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処方箋医薬品注)
高脂血症(家族性を含む)
通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までとする。
急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、eGFRが30mL/min/1.73m2未満の場合は、低用量からの投与開始、減量又は投与間隔の延長を行うこと。また、最大用量は1日0.2mgまでとする。,,,
胆石形成が報告されている。
横紋筋融解症があらわれることがある。,,
本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。,,
投与しないこと。肝障害を悪化させるおそれがある。また、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。,,
必要に応じて本剤の減量を考慮すること。また、本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。また、肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)では本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
シクロスポリン
(サンディミュン)(ネオーラル)
,
併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のOATP1B1、OATP1B3、CYP2C8、CYP2C9及びCYP3Aの阻害作用によると考えられる。
リファンピシン
(リファジン)
左記薬剤のOATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる。
HMG-CoA還元酵素阻害薬
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
クロピドグレル硫酸塩
併用する場合には必要に応じて本剤の減量を考慮すること。また、本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のCYP2C8及びOATP1B1の阻害作用によると考えられる。
クラリスロマイシンHIVプロテアーゼ阻害剤
左記薬剤のCYP3A、OATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる。
フルコナゾール
左記薬剤のCYP2C9及びCYP3Aの阻害によると考えられる。
陰イオン交換樹脂
本剤の血漿中濃度が低下する可能性があるので、併用する場合には、可能な限り間隔をあけて投与することが望ましい。
同時投与により本剤が左記薬剤に吸着され吸収が低下する可能性がある。
強いCYP3A誘導剤
本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
左記薬剤の強いCYP3Aの誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,,
1%以上
0.1~1%未満
肝臓
胆石症
肝機能異常、AST上昇、ALT上昇
筋肉
CK上昇、血中ミオグロビン増加、筋肉痛
皮膚
発疹、そう痒
その他
糖尿病(悪化を含む)
グリコヘモグロビン増加、低比重リポ蛋白増加、血中尿酸増加
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
マウスのがん原性試験(0.075mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。ラットのがん原性試験(雄0.3mg/kg/日以上、雌1mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫、膵臓腺房細胞癌、膵臓腺房細胞腺腫、精巣ライディッヒ細胞腺腫並びに甲状腺濾胞上皮細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。
健康成人男性16例に本剤0.1mgを空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった1)。
Cmax(ng/mL)
AUC0-inf(ng・h/mL)
tmax(h)
t1/2(h)
1.82±0.54
5.75±1.50
1.50[1.00, 2.00]
1.88±0.31
Cmax、AUC0-inf、t1/2:平均値±標準偏差tmax:中央値[最小値, 最大値]n=16
健康成人男性8例に本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後7日間反復経口投与したときの投与1及び7日目の薬物動態パラメータは次表のとおりであった。血漿中濃度は2日目で定常状態に達した。AUC0-τに関する累積係数(反復投与時/初回投与時、平均値±標準偏差)は、それぞれ1.0997±0.0688及び1.1169±0.1814であった2)。
本剤投与量
測定時期
