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コアキシン注射用1g/コアキシン注射用2g

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
12.臨床検査結果に及ぼす影響
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗菌作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

コアキシン注射用1g/コアキシン注射用2g

添付文書番号

6132403D2121_1_10

企業コード

260054

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

876132

薬効分類名

合成セファロスポリン系抗生物質

承認等

コアキシン注射用1g

販売名コード

YJコード

6132403D2121

販売名英語表記

coaxin inj.

販売名ひらがな

こあきしんちゅうしゃよう1g

承認番号等

承認番号

21800AMX10816000

販売開始年月

1977年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

基準名

日本薬局方

注射用セファロチンナトリウム

コアキシン注射用2g

販売名コード

YJコード

6132403D3128

販売名英語表記

coaxin inj.

販売名ひらがな

こあきしんちゅうしゃよう2g

承認番号等

承認番号

21800AMX10815000

販売開始年月

1977年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

基準名

日本薬局方

注射用セファロチンナトリウム

一般的名称

セファロチンナトリウム

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

コアキシン注射用1g

有効成分(1バイアル中)
日局 セファロチンナトリウム   1g(力価)

コアキシン注射用2g

有効成分(1バイアル中)
日局 セファロチンナトリウム   2g(力価)

3.2 製剤の性状

コアキシン注射用1g

pH5.0~7.5(200mg(力価)/mL溶液)
浸透圧比約2
色調・性状白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末

*生理食塩液に対する比

コアキシン注射用2g

pH5.0~7.5(200mg(力価)/mL溶液)
浸透圧比約2
色調・性状白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末

*生理食塩液に対する比

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    セファロチンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、大腸菌

  • 〈適応症〉

    敗血症、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、膀胱炎、腎盂腎炎、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、腹膜炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、中耳炎、猩紅熱

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、中耳炎〉

    「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

6. 用法及び用量

セファロチンとして、通常成人には症状により1日1~6g(力価)を4~6回に分割し、静脈内または筋肉内注射する。なお、筋肉内注射の際は、疼痛ならびに硬結を避けるため、大腿筋または臀筋の深部に注射する。間歇投与が必要な場合は、0.5~1g(力価)を10mLの生理食塩液に溶かし、3~4分間で徐々に静脈内に注入するか、補液中の患者では管の途中から注入する。1日投与量全部を1日の全補液に溶解して点滴静注してもよい。
通常幼小児には、1日20~80mg(力価)/kgを分割投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
    1. 8.2.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
    2. 8.2.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
    3. 8.2.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
  3. 8.3 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと。)
  2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
  3. 9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

    観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 高度の腎障害のある患者

    投与量を減らすか、投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  1. 9.8.1 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
  2. 9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
    • 利尿剤
      • フロセミド等

    腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用する場合には腎機能に注意すること。

    機序は明確ではないが、利尿剤による細胞内への水分再吸収低下のため、尿細管細胞中の抗菌薬濃度が上昇するとの説がある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、浮腫等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 急性腎障害(頻度不明)

      急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。,

    3. 11.1.3 溶血性貧血(頻度不明)
    4. 11.1.4 偽膜性大腸炎(頻度不明)

      偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    5. 11.1.5 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    6. 11.1.6 痙攣(頻度不明)

      腎不全の患者に大量投与すると痙攣等の神経症状を起こすことがある。

    7. 11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    過敏症

    発疹、蕁麻疹、紅斑、瘙痒、発熱、リンパ腺腫脹、関節痛等

    血液

    顆粒球減少、好酸球増多、血小板減少

    腎臓

    BUN上昇、クレアチニン上昇、乏尿、蛋白尿

    肝臓

    肝障害(黄疸、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇等)

    消化器

    悪心、嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振等

    菌交代症

    口内炎、カンジダ症

    ビタミン欠乏症

    ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

    その他

    頭痛、めまい、全身倦怠感

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では、偽陽性を呈することがあるので注意すること。
    2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 調製後は速やかに使用し、点滴静注では24時間以内に投与を完了すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも冷蔵庫内に置き、48時間以内に使用を完了すること。時間の経過と共に淡黄色から褐色に変化することがあるので、溶解後はなるべく速やかに使用する。
    2. 14.1.2 溶解方法

      本剤1g(力価)に5mL以上の注射用水、生理食塩液、あるいは5%ブドウ糖注射液を加え、よく振とうして溶解する。
      5mL未満では溶けにくく澄明な溶液にはならない。
      点滴静注を行う場合、注射用水を用いると溶液が等張とならないため用いないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    • 〈静脈内注射〉
      1. 14.2.1 静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射の速度はできるだけ遅くすること。
    • 〈筋肉内注射〉
      1. 14.2.2 注射にあたっては、組織、神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
        1. (1) 筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行うこと。なお、同一部位への反復注射はなるべく行わないこと。
          また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
        2. (2) 神経走行部位を避けるように注意すること。
        3. (3) 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位を変えて注射すること。
        4. (4) 注射部位に疼痛、硬結をみることがある。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    作用機序は細菌細胞壁合成阻害であり、作用は殺菌的である。ペニシリナーゼによって不活化を受けずベンジルペニシリン耐性のブドウ球菌にも感性菌と同様に作用するが、グラム陰性桿菌の産生するセファロスポリナーゼにより容易に不活化される2)

    18.2 抗菌作用

    グラム陽性菌・陰性菌に対し強い抗菌活性を示す。

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    セファロチンナトリウム(Cefalotin Sodium)

    化学名

    Monosodium(6R, 7R )-3-acetoxymethyl-8-oxo-7-[2-(thiophen-2-yl)acetylamino]-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylate

    分子式

    C16H15N2NaO6S2

    分子量

    418.42

    性状

    白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。

    化学構造式

    22. 包装

    • コアキシン注射用1g

      10バイアル

    • コアキシン注射用2g

      10バイアル

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    株式会社ケミックス
    学術部

    〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-15-10

    電話 0120-769-031 FAX 045-476-9034
    http://www.chemixjp.co.jp

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元(輸入)

    株式会社ケミックス

    横浜市港北区新横浜2-15-10

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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