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処方箋医薬品注)
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、緑膿菌、野兎病菌、カンピロバクター属
表在性皮膚感染症、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、炭疽、野兎病
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
本剤は他の抗菌剤が無効と判断される症例に対してのみ投与する。ノルフロキサシンとして、通常1日体重1kg当たり6~12mgを3回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減する。また、投与期間はできるだけ短期間(原則として7日以内)にとどめること。ただし、腸チフス、パラチフスの場合は、ノルフロキサシンとして1日体重1kg当たり15~18mgを3回に分けて、14日間経口投与する。
体重
投与量
15~22kg
1回2錠
23~31kg
1回3錠
32~40kg
1回4錠
41~49kg
1回5錠
痙攣を起こすことがある。
症状を悪化させることがある。
必要に応じて画像検査の実施を考慮すること。海外の疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌剤投与後に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したとの報告がある。,
高い血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
投与しないこと。乳児等を対象とした臨床試験は実施していない。
5歳未満の幼児には錠剤が服用可能なことを確認して、慎重に投与すること。
*フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤
プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤
痙攣が発現した場合は、気道確保、抗痙攣薬の使用等適切な処置を行い、投与を中止する。
ニューキノロン系抗菌剤によるGABA受容体結合阻害作用が、非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されると考えられている。
テオフィリンの作用が増強するので、テオフィリンを減量するなど慎重に投与する。
肝薬物代謝酵素の競合により、テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリンの血中濃度を上昇させることが報告されている。(参考:成人でのクリアランスで14.9%程度の低下がみられたとの報告がある。)
シクロスポリンの血中濃度を上昇させることが報告されているので、シクロスポリンを減量するなど慎重に投与する。
シクロスポリンの肝薬物代謝酵素活性を抑制すると考えられている。(参考:シクロスポリンの代謝に関与するヒト肝ミクロソーム酵素を、in vitroで64%抑制したとの報告がある。)
ワルファリンの作用を増強し、出血、プロトロンビン時間の延長等があらわれるので、ワルファリンを減量するなど慎重に投与する。
機序不明。
本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤を服用後、2時間以上間隔をあけて制酸剤等を服用する等注意する。
金属イオンとキレー卜を形成し、吸収が阻害される。
チザニジン塩酸塩の血中濃度が上昇し、チザニジン塩酸塩の副作用が増強されるおそれがある。
チザニジン塩酸塩の主代謝酵素であるCYP1A2を阻害し、チザニジン塩酸塩の血中濃度を上昇させる可能性がある。
腱障害のリスクが増大するとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。
,
腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
AST、ALT、Al-P、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
重篤な低血糖があらわれる(高齢者、特に腎障害患者であらわれやすい)との報告がある。,
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
浮腫、発赤、そう痒感、発熱 等
光線過敏症
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇 等
消化器
嘔気、嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢
消化不良、腹部膨満感、便秘、口内炎、口唇炎、口角炎 等
血液
白血球減少、好酸球増多、血小板減少
赤血球減少、ヘモグロビン減少
精神神経系
めまい
頭痛、不眠、眠気、しびれ感
意識障害
その他
全身倦怠感、冷感、熱感、心悸亢進
胸痛
チモール混濁反応を用いる検査値に影響を及ぼすことがある(見かけ上の低値)。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシー卜の誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
小児患者にノルフロキサシン2.2~4.0mg/kgを単回経口投与した時の、血中濃度及び薬物速度論的パラメータは次のとおりである6)。
(mg/kg)
Tmax
(hr)
Cmax
(μg/mL)
t1/2
AUC
(μg・hr/mL)
2.2~4.0
2.3
0.42
(n=10)
2.09
成人患者にノルフロキサシン200mgを単回経口投与した時の、組織等における濃度は下表のとおりである。
症例数
投与後時間
濃度
喀痰7)
2
約4時間
0.77μg/mL
扁桃8)
6
2時間
1.87μg/g
上顎洞粘膜9)
4
0.72~2.03μg/g
耳漏9)
1
1.93μg/mL
胆嚢10)
9
1~4.5時間
1.39μg/g
胆汁10)
10.4μg/mL
前立腺液11)
1時間
0.16μg/mL
尿道分泌物12)
5
0.51μg/mL
小児患者にノルフロキサシン2.2~4.0mg/kgを単回経口投与した結果、尿中排泄物の85.4%は未変化体であり、その他に4種の代謝物が認められた6)。
小児患者にノルフロキサシン2.2~4.0mg/kgを単回経口投与した結果、尿中濃度は2~4時間尿に平均101μg/mLのピークを示し、6時間までの尿中回収率は21.6%であった6)。
小児対象臨床試験の総投与症例406例のうち327例における有効率は95.7%(313/327例)であった。疾患別の臨床効果の概要は表1のとおりであった。
群別
疾患名
有効率
浅在性化膿性疾患
呼吸器感染症
尿路感染症
腸管感染症
炭疽及び野兎病に対する臨床試験は実施していない。
細菌のDNAの高次構造を変換するDNA gyraseに作用し、DNA複製を阻害することにより、殺菌的に作用する13)。
ノルフロキサシン(Norfloxacin)[JAN]
略号 :NFLX
1-Ethyl-6-fluoro-4-oxo-7-(piperazin-1-yl)-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid
C16H18FN3O3
319.33
本品は白色~微黄色の結晶性の粉末である。本品は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)又はアセトンに溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品は希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。本品は吸湿性である。本品は光によって徐々に着色する。
有機溶媒相
水相
分配係数
水
0.46
1.94
0.43
(25℃)
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編. :抗微生物薬適正使用の手引き
2) 社内資料 :ノルフロキサシンの幼若犬における関節障害の病理像
3) 杉本勉, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :785-811
4) 入倉勉, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :829-848
5) 入倉勉, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :849-885
6) 社内資料 :ノルフロキサシンの小児における体内動態.
7) 重野芳輝, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :359-369
8) 米井潔, 他. :耳鼻臨床. 1986 ;79(7) :1175-1181
9) 新川敦, 他. :耳鼻と臨床. 1986 ;32(補2) :966-972
10) 平山隆, 他. :基礎と臨床. 1982 ;16 :6039-6043
11) 鈴木恵三, 他. :Chemotherapy. 1986 ;34(7) :597-608
12) 酒井茂, 他. :泌尿紀要. 1986 ;32(11) :1747-1761
13) 平井敬二, 他. :Chemotherapy. 1990 ;38(S-2) :1-10
14) 藤井良知, 他. :Jpn. J. Antibiotics. 1990 ;43 :181-215
15) 伊藤明, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :1-11
16) 西野武志, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :27-44
17) 青木隆一, 他. :感染症学雑誌. 1986 ;60(5) :495-509
18) 西村忠史, 他. :Jpn. J. Antibiotics. 1990 ;43 :860-871
19) 大泉耕太郎, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :172-175
20) 岩田敏, 他. :Jpn. J. Antibiotics. 1990 ;43 :228-232
21) 伊藤明, 他. :Chemotherapy. 1981 ;29(S-4) :66-82
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