AUC0-τ(ng・h/mL)
0.2mg/日1日2回
1日目
1.401±0.249
4.884±1.201
2.000[1.00, 3.00]
-
7日目
1.593±0.366
5.404±1.515
2.000[1.00, 3.00]
1.528±0.402
0.4mg/日1日2回
2.968±0.905
10.975±2.335
3.572±1.021
12.207±2.900
1.708±0.158
Cmax、AUC0-τ、t1/2:平均値±標準偏差、-:算出せずtmax:中央値[最小値, 最大値]n=8
健康成人男性16例に本剤0.1mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食後投与のCmax及びAUC0-tの幾何平均値の比[90%信頼区間]は、0.873[0.803, 0.950]及び0.911[0.863, 0.961]であった1)。
健康成人男性8例に本剤0.2mgを単回経口投与したとき、本剤の絶対バイオアベイラビリティは61.5%であった3)(外国人データ)。
ペマフィブラートのヒト血漿蛋白結合率は99%以上であった4)(in vitro)。
健康成人男性8例に14C-ペマフィブラート0.8mg注)を単回経口投与したとき、主な血漿中代謝物はベンジル位酸化体及びジカルボン酸体のグルクロン酸抱合体とN-脱アルキル体の混合物であった3)(外国人データ)。
ペマフィブラートは、CYP2C8、CYP2C9、CYP3A4、CYP3A7、UGT1A1、UGT1A3及びUGT1A8の基質である4)(in vitro)。
健康成人男性7例に14C-ペマフィブラート0.8mg注)を単回経口投与したとき、投与216時間後までの尿及び糞中へ投与放射能の14.53%及び73.29%が排泄された3)(外国人データ)。
ペマフィブラートは、P-gp、BCRP、OATP1A2、OATP1B1、OATP1B3、OCT2及びNTCPの基質である4)(in vitro)。
Cmax
AUC0-t
軽度腎機能障害患者群[50≤Ccr<80mL/min](n=8)
1.644[1.155, 2.342]
1.629[1.161, 2.287]
中等度腎機能障害患者群[30≤Ccr<50mL/min](n=8)
1.093[0.767, 1.556]
1.154[0.822, 1.620]
高度腎機能障害患者群[Ccr<30mL/min](n=7)
1.545[1.072, 2.228]
1.296[0.913, 1.841]
末期腎不全患者群[血液透析で治療中](n=7)
1.258[0.872, 1.813]
1.607[1.131, 2.282]
AUC0-τの幾何平均値の比[90%信頼区間]
高度腎機能障害群[eGFR<30mL/min/1.73m2又は透析]
0.9177[0.6198, 1.3587]
なお、血漿中薬物動態パラメータは次表のとおりであった6)。,
軽度~中等度腎機能障害患者[30≤eGFR<60mL/min/1.73m2](n=7)
2.4483±0.9535
8.6994±4.0397
高度腎機能障害患者[eGFR<30mL/min/1.73m2](n=4)
2.0508±0.6588
7.4130±3.9548
高度腎機能障害患者[透析](n=4)
1.8798±0.5728
8.4470±3.3054
平均値±標準偏差
脂肪肝患者及び肝硬変患者24例に、本剤0.2mgを単回経口投与したときの肝機能正常者に対する薬物動態パラメータの比は次表のとおりであり、肝機能正常者群と比較して、脂肪肝患者群及び肝硬変患者群では曝露の増加が認められた7)。,,
脂肪肝患者群(n=10)
1.198[0.819, 1.750]
1.194[0.836, 1.707]
軽度の肝硬変患者群Child-Pugh分類A(n=8)
2.329[1.561, 3.475]
2.076[1.425, 3.026]
中等度の肝硬変患者群Child-Pugh分類B(n=6)
3.882[2.520, 5.980]
4.191[2.790, 6.294]
健康成人に本剤と各種薬剤を併用投与したとき、薬物動態パラメータ等への影響は次表のとおりであった8)(外国人データ)。,,
併用薬
併用薬投与量
本剤投与量注)
測定対象
幾何平均値の比[90%信頼区間](併用投与時/単独投与時)
AUC0-inf
600mg単回
0.4mg単回
本薬
8.9644[7.5151, 10.6931]n=14
13.9947[12.6175, 15.5223]n=12
9.4336[8.3626, 10.6419]n=20
10.9009[9.9154, 11.9844]n=17
600mg/日1日1回10日間単独投与
0.4mg単回単独投与
0.3792a)[0.3378, 0.4257]n=20
0.2221a)[0.2065, 0.2389]n=16
クロピドグレル
300mg単回4日目
0.4mg単回4日目
1.4855[1.3915, 1.5858]n=20
2.3728[2.2473, 2.5052]n=20
75mg/日1日1回5日間5~9日目
0.4mg単回7日目
1.3415[1.2583, 1.4302]n=20
