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日本薬局方
インダパミド錠
処方箋医薬品注)
本態性高血圧症
インダパミドとして、通常成人1日1回2mgを朝食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、少量から投与を開始して徐々に増量すること。
急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
高尿酸血症、高血糖をきたし、痛風、糖尿病の悪化や顕在化のおそれがある。
電解質異常があらわれるおそれがある。
血中カルシウムがさらに上昇するおそれがある。
低ナトリウム血症等の電解質異常があらわれるおそれがある。
降圧作用が増強するおそれがある。
投与しないこと。腎機能がさらに悪化するおそれがある。
腎機能がさらに悪化するおそれがある。
肝性昏睡を誘発するおそれがある。
妊娠後期には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。チアジド系薬剤では新生児又は乳児に高ビリルビン血症、血小板減少等を起こすことがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ヤギ)で乳汁中へ移行することが報告されている。
以下の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
デスモプレシン酢酸塩水和物
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
バルビツール酸誘導体、あへんアルカロイド系麻薬
起立性低血圧を増強させるおそれがある。
これらの薬剤の中枢抑制作用と本剤の降圧作用による。
アルコール
アルコールは心血管系抑制作用があり、本剤の降圧作用を増強する。
昇圧アミン
昇圧アミンに対する血管壁の反応性が低下するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には一時休薬等の処置を講ずること。
昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させることが報告されている。
ツボクラリン及びその類似作用物質
ツボクラリン及びその類似作用物質の麻痺作用が増強するおそれがあるので、手術前の患者に使用する場合には一時休薬等の処置を講ずること。
利尿剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用を増強すると考えられている。
降圧作用を有する薬剤
相互に作用を増強することがあるので、用量調節等に注意すること。
作用機序の異なる降圧作用を有する薬剤との併用により、降圧作用が増強される。
ジギタリス剤
ジギタリスの心臓に対する作用が増強するおそれがある。
利尿剤による血清カリウム値の低下により、多量のジギタリスが心筋Na+-K+ATPaseに結合し、心収縮力増加と不整脈が起こる。
糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH
過剰のカリウム放出が起きるおそれがある。
ともにカリウム排泄作用を有する。
グリチルリチン製剤
血清カリウム値の低下があらわれやすくなる。
グリチルリチン製剤は低カリウム血症を主徴とした偽アルドステロン症を引き起こすことがある。したがって両剤の併用により低カリウム血症を増強する可能性がある。
リチウム
リチウム中毒を増強させることがあるので、血清リチウム濃度の測定を行い、注意すること。
リチウムの腎における再吸収を促進し、リチウムの血中濃度を上昇させる。
糖尿病用剤
糖尿病用剤の作用が減弱するおそれがある。
機序は明確ではないが、利尿剤によるカリウム消失により、膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
利尿降圧作用が減弱されるおそれがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成酵素阻害作用により、腎内プロスタグランジンが減少し、水・ナトリウムの体内貯留が生じて本剤の作用と拮抗する。
紅斑、そう痒、粘膜疹等の症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある。,
倦怠感、脱力感、不整脈等を伴う低カリウム血症があらわれることがある。
0.1〜5%未満
0.1%未満
代謝異常
低クロール性アルカローシス、総コレステロールの上昇、高尿酸血症、高血糖症
中性脂肪の上昇、高カルシウム血症
肝臓
AST、ALT、ALPの上昇
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇
過敏症
発疹
そう痒、湿疹、紅斑、光線過敏症、顔面潮紅
血液
白血球減少、血小板減少
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、口渇
便秘、胃部不快感、胃重感
精神神経系
眩暈、頭痛・頭重
眠気、いらいら感
その他
立ちくらみ、脱力・倦怠感
動悸、ふらつき感、疼痛、耳鳴、胸部不快感、顔のほてり、頻尿、夜間尿、下肢しびれ感、肩こり
甲状腺障害のない患者の血清PBIを低下させることがあるので注意すること。
