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処方箋医薬品注)
本剤の投与中に重篤な動・静脈血栓症が発現し、死亡に至った報告がある。,,,
乳癌には、メドロキシプロゲステロン酢酸エステルとして通常成人1日600~1200mgを3回に分けて経口投与する。子宮体癌(内膜癌)には、メドロキシプロゲステロン酢酸エステルとして通常成人1日400~600mgを2~3回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
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ナトリウム又は体液の貯留があらわれることがある。
副腎皮質ホルモン様作用により、病態に影響を与えるおそれがある。
副腎皮質ホルモン様作用により、症状が悪化するおそれがある。
症状が悪化するおそれがある。
髄膜腫や原疾患の状態を踏まえ、本剤投与の必要性を検討すること。,
投与しないこと。副作用を増悪させるおそれがある。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。
一般に、生理機能が低下している。
ホルモン剤
血栓症を起こすおそれが高くなる。
ともに血栓症を起こすおそれがある。
脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、腸間膜血栓症、網膜血栓症、血栓性静脈炎等の重篤な血栓症があらわれることがある。,,,
視力の低下又は消失、眼球突出、複視、片頭痛が急にあらわれた場合には、投与を一時中止し、眼科的検査を行うこと。その結果、乳頭水腫であると診断された場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
内分泌
満月様顔貌(12.8%)
子宮出血
乳房痛
クッシング様症状、月経異常、帯下の変化、脱毛、多毛、乳汁漏出、無月経
血液
白血球数増加、血小板数増加
糖代謝
耐糖能異常、糖尿病悪化
糖尿、糖尿病性白内障増悪
精神神経系
筋痙攣
意識低下、興奮、錯乱様、しびれ、集中困難、神経過敏、振戦、頭痛、多幸症、眠気、不眠、無関心、めまい、抑うつ
全身症状
体重増加、倦怠感
食欲亢進、発熱、疲労感
電解質代謝
浮腫
高カルシウム血症
眼
視覚障害
肝臓
AST上昇、ALT上昇
LDH上昇、胆汁うっ滞性黄疸
循環器
動悸
血圧上昇
頻脈
消化器
口渇、悪心・嘔吐
便秘、下痢
食欲不振、腹痛
皮膚・粘膜
ざ瘡、そう痒感、発疹
発汗
じん麻疹
その他
嗄声、潮紅
息切れ、熱感
本剤の投与により、以下の検査値が低値を示す可能性がある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
イヌに投与すると乳房に小結節が生じ、そのうちいくつかは悪性であったとの報告及びサルに投与すると子宮内膜癌を生じたとの報告がある。
外国人健康成人男性にメドロキシプロゲステロン酢酸エステル(MPA)400mg(50mg錠×8)を単回経口投与したときの血清中濃度(19名の平均値)は以下のとおりである。投与後6時間でCmaxは61ng/mLに達し、AUC0-144は4.13μg・h/mL、AUC0-∞は4.90μg・h/mLであった2)。
乳癌患者各6例にMPA 600mg(200mg錠を1日3回)及び1200mg(200mg錠×2を1日3回)を14日間反復経口投与したときの血漿中濃度の推移は以下のとおりである3)。
14C-MPAのヒト(健康成人女性)血漿蛋白結合率は93.3%(120ng/mL)であった4)(in vitro)。
雌性ラットに14C-MPA 70mg/kgを単回投与したとき、回腸、肝臓、白色脂肪、褐色脂肪、乳腺、胃及び副腎に高い放射能が認められた4)。
妊娠ラットに14C-MPA 70mg/kgを単回投与したとき、胎児への移行が認められ、胎児の肝、腎及び心臓の放射能濃度は、母体血漿中放射能濃度とほぼ同程度であった4)。
授乳期のラットに14C-MPA 70mg/kgを単回投与したとき、乳汁中放射能濃度は血漿中放射能濃度の3~8倍高かった4)。
乳癌患者12例にMPA 1200mg(200mg錠×2を1日3回)を反復経口投与したとき、尿中への17-O-hydroxycorticosteroids排泄量は正常域の上限をはるかに上回る増加を示し、17-ketosteroidsの排泄量も同様であった。これは本剤の代謝産物が尿中に排泄された結果と考えられた5)。
再発又は根治手術不能の女性乳癌患者57例に対し、本剤1日1200 mgを3回に分けて12週間投与した。進行・再発乳癌患者における治療効果の判定基準に基づき効果を判定した結果、有効率は40.4%であり、内訳は完全寛解(CR)8.5%(4/47例)、部分寛解(PR)31.9%(15/47例)であった6)。副作用発現頻度は、32.1%(17/53例)であった。主な副作用は、満月様顔貌15.1%(8/53例)、動悸7.5%(4/53例)、嗄声5.7%(3/53例)であった。
