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下記疾患および薬剤投与時の消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、上腹部不快感、胸やけ)
下記疾患および薬剤投与時の消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振、腹部膨満、腹痛)
通常、ドンペリドンとして1回60mgを1日2回直腸内に投与する。なお、年令、症状により適宜増減する。
3才未満の場合、通常ドンペリドンとして1回10mgを1日2~3回直腸内に投与する。3才以上の場合、通常ドンペリドンとして1回30mgを1日2~3回直腸内に投与する。なお、年令、体重、症状により適宜増減する。
QT延長があらわれるおそれがある。
副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で骨格、内臓異常等の催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。投与する場合は大量投与を避けること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
特に1才以下の乳児には用量に注意し、3才以下の乳幼児には7日以上の連用を避けること。また、脱水状態、発熱時等では特に投与後の患者の状態に注意すること。小児において錐体外路症状、意識障害、痙攣が発現することがある。,,
減量するなど注意すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
フェノチアジン系精神神経用剤
ブチロフェノン系製剤
ラウオルフィアアルカロイド製剤
内分泌機能調節異常又は錐体外路症状が発現しやすくなる。
フェノチアジン系精神神経用剤、ブチロフェノン系製剤は中枢性の抗ドパミン作用を有し、ラウオルフィアアルカロイド製剤は中枢でカテコールアミンを枯渇させる。一方、本剤は血液-脳関門を通過しにくいが強い抗ドパミン作用を有する。
ジギタリス製剤
ジギタリス製剤飽和時の指標となる悪心、嘔吐、食欲不振症状を不顕化することがある。ジギタリス製剤の血中濃度のモニターを行う。
本剤は制吐作用を有する。
抗コリン剤
本剤の胃排出作用が減弱することがある。症状により一方を減量、中止する。又は必要に応じて間隔をあけて投与する。
抗コリン剤の消化管運動抑制作用が本剤の消化管運動亢進作用と拮抗する。
CYP3A4阻害剤
,
本剤の血中濃度が上昇する。また、エリスロマイシンとの併用においては、QT延長が報告されている。
強力又は中程度のCYP3A4阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
ショック、アナフィラキシー(発疹、発赤、呼吸困難、顔面浮腫、口唇浮腫等)を起こすことがある。
後屈頸、眼球側方発作、上肢の伸展、振戦、筋硬直等の錐体外路症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。なお、これらの症状が強い場合には、抗パーキンソン剤を投与するなど適切な処置を行うこと。,
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
肝臓
肝機能障害(AST, ALT, γ-GTP, ビリルビン, Al-P, LDH上昇等)
内分泌
女性化乳房、プロラクチン上昇、乳汁分泌、乳房膨満感、月経異常
消化器
下痢、腹痛、肛門部不快感、悪心
腹部不快感、しぶり腹、腹鳴
便秘、腹部圧迫感、口渇、胸やけ、嘔吐、腹部膨満感、腸痙攣
循環器
心悸亢進
QT延長
皮膚
発疹
じん麻疹、そう痒
その他
発汗、眠気、動揺感、めまい・ふらつき、口内のあれ
外国において本剤による重篤な心室性不整脈及び突然死が報告されている。特に高用量を投与している患者又は高齢の患者で、これらのリスクが増加したとの報告がある。
健康成人6例に本剤30mg及び60mg(各3例)を直腸内に単回投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1)。
用量
tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2(h)
AUC0-24h(ng・h/mL)
30mg
2
23.4
約7
225.5
60mg
43.3
396.7
外国人健康成人3例にドンペリドン60mgを絶食下単回直腸内投与したときのバイオアベイラビリティは12.4%であった2)。
ラットに14C-ドンペリドン2.5mg/kgを経口及び静脈内投与したとき、いずれも腸管組織、肝臓、膵臓等に高濃度に分布したが、脳への分布は極めて低かった。また、蓄積性も認められなかった3)。
ラットに14C-ドンペリドン2.5mg/kgを経口投与したとき、脳内放射能濃度は投与後0.25~1時間で最高となり、その後定常状態に達した時点では血漿中放射能濃度の約1/5であった3)。
妊娠ラットに14C-ドンペリドン2.5mg/kgを静脈内又は経口投与したとき、胎盤内放射能濃度は投与1時間後に最高となり、母体血漿中放射能濃度に比べ静脈内投与では2.7倍、経口投与では2倍であった3)。
授乳ラットに14C-ドンペリドン2.5mg/kgを静脈内又は経口投与したとき、乳汁中放射能濃度は静脈内投与後30分、経口投与後1~2時間で最高に達した3)。
ヒト血漿蛋白結合率は以下のとおりであった2)(in vitro、外国人データ)。
添加濃度(ng/mL)
10
100
血漿蛋白結合率(%)
91.8
93.0
健康成人6例に本剤30mg又は60mg(各3例)を直腸内に単回投与したとき、投与後24時間までに尿中に投与量の0.3~1%が未変化体として排泄され、そのうち約1/3は投与後4時間までに排泄された。また、60mgを直腸内に単回投与したとき、投与後8時間までに未変化体及び代謝物として投与量の3.8%が尿中へ排泄された1)。
外国人健康成人15例に本剤(経口剤、20mg注1)、単回投与)とイトラコナゾール(200mg/日、5日間反復投与)を併用投与したとき、本剤のCmax及びAUC0-∞はそれぞれ2.7倍及び3.2倍増加した5)。