2.0876[1.9811, 2.1998]n=20
クラリスロマイシン
1,000mg/日1日2回8日間
2.4246[2.1632, 2.7174]n=18
2.0975[1.9158, 2.2964]n=17
400mg/日1日1回11日間
1.4409[1.2899, 1.6096]n=19
1.7891[1.6638, 1.9239]n=17
本薬:ペマフィブラート
a)リファンピシン反復投与前の本剤単独投与時に対するリファンピシン反復投与後の本剤単独投与時のCmax及びAUC0-infの幾何平均値の比[90%信頼区間]
健康成人男性に本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用投与したとき、薬物動態パラメータへの影響は次表のとおりであった9)(外国人データを含む)。
AUC0-τ
アトルバスタチン
20mg/日1日1回7日間
0.4mg/日1日2回7日間
本薬(n=18)
1.166[1.069, 1.272]
1.098[1.016, 1.187]
アトルバスタチン(n=18)
1.032[0.960, 1.109]
0.934[0.851, 1.024]
o-ヒドロキシアトルバスタチン(n=18)
0.875[0.826, 0.927]
0.784[0.736, 0.836]
シンバスタチン
1.230[1.090, 1.388]
1.125[0.997, 1.270]
シンバスタチン(n=19)
0.858[0.660, 1.114]
0.846[0.722, 0.992]
シンバスタチンオープンアシド体(n=19)
0.626[0.541, 0.725]
0.405[0.345, 0.475]
ピタバスタチン
4mg/日1日1回7日間
1.061[0.970, 1.160]
1.122[1.041, 1.209]
ピタバスタチン(n=18)
1.011[0.973, 1.050]
1.036[1.007, 1.066]
プラバスタチン
1.058[0.964, 1.162]
1.057[1.013, 1.102]
プラバスタチン(n=18)
1.107[0.908, 1.351]
1.065[0.922, 1.231]
フルバスタチン
60mg/日1日1回7日間
1.181[1.080, 1.290]
1.207[1.144, 1.274]
フルバスタチン(n=18)
0.989[0.790, 1.239]
1.151[1.057, 1.253]
ロスバスタチン
本薬(外国人、n=24)
1.106[1.048, 1.167]
1.110[1.046, 1.177]
ロスバスタチン(外国人、n=24)
1.092[1.016, 1.174]
1.025[0.964, 1.091]
本剤とジゴキシン、ワルファリンをそれぞれ併用投与したとき、ペマフィブラートはこれらの薬剤の薬物動態に影響を与えなかった8)(外国人データ)。注)本剤の承認された用法及び用量は、1回0.1mgを1日2回経口投与、最大1回0.2mgを1日2回である。
TG高値かつHDL-コレステロール低値を示す脂質異常症患者にプラセボ、本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後、微粉化フェノフィブラートカプセル100mg/日又は200mg/日(錠剤80mg/日又は160mg/日に相当)を1日1回朝食後12週間投与したとき、空腹時血清TG変化率は次表のとおりであり、本剤各群のプラセボ群に対する優越性、本剤0.2mg/日群及び0.4mg/日群の微粉化フェノフィブラートカプセル200mg/日群に対する非劣性が認められた。
投与群及び空腹時血清TGベースラインa)(mg/dL)
空腹時血清TG変化率b)
べースラインからの変化率c)(%)
プラセボとの変化率の差d)(%)
プラセボ346.1±130.9、n=43
-2.775[-11.783, 6.233]
本剤0.2mg/日367.2±153.6、n=128
-46.766[-49.985, -43.547]
-43.991**[-55.455, -32.528]
本剤0.4mg/日362.6±158.5、n=84
-51.902[-55.841, -47.963]
-49.127**[-60.922, -37.333]
a)平均値±標準偏差b)全投与群についてベースライン値を共変量とし、投与8、10、12週を繰り返し時点とした繰り返し測定型共分散分析(本剤0.1mg/日群の結果は省略した。)c)最小二乗平均値[95%信頼区間]d)最小二乗平均値[調整95%信頼区間] **:p≤0.01(Dunnett検定)
ベースラインからの変化率(%)
微粉化フェノフィブラートカプセル200mg/日群c)との変化率の差(%)
-46.690[-49.904, -43.477]
4.844[0.388, 9.299]
-51.836[-55.768, -47.903]
-0.302[-5.300, 4.696]
微粉化フェノフィブラートカプセル100mg/日c)362.0±135.1、n=85
-38.261[-42.230, -34.291]
微粉化フェノフィブラートカプセル200mg/日c)347.3±123.8、n=140
