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処方箋医薬品注)
2型糖尿病
本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
通常、成人にはサキサグリプチンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2.5mgを1日1回経口投与することができる。
中等度以上の腎機能障害患者では、排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するため、2.5mgに減量すること。,,
血清クレアチニン注1)(mg/dL)
クレアチニンクリアランス(Ccr, mL/min)
投与量
中等度以上の腎機能障害患者
男性:>1.4女性:>1.2
<50
2.5mg、1日1回
海外臨床試験において、本剤投与群(289/8280例、3.5%)ではプラセボ群(228/8212例、2.8%)と比較して、心不全による入院の発現率が高く(ハザード比1.27[95%信頼区間1.07-1.51])、リスク因子は両群ともに、心不全の既往や中等度以上の腎機能障害であったとの報告がある1),2)。
,
腸閉塞を起こすおそれがある。
患者の腎機能障害の程度に応じて適切な用量調節を行うこと。サキサグリプチン及び主要活性代謝物は血液透析により除去される。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラット及びウサギを用いた本剤単独投与による生殖発生毒性試験においては、催奇形性も母動物毒性も認められていないが、メトホルミンとの併用投与による生殖発生毒性試験において、ラットでは本剤との関連性は不明であるが胎児に催奇形性(頭蓋脊椎破裂)が、ウサギでは母動物毒性(致死、流産)が認められた。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下していることが多い。また、患者の腎機能障害の程度に応じて適切な用量調節を行うこと。,
糖尿病用薬
低血糖症状が起こるおそれがある。特に、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するため、これらの薬剤の減量を検討すること。
血糖降下作用の増強による。
血糖降下作用を増強する薬剤
血糖降下作用が増強し、さらに血糖が低下する可能性があるため、併用する場合には、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
血糖降下作用を減弱する薬剤
血糖降下作用が減弱し、血糖値が上昇する可能性があるため、併用する場合には、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
血糖降下作用の減弱による。
CYP3A4/5阻害剤
本剤の血中濃度が上昇する可能性があるため、併用する場合には、必要に応じて本剤を減量するなど注意すること。
CYP3A4/5に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
低血糖があらわれることがある。スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤との併用では重篤な低血糖症状があらわれ、特にスルホニルウレア剤では意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合は、糖質を含む食品等を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時はブドウ糖を投与すること。,,,,,,,,,
持続的な激しい腹痛等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー、血管浮腫及び皮膚剥脱等の重篤な過敏症反応があらわれることがある。
高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
水疱、びらん等があらわれた場合には皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.5~2%未満
0.5%未満
頻度不明
神経系障害
めまい
頭痛
眼障害
白内障、霧視
心臓障害
動悸、期外収縮、心電図T波逆転
呼吸、胸郭及び縦隔障害
鼻咽頭炎、上気道感染、咳嗽
副鼻腔炎
胃腸障害
便秘、下痢、腹部不快感、胃炎
腹部膨満、腹痛、逆流性食道炎、胃腸炎、悪心、嘔吐、消化不良、口内炎、口唇炎、便潜血
肝胆道系障害
