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処方箋医薬品注)
次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分な場合:緑内障、高眼圧症
1回1滴、1日2回点眼する。
血圧低下により、症状が悪化するおそれがある。
血圧及び脈拍数の変動により、症状が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。リパスジル塩酸塩水和物、ブリモニジン酒石酸塩共に、動物実験(ラット:経口投与)で乳汁中へ移行することが報告されている。
降圧剤
降圧作用を増強する可能性がある。
相加的に降圧作用が増強されると考えられる。
中枢神経抑制剤
アルコール
鎮静作用を増強する可能性がある。
相加的に鎮静作用が増強されると考えられる。
モノアミン酸化酵素阻害剤
血圧変動に影響する可能性がある。
ノルアドレナリンの代謝及び再取り込みに影響すると考えられる。
**
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹
接触性皮膚炎、丘疹、紅斑、じん麻疹
**眼
結膜充血(53.2%)注1)、結膜炎(アレルギー性結膜炎を含む)注2)、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)注2)、眼刺激
角膜上皮障害(角膜びらん、点状角膜炎等)、角膜炎、眼そう痒、眼瞼紅斑、眼瞼浮腫、眼瞼下垂、結膜浮腫、結膜濾胞、結膜出血、乾性角結膜炎、眼脂、眼痛、眼の異物感、霧視、眼精疲労、眼乾燥、流涙増加、眼の異常感
マイボーム腺梗塞、結膜蒼白、視覚障害、眼瞼障害、麦粒腫、虹彩炎、白内障、硝子体剝離、硝子体浮遊物、視野欠損、視力低下、縮瞳、灼熱感、羞明、眼圧上昇
循環器
低血圧、高血圧、動悸
徐脈、頻脈
呼吸器
咳嗽
鼻刺激感、呼吸困難、気管支炎、咽頭炎、鼻炎、副鼻腔炎、鼻乾燥
精神神経系
回転性めまい、傾眠
浮動性めまい、頭痛、耳鳴、不眠症、うつ病、失神
消化器
口内乾燥、口渇、味覚異常
胃腸障害、悪心
感染症
インフルエンザ症候群、感冒、呼吸器感染
その他
無力症
疣贅、貧血、血中ビリルビン増加、血中ブドウ糖増加、血中トリグリセリド増加、血中尿酸増加、疲労、高コレステロール血症、気分不良
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
リパスジル塩酸塩水和物の臨床試験において、角膜厚が減少する傾向が認められた。リパスジル塩酸塩水和物投与による角膜厚の減少は可逆性であった。
リパスジル塩酸塩水和物のウサギ13週間反復点眼投与試験の2.0%リパスジル(2回/日)投与群及びイヌ13週間反復点眼投与試験の4.0%リパスジル(4回/日)投与群において、水晶体前部の縫合線部に、混濁を伴った不可逆性の水晶体線維の変性像が認められた。水晶体におけるこれらの変化は、リパスジル塩酸塩水和物のRhoキナーゼ阻害作用によりアクチンストレスファイバーの形成阻害が起き、水晶体線維細胞への分化、その後の伸展、遊走が阻害されたため生じた変化であると考えられた。
健康成人男性17例に本剤、0.4%リパスジル点眼液又は0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を3群3期クロスオーバー法により両眼に1回1滴、1日2回8日間反復点眼したとき、リパスジル未変化体、リパスジルの主代謝物M1(イソキノリン環1位の水酸化体)及びブリモニジン未変化体の薬物動態パラメータは次の表のとおりであった5)。
投与群(測定対象成分)
Cmax(ng/mL)
AUC0-τ(ng・hr/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
本剤(リパスジル未変化体)
0.4137±0.2583
0.1387±0.1103
0.083[0.08, 0.25]
0.325
0.4%リパスジル点眼液(リパスジル未変化体)
0.7958±0.6263
0.2250±0.1820
0.250
本剤(リパスジル代謝物M1)
0.8177±0.4088
2.7856±1.4549
0.500[0.50, 1.00]
3.096±0.569
0.4%リパスジル点眼液(リパスジル代謝物M1)
1.0741±0.5466
3.3695±2.0076
0.500[0.50, 0.50]
3.264±1.181
Cmax, AUC0-τ, t1/2:平均値±標準偏差tmax:中央値[最小値, 最大値]n=17(リパスジル未変化体のt1/2のみn=1)
Cmax(pg/mL)
AUC0-τ(pg・hr/mL)
本剤(ブリモニジン未変化体)
38.011±19.886
66.826±31.274
1.903±0.592
0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液(ブリモニジン未変化体)
24.043±8.912
83.365±32.170
0.500[0.25, 1.00]
2.087±0.661
Cmax, AUC0-τ, t1/2:平均値±標準偏差tmax:中央値[最小値, 最大値]n=17
雄性有色ウサギの両眼に0.4%リパスジル点眼液、0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液又は本剤(各50μL)を単回点眼した。本剤を点眼したときの眼房水中リパスジル濃度は、0.4%リパスジル点眼液を点眼したときと比較してAUC0-tの高値(約1.8倍)が認められた。また、本剤を点眼したときの眼房水中ブリモニジン濃度は、0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を点眼したときと比較してCmax及びAUC0-tの低値(約0.2倍及び0.6倍)が認められた。本剤を点眼したときの虹彩・毛様体中リパスジル濃度は、0.4%リパスジル点眼液を点眼したときと比較してCmaxの高値(約1.8倍)が認められた。また、本剤を点眼したときの虹彩・毛様体中ブリモニジン濃度は、0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を点眼したときと比較してCmax及びAUC0-tの低値(約0.4倍及び0.6倍)が認められた6)。
0.4%リパスジル点眼液を4週間以上点眼した後の眼圧が18mmHg以上の原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者を対象に、0.4%リパスジル点眼液を対照とした無作為化二重遮蔽並行群間比較試験において、本剤又は対照薬を両眼に1回1滴、1日2回8週間点眼した。眼圧の変化量は次の図表のとおりであり、本剤群の対照薬群に対する優越性が検証された。