-51.534[-54.616, -48.452]
a)平均値±標準偏差b)全投与群についてベースライン値を共変量とし、投与8、10、12週を繰り返し時点とした繰り返し測定型共分散分析(本剤0.1mg/日群の結果は省略した。)最小二乗平均値[95%信頼区間] 非劣性マージン:10%c)微粉化フェノフィブラートカプセル剤100mg、200mgは、錠剤80mg、160mgに相当
また、LDL-コレステロールの推移は次表のとおりであった。
プラセボ群
本剤群
微粉化フェノフィブラートカプセル群
0.2mg/日
0.4mg/日
100mg/日
200mg/日
ベースライン
133.8±33.9(43)
131.4±35.5(128)
125.9±33.5(84)
133.8±35.9(85)
133.8±36.1(140)
4週時
130.2±32.0(43)
143.2±33.0(127)
139.5±29.6(83)
142.2±34.1(83)
136.5±30.5(139)
8週時
137.8±32.3(43)
147.8±35.7(124)
141.7±30.6(83)
148.2±32.6(81)
135.8±30.9(136)
12週時
131.8±33.3(43)
149.1±33.3(122)
144.8±32.2(80)
148.8±32.5(79)
137.0±32.3(128)
平均値±標準偏差(mg/dL)(例数)
本剤投与による副作用発現割合は、0.2mg/日群7.8%(10/128例)、0.4mg/日群11.8%(10/85例)であった。主な副作用は肝機能検査異常で、0.2mg/日群1.6%(2/128例)、0.4mg/日群3.5%(3/85例)であった10)。
TG高値かつHDL-コレステロール低値を示す脂質異常症患者に本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後、フェノフィブラート錠106.6mg/日を1日1回朝食後24週間投与したとき、空腹時血清TG変化率は次表のとおりであり、本剤各群のフェノフィブラート錠106.6mg/日群に対する非劣性が認められた。
フェノフィブラート錠106.6mg/日群との変化率の差(%)
本剤0.2mg/日242.4±53.3、n=73
-46.226[-50.122, -42.329]
-6.541[-12.004, -1.078]
本剤0.4mg/日233.3±60.8、n=74
-45.850[-49.678, -42.023]
-6.166[-11.576, -0.755]
フェノフィブラート錠106.6mg/日235.6±71.7、n=76
-39.685[-43.511, -35.858]
a)平均値±標準偏差b)ベースライン値を共変量とし、投与8、12、16、20、24週を繰り返し時点とした繰り返し測定型共分散分析最小二乗平均値[95%信頼区間] 非劣性マージン: 10%
フェノフィブラート錠106.6mg/日群
157.8±29.2(73)
154.0±27.4(74)
152.6±26.1(76)
145.4±23.0(73)
144.2±30.6(74)
142.8±27.2(76)
145.4±24.6(72)
145.7±32.3(74)
139.7±28.8(76)
146.3±23.9(71)
144.0±33.4(74)
143.6±27.9(72)
16週時
144.4±25.0(71)
142.0±33.0(74)
138.8±30.0(71)
20週時
145.1±21.5(70)
143.1±31.5(74)
139.0±29.4(70)
24週時
144.6±26.5(69)
147.0±32.2(73)
141.4±31.7(68)
24週時(LOCF)
144.7±25.8(73)
146.7±32.0(74)
142.2±31.5(76)
平均値±標準偏差(mg/dL)(例数)LOCF:Last observation carried forward
本剤投与による副作用発現割合は、0.2mg/日群2.7%(2/73例)、0.4mg/日群6.8%(5/74例)であった。主な副作用はグリコヘモグロビン増加で、0.2mg/日群1.4%(1/73例)、0.4mg/日群2.7%(2/74例)であった11)。
TG高値を示す脂質異常症患者に本剤0.2mg/日(効果不十分の場合、12週以降に0.4mg/日に適宜増量可)を1日2回に分けて朝夕食前又は食後52週間投与したとき、24週時及び52週時[LOCF(Last observation carried forward)法を適用]における空腹時血清TGのベースライン(249.7±77.5mg/dL(平均値±標準偏差、以下同様)、n=189)からの変化率は、それぞれ-48.77±20.47%及び-45.93±21.84%であった。また、LDL-コレステロール値はベースラインで119.3±31.7mg/dLであり、52週時で116.6±29.1mg/dLであった(n=189)。副作用発現割合は31.7%(60/189例)であった。主な副作用は胆石症で、5.3%(10/189例)であった12)。