外国人健康成人32例に本剤(経口剤、10mg/回、1日4回注1)、5日間反復投与)とエリスロマイシン(500mg/日、1日3回、5日間反復投与)を併用投与したとき、本剤のCmax及びAUC(AUCτ及びAUC12h,ss)はそれぞれ約142%及び約167%増加した。同試験において、QT延長が認められ、その最大値(95%信頼区間)は本剤単独投与では7.52ms(0.602-14.435)、エリスロマイシン単独投与では9.19ms(1.678-16.706)、併用投与では14.26ms(8.014-20.505)であった。
胃癌、胃潰瘍、十二指腸潰瘍等の消化管術後の消化器不定愁訴をもつ患者(胃全摘例は含まず)214例を対象に、本剤1日60~180mg注2)を7及び14日間、直腸内に投与したとき、有効率は58.4%(125/214例)であった6)。副作用発現頻度は3.0%(7/233例)であった。主な副作用は、下痢2.6%(6/233例)であった。
抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器系不定愁訴をもつ患者228例を対象に、本剤60mg 1日1~3回注2)を1~141日間、直腸内に投与したとき、有効率は66.7%(152/228例)であった7),8)。副作用発現頻度は5.3%(12/228例)であった。主な副作用は、肛門部不快感2.2%(5/228例)、下痢1.8%(4/228例)及び腹部不快感0.9%(2/228例)であった。
各種疾患及び抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器系不定愁訴をもつ患児210例を対象に、本剤1日1~4回(ドンペリドンとして1回10~30mg)注3)を1~8日間、直腸内に投与したとき、総有効率は76.2%(160/210例)であった。疾患別の有効率は、周期性嘔吐症88.6%(31/35例)、上気道感染症79.3%(46/58例)、乳幼児下痢症74.6%(44/59例)及び抗悪性腫瘍剤投与時60.5%(23/38例)であった9),10)。副作用発現頻度は2.4%(5/210例)であった。主な副作用は、腹痛1.9%(4/210例)であった。
上部消化管並びにCTZ(化学受容器引き金帯)に作用し、抗ドパミン作用により薬効を発現する。
収縮頻度やトーヌスに影響を及ぼさず、胃の律動的な収縮力を長時間(約2時間)増大した(イヌ)11)。
胃の自動運動を増大させると同時に、胃前庭部-十二指腸協調運動を著明に促進した(モルモット摘出胃)12)。
各種上部消化管疾患患者を対象とした試験で、胃排出能遅延例(胃潰瘍症例を含む)に対しては促進的に、逆に亢進例に対しては抑制的に作用し、障害されている胃排出能を正常化した13),14)。
本剤のLESP上昇作用はガストリンやコリン作動性薬剤に比べて長時間持続した(イヌ、ヒト)15),16)。
第4脳室底に位置するCTZの刺激を介して誘発される各種薬物(アポモルヒネ、レボドパ、モルヒネ等)による嘔吐を低用量で抑制した(イヌ)。なお、条件回避反応等の中枢神経系に対する作用のED50と制吐作用のED50との間には極めて大きな分離が認められ、選択的な制吐作用を示した17),18),19)。
ドンペリドン(Domperidone)
5-Chloro-1-{1-[3-(2-oxo-2,3-dihydro-1H-benzimidazol-1-yl)propyl]piperidin-4-yl}-1,3-dihydro-2H-benzimidazol-2-one
C22H24ClN5O2
425.91
白色~微黄色の結晶性の粉末又は粉末である(においはなく、わずかに苦味を呈する)。
約243℃(分解)
logP′OCT=3.20(測定法:フラスコシェイキング法、n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液)
酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、2-プロパノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
20個(5個×4)
1) 勝健一ほか: 薬理と治療. 1981; 9: 27-42
2) Heykants J, et al.: Eur J Drug Metab Pharmacokinet. 1981; 6: 61-70
3) Michiels M, et al.: Eur J Drug Metab Pharmacokinet. 1981; 6: 37-48
4) 社内資料: ドンペリドンの代謝について
5) Yoshizato T, et al.: Eur J Clin Pharmacol. 2012; 68: 1287-1294
6) 城所仂ほか: 臨床成人病. 1981; 11: 325-334
7) 馬島尚ほか: 新薬と臨床. 1984; 33: 1193-1201
8) 冨永健: 新薬と臨床. 1984; 33: 1275-1279
9) 八代公夫ほか: 小児科臨床. 1981; 34: 1137-1145
10) 岩波文門ほか: 小児科臨床. 1981; 34: 931-938
11) 藤井一元ほか: 日平滑筋誌. 1980; 16: 37-46
12) Schuurkes JAJ, et al.: Scand J Gastroenterol. 1981; 16: 33-36
13) Harasawa S, et al.: 内科宝函. 1981; 28: 67-75
14) 原沢茂ほか: 臨床成人病. 1983; 13: 2313-2317
15) 本郷道夫ほか: 医学と薬学. 1980; 4: 665-668
16) 白羽誠ほか: 医学と薬学. 1980; 4: 533-537
17) 周藤勝一ほか: 応用薬理. 1981; 21: 179-189
18) Shuto K, et al.: J Pharm Dyn. 1980; 3: 709-714
19) Niemegeers CJE, et al.: Arch Int Pharmacodyn Ther. 1980; 244: 130-140
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