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処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
本剤を添付の注射用水で溶解し、緩徐に静注もしくは点滴静注する。
1日1回24~72国際単位/kgを投与する。
通常、成人には、1日1回36国際単位/kgを投与する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日量として72国際単位/kgを超えないこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)で無毒性量を上回る投与量において、腟からの出血、子宮内の血液貯留、流産、胎児の発育遅延、着床後死亡率の増加及び生存胎児数の減少が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
抗凝固剤
本剤の作用が増強するおそれがある。
併用により、抗凝固作用が相加的に作用する。
呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
1~5%未満
出血
消化管出血(胃腸出血、下血)、皮下出血、出血性脳梗塞、その他の出血(血管穿刺部位血腫、血尿等)
肝臓
肝機能異常(AST,ALT,γ-GTP,Al-P,ビリルビン上昇等)
皮膚
発疹、そう痒症
血液
貧血
消化器
悪心・嘔吐、下痢
精神・神経系
脳梗塞
健康成人男性に本剤20、60又は120国際単位(IU)/kg注1)を単回点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正した平均血漿中アンチトロンビン活性推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。Cmaxは、20~120IU/kgの投与量範囲で投与量に比例して上昇した1)。
投与量(IU/kg)
incrementalrecovery(%/IU/kg)
Cmax(IU/mL)
AUC0-t a)(IU・h/mL)
AUC0-∞(IU・h/mL)
t1/2(h)
20(n=6)
1.82±0.28
0.363±0.056
1.17±1.56
-
60(n=6)
1.80±0.10
1.08±0.06
25.86±11.26
22.20,23.91 b)
15.68,16.37 b,c)
120(n=6)
1.72±0.18
2.07±0.22
77.58±21.27
164.32,179.71 b)
143.88,200.28 b)
mean±S.D.a)t:最終定量時点b)最小値, 最大値(n=2)c)分布相の半減期-:算出できず
外国人CAD患者に本剤50IU/kgを単回静脈内投与したときの投与前の値で補正した血漿中アンチトロンビン活性の薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
50(n=16)
2.14±0.29
1.074±0.148
18.282±10.187
20.8 b,c)±5.0
mean±S.D.a)t:最終定量時点b)n=11c)分布相の半減期
DIC患者に本剤を反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正していない血漿中アンチトロンビン活性は、以下のとおりであった。
健康成人男性に本剤72IU/kg又は血漿由来人アンチトロンビン製剤60IU/kgを1日1回3日間反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正した平均血漿中アンチトロンビン活性推移及び3日目投与後の薬物動態パラメータは以下のとおりであり、両製剤の生物学的同等性が確認された4)。
投与量
Cmax,3rd(IU/mL)
AUC48-t a)(IU・h/mL)
本剤72IU/kg(n=21)
2.08±0.17
98.71±13.94
81.82 b)±50.07
血漿由来人アンチトロンビン製剤60IU/kg(n=20)
1.98±0.23
98.99±19.82
58.02 b)±18.52
比(%)c)90%信頼区間 d)
105.7100.3~111.3
100.591.5~110.4
132.4107.5~163.0
mean±S.D.a)t:最終定量時点b)n=18c)本剤の血漿由来人アンチトロンビン製剤に対する比(%)d)対数変換値の投与群間差の逆変換により算出
雌雄のラットにそれぞれ125I-アンチトロンビン ガンマ100IU/kgを単回静脈内投与したとき、放射能濃度は血漿で最も高く、脾臓、骨髄、腎臓、副腎、肝臓、肺、胃及び卵巣(雌のみ)で比較的高かった5)。
CAD患者(16例)を対象に、本剤50IU/kgを単回静脈内投与したとき、投与前の値で補正した血漿中アンチトロンビン活性のincremental recoveryは2.14±0.29%/IU/kg(mean±S.D.)であった2)。副作用発現頻度は31.3%(5/16例)であった。主な副作用は、そう痒症及び発疹 各2例 (12.5%)であった。
