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クラシエ補中益気湯エキス細粒

添付文書番号

5200131C1078_2_01

企業コード

252468

作成又は改訂年月

2023年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

クラシエ補中益気湯エキス細粒

販売名コード

YJコード

5200131C1078

販売名ひらがな

くらしえほちゅうえっきとうえきすさいりゅう

承認番号等

承認番号

16100AMZ03511000

販売開始年月

1986年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

補中益気湯

3. 組成・性状

3.1 組成

クラシエ補中益気湯エキス細粒

有効成分本品1日量(7.5g)中  
日局ニンジン   4.0g
日局ビャクジュツ   4.0g
日局オウギ   4.0g
日局トウキ   3.0g
日局タイソウ   2.0g
日局サイコ   2.0g
日局カンゾウ   1.5g
日局ショウキョウ   0.5g
日局ショウマ   1.0g
日局チンピ   2.0g
上記の混合生薬より抽出した日局補中益気湯エキス   6,400mgを含有する。
添加剤日局ステアリン酸マグネシウム、日局結晶セルロース、日局軽質無水ケイ酸、日局乳糖水和物、含水二酸化ケイ素

3.2 製剤の性状

クラシエ補中益気湯エキス細粒

剤形細粒
色調淡黄褐色~褐色
識別コードKB-41(内容量3.75g)
EK-41(内容量2.5g)
におい特異なにおい
わずかに甘く苦い

4. 効能又は効果

元気がなく胃腸のはたらきが衰えて疲れやすいものの次の諸症:
虚弱体質、疲労倦怠、病後の衰弱、食欲不振、ねあせ

6. 用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
  2. 8.2 本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること。,,
  3. 8.3 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    カンゾウ含有製剤

    • 芍薬甘草湯
      抑肝散
      六君子湯 等

    グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤

    • グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン
      グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 等

    ,,

    偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。

    グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 間質性肺炎(頻度不明)

      咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難、発熱等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。

    2. 11.1.2 偽アルドステロン症(頻度不明)

      低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。,

    3. 11.1.3 ミオパチー(頻度不明)

      低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。,

    4. 11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    過敏症

    発疹、蕁麻疹等

    消化器

    食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    湿疹、皮膚炎等が悪化することがある。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    作用機序は明確でない。

    18.2 白血球数の減少抑制と回復促進作用

    本エキス粉末(経口投与)は、シクロホスファミド(CY)投与又は放射線(γ線)照射マウスの末梢血白血球数の減少を抑制し、正常レベルまでの回復も促進した1)
    CY投与マウスを用いた実験結果から、本エキス粉末がIL-3、GM-CSFなどの造血系サイトカインの産生増強を介し、骨髄細胞中の多能性幹細胞の増殖及び顆粒球・単球系への分化を促進することにより、白血球減少状態からの回復を促進するものと考えられた2)

    18.3 好中球の活性酸素産生

    本エキス粉末(経口投与)は、正常又はCY投与マウスの好中球の活性酸素産生量を増加させた1)

    18.4 感染防御作用

    本エキス粉末(経口1)又は腹腔内投与3))は、CY投与マウスの緑膿菌による全身1),3)及び呼吸器感染3)に対して抵抗性を増強した。
    本エキス粉末(経口投与)は、マウスのリステリア菌経口感染モデルにおいてパイエル板及び腸間膜リンパ節での菌の初期増殖ならびに肝での増殖を抑制した。このとき、パイエル板及び肝臓中マクロファージの細胞内殺菌活性の増強がみられ、腸管上皮間リンパ球のIFN-γ産生細胞数が著明に増加していた。一方、IFN-γ遺伝子欠損マウスでは本エキス粉末の感染防御作用が消失した。これらのことから、本エキス粉末は腸管でのIFN-γ産生増強作用を介してマクロファージを活性化することにより、リステリア菌感染防御効果を示すことが示唆された4)

    18.5 免疫系に対する作用

    本エキス粉末(経口投与)は、Th2優位マウスのIgE抗体産生を抑制し、同マウス脾細胞を抗原で再刺激したときに上清中に産生されるIgE抗体、IL-2及びIL-4を抑制した5)。さらに、同一抗原で二次免疫したマウスの抗原特異的IgE産生を著明に抑制し、IL-4及びIL-5産生CD4+細胞数を減少させるとともに好酸球浸潤を抑制した6)。本エキス粉末は感染防御に必要なTh1反応に抑制的に働くTh2系に対する抑制作用を有すると考えられた7)

    20. 取扱い上の注意

    1. 20.1 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
    2. 20.2 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
    3. 20.3 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

    22. 包装

    • 〈KB-41〉

      3.75g×28包[分包]
      3.75g×168包[分包]

    • 〈EK-41〉

      2.5g×42包[分包]
      2.5g×294包[分包]
      500g[ボトル]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    〈文献請求先〉
    クラシエ薬品株式会社 医薬学術統括部

    〒108-8080 東京都港区海岸3-20-20

    TEL 03(5446)3352 FAX 03(5446)3371

    〈製品情報お問合せ先〉
    クラシエ薬品株式会社 お客様相談センター

    〒108-8080 東京都港区海岸3-20-20

    TEL 03(5446)3334 FAX 03(5446)3374
    〈受付時間〉10:00~17:00(土、日、祝日、弊社休業日を除く)

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    クラシエ株式会社

    東京都港区海岸3-20-20(郵便番号 108-8080)

    26.2 発売元

    クラシエ薬品株式会社

    東京都港区海岸3-20-20(郵便番号 108-8080)

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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