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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人及び1歳以上の小児には、ロミプロスチム(遺伝子組換え)として初回投与量1μg/kgを皮下投与する。投与開始後、血小板数、症状に応じて投与量を適宜増減し、週1回皮下投与する。また、最高投与量は週1回10μg/kgとする。
通常、成人には、ロミプロスチム(遺伝子組換え)として初回投与量10μg/kgを皮下投与する。投与開始後、患者の状態に応じて投与量を適宜増減し、週1回皮下投与する。また、最高投与量は週1回20μg/kgとする。
血小板数
調節方法
50,000/μL未満
1μg/kg増量する。
50,000/μL~200,000/μL
出血のリスクを低下できる治療上必要最小限の用量となるよう、適宜減量も考慮する。
200,000/μL~400,000/μL
1μg/kg減量する。
400,000/μL超
休薬する。休薬後、血小板数が200,000/μLまで減少した場合には原則として休薬前の投与量より1μg/kg減量し、投与を再開する。
減量する。
休薬する。休薬後、血小板数が200,000/μLまで減少した場合には原則として休薬前の投与量より減量し投与を再開する。なお、休薬前の投与量が5μg/kg以下のときは、血小板数が50,000/μLまで減少した場合に休薬前と同じ投与量で投与を再開してもよい。
100,000/μL超(既存治療で効果不十分な場合は50,000/μL超)
ヘモグロビン濃度
10g/dL超
好中球数
1,000/μL超
減量後も4週間3血球系統の改善を維持した場合には、4週ごとに更に投与量の減量を考慮すること(投与量が5μg/kg以下の場合には休薬を考慮すること)。減量後に3血球系統のいずれかに悪化が認められた場合には、増量を考慮すること(休薬中であった場合には、休薬前の投与量で再開してもよい)。2週に1回投与中に増量する場合には、1回の投与量は変えず、投与間隔を週1回投与に戻すこと。
血栓症又は血栓塞栓症を起こすおそれがある。
本剤の投与を中止した場合、血小板減少症の増悪により患者の出血リスクが上昇するおそれがある。,
有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児における血小板数増加及び新生児死亡率の増加並びに動物実験(マウス)で胎児における着床後胚損失率の増加及び母動物における体重増加抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児(18歳未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら、慎重に投与を行うこと。一般に生理機能(肝機能、腎機能、心機能等)が低下していることが多く、また、合併症を併発又は他の薬剤を使用している可能性が高い。
肺塞栓症(0.8%)、深部静脈血栓症(0.8%)、心筋梗塞(0.6%)、血栓性静脈炎(0.5%)等があらわれることがある。
骨髄レチクリン増生が認められることがあり、骨髄線維化があらわれる可能性がある。血球系の形態異常又は血球減少を認めた場合は、本剤の投与を中止すること。また、線維化状態の確認のため骨髄生検・特殊染色等の実施を考慮すること。
本剤の投与中止後に出血を生じることがある。,
10%以上
1~10%未満
1%未満
血液およびリンパ系障害
血小板血症、血小板減少症
貧血
精神障害
不眠症
うつ病
神経系障害
頭痛
浮動性めまい、錯感覚(ピリピリ感等)
感覚鈍麻、嗜眠、片頭痛、末梢性ニューロパチー、味覚異常
血管障害
ほてり、潮紅、高血圧
呼吸器、胸郭および縦隔障害
呼吸困難、咳嗽、鼻出血
胃腸障害
悪心、下痢、腹痛
嘔吐、上腹部痛、腹部不快感、消化不良、便秘
皮膚および皮下組織障害
発疹、そう痒症
脱毛症、斑状出血、そう痒性皮疹、点状出血、多汗症
筋骨格系および結合組織障害
関節痛、筋肉痛、四肢痛、筋痙縮、筋骨格痛、背部痛
骨痛、筋骨格系胸痛、筋力低下、筋骨格硬直
*全身障害および投与局所様態
疲労、注射部位反応(疼痛、血腫、刺激感、腫脹、紅斑、出血、発疹を含む)、浮腫(末梢性浮腫、全身性浮腫、顔面浮腫、顔面腫脹を含む)、発熱、倦怠感、疼痛、感冒様症状、悪寒、無力症
胸痛
その他
食欲不振、挫傷、回転性めまい
鼻咽頭炎、血小板数増加、インフルエンザ、体重減少、膣出血、動悸、フィブリンDダイマー増加
血小板数が過剰に増加し、血栓症又は血栓塞栓症の合併症を生じるおそれがある。
本剤の投与を中止し、血小板数をモニターすること。血小板数が回復した後は、「7.用法及び用量に関連する注意」に従い、本剤の治療を再開すること。
1バイアル中の含量
注射用水0.72mLで溶解した溶液0.5mL中に含まれる量
最終濃度
375μg
250μg/0.5mL
500μg/mL
成人慢性特発性血小板減少性紫斑病患者(4例)に本剤5~7μg/kgを週1回反復皮下投与したときのロミプロスチムの血清中濃度推移及び血清中薬物動態パラメータは以下のとおりであった3)。
投与量(μg/kg)
tmax(h)
Cmax(pg/mL)
AUC0-168(pg・h/mL)
t1/2(h)
5
24
310
28500
116
6
12
501
27400
47.6
7
98.4
13900
-
221
16400
58.8
