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処方箋医薬品注)
コンピューター断層撮影における造影
脳血管撮影、大動脈撮影、選択的血管撮影、四肢血管撮影、ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影、ディジタルX線撮影法による静脈性血管撮影、コンピューター断層撮影における造影、静脈性尿路撮影
(100mL)血管心臓撮影、大動脈撮影、選択的血管撮影、腹部のコンピューター断層撮影における造影(135mL)腹部のコンピューター断層撮影における造影
通常、成人1回下記量を使用する。なお、年齢、体重、症状、目的により適宜増減する。
撮影の種類
オプチレイ240注シリンジ
オプチレイ320注シリンジ
オプチレイ350注シリンジ
100mL
135mL
脳血管撮影
-
5~15mL
血管心臓撮影
心腔内撮影
20~40mL
冠状動脈撮影
3~8mL
大動脈撮影
30~50mL
選択的血管撮影
5~60mL
四肢血管撮影
10~50mL
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影
3~50mL
ディジタルX線撮影法による静脈性血管撮影
30~60mL
100~150mL
50~100mL
腹部のコンピューター断層撮影における造影
90~150mL
体重に応じて1.71mL/kgを静脈内投与する。1回量は150mLを超えないこと。
静脈性尿路撮影
40~100mL
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。副作用の発現頻度が高いとの報告がある。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤投与により、血圧低下、不整脈、徐脈、頻脈等の報告があり、症状が悪化するおそれがある。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。類薬において、静脈性胆嚢造影で血液のゼラチン様変化をきたし、死亡したとの報告がある。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。特に脱水症状のある場合、腎不全(無尿等)を起こすおそれがある。,
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。血中カルシウムの低下により、症状が悪化するおそれがある。
*診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。やむを得ず検査を実施する場合には静脈確保の上、フェントラミンメシル酸塩等のα遮断薬及びプロプラノロール塩酸塩等のβ遮断薬の十分な量を用意するなど、これらの発作に対処できるよう十分な準備を行い、慎重に投与すること。血圧上昇、頻脈、不整脈等の発作が起こるおそれがある。
,,,
*急性腎障害を起こすおそれがある。,
血圧上昇等、症状が悪化するおそれがある。
心、循環器系に影響を及ぼすことがある。
甲状腺機能に変化を及ぼし、症状が悪化するおそれがある。
本剤投与前後にはガイドライン等を参考にして十分な輸液を行うこと。症状が悪化するおそれがある。,,
*診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤の主たる排泄臓器は腎臓であり1) 、腎機能低下患者では急性腎障害等、症状が悪化するおそれがある。,
腎機能が悪化するおそれがある。,
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が悪化するおそれがある。
肝機能が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与の際にはX線照射をともなう。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット、静脈内投与)において乳汁中への移行が報告されている2) 。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
X線ヨード造影剤との併用により乳酸アシドーシスを起こすことがある。本剤を使用する場合には、ビグアナイド系糖尿病用薬を一時的に中止する等処置を行う。
ビグアナイド系糖尿病用薬の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇すると考えられている。
ショック(遅発性を含む)を起こし、失神、意識消失、呼吸困難、呼吸停止、心停止等の症状があらわれることがある。また、軽度の過敏症状も重篤な症状に進展する場合がある。,,,,,,,
呼吸困難、咽・喉頭浮腫等のアナフィラキシー(遅発性を含む)があらわれることがある。,,,,,,,
*急性腎障害があらわれることがある。,,,,,
発現した場合には、フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること。
肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP等の異常)、黄疸があらわれることがある。,
脳血管障害(脳梗塞増悪等)があらわれることがある。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、小膿疱、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
脳血管撮影、血管心臓撮影、大動脈撮影において、本剤が脳血管外に漏出し、意識障害、麻痺、失語、皮質盲等の中枢神経症状があらわれることがあるので投与量は必要最小限とし、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
次のような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じ適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒感、発赤
湿疹、じん麻疹
潮紅、発汗等
循環器
血圧低下
徐脈、頻脈、血圧上昇、心悸亢進、不整脈、顔面蒼白等
呼吸器
くしゃみ
せき、鼻閉、呼吸困難、嗄声、鼻汁、咽・喉頭異和感、喉頭浮腫、喘息発作等
精神神経系
頭痛
ねむけ、上肢脱力
耳鳴、めまい、振戦、失見当識、しびれ(感)、一過性盲等の視力障害等
消化器
嘔気、嘔吐
上腹部痛、腹痛、下痢等
腎臓
尿中蛋白陽性等
BUN・クレアチニンの上昇
内分泌系
甲状腺機能低下症
その他
腫脹、胸部痛、注射部位漏出、血中尿酸増加等
浮腫、胸部絞扼感、悪寒、熱感、味覚・嗅覚異常、発熱、結膜充血、けん怠感等
甲状腺機能検査等の放射性ヨードによる診断が必要な場合には、本剤投与前に実施すること。また、本剤投与後1ヵ月間は放射性ヨードによる検査を実施しないこと。