肝機能異常(ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇等)
皮膚及び皮下組織障害
発疹、湿疹、そう痒
じん麻疹、ざ瘡、冷汗
全身障害
浮腫、筋痙縮、倦怠感、無力症
代謝異常
2型糖尿病悪化、高尿酸血症、尿中アルブミン/クレアチニン比増加、血中ブドウ糖減少、グリコヘモグロビン増加、CK上昇
血液
貧血、白血球数増加、血小板数減少
その他
高血圧、頻尿、高カリウム血症、胸痛、白癬、腎結石、鼻出血、甲状腺腫瘤、尿路感染、関節痛
サキサグリプチン及び主要活性代謝物は、血液透析(4時間)によりそれぞれ投与量の4%及び19%が除去される。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
カニクイザルを用いた3ヵ月までの反復経口投与毒性試験において、2mg/kg/日以上の用量(AUCはヒトに1日1回5mg投与したときの4.6倍以上)で末梢部位(尾、指、陰嚢、鼻)の皮膚に病変(痂皮、潰瘍)が認められた。しかしながら、同様の皮膚毒性所見は他の動物種(マウス、ラット及びウサギ)並びにヒトでは報告されていない。
健康成人(23例)に本剤1注2)、2.5、5mgを空腹時単回経口投与したときのサキサグリプチン及び主要活性代謝物の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである3)。
tmax(h)
Cmax(ng/mL)
AUC0-∞(ng・h/mL)
t1/2(h)
1mg(n=7)
0.8(0.5、2.0)
4.8±1.2
18.8±3.8
6.0±2.1
2.5mg(n=8)
9.8±2.7
41.4±10.2
6.8±0.8
5mg(n=8)
18.7±3.4
78.6±25.6
6.5±1.0
平均値±標準偏差tmax:中央値(最小値、最大値)
1.5(1.0、2.0)
6.8±1.9
50.9±7.6
10.8±0.7
2.0(1.0、3.0)
21.0±5.6
148.1±28.9
9.4±0.8
1.5(0.8、3.0)
44.4±12.2
267.9±65.7
8.6±1.3
また、2型糖尿病患者に本剤5mgを朝食前単回経口投与したとき、本剤は速やかに吸収され、血漿中のサキサグリプチンは投与後0.8時間で最高血漿中濃度に到達し、消失半減期は7.0時間であった。一方、血漿中の主要活性代謝物は投与後1.0時間で最高血漿中濃度に到達し、消失半減期は7.0時間であった4)。
健康成人(8例)に本剤10mg注2)を1日1回7日間朝食前反復投与及び2型糖尿病患者(20例)に本剤5mgを1日1回14日間朝食前反復投与したとき、Cmax、AUCτ及びCminから算出したサキサグリプチン及び主要活性代謝物の累積係数の平均値は約1であり、反復投与による累積はほとんど認められなかった3),4)。
外国人健康成人(6例)に14C標識した本剤50mgを単回投与したとき、総放射能の尿中回収率に基づいたバイオアベイラビリティは74.9%以上であった5)。
健康成人(25例)に本剤5mgを食後に単回経口投与したとき、空腹時と比較して、サキサグリプチンのCmaxは7.7%減少し、AUC0-∞は14.0%増加した6)。
空腹時
0.5(0.3、2.0)
34.5±9.8
98.5±16.0
6.6±1.2
食後
1.0(0.5、2.0)
32.0±9.1
112.2±16.6
6.5±1.1
サキサグリプチン及び主要活性代謝物の非結合型分率はほぼ100%であり、ヒト血清中蛋白にほとんど結合しなかった7)(in vitro、平衡透析法)。
ヒト肝ミクロソーム及びヒトCYP発現系ミクロソームを用いた試験から、サキサグリプチンは主にCYP3A4/5により代謝されることが示された8)(in vitro)。
外国人腎機能正常者及び外国人腎機能障害患者(40例)に本剤10mg注3)を単回経口投与したときのサキサグリプチンのAUC0-∞は、腎機能正常者に比べて、軽度(Ccr:50~80mL/min)、中等度(Ccr:30~50mL/min)、重度(Ccr:30mL/min未満)の腎機能障害患者でそれぞれ1.2倍、1.4倍、2.1倍になった。主要活性代謝物のAUC0-∞は、腎機能正常者に比べて、軽度、中等度、重度の腎機能障害患者でそれぞれ1.7倍、2.9倍、4.5倍になった。また、血液透析によりサキサグリプチン及び主要活性代謝物は体循環から除去され、4時間の血液透析により投与量のそれぞれ4%及び19%が除去された9)。,,