眼圧変化量
本剤群(n=100)
-2.57±0.144[-2.85, -2.29]
0.4%リパスジル点眼液群(n=96)
-1.17±0.147[-1.46, -0.88]
群間差
-1.40±0.206**[-1.81, -1.00]
最小二乗平均値±標準誤差、[95%信頼区間]主要評価項目:ベースラインに対する3時点(4週、6週、8週)の点眼2時間後の眼圧変化量**p≤0.01(3時点の繰り返し測定型分散分析)
副作用発現頻度は、本剤群で53.4%(55/103例)であった。最も頻度の高かった副作用は結膜充血43.7%(45/103例)であり、結膜充血以外で2件以上発現した副作用は、眼刺激8.7%(9/103例)、眼脂1.9%(2/103例)、傾眠1.9%(2/103例)であった7)。
0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を4週間以上点眼した後の眼圧が18mmHg以上の原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者を対象に、0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液を対照とした無作為化単遮蔽(評価者遮蔽)並行群間比較試験において、本剤又は対照薬を両眼に1回1滴、1日2回8週間点眼した。眼圧の変化量は次の図表のとおりであり、本剤群の対照薬群に対する優越性が検証された。また、本剤の眼圧下降効果は、0.4%リパスジル点眼液及び0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液の併用時と同程度であった。
本剤群(n=111)
-3.36±0.166[-3.69, -3.04]
0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液群(n=113)
-1.53±0.165[-1.86, -1.21]
-1.83±0.234**[-2.29, -1.37]
副作用発現頻度は、本剤群で55.8%(63/113例)であった。最も頻度の高かった副作用は結膜充血54.0%(61/113例)であり、結膜充血以外で2件以上発現した副作用は、眼刺激5.3%(6/113例)、眼瞼炎1.8%(2/113例)であった8)。
リパスジルの眼圧下降作用の機序として、Rhoキナーゼ阻害作用に基づく線維柱帯-シュレム管を介する主流出路からの房水流出促進が示唆されている9)。
ブリモニジンはα2アドレナリン受容体を作動させることで、毛様体上皮での房水産生を抑制し、更に、ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進し、眼圧下降作用を示すと考えられている10),11)。
ウサギの片眼に本剤を単回点眼したとき、眼圧下降作用が認められ、0.4%リパスジル点眼液及び0.1%ブリモニジン酒石酸塩点眼液の併用点眼時と有意な差は認められなかった12)。
リパスジル塩酸塩水和物(Ripasudil Hydrochloride Hydrate)
4-Fluoro-5-{[(2S)-2-methyl-1,4-diazepan-1-yl]sulfonyl}isoquinoline monohydrochloride dihydrate
C15H18FN3O2S・HCl・2H2O
395.88
白色~黄白色の粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
約255℃(分解)
-2.33(pH2)、-2.13(pH4)、-1.25(pH6)、-0.155(pH8)、0.812(pH10)、1.16(pH12)[1-オクタノール/Britton-Robinson緩衝液(25±1℃)]
ブリモニジン酒石酸塩(Brimonidine Tartrate)
5-Bromo-N-(4,5-dihydro-1H-imidazol-2-yl)quinoxalin-6-amine mono-(2R,3R)-tartrate
C11H10BrN5・C4H6O6
442.22
白色、微黄色あるいは微褐色の粉末である。水にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、トルエンにはほとんど溶けない。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
プラスチック点眼瓶:5mL×5本、5mL×10本、5mL×30本
1) Maruyama Y, et al.: Cornea. 2017; 36: 1567-9.
2) Tsujinaka A, et al.: Acta Ophthalmol. 2019; 97: e948-9.
3) Manabe Y, et al.: Eur J Ophthalmol. 2020; 30: NP23-5.
4) Chikama T, et al.: Ocul Immunol Inflamm. 2023; 31: 1842-7.
5) 興和(株)社内資料: 臨床薬理試験(2022年9月26日承認、CTD2.7.6.1)
6) 興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬物動態試験(2022年9月26日承認、CTD2.6.4.1-10)
7) 興和(株)社内資料: 国内第Ⅲ相リパスジル点眼液対照比較試験(2022年9月26日承認、CTD2.7.6.2)
8) 興和(株)社内資料: 国内第Ⅲ相ブリモニジン点眼液対照比較試験(2022年9月26日承認、CTD2.7.6.3)
9) 興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬理試験(グラナテック点眼液0.4%:2014年9月26日承認、CTD2.6.2.1-8)
10) Burke J, et al.: Surv Ophthalmol. 1996; 41 Suppl 1: S9-18.
11) Toris CB, et al.: Arch Ophthalmol. 1995; 113: 1514-7.
12) 興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬理試験(2022年9月26日承認、CTD2.6.2.1-8)
興和株式会社 くすり相談センター
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