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バスタレルF錠3mg

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2血管拡張作用
18.3心仕事量減少作用
18.4副血行路形成促進作用
18.5心筋代謝改善作用
18.6心筋保護作用
18.7血小板凝集抑制作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

バスタレルF錠3mg

添付文書番号

2171007F1210_1_03

企業コード

230099

作成又は改訂年月

2022年4月改訂(第2版)
2021年3月改訂

日本標準商品分類番号

872171

薬効分類名

虚血性心疾患治療剤

承認等

バスタレルF錠3mg

販売名コード

YJコード

2171007F1210

販売名英語表記

VASTAREL F Tablets

承認番号等

承認番号

21900AMX01622

販売開始年月

1968年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

トリメタジジン塩酸塩錠

一般的名称

トリメタジジン塩酸塩

3. 組成・性状

3.1 組成

バスタレルF錠3mg

有効成分1錠中日局トリメタジジン塩酸塩   3mg
添加剤乳糖水和物、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、アラビアゴム末、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、カルナウバロウ

3.2 製剤の性状

バスタレルF錠3mg

外形
大きさ直径約5.5mm
識別コードKYO202
色・剤形白色のフィルムコーティング錠

4. 効能又は効果

狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患

6. 用法及び用量

トリメタジジン塩酸塩として、通常成人1回3mgを1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

本剤のAUCが増大するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1%~5%未満

0.1%未満

肝臓

AST、ALTの上昇

精神神経系

頭痛、倦怠感

ふらつき

消化器

悪心、胃部不快感、食欲不振

過敏症

発疹

注)発現頻度は再評価結果に基づく。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

海外において、本剤を1日60~70mg投与中の患者に、パーキンソン病、パーキンソン病様症状、振戦、下肢静止不能症候群等の運動障害の症状があらわれたとの報告があるので、このような症状が認められた場合には投与を中止すること。投与を中止してもこのような症状が持続する場合には専門医を受診するよう指導すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人5例に6mg注)を単回経口投与したとき、血中濃度は投与2時間後に最高値(約17ng/mL)に達し、血中からの消失半減期は11.5時間であった。

16.5 排泄

健康成人5例に6mg注)を単回経口投与したとき、尿中排泄率は投与48時間で未変化体として約60%を示すことが認められている。
注)本剤の承認された用法及び用量は、通常成人1回3mgを1日3回経口投与である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    有効率は狭心症60.6%(189/312、二重盲検試験を含む)、心筋梗塞(急性期を除く)43.9%(25/57)、その他の虚血性心疾患55.7%(107/192)を示した1),2),3),4)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

トリメタジジンの血管拡張作用、心仕事量減少作用、副血行路形成促進作用、心筋代謝改善作用、心筋保護作用、血小板凝集抑制作用の作用機序は明確でないものの、トリメタジジンはmitochondrial long-chain 3-ketoacyl-CoA thiolaseの阻害により脂肪酸のβ酸化を抑制しグルコース酸化を亢進することで、心臓のエネルギー代謝に影響を与えると報告されている5)

18.2 血管拡張作用

イヌより摘出した動脈及び静脈を用いたin vitroの実験で、プロスタグランジンFによる収縮を弛緩させることが認められている6)

18.3 心仕事量減少作用

開胸麻酔イヌを用いた実験で、拡張期血圧の下降、心拍出量及び心拍数の減少が認められ7)、また、オープンループ法(イヌ)による実験で静脈還流量の減少が認められている8)

18.4 副血行路形成促進作用

実験的心筋梗塞イヌを用いた実験で、虚血部位へ向う冠状動脈間の口径の大きな吻合数の増加及び梗塞巣の修復縮小を促すことが認められている9)

18.5 心筋代謝改善作用

実験的大動脈弁閉鎖不全イヌを用いた実験で、心筋での酸素、乳酸、焦性ブドウ酸の摂取率の増加が認められている10),11)

18.6 心筋保護作用

モルモットの摘出心房を用いたin vitroの実験で、無カリウム液、強心配糖体及びニコチンによる不整律動に対して、心筋細胞内カリウムイオンの喪失抑制に基づく拮抗作用を示すことが認められている12),13)

18.7 血小板凝集抑制作用

健康成人血液を用いたin vitroの実験で、血小板のコラーゲン、ADP、アラキドン酸による凝集に対して、血小板膜安定化に基づく抑制作用を示すことが認められている14),15)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

トリメタジジン塩酸塩(Trimetazidine Hydrochloride)

化学名

1-(2,3,4-Trimethoxybenzyl)piperazine dihydrochloride

分子式

C14H22N2O3・2HCl

分子量

339.26

性状

白色の結晶性の粉末である。水又はギ酸に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。1.0gを水20mLに溶かした液のpHは2.3~3.3である。

化学構造式

融点

約227℃(分解)

22. 包装

120錠[10錠(PTP)×12]
600錠[10錠(PTP)×60]
600錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

*住友ファーマ株式会社

〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8

くすり情報センター
TEL 0120-034-389

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

京都薬品工業株式会社

京都市中京区西ノ京月輪町38

26.2 販売元

*住友ファーマ株式会社

大阪市中央区道修町2-6-8

26.3 発売元

日本セルヴィエ株式会社

東京都文京区本郷1-28-34 本郷MKビル

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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