外国人健康成人及び外国人肝機能障害患者(36例)に本剤10mg注3)を単回経口投与したときのサキサグリプチンのAUC0-∞は、肝機能正常者に比べて、軽度(Child-Pugh分類A)、中等度(Child-Pugh分類B)、重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害患者でそれぞれ10%、38%、77%増加した。一方、主要活性代謝物のAUC0-∞は、軽度、中等度、重度の肝機能障害患者でそれぞれ22%、7%、33%低下した。サキサグリプチン及び主要活性代謝物のCmaxには肝機能障害による明らかな影響はみられなかった。サキサグリプチンのCmaxは、肝機能正常者に比べて軽度、中等度、重度肝機能障害患者でそれぞれ8%上昇、2%上昇及び6%低下した。一方、主要活性代謝物のCmaxは、軽度、中等度、重度の肝機能障害患者でそれぞれ18%、16%、59%低下した9)。
健康な外国人高齢者(65歳以上)及び外国人若年者(18~40歳)各28例に本剤10mg注3)を単回経口投与したとき、若年者に比べて、高齢者におけるサキサグリプチンのCmaxは23%上昇し、AUC0-∞は59%増加した。一方、主要活性代謝物のCmaxは7%低下し、AUC0-∞は35%増加した10)。
外国人健康成人に本剤とジルチアゼム又はケトコナゾールを併用投与したときのサキサグリプチン及び主要活性代謝物の薬物動態パラメータは以下のとおりである。モル換算したサキサグリプチンと主要活性代謝物の総曝露量(AUC0-∞)の増加はジルチアゼム併用で平均21%、ケトコナゾール併用で平均13%であった11)。
併用薬
併用薬用量
本剤用量注)
幾何平均値の比(併用時/非併用時)
サキサグリプチン
主要活性代謝物
Cmax
AUC0-∞
ジルチアゼム(n=12)
360mg/日1日1回、9日間
10mg単回投与
1.63[1.40, 1.90]
2.09[1.97, 2.23]
0.57[0.50, 0.64]
0.66[0.61, 0.71]
ケトコナゾール(n=15)
400mg/日1日2回、9日間
100mg単回投与
1.62[1.47, 1.80]
2.45[2.30, 2.60]
0.05[0.05, 0.06]
0.12[0.10, 0.13]
幾何平均値の比[90%信頼区間]注)本剤の承認用量は1日1回5mg又は2.5mgである。
外国人健康成人に本剤とリファンピシンを併用投与したときのサキサグリプチン及び主要活性代謝物の薬物動態パラメータは以下のとおりである。モル換算したサキサグリプチンと主要活性代謝物の総曝露量(AUC0-∞)の減少は平均27%であった。
本剤用量
リファンピシン(n=13)
600mg/日1日1回、6日間
5mg単回投与
0.47[0.38, 0.57]
0.24[0.21, 0.27]
1.39[1.23, 1.56]
1.03[0.97, 1.09]
幾何平均値の比[90%信頼区間]
DPP-4活性阻害率のAUC0-24hにリファンピシン併用による影響は認められなかった12)。
外国人健康成人に本剤とメトホルミンを併用投与したとき、サキサグリプチンのCmaxは21%低下したが、AUC0-∞に影響は認められなかった。なお、主要活性代謝物及びメトホルミンの薬物動態に影響は認められなかった。また、外国人健康成人に本剤とグリベンクラミド又はピオグリタゾンをそれぞれ併用投与したとき、本剤及び併用薬剤の薬物動態に影響は認められなかった13)。
食事療法・運動療法を実施しても血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤1注4)、2.5、5mg又はプラセボを1日1回12週間経口投与した。主要評価項目のHbA1c(NGSP値)のベースラインから投与12週までの変化量(平均値±標準誤差)は、プラセボ群(87例)−0.08±0.07%、本剤5mg群(81例)−0.90±0.07%であった。本剤5mg群とプラセボ群との差の点推定値[95%信頼区間]は−0.82[−1.05, −0.59]%であり、有意な差が認められた(p<0.0001、Dunnett検定)14)。副作用発現頻度はプラセボ群16.1%(14/87例)、本剤1mg注4)群6.5%(6/93例)、2.5mg群13.6%(12/88例)、5mg群9.8%(8/82例)であった。なお、低血糖の副作用発現頻度は、本剤2.5mg群で1.1%(1/88例)であり、5mg群では低血糖の発現は認められなかった。
食事療法・運動療法を実施しても血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤2.5、5mg又はプラセボを1日1回24週間経口投与した結果は以下のとおりである14)。副作用発現頻度はプラセボ群12.2%(11/90例)、本剤2.5mg群13.0%(12/92例)、5mg群12.4%(12/97例)であった。なお、低血糖の副作用発現頻度は、本剤5mg群で1.0%(1/97例)であり、2.5mg群では低血糖の発現は認められなかった。