健康成人男性5例にイオベルソール注射液(320mgI/mLの溶液)25mL又は50mLを0.4mL/秒~0.5mL/秒の注入速度で肘静脈内へ単回投与したとき、血清中の未変化体濃度は二相性の消失を示し、半減期はα相では19.8~21.2分であり、β相では2.10~2.13 時間であった。また、AUCは投与量に比例して増加し、全身クリアランスは投与量にかかわらず一定であった3) 。
投与量(mL)
n
体重(kg)
t1/2α(min)
t1/2β(h)
AUC(mgI・h/mL)
25
5
60.6±5.0
21.2±4.4
2.10±0.22
1.33±0.11
50
66.3±7.5
19.8±1.2
2.13±0.18
2.56±0.22
(平均値±標準偏差)
健康成人男性5例にイオベルソール注射液(320mgI/mLの溶液)25mL又は50mLを静脈内投与したとき、尿中には未変化体として存在し、代謝物は認められなかった3) 。
健康成人男性(各5例)にイオベルソール注射液(320mgI/mLの溶液)25mL又は50mLを静脈内へ単回投与したとき、尿中排泄率は投与後2時間で約70%、24時間後にはほぼ全量が尿中に排泄された3) 。
脳血管撮影を必要とする患者22例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いたときの総頸動脈、外頸動脈、内頸動脈及び椎骨動脈の造影効果、安全性及び有用性を検討した臨床試験において、6~16mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる軽度一過性の収縮期血圧の低下が22例中1例(4.5%)に認められた4) 。なお、本剤の脳血管撮影に対して承認されている用法・用量は5~15mLである。
脳血管撮影を必要とする患者222例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤あるいは対照薬イオパミドール300mgI/mL製剤を用いた比較試験において、本剤投与群の有効性評価対象症例107例では対照薬と同様の有用性が認められた。副作用は本剤投与群の安全性評価対象110例中8例(7.3%)11件に発現し、副作用は発疹、悪心(嘔気)・嘔吐が各3件、頭痛2件、胸部痛、上肢一過性脱力、血圧低下が各1件に認められ、いずれも軽度~中等度であった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる軽度一過性の血圧低下が1例に認められた5) 。
血管心臓撮影を必要とする患者26例を対象とし、本剤の350mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、心腔内撮影では30~40mL、冠状動脈撮影では2~9mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は軽度の悪心が26例中1例(3.8%)認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる異常値は認められなかった6) 。なお、本剤の心腔内撮影、冠状動脈撮影に対して承認されている用法・用量はそれぞれ20~40mL、3~8mLである。
血管心臓撮影を必要とする患者149例を対象とし、本剤の350mgI/mL製剤あるいは対照薬イオパミドール370mgI/mL製剤を用いた比較試験において、本剤投与群の有効性評価対象症例73例では対照薬と同様の有用性が認められた。副作用は本剤投与群の安全性評価対象73例中1例(1.4%)に軽度の嘔吐が認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる異常値は認められなかった7) 。
大動脈撮影及び選択的血管撮影を必要とする患者(2施設)28例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、大動脈撮影に対し20~50mL、選択的血管撮影では4~45mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった8),9) 。
大動脈撮影及び選択的血管撮影を必要とする患者20例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、大動脈撮影に対し40~50mL、選択的血管撮影では1~70mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は軽度一過性の悪心が20例中1例(5%)認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった10) 。なお、本剤の大動脈撮影、選択的血管撮影に対して承認されている用法・用量はそれぞれ30~50mL、5~60mLである。
大動脈撮影及び選択的血管撮影を必要とする患者20例を対象とし、本剤の350mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、大動脈撮影に対し35~60mL、選択的血管撮影では2~65mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は軽度一過性の悪心が20例中1例(5%)認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる総ビリルビンのわずかな増加が1例認められた11) 。なお、本剤の大動脈撮影、選択的血管撮影に対して承認されている用法・用量はそれぞれ30~50mL、5~60mLである。
大動脈撮影及び選択的血管撮影を必要とする患者105例を対象とし、本剤の350mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、大動脈撮影に対し35~55mL、選択的血管撮影では3~70mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は安全性評価対象103例中5例(4.9%)に発現し、発疹2件、悪心、発赤、くしゃみが各1件に認められ、いずれも軽度であった。臨床検査値では、軽度一過性の血圧低下が2例に認められた12) 。
四肢血管撮影を必要とする患者20例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、12~90mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった13) 。なお、本剤の四肢血管撮影に対して承認されている用法・用量は10~50mLである。
四肢血管撮影を必要とする患者33例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、有効性評価対象症例32例では8~65mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は安全性評価対象32例中2例(6.3%)2件に発現し、軽度の発赤と軽度の腫脹感が各1件に認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった14),15) 。
