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本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
〇下記疾患の去痰上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核
〇慢性副鼻腔炎の排膿
〇滲出性中耳炎の排液
通常、幼・小児に、体重kg当り、カルボシステインとして1日30mgを3回に分割して経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。幼・小児の用量は次のとおりである。
シロップ1回投与量
投与回数
幼・小児
体重kg当たり0.2mL
(L-カルボシステインとして10mg)
1日3回
経口投与
類薬で心不全のある患者に悪影響を及ぼしたとの報告がある。
肝機能が悪化することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
AST、ALT、Al-P、LDHの上昇等があらわれることがある。
呼吸困難、浮腫、蕁麻疹等があらわれることがある。
0.1~5%未満注1)
0.1%未満注1)
頻度不明
消化器
食欲不振、下痢、腹痛
悪心、嘔吐、腹部膨満感、口渇
過敏症
発疹
湿疹、紅斑
浮腫、発熱、呼吸困難
その他
そう痒感
健康成人にカルボシステイン500mgを単回経口投与した時の血中濃度及び薬物速度論的パラメータは下図、表のとおりである1)。
投与量
(mg)
Tmax(hr)
Cmax(μg/mL)
t1/2(hr)
AUC0→7(μg・hr/mL)
500
1.5
4.3
1.6
14.7
咳、痰を伴う気管支喘息、急性気管支炎などの小児呼吸器疾患患者を対象に、ムコダインシロップ2%(カルボシステインとして30mg/kg/日)又はプラセボを7日間投与する二重盲検比較試験を実施した。解析対象集団140例での軽度改善以上を有効とした有効率は、ムコダイン群80.6%(54/67例)、プラセボ群63.0%(46/73例)であり、ムコダイン群はプラセボ群と比べて有意に改善した(p<0.05)。また、痰の切れの難易度及び喘鳴に対し、ムコダイン群はプラセボ群に比べ有意に改善した(p<0.05)。ムコダイン群で副作用は認められなかった2)。
慢性副鼻腔炎患者を対象に、カルボシステイン又は実薬対照であるL-システインエチル塩酸塩を4週間投与する二重盲検比較試験を実施した。解析対象集団242例での全般改善度は下表のとおりであり、カルボシステインの有用性が認められている。カルボシステイン群の副作用発現頻度は1.5%(2/134例)、嘔吐1例、口渇感1例であった3)。
薬剤
改善率
カルボシステイン
L-システインエチル塩酸塩
評価項目
著明改善
20.2%#
(25/124例)
6.8%
(8/118例)
中等度改善以上
53.2%#
(66/124例)
32.2%
(38/118例)
軽度改善以上
91.1%
(113/124例)
84.7%
(100/118例)
# p<0.01
小児滲出性中耳炎患者を対象に、ムコダインシロップ5%又はプラセボを4週間投与する二重盲検比較試験を実施した。解析対象集団214例での軽度改善以上の改善率は、本剤群79.8%(83/104例)、プラセボ群58.2%(64/110例)であり、本剤群はプラセボ群と比べて有意に改善した(p<0.01)。また、貯留液の量、性状、標準純音聴力及びティンパノグラムに対し、本剤群はプラセボ群と比べて有意に改善した(p<0.05)。副作用発現頻度は本剤群2.5%(3/121例)、プラセボ群1.6%(2/122例)であった。本剤群で認められた副作用は、嘔吐2例、湿疹1例であった4)。
カルボシステインは、粘液の調整作用及び粘膜の正常化作用により粘液線毛輸送能を改善し、喀痰、鼻汁、中耳貯留液の排泄を促進する。
慢性気道疾患患者の喀痰中のシアル酸、フコースの構成比を正常化した5)。亜硫酸ガス曝露により変化するシアル酸/フコース分解酵素及びシアル酸/フコース合成酵素活性を正常化した。同時に、その分泌粘液の主成分であるムチン(Muc-5acタンパク質)生成の増加を抑制した6)(ラット)。