水分/電解質異常(低ナトリウム血症、低カリウム血症、血液量減少)及びそれに伴う症状(痙直、低血圧、錯乱、多尿又は乏尿)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人10名に、本剤1mg錠注)を空腹時に単回経口投与したところ、未変化体の血清中濃度は投与後1.7時間に最高値9.9ng/mLに達し、その後、半減期13.2時間で消失した。また、健康成人14名に本剤2mg錠を空腹時に単回経口投与した場合、未変化体の血漿中濃度は投与後1.9時間に最高値23.4ng/mLに達し、その後、半減期19.8時間で消失した1)。
投与量(mg)
Tmax(hr)
Cmax(ng/mL)
T1/2(hr)
AUC0-24(ng・hr/mL)
1
1.7±0.9
9.9±2.2
13.2± 2.1
110.3±27.0
2
1.9±1.0
23.4±3.5
19.8±20.6
257.9±42.4
平均値±標準偏差
健康成人11名に、1日1回インダパミド2mgを2週間反復経口投与した場合又は本態性高血圧症患者22名に1日1回2mg又は3mg注)を1.5〜15ヵ月間投与した場合の血液中濃度から、長期連用による蓄積性は認められなかった。
約83%(ヒト血清、平衡透析法)2)
5-OH-インダパミド、4-chloro-3-sulfamoylbenzoic acid
健康成人5名にインダパミド4mg注)を経口投与した場合、96時間までに投与量の49.4%が尿中に排泄され、未変化体は投与量の6.0%であった。注)本剤の承認用量は「インダパミドとして、通常成人1日1回2mgを朝食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、少量から投与を開始して徐々に増量すること。」である。
本態性高血圧症967例に対し、686例(70.9%)に降圧効果が認められている。また、二重盲検比較試験によって本態性高血圧症に対する本剤の有用性が認められている。さらに、長期投与においても良好な降圧効果が持続した3),4),5),6)。
尿細管(特に遠位尿細管)におけるNa及び水再吸収率の抑制による利尿作用に基づく循環血量の減少並びに末梢血管平滑筋の収縮抑制(反応性の低下)によって降圧作用を示すと考えられる7),8),9)。
正常血圧ラットでは血圧に影響を与えず、DOCA-食塩高血圧ラット及び一側腎摘出DOCA-食塩高血圧ラットにおいて1,3,10mg/kg、並びに自然発症高血圧ラットにおいて10,30mg/kgの単回経口投与により著明な血圧降下を示した10)。
正常ラットにおいて、0.1mg/kg経口投与から用量依存的な利尿作用を示し、0.05mg/kg経口投与から尿中へのナトリウム排泄量増加を示した。しかし、尿中へのカリウム排泄作用は比較的軽度であった7)。また、尿量及びカリウム排泄量は、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジドに比べて少なかった。
ウサギ摘出血管標本におけるニコチン及びチラミンによる収縮を3×10-5mol/L以上で抑制した8)(in vitro)。DOCA-食塩高血圧ラットの脊髄破壊標本において、10mg/kg/日の2週間前投与で、アンジオテンシン及び交感神経電気刺激による血圧上昇を有意に抑制した9)。
インダパミド(Indapamide)
4-Chloro-N-[(2RS)-2-methyl-2,3-dihydro-1H-indol-1-yl]-3-sulfamoylbenzamide
C16H16ClN3O3S
365.83
白色の結晶性の粉末である。エタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。エタノール(99.5)溶液(1→10)は旋光性を示さない。
167〜171℃
アルミピロー開封後は湿気を避けて保存すること。
外箱開封後は光を避けて保存すること。光によりわずかに退色(有効成分の含量に影響はない)することがある。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]1,000錠[10錠(PTP)×100]1,000錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]500錠[瓶、バラ]
1) 大塚 博ほか: 診療と新薬. 2007; 44(2): 169-175
2) 北尾和彦ほか: 基礎と臨床. 1982; 16(5): 2312-2327
3) 多賀邦章ほか: 薬理と治療. 1982; 10(6): 3281-3291
4) 池田正男ほか: 薬理と治療. 1983; 11(1): 121-128
5) 五島雄一郎ほか: 老年医学. 1982; 20(5): 839-848
6) 馬場茂明ほか: 老年医学. 1982; 20(7): 1207-1216
7) 鈴木良雄ほか: 日本薬理学雑誌. 1977; 73(3): 321-335
8) 臼井八郎ほか: 日本薬理学雑誌. 1978; 74(3): 389-396
9) 大隅清明: 岐阜大学医学部紀要. 1982; 30(5): 627-649
10) 森下重義ほか: 日本薬理学雑誌. 1982; 79(3): 137-146
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