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影を必要とする患者21例を対象とし、本剤の160mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、7~50mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった16) 。なお、本剤のディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影に対して承認されている用法・用量は3~50mLである。
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影を必要とする患者21例を対象とし、本剤の160mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、5~45mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった17) 。
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影を必要とする患者20例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、有効性評価対象症例19例では1~20mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった18) 。
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影を必要とする患者24例を対象として、本剤の320mgI/mL製剤2倍希釈を用いた臨床試験において、3~40mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった19) 。
ディジタルX線撮影法による動脈性血管撮影を必要とする患者20例を対象として、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、20~55mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、心電図所見で1例一過性の徐脈が認められた20) 。
ディジタルX線撮影法による静脈性血管撮影を必要とする患者20例を対象として、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、30~60mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は軽度の悪心が20例中1例(5%)認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった21) 。
ディジタルX線撮影法による静脈性血管撮影を必要とする患者47例を対象として、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、30~40mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった22),23) 。
コンピューター断層撮影における造影を必要とする患者44例を対象として、本剤の240mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、90~150mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は44例中2例(4.5%)に軽度一過性眠気、発赤が各1件ずつ認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった24),25) 。
コンピューター断層撮影における造影を必要とする患者43例を対象として、本剤の240mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、100mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は43例中2例(4.7%)に軽度一過性の悪心、嘔吐が各1件ずつ認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった26),27) 。
コンピューター断層撮影における造影を必要とする患者42例を対象として、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、40~100mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は42例中1例(2.4%)に軽度一過性のじん麻疹と中等度のそう痒感が各1件ずつ認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった28),29) 。
コンピューター断層撮影における造影を必要とする患者44例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、50~100mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は44例中1例(2.3%)に中等度の発疹が認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる血圧上昇が1例認められた30),31) 。
コンピューター断層撮影における造影を必要とする患者204例を対象とし、本剤の240mgI/mL製剤(シリンジ)及び320mgI/mL製剤(シリンジ)を用いた臨床試験において、造影効果について著効及び有効を併せた「有効」以上が100%、有用性について「有用」以上は99.5%(203例/204例)であった。副作用は204例中4例(2.0%)に発現し、発疹と嘔気が各2件、嘔吐が1件に認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった32),33),34) 。
静脈性尿路撮影を必要とする患者75例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤47mLあるいは対照薬イオパミドール300mgI/mL製剤50mLを投与した比較試験において、本剤投与群の有効性評価対象症例69例では対照薬と同様の有用性が認められた。副作用は本剤投与群の安全性評価対象症例72例中1例(1.4%)で軽度一過性の悪心が認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる異常値は認められなかった35) 。