進行・再発の女性乳癌患者110例に対し、本剤1日600、800、1000、1200、1600、1800又は2400mgを2~4回に分けて4週間以上投与した。進行・再発乳癌患者における治療効果の判定基準に基づき効果を判定した結果、有効率は29.1%であり、内訳はCR 3.6%(4/110例)、PR 25.5%(28/110例)であった。試験中に投与量を変更した6例を除く投与量別の有効率は、600~1000mg群が14.3%(6/42例)、1200mg群が38.2%(21/55例)、1600~2400mg群が28.6%(2/7例)であった7)。副作用発現頻度は31.8%(35/110例)であった。なお、試験中に投与量を変更した6例を除く投与量別の副作用発現頻度は、600~1000mg群が21.4%(9/42例)、1200mg群が38.2%(21/55例)、1600~2400mg群が28.6%(2/7例)であった。主な副作用は、満月様顔貌、性器出血、耐糖能異常、発疹、口渇、そう痒、糖尿病悪化、ざ瘡であった。
原発進行・再発の女性乳癌患者42例に対し、本剤1日1200mgを3回に分けて12週間投与した。進行・再発乳癌患者における治療効果の判定基準に基づき効果を判定した結果、有効率は36.1%であり、内訳はCR 13.9%(5/36例)、PR 22.2%(8/36例)であった8)。副作用発現頻度は19.0%(8/42例)であった。主な副作用は満月様顔貌であった。
子宮内膜癌患者88例に対し、本剤1日200、400、600又は800mgを2~3回に分けて12週間以上投与した。子宮頸がん及び体がん化学療法直接効果判定基準に基づき効果を判定した結果、有効率は23.6%であり、内訳はCR 9.1%(5/55例)、PR 14.5%(8/55例)であった。試験中に投与量を変更した5例を除く投与量別の有効率は、400mg群が36.8%(7/19例)、600mg群が15.4%(4/26例)、800mg群が20.0%(1/5例)であった注),9) 。副作用発現頻度は13.3%(8/60例)であった。なお、試験中に投与量を変更した5例を除く投与量別の副作用発現頻度は、400mg群が4.5%(1/22例)、600mg群が11.5%(3/26例)、800mg群が40.0%(2/5例)であった。主な副作用は満月様顔貌であった。注)1日投与量200 mgの症例は、全例試験中に投与量を変更した。
DNA合成抑制作用、下垂体・副腎・性腺系への抑制作用及び抗エストロゲン作用などにより抗腫瘍効果を発現すると考えられている5),10),11),12),13),14)。
メドロキシプロゲステロン酢酸エステル(Medroxyprogesterone Acetate)
6α-Methyl-3,20-dioxopregn-4-en-17-yl acetate
C24H34O4
386.52
白色の結晶性の粉末で、においはない。
204~209℃
アセトンにやや溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
[PTP]100錠(10錠×10)
1) **Noémie Roland, et al.: BMJ, 2024; 384: e078078
2) Antal EJ, et al.: Int J Clin Pharmacol Ther Toxicol. 1983; 21: 257-259
3) 社内資料: 連続投与時における血漿中濃度推移
4) 江角凱夫ほか: 薬理と治療. 1985; 13: 1951-1978
5) 泉雄勝ほか: 癌の臨床. 1983; 29: 207-211
6) 吉田穣ほか: 臨床評価. 1985; 13, 381-418
7) 冨永健ほか: 癌と化学療法. 1982; 9: 1994-2004
8) 吉田穣ほか: 癌と化学療法. 1985; 12, 516-523
9) 栗原操寿ほか: 産婦人科の実際. 1985; 34: 517-536
10) 高谷治ほか: 基礎と臨床. 1984; 18: 6162-6168
11) 松井義明ほか: 日本産科婦人科学会雑誌. 1985; 37: 1177-1184
12) Di Marco A.Role of Medroxyprogesterone in Endocrine-Related Tumors. Progress in Cancer Research and Therapy. Vol 15. New York: Raven Press; 1980. p1-20
13) 善積昇ほか: 日内分泌会誌. 1985; 61: 220-227
14) 西谷巌ほか: 日本産科婦人科学会雑誌. 1985; 37: 1161-1168
15) 冨永健ほか: 薬理と治療. 1984; 12: 3933-3939
16) 野村雍夫ほか: 癌と化学療法. 1985; 12: 844-850
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