投与群
HbA1c(NGSP値)(%)
空腹時血糖(mg/dL)
食後2時間血糖(mg/dL)a)
投与前からの変化量
プラセボとの差b)
プラセボ(n=90)
0.28±0.07
─
3.2±2.74
4.3±4.26
サキサグリプチン5mg(n=97)
−0.34±0.07
−0.62c)[−0.84, −0.40]
−7.0±2.64
−10.2[−18.6, −1.8]
−21.7±4.08
−26.0[−39.1, −12.9]
平均値±標準誤差
a)食事(テストミール)負荷試験時のデータ
b)点推定値[95%信頼区間]
c)p<0.0001、Dunnett検定
食事療法・運動療法を実施しても血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者を対象とした国内第Ⅱ/Ⅲ相試験に参加した患者に、本剤2.5又は5mgを継続投与した結果は以下のとおりである。また、最終評価時点(52週時)における空腹時血糖値のベースラインからの変化量の平均値[95%信頼区間]は、本剤5mg群で−3.3[−8.1, 1.5]mg/dLであった15)。副作用発現頻度は本剤2.5mg群18.5%(17/92例)、5mg群15.5%(15/97例)であった。なお、本剤の投与を52週継続した患者で、低血糖の副作用発現頻度は、本剤5mg群で2.1%(2/97例)であり、2.5mg群では低血糖の発現は認められなかった。
−0.35[−0.52, −0.19]
平均値[95%信頼区間]
食事療法・運動療法を実施しても血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤5mgを1日1回52週間経口投与した結果は以下のとおりである。また、最終評価時点(52週時)の空腹時血糖値のベースラインからの変化量の平均値[95%信頼区間]は、本剤5mg群で−4.9[−9.4, −0.5]mg/dLであった16)。副作用発現頻度は15.2%(19/125例)であった。なお、52週間にわたって、低血糖の発現は認められなかった。
サキサグリプチン5mg(n=125)
−0.51[−0.65, −0.36]
食事療法・運動療法に加えて、経口糖尿病用薬で血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤5mgを1日1回52週間併用投与した結果は以下のとおりである。なお、52週までの併用投与時における低血糖の副作用発現頻度は、速効型インスリン分泌促進剤併用時10.5%(6/57例)、スルホニルウレア剤併用時8.2%(15/183例)、チアゾリジン系薬剤併用時1.9%(2/108例)、ビグアナイド系薬剤併用時1.7%(2/116例)、α-グルコシダーゼ阻害剤併用時0.9%(1/113例)であった16)。
スルホニルウレア剤併用(n=182)
−0.50[−0.61, −0.38]
α-グルコシダーゼ阻害剤併用(n=111)
−0.83[−1.00, −0.66]
ビグアナイド系薬剤併用(n=116)
−0.64[−0.80, −0.47]
チアゾリジン系薬剤併用(n=108)
−0.51[−0.70, −0.32]
速効型インスリン分泌促進剤併用(n=57)
−0.60[−0.84, −0.37]
スルホニルウレア剤併用群での副作用発現頻度は31.1%(57/183例)で、最も多くみられた副作用は低血糖8.2%(15/183例)であった。α-グルコシダーゼ阻害剤併用群での副作用発現頻度は16.8%(19/113例)で、最も多くみられた副作用は腹部膨満1.8%(2/113例)であった。ビグアナイド系薬剤併用群での副作用発現頻度は19.8%(23/116例)で、最も多くみられた副作用は便秘3.4%(4/116例)であった。チアゾリジン系薬剤併用群での副作用発現頻度は16.7%(18/108例)で、最も多くみられた副作用は便秘、下痢、腹部不快感、低血糖及び浮腫で、各2例(1.9%)であった。速効型インスリン分泌促進剤併用群での副作用発現頻度は35.1%(20/57例)で、最も多くみられた副作用は低血糖10.5%(6/57例)であった。
食事療法・運動療法に加えて、インスリン製剤(持効型、中間型又は混合型(速効型又は超速効型成分が50%以下))のいずれかを単剤で使用しており、かつ1日の投与回数は3回以下、かつ1日投与量は8単位以上40単位以下で血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、本剤5mg又はプラセボを1日1回16週間経口投与した結果は以下のとおりである。