慢性気道疾患患者の組織学的検査において気道粘膜の杯細胞過形成を抑制した7)(外国人データ)。亜硫酸ガス曝露モデルにおいて気道の杯細胞過形成を抑制した8)(ラット)。
亜硫酸ガス曝露により増加する気道への炎症細胞浸潤(数)、活性酸素量及びエラスターゼ活性を抑制した8),9)(ラット)。fMLPにより刺激したヒト好中球の活性化を抑制した10)(in vitro)。
慢性気管支炎患者の気管支粘膜上皮の線毛細胞の修復を促進した11)。
慢性副鼻腔炎患者で、低下した鼻粘膜粘液線毛輸送能を改善した12)。
エンドトキシン注入あるいは亜硫酸ガス曝露による副鼻腔粘膜の障害を軽減し、修復を促進した13),14)(ウサギ)。
滲出性中耳炎患者で耳管の粘液線毛輸送能を改善した15)。
亜硫酸ガス(ウサギ)あるいは二酸化窒素(モルモット)曝露による中耳粘膜の障害を軽減し、更に粘膜の修復を促進した16),17)。
亜硫酸ガス(ウサギ)あるいは二酸化窒素(モルモット)曝露による実験的滲出性中耳炎病態モデルにおいて、中耳腔貯留液の排泄を促進した16),17)。
滲出性中耳炎モデルにおいて好中球の活性酸素産生能を抑制した18)(モルモット)。
L-カルボシステイン(L-Carbocisteine)[JAN]
(2R)-2-Amino-3-carboxymethylsulfanylpropanoic acid
C5H9NO4S
179.19
本品は白色の結晶性の粉末で、においはなく、わずかに酸味がある。本品は水に極めて溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。本品は希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
約186℃(分解)
1-オクタノール/水系において0.0である。(pH2.3~8.0、20℃)
開栓後は汚染防止のため、使用の都度必ず密栓し冷所に保存すること。
500mL[褐色ガラス製瓶]×1本
1) 社内資料 :L-カルボシステインシロップ5%の生物学的同等性試験
2) 中山喜弘, 他. :小児科臨床. 1977 ;30(10) :1823-1830
3) 馬場駿吉, 他. :耳鼻と臨床. 1988 ;34(1) :33-47
4) 熊沢忠躬, 他. :耳鼻咽喉科展望. 1987 ;30(6) :719-735
5) 安岡劭, 他. :気管支学. 1986 ;8(3) :312-320
6) Ishibashi, Y. et al. :Eur. J. Pharmacol. 2004 ;487 :7-15
7) Miskovits, G. et al. :Forum. Ser. R. Soc. Med. 1982 ;5 :1-3
8) Sueyoshi, S. et al. :Int. Arch. Allergy Immunol. 2004 ;134 :273-280
9) 石橋祐二, 他. :日本呼吸器学会雑誌. 2001 ;39 :17-23
10) Ishii, Y. et al. :Eur. J. Pharmacol. 2002 ;449 :183-189
11) 荻原正雄, 他. :気管支学. 1982 ;4(3) :235-244
12) 間島雄一, 他. :耳鼻臨床. 1987 ;80 :1313-1319
13) 前山拓夫, 他. :耳鼻咽喉科展望. 1986 ;29 :447-457
14) 大橋淑宏, 他. :日本耳鼻咽喉科学会会報. 1985 ;88 :1056-1060
15) 三谷幸恵, 他. :耳鼻咽喉科展望. 1996 ;39 :69-76
16) 大橋淑宏, 他. :日本耳鼻咽喉科学会会報. 1985 ;88 :1051-1055
17) 大橋淑宏, 他. :日本耳鼻咽喉科学会会報. 1988 ;91 :71-175
18) 太神尚士, 他. :耳鼻咽喉科免疫アレルギー. 2001 ;19 :158-159
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