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劇薬
処方箋医薬品注)
前兆のない突発的睡眠及び傾眠等がみられることがあるので、患者に本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明すること。本剤投与中には、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。,
パーキンソン病におけるオフ症状の改善(レボドパ含有製剤の頻回投与及び他の抗パーキンソン病薬の増量等を行っても十分に効果が得られない場合)
本剤は、オン状態では既存の治療薬で自立的活動が可能であるが、オフ状態では自立的活動が制限され、日常生活に支障をきたす患者に対して使用すること。
パーキンソン病におけるオフ症状の発現時に皮下投与する。通常、成人にはアポモルヒネ塩酸塩として1回1mgから始め、以後経過を観察しながら1回量として1mgずつ増量し、維持量(1回量1~6mg)を定める。その後は、症状により適宜増減するが、最高投与量は1回6mgとする。
症状が増悪又は発現しやすくなることがある。
血圧の低下により冠状動脈や脳の虚血状態を悪化させるおそれがある。
重篤な不整脈の発現に注意して観察を十分に行うこと。本剤の投与によりQTが延長する可能性がある。,
重篤な不整脈の発現に注意して観察を十分に行うこと。
血中濃度上昇により副作用が発現しやすくなるおそれがある。
投与しないこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)で胚あるいは胎児への移行が報告されている。また、動物(ラット)を用いた生殖発生毒性試験で、出生児の低体温、削痩、生存率の低下及び体重の低値が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中への移行が認められている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
臨床試験において血圧低下等の副作用の発現率が高い傾向が認められているので注意すること。血中濃度が上昇するおそれがある。
5-HT3受容体拮抗剤
海外において、本剤との併用により、重度の血圧低下、失神/意識消失、徐脈、けいれん発作が発現したとの報告がある。
機序は明らかではないが、副作用が増強されるおそれがある。
降圧作用を有する薬剤
血圧が過度に低下することがある。
降圧作用が増強される。
ドパミン拮抗剤
本剤の作用が減弱することがある。
本剤はドパミン作動薬であり、両薬剤の作用が拮抗するおそれがある。
QT延長を起こすことが知られている薬剤
QT間隔延長、心室性不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがある。
本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある。
前兆のない突発的睡眠、傾眠があらわれることがある。,
QT延長、失神、突然死が報告されている。,,,,
狭心症(血圧の低下及び薬効による身体運動増加による)があらわれることがある。
めまい、ふらつき、立ちくらみ等の症状が認められた場合には、必要に応じて減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。まれに急激な血圧低下によると考えられる失神を起こすことがある。
幻覚、錯乱等の精神症状があらわれることがある。
10%以上
5~10%未満
5%未満
頻度不明
血液およびリンパ系障害
貧血
血小板減少症、溶血性貧血
心臓障害
動悸、洞性不整脈、上室性期外収縮
耳および迷路障害
回転性めまい
眼障害
眼精疲労、視力障害
胃腸障害
悪心(18.2%)
便秘、流涎過多、嘔吐、腹部不快感、下痢、消化不良、麻痺性イレウス、口内炎
一般・全身障害および投与部位の状態
注射部位反応(13.1%)
注射部位硬結、注射部位血腫、異常感
注射部位そう痒感、胸部不快感、末梢性浮腫、投与部位反応、口渇
薬剤離脱症候群注)(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛など)
肝胆道系障害
肝障害
傷害、中毒および処置合併症
転倒
臨床検査
好酸球数増加(18.2%)
血中CK上昇
ALT上昇、AST上昇、尿中血陽性、体重減少、血中Al-P上昇、血中免疫グロブリンE上昇、血圧上昇、血中尿素上昇、単球数増加、血小板数減少、白血球数減少、白血球数増加、尿中蛋白陽性
クームス試験陽性
筋骨格系および結合組織障害
筋痙縮、姿勢異常、筋骨格不快感
神経系障害
ジスキネジー(11.1%)
浮動性めまい、頭痛、体位性めまい、意識消失、鎮静
精神障害
不眠症
病的賭博
腎および尿路障害
緊張性膀胱
生殖系および乳房障害
自発陰茎勃起
持続勃起症
呼吸器、胸郭および縦隔障害
あくび(16.2%)
しゃっくり、鼻漏、息詰まり感、喀痰増加
呼吸困難
皮膚および皮下組織障害
冷汗、薬疹、全身性そう痒症
限局性及び全身性皮疹
血管障害
蒼白
一過性の急激な血圧低下、意識消失、嘔気等の過剰なドパミン作用に関連する症状が発現するおそれがある。
在宅自己注射を行う前に、専用の注入器の取扱説明書を読む機会を患者に設け、使用方法について十分に理解を得ること。
健康成人男性にドンペリドン(制吐剤)併用下で、本剤1、2及び3mgを単回皮下投与したときの血漿中アポモルヒネ濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
投与量(例数)
tmax(h)
Cmax(ng/mL)
AUC0-∞(ng・h/mL)
t1/2(h)
1mg(n=5)
0.267±0.091
3.330±1.235
3.448±1.067
0.768±0.199
2mg(n=6)
0.336±0.111
7.826±2.320
7.223±1.682
0.694±0.250
3mg(n=6)
0.278±0.086
11.95±3.70
12.722±2.355
0.989±0.130
mean±S.D.