静脈性尿路撮影を必要とする患者32例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、40~100mLで十分な診断が可能であり、有用性が認められた。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった36) 。
静脈性尿路撮影を必要とする患者61例を対象とし、本剤の320mgI/mL製剤(シリンジ)を用いた臨床試験において、造影効果について著効及び有効を併せた「有効」以上は95.1%であった。副作用は61例中2例(3.3%)に発現し、中等度の発疹、軽度の嘔気が各1件に認められた。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった37) 。
腹部腫瘍が疑われる患者143例(肝領域71例、膵領域72例)を対象とした腹部コンピューター断層造影において、本剤の350mgI/mL製剤あるいは対照薬イオヘキソール300mgI/mL製剤を投与した二重盲検比較試験を実施した。本剤投与群72例(肝領域36例、膵領域36例)の有効性評価対象症例68例(肝領域34例、膵領域34例)では対照薬と同様の有用性が認められた。副作用は安全性評価対象72例中9例(12.5%)13件に発現し、発疹2件、そう痒感、薬疹、湿疹、頭痛、腹痛、上腹部痛、下痢、悪心、注射部位漏出、血中尿酸増加、尿中蛋白陽性が各1件に認められた。
イオベルソール注射液の副作用評価の対象となった10,745例中、認められた副作用189例(255件)のうち投与1時間以後に認められた遅発性副作用は以下のとおりであった。
副作用症状
1~<3時間
3~<6時間
6~<24時間
24時間~
発疹
1(1)
2
6(2)
そう痒感
1
じん麻疹
潮紅
湿疹
嘔気
2(2)
嘔吐
下痢
腹痛
上腹部痛
浮腫・腫脹等
3(1)
4
注1:臨床検査値の異常は除く注2:( )内は臨床試験からの件数。( )の記載がない場合は、臨床試験で認められなかった事を意味する。注3:臨床試験の内訳(承認までに実施した臨床試験1,169例(初回承認時904例、シリンジ輸入承認時265例)、及び効能追加承認時72例)注4:副作用評価対象10,745例の内訳(使用成績調査9,504例、注3の臨床試験1,241例)
ヨード含有造影剤が甲状腺機能検査成績に影響を与えることが知られているため、本剤についてもその影響を健康成人男性(8人)を対象として本剤の320mgI/mL製剤を用いた臨床試験において、甲状腺放射性ヨード摂取率を主に検討した。副作用は認められなかった。臨床検査値では、薬剤起因と考えられる変動は認められなかった。放射性ヨード摂取検査値は、投与2週間後に3h RAIUで3週間後には24h RAIUで投与前値に比べて軽度の変化が認められた(p<0.05)。これらの変化は前値に復するには4週間要した。従って、本剤投与後1ヵ月間は甲状腺放射性ヨード摂取率検査を避けることが良いと判断された38) 。
ヨードの有する高いX線吸収能により、ヨード造影剤を血液中に注入することで、血管と周囲臓器とのコントラスト差を作り分解能を高める。X線造影剤の造影効果は、撮影部位におけるヨード濃度に依存する。
イオべルソール(ioversol)
(±)-N,N'-bis(2, 3-dihydroxypropyl)-5-[N-(2-hydroxyethyl)glycolamido]-2, 4 , 6-triiodoisophthalamide
C18H24I3N3O9
807.11
白色の粉末で、においはない。水に極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
4×10-4(オクタノール-水系、20℃)
外箱開封後は遮光にて保存すること。
5本
1) Coveney JR, et al.:Invest Radiol. 1989;24:S23-S27
2) 泉二奈緒美 ほか:医薬品研究. 1991;22:209-219
3) 宍戸亮 ほか:臨床医薬. 1990;6:677-689
4) 久留裕 ほか:臨床医薬. 1990;6:3-12
5) 久留裕 ほか:医学のあゆみ. 1990;154:787-801
6) 松山正也 ほか:日本医学放射線学会雑誌. 1990;50:620-636
7) 森本静夫 ほか:日本医学放射線学会雑誌. 1990;50:1087-1101
8) 木村元政 ほか:臨床医薬. 1990;6:13-22
9) 松枝清 ほか:臨床医薬. 1990;6:23-29
10) 小川健二 ほか:臨床医薬. 1990;6:31-42
11) 小川健二 ほか:選択的腹部血管撮影におけるIoversol350の臨床試験(予備)
12) 井戸邦雄 ほか:日本脈管学会. 1990;30:1101-1108
13) 淀野啓 ほか:臨床医薬. 1990;6:43-52
14) 田島廣之 ほか:日本脈管学会. 1990;30:1117-1124
15) 田島廣之 ほか:日本脈管学会. 1990;30:1125-1129
16) 太田光重 ほか:臨牀と研究. 1989;66:319-325
17) 福岡治仁 ほか:臨床医薬. 1990;6:53-61
18) 大久保敏之 ほか:臨床医薬. 1990;6:63-72
19) 石橋忠司 ほか:臨床医薬. 1990;6:73-82
20) 太田光重 ほか:臨床医薬. 1990;6:83-91
21) 石口恒男 ほか:臨床医薬. 1990;6:93-98
22) 水口和夫 ほか:臨床医薬. 1990;6:99-108
23) 佛坂博正 ほか:臨床医薬. 1990;6:109-114
24) 河野通雄 ほか:臨床医薬. 1990;6:127-135
25) 安心院朗 ほか:臨床医薬. 1990;6:115-126
26) 宮坂和男 ほか:臨床医薬. 1990;6:143-151
27) 新里仁哲 ほか:臨床医薬. 1990;6:137-141
28) 久留裕 ほか:臨床医薬. 1990;6:153-161
29) 鈴木正行 ほか:臨床医薬. 1990;6:163-171
30) 関恒明 ほか:臨床医薬. 1990;6:173-180
31) 津田正洋 ほか:臨床医薬. 1990;6:181-187
32) 井筒睦 ほか:薬理と治療. 1995;23(3):755-763
33) 村上省吾 ほか:薬理と治療. 1995;23(2):511-520
34) 朝戸幹雄 ほか:薬理と治療. 1995;23(2):521-529
35) 徳永仰 ほか:臨床医薬. 1990;6:1639-1654
36) 梶田明義 ほか:臨床医薬. 1990;6:189-198
37) 野坂俊介 ほか:基礎と臨床. 1995;29(3):797-807
38) 石井淳 ほか:臨床医薬. 1990;6:691-707
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