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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分又はエリスロポエチン製剤に過敏症の患者
*通常、成人にはダルベポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、週1回240μgを皮下投与する。なお、貧血症状の程度、年齢等により適宜減量する。
通常、小児には下表を参考に、ダルベポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、週1回5~20μgを静脈内投与する1)。
体重
本剤投与量
30kg未満
5μg
30kg以上40kg未満
10μg
40kg以上60kg未満
15μg
60kg以上
20μg
通常、小児には下表を参考に、ダルベポエチン アルファ(遺伝子組換え)として、2週に1回5~30μgを皮下又は静脈内投与する1)。
20kg未満
20kg以上30kg未満
30μg
以下の患者には下表を参考に、切替え前のエリスロポエチン製剤投与量から本剤の投与量及び投与頻度を決定し、切り替えること。なお、小児に対して1回3μg/kgを超えて投与する場合、慎重に投与すること(小児に対して1回3μg/kgを超える使用経験はない)。
切替え前1週間あるいは2週間のエリスロポエチン製剤投与量の合計(小児は切替え前2週間)
成人
小児
3,000IU未満
3,000IU
4,500IU
6,000IU
9,000IU
40μg
12,000IU
60μg
投与初期にヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値に適度な上昇がみられなかった場合や、維持投与期にヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値が2週連続して目標範囲から逸脱した場合など、用量調整が必要な場合には、下表を参考に投与量を増減すること。なお、増量する場合には原則として1段階ずつ行うこと。また、小児に対して1回3μg/kgを超えて投与する場合、慎重に投与すること。
段階
1
2
3
4
90μg
5
120μg
6
180μg
7
50μg
8
9
80μg
10
100μg
11
12
140μg
13
160μg
14
観察を十分に行うこと。血液粘稠度が上昇するとの報告があり、血栓塞栓症を増悪あるいは誘発するおそれがある。,
血圧上昇を認める場合があり、また、高血圧性脳症があらわれるおそれがある。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット及びウサギ)で胎児・出生児の発育の遅延が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
本剤の投与に際しては血圧及びヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値等を頻回に測定し、投与量又は投与回数を適宜調節すること。一般に高齢者では生理機能が低下しており、また高血圧症等の循環器系疾患を合併することが多い。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
,,
ショック、アナフィラキシー(じん麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、咽頭浮腫等)があらわれることがある。,
抗エリスロポエチン抗体産生を伴う赤芽球癆があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、エリスロポエチン製剤への切替えは避けること。
1%以上
0.5~1%未満
0.5%未満
頻度不明
循環器
血圧上昇(16.2%)
不整脈
狭心症・心筋虚血、透析時低血圧、動悸、閉塞性動脈硬化症
皮膚
そう痒症、発疹
肝臓
肝機能異常(Al-P上昇、γ-GTP上昇、AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇)
胆嚢ポリープ
代謝
血清カリウム上昇、尿酸上昇、貯蔵鉄減少、血中リン上昇、食欲減退、二次性副甲状腺機能亢進症
血液
好酸球増多、血小板減少
リンパ球減少、白血球減少、白血球増多
腎臓・泌尿器
腎機能の低下(BUN、クレアチニンの上昇等)
血尿
消化器
腹痛、嘔気・嘔吐、胃炎、十二指腸炎
感覚器
頭痛、倦怠感
めまい、不眠症、味覚異常、感音性難聴
眼