パーキンソン病患者8例にドンペリドン(制吐剤)併用下で、本剤2~6mgを2時間ごとに3回反復皮下投与したとき、いずれの患者でも蓄積性は認められなかった2)。また、パーキンソン病患者54例に各患者の維持用量(本剤1~6mg)を1~5回/日で12~52週間反復皮下投与したとき、各患者の投与後20~40分の血漿中アポモルヒネ濃度(Cmax)は反復投与期間中を通して大きな変化は認められなかった。
パーキンソン病患者89例に本剤を反復皮下投与して維持用量を決定し、維持用量(1~6mg)群別に1mgから維持用量までの用量比例性を検討した。いずれの維持用量群においても投与後20~40分の血漿中アポモルヒネ濃度(Cmax)は投与量に比例して増加した。
ヒト血漿蛋白結合率は90.4~93.6%であった3)(in vitro)。
外国人健康成人6例にtrimethobenzamide注1)(制吐剤)併用下で、14C-アポモルヒネ塩酸塩2mgを単回皮下投与したとき、投与後0.5時間の血漿中には未変化体が約8%認められた。主代謝物は硫酸抱合体(約83%)であった。尿中に未変化体は認められず、主代謝物は硫酸抱合体であった4)。
外国人健康成人6例にtrimethobenzamide注1) (制吐剤)併用下で、14C-アポモルヒネ塩酸塩2mgを単回皮下投与したとき、投与後144時間までに投与放射能の91.3%(尿中86.7%、糞中4.56%)が排泄された4)。
外国人健康成人及び外国人腎機能障害(クレアチニンクリアランス推定値に基づく中等度の障害)患者にtrimethobenzamide注1)(制吐剤)併用下で、本剤2mg(健康成人4例及び腎機能障害患者1例)又は3mg(健康成人4例及び腎機能障害患者7例)を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。腎機能障害患者のCmax及びAUC0-∞は、健康成人に比べてそれぞれ約50%及び約16%高い値を示した5)。
投与対象(例数)
Cmax a)(ng/mL)
AUC0-∞a)(ng・h/mL)
CL/F(L/h)
健康成人(n=8)
0.560±0.178
4.967±1.877
7.723±2.031
0.941±0.429
422.2±153.8
腎機能障害患者(n=8)
0.490±0.282
7.777±3.498
8.982±2.777
0.828±0.334
361.7±104.3
mean±S.D.a)2mgを投与した健康成人及び腎機能障害患者については3mg投与換算値
外国人健康成人及び外国人肝機能障害(Child-Pugh分類による中等度の肝機能障害(7例)及び重度の肝機能障害(1例))患者にtrimethobenzamide注1)(制吐剤)併用下で、本剤3mgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。肝機能障害患者のCmax及びAUC0-∞は、健康成人に比べてそれぞれ約25%及び約10%高い値を示した6)。
0.645±0.271
3.854±1.731
6.971±1.167
1.029±0.237
531.9±266.5
肝機能障害患者(n=8)
0.604±0.317
4.848±2.157
7.833±2.231
0.969±0.356
501.5±277.8
既存の治療薬で十分に改善されない運動合併症を有するパーキンソン病患者16例(本剤投与群10例、プラセボ群6例)を対象とした二重盲検並行群間比較試験において、本剤投与群ではドンペリドン(制吐剤)併用下で、本剤の開始用量を1回1mgとして、漸増法により患者ごとの維持用量(1回量1~6mg)を決定し、プラセボ群でも同様に患者ごとの維持用量を決定した。決定した維持用量を投与した際、本剤はプラセボと比べて、主たる評価時点である投与20分後で、運動能力検査であるUPDRS Part Ⅲスコアを有意に改善した2)。副作用発現頻度は本剤投与群70.0%(7/10例)、プラセボ群16.7%(1/6例)であった。本剤投与群の主な副作用は、傾眠40.0%(4/10例)及びあくび20.0%(2/10例)であった。
投与量
1mg
2mg
3mg
4mg
5mg
6mg
患者数
0
3
4
1
2
項目
本剤(n=10)
プラセボ(n=6)
UPDRSpart Ⅲスコア
投与前
平均値
47.9
43.0
標準偏差
15.1
13.7
投与20分後
23.1
40.2
14.7
18.7
変化量
最小二乗平均値
-24.0
-4.1
95%C.I.