プラセボとの差
プラセボ併用a)(n=115)
0.51±0.21[0.11, 0.92]
―
サキサグリプチン5mg併用(n=113)
−0.40±0.20[−0.80, −0.01]
−0.92b)[−1.07, −0.76]
平均値±標準誤差[95%信頼区間]
a)インスリン製剤単独
b)p<0.001、t検定
二重盲検期後、本剤5mgを1日1回36週間継続投与した結果、最終評価時点(52週時)のHbA1c(NGSP値)のベースラインからの変化量(平均値±標準偏差)(本剤継続群のみ)は−0.61±0.72%であった。副作用発現頻度は33.6%(74/220例)であり、主な副作用は、低血糖17.7%(39/220例)であった17)。
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)は食事の摂取により腸管から分泌されるホルモンであり、インスリン分泌増強作用及びグルカゴン分泌抑制作用を介して、生体内の血糖恒常性維持に重要な役割を果たす18)。本剤はGLP-1を分解するDPP-4活性を阻害することにより活性型GLP-1の血中濃度を上昇させ、インスリン分泌促進作用を介して血糖低下作用を発揮する19),20)。
サキサグリプチン水和物(Saxagliptin Hydrate(JAN))
(1S,3S,5S)-2-[(2S)-2-Amino-2-(3-hydroxytricyclo[3.3.1.13,7]dec-1-yl)acetyl]-2-azabicyclo[3.1.0]hexane-3-carbonitrile monohydrate
C18H25N3O2・H2O
333.43
白色~淡黄色又は淡褐色の粉末であり、塊を含む場合がある。エタノール(95)にやや溶けやすく、水にやや溶けにくい。
[PTP]100錠(10錠×10)
[PTP]100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)
1) Scirica BM, et al.: N Engl J Med. 2013; 369: 1317-1326
2) Scirica BM, et al.: Circulation. 2014; 130: 1579-1588
3) 社内資料: 単回及び反復経口投与試験(2013年3月25日承認、CTD2.7.6.2.1)
4) 社内資料: 臨床薬理試験(2013年3月25日承認、CTD2.7.6.3.4)
5) 社内資料: 14C標識体単回投与試験(2013年3月25日承認、CTD2.7.2.2.2.4)
6) 社内資料: 食事の影響の検討(2013年3月25日承認、CTD2.7.6.2.9)
7) 社内資料: ヒト及び各種動物における血清蛋白結合試験(2013年3月25日承認、CTD2.6.4.4.3)
8) 社内資料: ヒト及び各種動物におけるin vitro代謝試験(2013年3月25日承認、CTD2.6.4.5.3)
9) Boulton DW, et al.: Clin Pharmacokinet. 2011; 50: 253-265
10) 社内資料: 年齢及び性別の影響(2013年3月25日承認、CTD2.7.2.2.4.1)
11) Patel CG, et al.: Clin Pharmacol, 2011; 2: 13-25
12) Upreti VV, et al.: Br J Clin Pharmacol. 2011; 72: 92-102
13) Patel CG, et al.: Diabetes Obes Metab. 2011; 13: 604-614
14) 清野 裕: 薬理と治療. 2014; 42: 503-518
15) 社内資料: 単独療法継続長期投与試験(2013年3月25日承認、CTD2.7.6.4.22)
16) 清野 裕: 薬理と治療. 2014; 42: 519-534
17) 社内資料: インスリン製剤との併用試験
18) Drucker D, et al.: Lancet. 2006; 368: 1696-1705
19) 社内資料: in vivoにおける薬理作用(2013年3月25日承認、CTD2.6.2.2.4)
20) 社内資料: 血漿中活性型GLP-1濃度に対する作用(2013年3月25日承認、CTD2.6.2.2.3)
21) 社内資料: DPPに対する阻害作用(2013年3月25日承認、CTD2.6.2.2)
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