感染症が直接誘因となり発症したDIC患者を対象に、本剤36IU/kg又は血漿由来人アンチトロンビン製剤30IU/kgを1日1回5日間反復点滴静脈内投与したときの投与開始後6日目のDIC離脱注2)の有無を検討した。無作為化された222例(本剤群110例、血漿由来人アンチトロンビン製剤群112例)のDIC離脱割合(95%信頼区間)は、本剤群では56.4%(46.6~65.8%)、血漿由来人アンチトロンビン製剤群では52.7%(43.0~62.2%)であった6)。副作用発現頻度は、本剤群で22.2%(24/108例)、血漿由来人アンチトロンビン製剤群で14.2%(16/113例)であった。本剤群で発現した主な副作用は、貧血、胃腸出血、血中ビリルビン増加、脳梗塞、薬疹及び皮下出血 各2例(1.9%)であった。
厚生省DIC診断基準によりDIC又はDICの疑いと診断された患者(15例)を対象に、本剤36IU/kgをヘパリン類投与下で1日1回5日間反復点滴静脈内投与したとき、投与開始後6日目のDIC離脱注3)割合は40.0%(16.3~67.7%)であった7)。なお、副作用の発現は認められなかった。
急性期DIC診断基準によりDICと診断された患者(5例)を対象に、本剤36IU/kgをヘパリン類投与下で1日1回5日間反復点滴静脈内投与したとき、投与開始後6日目のDIC離脱注2)割合は60.0%(14.7~94.7%)であった8)。なお、副作用の発現は認められなかった。
本剤はトロンビン、活性型の第Ⅹ因子、第Ⅻ因子、第Ⅸ因子、第Ⅺ因子等と複合体を形成することで、これらの血液凝固因子の活性を阻害すると推察される12),13)。
本剤はヘパリン存在下で、プロトロンビン時間及び活性化部分トロンボプラスチン時間を指標にしたヒト血漿凝固時間を延長した14)(in vitro)。
本剤はラットDICモデルにおいて、リポポリサッカライド又はトロンボプラスチン投与により惹起された血小板数、フィブリノーゲン、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間及び血漿中アンチトロンビン活性の変化を抑制した15),16)。
アンチトロンビン ガンマ(遺伝子組換え)(Antithrombin Gamma(Genetical Recombination))
約57,000
アンチトロンビン ガンマは、遺伝子組換えヒトアンチトロンビンであり、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。アンチトロンビン ガンマは、432個のアミノ酸残基からなる糖タンパク質である。
**,*外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル[溶解液(日局注射用水12mL)、溶解液注入針 添付]
1バイアル[溶解液(日局注射用水36mL)、溶解液注入針、通気針 添付]
1) 社内資料:健康成人を対象とした単回投与試験(2015年7月3日承認、CTD2.7.6.3)
2) 社内資料:先天性アンチトロンビン欠乏症を対象とした第Ⅰ相臨床試験(2015年7月3日承認、CTD2.7.2.2.3.2)
3) 社内資料:DIC患者における薬物動態(2015年7月3日承認、CTD2.5.3.2)
4) 社内資料:血漿由来人アンチトロンビン製剤との生物学的同等性試験(2015年7月3日承認、CTD2.7.6.2)
5) 社内資料:ラットにおける組織中濃度(2015年7月3日承認、CTD2.6.4.4.1)
6) 社内資料:血漿由来人アンチトロンビン製剤との第Ⅲ相非盲検比較対照試験(2015年7月3日承認、CTD2.7.6.5)
7) 社内資料:第Ⅲ相一般臨床試験(厚生省DIC診断基準によるDIC患者)(2015年7月3日承認、CTD2.7.6.6)
8) 社内資料:第Ⅲ相一般臨床試験(急性期DIC診断基準によるDIC患者)(2015年7月3日承認、CTD2.7.6.7)
9) Gando S, et al.:Clin Appl Thromb Hemost. 2005; 11: 71-76
10) Gando S, et al.:Crit Care Med. 2006; 34: 625-631
11) 青木延雄ほか:厚生省特定疾患血液凝固異常症調査研究班 昭和62年度研究報告書. 1988; 37-41
12) 丸山征郎ほか:血栓止血誌. 2009; 20: 77-113
13) 辻肇:血栓止血誌. 2001; 12: 74-77
14) 社内資料:ヒト血漿におけるプロトロンビン時間及び活性化部分トロンボプラスチン時間に対する作用(2015年7月3日承認、CTD2.6.2.2.1)
15) 社内資料:リポポリサッカライド誘発ラット凝固亢進モデルにおける作用(2015年7月3日承認、CTD2.6.2.2.2)
16) 社内資料:トロンボプラスチン誘発ラット凝固亢進モデルにおける作用(2015年7月3日承認、CTD2.6.2.2.3)
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一般社団法人 日本血液製剤機構
東京都港区芝浦3-1-1
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