硝子体出血、結膜炎
その他
シャント血栓・閉塞、LDH上昇
透析回路内残血、筋骨格痛、シャント部疼痛、発熱、胸部不快感、浮腫、止血不良、糖尿病性壊疽
熱感・ほてり感
他剤との混注は行わないこと。
プランジャーロッドの無理な操作はしないこと。またバックストップは、投与終了後まで外さないこと。
血液透析患者に本剤10~180μgを単回静脈内投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。血清中濃度は、投与量にほぼ比例して高くなり、その推移は二相性の消失を示した。また、AUCは投与量にほぼ比例して増加した10),11)。
投与量(μg)
被験者数
AUC0-∞(ng・h/mL)
t1/2(h)
CL(mL/h)
Vss(mL)
125.2±39.3
38.59±18.48
87.49±28.32
3970±826
20
268.2±56.8
34.54±6.42
77.21±14.15
3330±593
40
602.8±159
32.11±5.44
70.13±16.50
2851±476
60
817.6±133.3
32.58±5.33
75.17±12.28
3184±592
90
10注)
1465.9±335.4
45.37±13.23
64.07±13.22
2947±623
120
2075.2±419.9
48.67±10.02
59.85±11.33
2962±560
180
3540.9±694.2
47.02±6.31
52.69±10.83
2785±545
平均値±標準偏差注)同一被験者
保存期慢性腎臓病患者に本剤20~180μgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。血清中濃度は、投与量にほぼ比例して上昇し、AUCは投与量にほぼ比例して増加した12)。
tmax(h)
Cmax(ng/mL)
45.0±5.5
0.882±0.276
137.7±41.3
95.61±31.13
52.5±16.9
1.521±0.866
247.2±104.9
98.28±26.86
46.5±4.2
4.356±1.964
651.6±262.6
77.09±34.30
52.5±18.1
11.641±4.657
1675.4±668.0
82.82±16.27
平均値±標準偏差
血液透析及び腹膜透析患児に体重別に本剤5~20μgを単回静脈内投与、腹膜透析及び保存期慢性腎臓病患児に体重別に本剤5~20μgを単回皮下投与したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった13)。
CL(mL/h/kg)
Vss(mL/kg)
263.7±118.2
26.25±9.14
1.77±0.74
50.7±9.3
24.47±19.72
1.704±0.755
141.1±33.4
46.73±19.74
日本人及び韓国人骨髄異形成症候群患者に本剤60~240μgを16週間反復皮下投与したときの初回投与時の血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。Cmax及びAUC0-tは投与量に比例した増加を示さなかった14)。
被験者数(日本人,韓国人)
AUC0-t(ng・h/mL)
8(4,4)
82.84±58.18
7.044±5.149
712.7±515.9
10(5,5)
73.36±52.87
5.061±2.271
483.8±301.2
240
9(5,4)
60.84±27.42
11.730±4.116
1309.8±543.3
血液透析患者に本剤10~60μgを28週間反復静脈内投与した結果、最終投与時の薬物動態は初回投与時に比べ変化は認められなかった。透析施行中の腎性貧血患者及び保存期慢性腎臓病患者に本剤10~180μgを反復静脈内投与したときの血清中トラフ濃度には顕著な変動は認められなかった11),15)。腹膜透析患者及び保存期慢性腎臓病患者に本剤15~180μgを反復皮下投与したときの血清中トラフ濃度には顕著な変動は認められなかった15)。
慢性腎臓病患児に本剤5~180μgを24週反復静脈内又は皮下投与したときの血清中トラフ濃度には顕著な変動は認められなかった1)。
日本人及び韓国人骨髄異形成症候群患者に本剤60~240μgを16週間反復皮下投与したときの血清中トラフ濃度に用量比例性は認められず、いずれの群においても投与期間を通じて顕著な変動は認められなかった14)。
保存期慢性腎臓病患者に本剤20~180μgを単回皮下投与したときのバイオアベイラビリティは47.7%であった16)。