日本人の既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者(8例)に本剤10μg/kgを週1回4週間反復皮下投与したときの血清中薬物動態パラメータは以下のとおりであった4)。
例数
10
8
16.4±12.7
5810±3310
305000±175000
108.5±32.6
平均値±標準偏差
日本人の既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者に対し、投与開始1~4週目に本剤10μg/kgを週1回皮下投与し、投与開始5~52週目に血小板反応及び血球数に応じて本剤5~20μg/kgを週1回皮下投与したときのロミプロスチムの血清中濃度推移は以下のとおりであった4)。
週
1~4
9
13
17
21
27
31
35
41
平均投与量
10.0
14.2
16.5
16.9
16.8
16.4
16.2
16.0
15.5
1
2
4
56a)
23
22
20
a) 投与中止例は、本剤最終投与から4週間経過時の血清中濃度を用いた。
日本人の既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者におけるロミプロスチムの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)
過去に1種類以上の慢性特発性血小板減少性紫斑病治療歴を有し、脾臓摘出歴の有無を問わない血小板数が30,000/μL未満の血小板減少を呈する成人慢性特発性血小板減少性紫斑病患者(本剤群22例、プラセボ群12例)を対象として、本剤を3μg/kgから投与開始した注4)。12週間の投与期間において、有効性に関する主要評価項目である血小板反応(投与第2~13週目の各週の規定日に測定した血小板数が50,000/μL以上に増加すること)が認められた週数は、本剤群で9.5±3.3週(平均値±標準偏差)、プラセボ群で0.2±0.4週であり、本剤群で有意(P<0.0001)に高値であった5)。副作用発現頻度は、本剤群で 40.9%(9/22例)であった。主な副作用は、頭痛22.7%(5/22例)、疲労及び四肢痛 各9.1%(2/22例)であった。
過去に1種類以上の慢性特発性血小板減少性紫斑病治療歴を有し、血小板数が30,000/μL未満の成人慢性特発性血小板減少性紫斑病患者63例(本剤群42例、プラセボ群21例)を対象として、本剤を1μg/kgから投与開始した。24週間の投与期間において、持続血小板反応(治療期間の最後の8週間のうち6週間以上で血小板数が50,000/μL以上であること)が認められた患者の割合は、本剤群で38.1%(16/42例)、プラセボ群で0%(0/21例)であり、本剤群で有意(P<0.0013)に高値であった6)。副作用発現頻度は、本剤群で54.8%(23/42例)であった。主な副作用は、頭痛26.2%(11/42例)、筋痛16.7%(7/42例)、浮動性めまい及び疲労 各9.5%(4/42例)であった。
過去に1種類以上の慢性特発性血小板減少性紫斑病治療歴を有し、血小板数が30,000/μL未満の成人慢性特発性血小板減少性紫斑病患者62例(本剤群41例、プラセボ群21例)を対象として、本剤を1μg/kgから投与開始した。24週間の投与期間において、持続血小板反応が認められた患者の割合は、本剤群で61.0%(25/41例)、プラセボ群で4.8%(1/21例)であり、本剤群で有意(P<0.0001)に高値であった6)。副作用発現頻度は、本剤群で 26.2%(11/42例)であった。主な副作用は、頭痛11.9%(5/42例)、関節痛7.1%(3/42例)及び注射部位内出血4.8%(2/42例)であった。
抗胸腺細胞免疫グロブリンを含む免疫抑制療法で効果不十分、又はシクロスポリンで効果不十分かつ抗胸腺細胞免疫グロブリンが適用とならない成人再生不良性貧血患者31例(日本人24例、韓国人7例)を対象として、本剤を10μg/kgで週1回投与を開始し、血球数等に応じて用量を5~20μg/kgの間で適宜調整した。投与27週時における血液学的反応率[95%信頼区間]は、83.9[66.3, 94.5]%であった。なお、血液学的反応率は1系統以上の血球に改善注5)を認めた患者の割合と定義した7)。副作用発現頻度は、54.8%(17/31例)であった。主な副作用は、日本人では、頭痛及び筋痙縮 各16.7%(4/24例)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、フィブリンDダイマー増加、倦怠感及び四肢痛 各8.3%(2/24例)であった。なお、韓国人では、血小板数増加14.3%(1/7例)のみであった。
20,000/μL以上増加したとき、又は血小板数が10,000/μL以上でありベースラインから100%以上増加したとき、又は8週間連続して血小板輸血非依存。
9g/dL未満の被験者のヘモグロビン濃度が赤血球輸血なしで1.5g/dL以上増加したとき、又は、赤血球輸血量の減少(8週間連続した期間に累積で輸血量が800mL以上減少)。
500/μL未満の被験者の好中球数が100%以上増加したとき、又は、好中球数が1,000/μL未満の被験者の好中球数が500/μL以上増加したとき。