2型糖尿病を合併した脂質異常症患者にプラセボ→本剤0.2mg/日(24週時よりプラセボから本剤0.2mg/日に切り替え)、本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食前又は食後52週間投与した。24週時及び52週時(LOCF)における空腹時血清TG変化率は次表のとおりであった。
投与群及び空腹時血清TGベースラインa) (mg/dL)
時期
プラセボ(~24週)本剤0.2mg/日(24週~)284.3±117.6、n=57
-10.814[-17.933, -3.694]
52週時
-46.835[-52.967, -40.704]
本剤0.2mg/日240.3±93.5、n=54
-44.347[-51.656, -37.038]
-33.534[-45.154, -21.914]
-43.629[-49.924, -37.334]
本剤0.4mg/日260.4±95.9、n=55
-45.093[-52.283, -37.904]
-34.280[-45.723, -22.836]
-46.552[-52.744, -40.360]
a)平均値±標準偏差b)ベースライン値を共変量とした共分散分析LOCF(Last observation carried forward)法を適用した。c)最小二乗平均値[95%信頼区間]d)最小二乗平均値[調整95%信頼区間]
本剤投与による副作用発現割合は、プラセボ→本剤0.2mg/日群21.8%(12/55例)、0.2mg/日群20.4%(11/54例)、0.4mg/日群27.3%(15/55例)であった。主な副作用は糖尿病(糖尿病の悪化)(プラセボ→本剤0.2mg/日群3.6%(2/55例)、0.2mg/日群3.7%(2/54例)、0.4mg/日群5.5%(3/55例))、胆石症(プラセボ→本剤0.2mg/日群1.8%(1/55例)、0.2mg/日群3.7%(2/54例)、0.4mg/日群5.5%(3/55例))、高ホモシステイン血症(プラセボ→本剤0.2mg/日群1.8%(1/55例)、0.4mg/日群3.6%(2/55例))、血中ミオグロビン増加(0.4mg/日群3.6%(2/55例))であった13)。
軽度~中等度のTG高値かつHDL-コレステロール低値を示す2型糖尿病を合併した脂質異常症患者10,497例(日本人305例を含む)を対象に、本剤0.4mg/日又はプラセボを1日2回に分けて投与する無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。追跡期間は3.32年(中央値)であった。主要評価項目である心血管イベント(非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中、冠動脈血行再建術、心血管死のいずれか)の初回発現までの期間を評価した結果、複合エンドポイントの発現率(100人・年当たりのイベント発症例数)は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ3.53及び3.40で、ハザード比は1.03[95%信頼区間:0.92-1.16]であった。副次評価項目である投与4ヵ月時における本剤群の空腹時TGのベースライン(3.340±1.0157mmol/L(平均値±標準偏差)、n=5,224)からの変化率は-31.073%(中央値、n=4,814)、プラセボ群の空腹時TGのベースライン(3.303±0.9922mmol/L(平均値±標準偏差)、n=5,241)からの変化率は-6.882%(中央値、n=4,848)であり、本剤群とプラセボ群との変化率の差は-24.4%[-27.1,-21.6](最小二乗平均値[95%信頼区間]、エンドポイントの欠測を多重補完法を用いて補完した、性別、心血管疾患の既往歴、ベースライン時のスタチン使用及びベースラインの測定値を共変量とした共分散分析、n=5,240)であった。副作用発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ8.2%(433/5,264例)及び8.4%(441/5,274例)であり、本剤群で発現した主な副作用は血中クレアチンホスホキナーゼ増加0.7%(37/5,264例)、筋肉痛0.5%(25/5,264例)であった。本試験で認められた有害事象のうち、肺塞栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.7%(37/5,264例)及び0.3%(16/5,274例)、深部静脈血栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.7%(36/5,264例)及び0.2%(13/5,274例)であり、本剤群で発現割合が高かったが、本剤との関連性は全症例で否定された。なお、日本人集団における肺塞栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.6%(1/160例)及び0%(0/145例)、深部静脈血栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.6%(1/160例)及び0.7%(1/145例)であった14)。
