジンE2イソメラーゼ及び5-リポキシゲナーゼに対しては影響を及ぼさない(in vitro)15),16),17)。
オザグレル塩酸塩水和物(Ozagrel Hydrochloride Hydrate)(JAN)
(E)-3-[p-(1H-imidazol-1-ylmethyl)phenyl]-2-propenoic acid hydrochloride monohydrate
C13H12N2O2・HCl・H2O
282.72
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノールに溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
227~233℃(分解)
アルミピロー包装開封後は遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
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2) 清水正郎ほか:医薬品研究. 1986; 17(2): 298-309[文献参照番号][03377]
3) 宮本昭正ほか:医学のあゆみ. 1990; 154(5・6): 385-406[文献参照番号][03423]
4) 牧野荘平ほか:臨床医薬. 1990; 6(10): 2131-2166[文献参照番号][03406]
5) 真野健次ほか:医学と薬学. 1990; 23(6): 1339-1356[文献参照番号][03446]
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