雄性ラットに125I-ダルベポエチン アルファ0.5μg/kgを単回静脈内投与したとき、甲状腺、血液、血清、骨髄、腎臓、副腎及び脾臓に高い放射能が認められた17)。
雄性ラットに125I-ダルベポエチン アルファ0.5μg/kgを単回皮下投与したとき、甲状腺、血清、血液、骨髄、皮膚、腎臓、胃及び膀胱に高い放射能が認められた18)。
血液透析患者121例(本剤61例、エポエチン アルファ60例)を対象に、本剤(週1回10~60μg)又はエポエチン アルファ(週2~3回750~4,500IU)を適宜増減しながら28週間静脈内投与し、同等性を検証した。その結果、有効性評価症例において、本剤の週1回投与はエポエチン アルファの週2~3回投与と同等の効果を有することが示された19)。副作用発現頻度は本剤投与群で21.3%(13/61例)、エポエチン アルファ投与群で11.9%(7/59例)であった。本剤投与群で発現した主な副作用は、高血圧増悪8.2%(5/61例)、血圧上昇、動静脈瘻部位合併症及び肝機能異常 各3.3%(2/61例)であった。
血液透析患者513例を対象に、本剤を週1回~2週に1回10~120μgの用量範囲で適宜増減し長期静脈内投与した。その結果、いずれの投与頻度においても投与期間中のヘモグロビン濃度は11.0g/dL前後を推移した20)。副作用発現頻度は32.4%(166/513例)であった。主な副作用は、高血圧10.3%(53/513例)、血圧上昇5.5%(28/513例)、動静脈瘻部位合併症4.7%(24/513例)、動静脈瘻閉塞2.7%(14/513例)、頭痛1.8%(9/513例)及び脳梗塞1.2%(6/513例)であった。
保存期慢性腎臓病の腎性貧血患者100例(本剤及びエポエチン アルファ各50例)を対象に、本剤(2週に1回又は4週に1回15~180μg)又はエポエチン アルファ(週1回又は2週に1回3,000~12,000IU)を適宜増減しながら26~28週間皮下投与し、同等性を検証した。その結果、有効性評価症例において、本剤の2週に1回又は4週に1回皮下投与はエポエチン アルファの週1回又は2週に1回皮下投与と同等の効果を有することが示された21)。副作用発現頻度は本剤投与群で16.0%(8/50例)であった。本剤投与群で発現した主な副作用は、血圧上昇及び高血圧 各6.0%(3/50例)であった。
保存期慢性腎臓病の腎性貧血患者161例を対象に、本剤を2週に1回又は4週に1回46~48週間皮下投与した。投与量は、60、90、120又は180μgで適宜増減した。その結果、ヘモグロビン濃度は投与開始後上昇し、14週以降はほぼ12.0g/dLで推移した22)。副作用発現頻度は20.5%(33/161例)であった。主な副作用は、高血圧6.8%(11/161例)及び血圧上昇5.0%(8/161例)であった。
腹膜透析患者146例を対象に、本剤を2週に1回又は4週に1回26~28週間皮下投与又は静脈内投与した。投与量は、30、60、90、120又は180μgで適宜増減した。その結果、ヘモグロビン濃度は投与開始後上昇し、14週以降はほぼ12.0g/dLで推移した23)。各試験の副作用発現頻度は以下のとおりであった。
小児慢性腎臓病患者31例を対象に、本剤を5~180μgの範囲内で適宜調整し、保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者では2週に1回又は4週に1回、24週間皮下投与又は静脈内投与、血液透析患者では週1回又は2週に1回、24週間静脈内投与した。その結果、ヘモグロビン濃度は投与開始後上昇し、8週以降はほぼ12.0g/dLで推移した1)。なお、副作用の発現は認められなかった。
IPSSによるリスク分類の低リスク又は中間-1リスクに分類され、血清中エリスロポエチン濃度が500mIU(国際単位)/mL以下を示す輸血依存注4)の骨髄異形成症候群患者52例(日本人31例)を対象に本剤60、120又は240μgを週1回、48週間注5)皮下投与し、本剤投与開始後16週時点の有効性を評価した注6)。その結果、有効性評価症例50例のうち、60μg群の17例中11例(64.7%)、120μg群の18例中8例(44.4%)、240μg群の15例中10例(66.7%)に赤血球メジャー反応注7)又は赤血球マイナー反応注8)が認められた14)。副作用発現頻度は25.0%(13/52例)であった。主な副作用は、葉酸欠乏3.8%(2/52例)であった。,,
本剤は、エリスロポエチン受容体に結合し、ヒト骨髄造血前駆細胞に対して後期赤芽球系前駆細胞(CFU-E)及び前期赤芽球系前駆細胞(BFU-E)由来のコロニー形成を濃度依存的に促進させる24)(in vitro)。
