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日本薬局方
トリメタジジン塩酸塩錠
狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
トリメタジジン塩酸塩として、通常成人1回3mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤のAUCが増大するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
0.1%~5%未満
0.1%未満
肝臓
AST、ALTの上昇
精神神経系
頭痛、倦怠感
ふらつき
消化器
悪心、胃部不快感、食欲不振
過敏症
発疹
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
海外において、本剤を1日60~70mg投与中の患者に、パーキンソン病、パーキンソン病様症状、振戦、下肢静止不能症候群等の運動障害の症状があらわれたとの報告があるので、このような症状が認められた場合には投与を中止すること。投与を中止してもこのような症状が持続する場合には専門医を受診するよう指導すること。
健康成人5例に6mg注)を単回経口投与したとき、血中濃度は投与2時間後に最高値(約17ng/mL)に達し、血中からの消失半減期は11.5時間であった。
健康成人5例に6mg注)を単回経口投与したとき、尿中排泄率は投与48時間で未変化体として約60%を示すことが認められている。注)本剤の承認された用法及び用量は、通常成人1回3mgを1日3回経口投与である。
有効率は狭心症60.6%(189/312、二重盲検試験を含む)、心筋梗塞(急性期を除く)43.9%(25/57)、その他の虚血性心疾患55.7%(107/192)を示した1),2),3),4)。
トリメタジジンの血管拡張作用、心仕事量減少作用、副血行路形成促進作用、心筋代謝改善作用、心筋保護作用、血小板凝集抑制作用の作用機序は明確でないものの、トリメタジジンはmitochondrial long-chain 3-ketoacyl-CoA thiolaseの阻害により脂肪酸のβ酸化を抑制しグルコース酸化を亢進することで、心臓のエネルギー代謝に影響を与えると報告されている5)。
イヌより摘出した動脈及び静脈を用いたin vitroの実験で、プロスタグランジンF2αによる収縮を弛緩させることが認められている6)。
開胸麻酔イヌを用いた実験で、拡張期血圧の下降、心拍出量及び心拍数の減少が認められ7)、また、オープンループ法(イヌ)による実験で静脈還流量の減少が認められている8)。
実験的心筋梗塞イヌを用いた実験で、虚血部位へ向う冠状動脈間の口径の大きな吻合数の増加及び梗塞巣の修復縮小を促すことが認められている9)。
実験的大動脈弁閉鎖不全イヌを用いた実験で、心筋での酸素、乳酸、焦性ブドウ酸の摂取率の増加が認められている10),11)。
モルモットの摘出心房を用いたin vitroの実験で、無カリウム液、強心配糖体及びニコチンによる不整律動に対して、心筋細胞内カリウムイオンの喪失抑制に基づく拮抗作用を示すことが認められている12),13)。
健康成人血液を用いたin vitroの実験で、血小板のコラーゲン、ADP、アラキドン酸による凝集に対して、血小板膜安定化に基づく抑制作用を示すことが認められている14),15)。
トリメタジジン塩酸塩(Trimetazidine Hydrochloride)
1-(2,3,4-Trimethoxybenzyl)piperazine dihydrochloride
C14H22N2O3・2HCl
339.26
白色の結晶性の粉末である。水又はギ酸に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。1.0gを水20mLに溶かした液のpHは2.3~3.3である。
約227℃(分解)
120錠[10錠(PTP)×12]600錠[10錠(PTP)×60]600錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]
1) 沢田 恂ほか: 臨牀と研究. 1976; 53(3): 870-879
2) 板津英孝ほか: 基礎と臨床. 1984; 18(11): 5874-5880
3) 阿部 健ほか: 薬理と治療. 1977; 5(12): 3587-3600
4) 宮城建雄ほか: 薬理と治療. 1978; 6(10): 3081-3095
5) Kantor, PF., et al.: Circ. Res. 2000; 86(5): 580-588
6) Toda, N., et al.: Arch. Int. Pharmacodyn. Ther. 1982; 260(2): 230-243
7) Imai, Y., et al.: Jpn. Heart J. 1977; 18(1): 120-131
8) Taira, N., et al.: Jpn. J. Pharmacol. 1980; 30: 449-461
9) 金沢知博ほか: 心臓. 1971; 3(3): 235-246
10) 中山裕熙: 久留米医学会雑誌. 1965; 28(11): 1488-1499
11) 冬野喜郎: 久留米医学会雑誌. 1966; 29(5・6): 373-384
12) 今村一輝: 関西医科大学雑誌. 1972; 24(1): 33-43
13) 小谷雅子: 関西医科大学雑誌. 1971; 23(1): 132-139
14) 安永幸二郎ほか: 内科宝函. 1980; 27(1): 1-8
15) 磯部淳一ほか: 臨牀と研究. 1983; 60(9): 3051-3055
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