[-33.9, -14.1]
[-17.0, 8.7]
p値
0.021
最小二乗平均値、95%C.I.、p値:投与群を要因、本剤又はプラセボ投与前のスコアを共変量とした共分散分析による
既存の治療薬で十分に改善されない運動合併症を有するパーキンソン病患者31例(プラセボとの比較時点は28例)を対象として本剤の投与を1回1mgより開始し、漸増法により患者ごとの維持用量(1回量1~6mg)を決定した後、本剤を維持用量にて12週間在宅投与した。在宅投与12週時点で、本剤の維持用量及びプラセボを二重盲検クロスオーバー法により1回ずつ投与した際、本剤はプラセボと比べて投与20~40分後のUPDRS Part Ⅲスコアを有意に改善した7)。副作用発現頻度は77.4%(24/31例)であった。主な副作用は、好酸球数増加25.8%(8/31例)、悪心及び傾眠 各19.4%(6/31例)、ジスキネジー及びあくび 各16.1%(5/31例)であった。
6
8
9
本剤(n=28)
プラセボ(n=28)
41.0
42.5
17.4
16.8
投与20~40分後
16.9
39.9
15.2
18.6
-24.5
-2.3
[-28.5, -20.4]
[-6.4, 1.7]
本剤-プラセボ
-22.1
[-27.8, -16.4]
<0.001
最小二乗平均値、95%C.I.、p値:薬剤、群、時期、薬剤投与前スコアを固定効果、患者を変量効果とした共分散分析による
アポモルヒネ塩酸塩水和物 (Apomorphine Hydrochloride Hydrate)
(6aR)-6-Methyl-5, 6, 6a, 7-tetrahydro-4H-dibenzo[de, g]quinoline-10,11-diol monohydrochloride hemihydrate
C17H17NO2・HCl・1/2 H2O
312.79
白色~微帯黄褐色若しくは帯緑灰色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はエタノール(96)にやや溶けにくく、トルエンにほとんど溶けない。
使用開始後も室温に保存し、14日以内に使用すること。
3mL[2カートリッジ]
1) 社内資料:薬物動態試験(国内・健康成人)(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.2)
2) 社内資料:並行群間比較試験(国内・パーキンソン病患者)(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.3)
3) 社内資料:in vitro 血漿蛋白結合(2012年3月30日承認、CTD4.2.2.3)
4) 社内資料:マスバランス試験(海外・健康成人)(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.9)
5) 社内資料:薬物動態試験(海外・腎機能障害)(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.8)
6) 社内資料:薬物動態試験(海外・肝機能障害)(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.7)
7) 社内資料:群間比較試験(国内・パーキンソン病患者)(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.4)
8) Millan MJ, et al.:J Pharmacol Exp Ther. 2002; 303: 791-804
9) Arnt J, et al.:Pharmacol Toxicol. 1988; 62: 121-130
10) Goldman ME, et al.:Mol Pharmacol. 1984; 25: 18-23
11) Mulder AH, et al.:Eur J Pharmacol. 1985; 107: 291-297
12) Johnson AM, et al.:Br J Pharmacol. 1976; 56: 59-68
13) Arnt J.:Eur J Pharmacol. 1985; 113: 79-88
14) Jackson EA, et al.:Eur J Pharmacol. 1983; 87: 15-23
15) Akai T, et al.:Jpn J Pharmacol. 1995; 67: 117-124
16) Boyce S, et al.:Neurology. 1990; 40: 927-933
17) Maratos EC, et al.:Exp Neurol. 2003; 179: 90-102
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