本剤を正常マウス及びラットに静脈内投与したとき、エポエチン アルファと比較してより持続的な赤血球造血作用(ヘモグロビン濃度及び網赤血球数の増加)が認められた。また、腎性貧血モデルラットにおいて、本剤の静脈内及び皮下投与により顕著な貧血改善が認められた。部分腎摘ラットにおいて、本剤は、エポエチン アルファより少ない投与頻度で同等の貧血改善効果を示した24),25)。
ダルベポエチン アルファ(遺伝子組換え)(Darbepoetin Alfa (Genetical Recombination))
約36,000
ヒト肝細胞由来のエリスロポエチンの5箇所のアミノ酸残基を変更するように変異させたcDNAをチャイニーズハムスター卵巣細胞に導入し産生させた165個のアミノ酸残基(C800H1300N228O244S5;分子量:18,176.59)からなる糖タンパク質
*医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
0.5mL[10シリンジ]
0.5mL[1シリンジ、10シリンジ]
0.5mL[1シリンジ]
1) Hattori M, et al.:Clin Exp Nephrol. 2014; 18: 634-641
2) Besarab A, et al.:N Engl J Med. 1998; 339: 584-590
3) Singh AK, et al.:N Engl J Med. 2006; 355: 2085-2098
4) Pfeffer MA, et al.:N Engl J Med. 2009; 361: 2019-2032
5) Leyland-Jones B, et al.:J Clin Oncol. 2005; 23: 5960-5972
6) Henke M, et al.:Lancet. 2003; 362: 1255-1260
7) Overgaard J, et al.:J Clin Oncol. 2009; 27: 302s
8) Luksenburg H, et al.:FDA Briefing Document. ODAC May 4, 2004
9) Smith RE Jr, et al.:J Clin Oncol. 2008; 26: 1040-1050
10) 菅朗ほか : 腎と透析. 2007; 63: 625-631
11) Uematsu T, et al.:Jpn J Clin Pharmacol Ther. 2007; 38: 331-339
12) 飯野靖彦ほか:腎と透析. 2010; 68: 111-120
13) Uemura O, et al.:Clin Exp Nephrol. 2014; 18: 932-938
14) *社内資料:骨髄異形成症候群患者を対象とした用量反応試験(ネスプ注射液プラシリンジ:2014年12月18日承認、CTD2.7.6.1)
15) 社内資料:本剤反復投与による薬物動態の検討(ネスプ注射液プラシリンジ:2010年4月16日承認、CTD2.7.2.2)
16) 社内資料:保存期慢性腎臓病患者における皮下投与時のバイオアベイラビリティ(ネスプ注射液プラシリンジ:2010年4月16日承認、CTD2.7.1.3)
17) 社内資料:ラットにおける静脈内投与時の組織分布(ネスプ注射液プラシリンジ:2007年4月18日承認、CTD2.6.4.4)
18) 社内資料:ラットにおける皮下投与時の組織分布(ネスプ注射液プラシリンジ:2010年4月16日承認、CTD2.6.4.4)
19) 保利敬ほか : 腎と透析. 2007; 62: 679-691
20) Akizawa T, et al.:Ther Apher Dial. 2007; 11: 220-226
21) 林晃正ほか : 腎と透析. 2010; 68: 931-945
22) Akizawa T, et al.:Ther Apher Dial. 2011; 15: 431-440
23) 社内資料:腹膜透析患者を対象とした本剤の効果(第Ⅲ相)(ネスプ注射液プラシリンジ:2010年4月16日承認、CTD2.7.3.3.3.3)
24) 永野伸郎ほか:腎と透析. 2006; 60: 1039-1046
25) 社内資料:腎性貧血モデルラットにおける本剤及びエポエチン アルファ単回皮下投与時の貧血改善効果(ネスプ注射液プラシリンジ:2010年4月16日承認、CTD2.6.2.2)
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