輸血を要する非重症又は重症若しくは最重症であり、シクロスポリン又は抗胸腺細胞免疫グロブリンで未治療の成人再生不良性貧血患者17例(日本人9例、韓国人7例、台湾人1例)に抗胸腺細胞免疫グロブリン及びシクロスポリンと本剤を併用投与した。本剤は10μg/kgで週1回投与を開始し、血球数等に応じて用量を5~20μg/kgの間で適宜調整した。投与27週時点の奏効率注6)[95%信頼区間]は76.5[50.10, 93.19]%であった8)。副作用発現頻度は、29.4%(5/17例)であった。認められた副作用は、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加11.8%(2/17例)、上咽頭炎、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、血中ビリルビン増加、腫瘍マーカー上昇、レチクリン増加及び関節痛 各5.9%(1/17例)であった。,
輸血を要する非重症又は重症若しくは最重症であり、シクロスポリン又は抗胸腺細胞免疫グロブリンで未治療の成人再生不良性貧血患者24例(日本人9例、韓国人15例)にシクロスポリンと本剤を併用投与した。本剤は10μg/kgで週1回投与を開始し、血球数等に応じて用量を5~20μg/kgの間で適宜調整した。投与27週時点の奏効率注6)[95%信頼区間]は41.7[22.11, 63.36]%であった9)。副作用発現頻度は、12.5%(3/24例)であった。認められた副作用は、悪心、肝機能検査異常、凝固検査異常及び浮動性めまい 各4.2%(1/24例)であった。,
完全奏効
以下のすべての基準を満たすヘモグロビン濃度 10g/dL以上好中球数 1,000/μL以上血小板数 100,000/μL以上
部分奏効
重症又は最重症の場合:血小板輸血及び赤血球輸血非依存であり、かつ、以下の基準のうち2つ以上を満たす好中球数 500/μL以上血小板数 20,000/μL以上網赤血球数 20,000/μL以上輸血を要する非重症の場合:血小板輸血及び赤血球輸血非依存
反応なし
上記の基準を満たさない
本剤は、巨核球系前駆細胞に直接作用し、血小板造血作用を発揮する。また、本剤は、トロンボポエチン受容体に結合し、活性化させることで、巨核球系前駆細胞の増殖及び分化を促進する。さらに、骨髄造血幹細胞及び造血前駆細胞に作用し、これらの細胞の増殖及び分化を促進する。
本剤は、正常マウス、ラット、アカゲザル及びカニクイザルに静脈内又は皮下投与した際に、血小板造血作用(血小板数の増加)を示し、脾臓摘出マウスへの皮下投与においても同様な作用を示した。また、血小板に対する自己抗体の産生により、血小板破壊が起こり血小板減少を呈するW/BF1系マウスへの皮下投与により、血小板数減少に対して改善作用を示した10)。さらに、化学療法剤/放射線により多系統の骨髄不全を惹起した骨髄抑制マウスへの皮下投与により、血小板数及び赤血球数の減少に対して改善作用を示した11)。
ロミプロスチム(遺伝子組換え)(Romiplostim(Genetical Recombination))
59,085
ロミプロスチム(遺伝子組換え)は、遺伝子組換えFc-ペプチド融合タンパク質であり、2~228番目はヒトIgG1のFc領域、また229~269番目はヒトトロンボポエチン受容体結合配列を含むペプチドからなる。ロミプロスチムは、269個のアミノ酸残基からなるサブユニット2分子から構成されるタンパク質である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
1バイアル
1) 再生不良性貧血診療の参照ガイド(厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 特発性造血障害に関する調査研究班)
2) 米国添付文書
3) 社内資料:日本人成人慢性免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病患者を対象とした本剤の長期投与の効果(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.13)
4) 社内資料:既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者における血清中濃度及び薬物動態パラメータ
5) Shirasugi Y, et al.:Int J Hematol. 2011; 94: 71-80
6) Kuter DJ, et al.:Lancet. 2008; 371: 395-403
7) 社内資料:既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者を対象とした国際共同臨床試験(2019年6月18日承認、CTD2.7.6.2)
8) *社内資料:免疫抑制療法未治療の再生不良性貧血患者を対象とした国際共同臨床試験(3剤併用)(2023年9月25日承認、CTD2.7.6.1)
9) *社内資料:免疫抑制療法未治療の再生不良性貧血患者を対象とした国際共同臨床試験(2剤併用)(2023年9月25日承認、CTD2.7.6.2)
10) 社内資料:薬理試験(効力を裏付ける試験)(2011年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
11) McElroy PL, et al.:Exp Hematol. 2015; 43: 479-487
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