ペマフィブラートはPPARαに結合し、標的遺伝子の発現を調節することで、血漿TG濃度の低下、HDL-コレステロールの増加等の作用を示す15),16),17)。
フルクトース負荷高TG血症ラットへのペマフィブラートの経口投与により、用量依存的に血漿TG濃度が低下した18)。
ヒトApoA-Ⅰトランスジェニックマウスへのペマフィブラートの経口投与により、血漿HDL-コレステロール濃度及びヒトApoA-Ⅰ濃度が増加した18)。
高脂肪・高コレステロール食を負荷したLDL受容体欠損マウスへのペマフィブラートの経口投与により、大動脈洞の脂質沈着面積が減少した18)。
ペマフィブラート(Pemafibrate)
(2R)-2-[3-({1,3-Benzoxazol-2-yl[3-(4-methoxyphenoxy)propyl]amino}methyl)phenoxy] butanoic acid
C28H30N2O6
490.55
白色の粉末である。ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、アセトニトリル、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
95~101℃
4.63(pH2)、4.62(pH4)、2.87(pH6)、1.78(pH8)、1.59(pH10)、1.63(pH12)[1-オクタノール/Britton-Robinson緩衝液(20±1℃)]
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
PTP:100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1000錠(10錠×100)バラ:500錠(プラスチックボトル)
1) 興和(株)社内資料: 第Ⅲ相食事の影響試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.12)
2) 興和(株)社内資料: 第Ⅰ相反復投与試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.3)
3) 興和(株)社内資料: 第Ⅰ相マスバランス試験(海外)(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.1)
4) 興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬物動態試験(2017年7月3日承認、CTD2.6.4.1-10)
5) 興和(株)社内資料: 第Ⅲ相腎機能障害患者を対象とした薬物動態試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.6)
6) 興和(株)社内資料: 腎機能障害患者を対象とした製造販売後臨床試験
7) 興和(株)社内資料: 第Ⅲ相肝機能障害患者を対象とした薬物動態試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.5)
8) 興和(株)社内資料: 薬物相互作用試験①(海外)(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.13-17、2.7.6.29-30)
9) 興和(株)社内資料: 薬物相互作用試験②(海外を含む)(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.8-11)
10) 興和(株)社内資料: 第Ⅱ/Ⅲ相フェノフィブラートとの比較検証試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.22)
11) 興和(株)社内資料: 第Ⅲ相フェノフィブラートとの比較検証試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.24)
12) 興和(株)社内資料: 第Ⅲ相TG高値を示す脂質異常症患者を対象とした52週長期投与試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.28)
13) 興和(株)社内資料: 第Ⅲ相2型糖尿病を合併した脂質異常症患者を対象とした長期投与試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.26)
14) 興和(株)社内資料: 製造販売後臨床試験(心血管アウトカム試験)
15) Fruchart JC.: Cardiovasc Diabetol. 2013; 12: 82.
16) Sahebkar A, et al.: Expert Opin Pharmacother. 2014; 15: 493-503.
17) Pawlak M, et al.: J Hepatol. 2015; 62: 720-33.
18) 興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬理試験(2017年7月3日承認、CTD2.6.2.1-8)
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