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デスパコーワ口腔用クリーム

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2ジフェンヒドラミンサリチル酸塩の血管透過性抑制作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

デスパコーワ口腔用クリーム

添付文書番号

2399800X1033_1_09

企業コード

270072

作成又は改訂年月

2020年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872399

薬効分類名

口内炎・歯周炎治療剤

承認等

デスパコーワ口腔用クリーム

販売名コード

YJコード

2399800X1033

販売名英語表記

DESPA KOWA ORAL CREAM

販売名ひらがな

ですぱこーわこうくうようくりーむ

承認番号等

承認番号

22000AMX00930

販売開始年月

1965年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

クロルヘキシジン塩酸塩
ヒドロコルチゾン酢酸エステル
ジフェンヒドラミンサリチル酸塩
濃ベンザルコニウム塩化物液50

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 口腔に結核性、ウイルス性、その他化膿性の感染症がある場合[感染症を悪化させるおそれがある。]
  2. 2.2 本剤の成分又はクロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

デスパコーワ口腔用クリーム

有効成分1g中
クロルヘキシジン塩酸塩 3mg
ヒドロコルチゾン酢酸エステル 5mg
ジフェンヒドラミンサリチル酸塩 1mg
濃ベンザルコニウム塩化物液50 0.4mg  
添加剤濃グリセリン、軽質流動パラフィン、セタノール、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、モノステアリン酸ソルビタン、カルボキシビニルポリマー、マクロゴール6000、水酸化Na、グリチルリチン酸2K、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、香料

3.2 製剤の性状

デスパコーワ口腔用クリーム

性状白色~淡黄白色のクリームである。芳香を有し、味は甘い。

4. 効能又は効果

アフタ性口内炎、孤立性アフタ、褥瘡性潰瘍、辺縁性歯周炎

6. 用法及び用量

本剤の適量を1日3~4回炎症部位に塗布する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 重篤な感染を伴う場合には使用しないこと。やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)等による治療を行うか又はこれらとの併用を行うこと。
  2. 8.2 連用に際しては、副作用の発現に注意し、必要最小限の使用にとどめること。
  3. 8.3 ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。また、長期使用を避けること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

長期連用により発育障害を来すおそれがある。小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

口腔

舌のしびれ、味覚異常、口内炎、黒舌症等

真菌性感染症注2)、細菌性感染症注2)

過敏症

過敏症状

下垂体・副腎皮質系機能

下垂体・副腎皮質系機能の抑制(長期連用による)

消化器

胃部不快感、胃部膨満感、嘔吐、下痢等

注1)発現頻度は再評価結果に基づく。
注2)適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には使用を中止すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

使用後はしばらく飲食を避けさせること。

14.2 薬剤投与時の注意

眼科用として使用しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内一般臨床試験

    一般臨床試験の概要は次のとおりであった1),2),3),4),5),6)

    表 対象疾患別の有効率

    疾患名

    有効率

    アフタ性口内炎・孤立性アフタ

    77.9%(162/208例)

    褥瘡性潰瘍

    92.9%(26/28例)

    辺縁性歯周炎

    55.2%(111/201例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

  1. 18.1.1 クロルヘキシジン塩酸塩

    口腔内感染予防・治療薬である。抗菌薬中、広範囲微生物作用部類に属し、特にブドウ球菌等のグラム陽性球菌に低濃度で迅速な殺菌作用を示す。大腸菌等のグラム陰性菌にも比較的低濃度で作用するが、グラム陽性菌に比べ感性に幅がある。真菌類の多くも感性を示すが、細菌類より抵抗性がある。

  2. 18.1.2 ヒドロコルチゾン酢酸エステル

    起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用をあらわすと考えられる。

  3. 18.1.3 ジフェンヒドラミンサリチル酸塩

    ヒスタミンH1受容体を遮断することにより、H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、知覚神経終末刺激によるそう痒等)を抑制する。

  4. 18.1.4 濃ベンザルコニウム塩化物液50

    タンパク変性及び酵素の切断、糖の分解と乳酸の酸化等代謝への作用、膜透過性障害による溶菌、リン及びカリウムの漏出、解糖の促進、原形質膜の活動を支える酵素に対する作用により、殺菌作用をあらわすと考えられる。

18.2 ジフェンヒドラミンサリチル酸塩の血管透過性抑制作用

ラットの背の片側に本剤を、もう一方に本剤からジフェンヒドラミンサリチル酸塩を除いたものを塗布した比較試験で本剤の方がより強力な抗炎症作用を示した7)

19. 有効成分に関する理化学的知見

クロルヘキシジン塩酸塩

一般的名称

クロルヘキシジン塩酸塩(Chlorhexidine Hydrochloride)

化学名

1,1´-Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide]dihydrochloride

分子式

C22H30Cl2N10・2HCl

分子量

578.37

性状

白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。ギ酸にやや溶けやすく、メタノール又は温メタノールに溶けにくく、水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。光によって徐々に着色する。

化学構造式

ヒドロコルチゾン酢酸エステル

一般的名称

ヒドロコルチゾン酢酸エステル(Hydrocortisone Acetate)

化学名

11β,17,21-Trihydroxypregn-4-ene-3,20-dione 21-acetate

分子式

C23H32O6

分子量

404.50

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末である。1,4-ジオキサンにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。

化学構造式

融点

約220℃(分解)

ジフェンヒドラミンサリチル酸塩

一般的名称

ジフェンヒドラミンサリチル酸塩(Diphenhydramine Salicylate)

化学名

2-Benzhydryloxy-N,N-dimethylethylamine monosalicylate

分子式

C17H21NO・C7H6O3

分子量

393.48

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は初めはないが、後にわずかに苦く舌を麻ひする。メタノール、酢酸(100)又はアセトンに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水に溶けにくい。光によって徐々に変化する。

化学構造式

融点

107~109℃

濃ベンザルコニウム塩化物液50

一般的名称

濃ベンザルコニウム塩化物液50(Benzalkonium Chloride Concentrated Solution 50)

分子式

[C6H5CH2N(CH32R]Clで示され、RはC8H17~C18H37で、主としてC12H25及びC14H29からなるものの水溶液。

分子量

定量するとき、50.0超~55.0%のベンザルコニウム塩化物(C22H40ClN: 354.01として)を含む。

性状

無色~淡黄色の液又はゼリー様の流動体で、特異なにおいがある。水又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。水を加えた液は振ると強く泡立つ。

22. 包装

アルミチューブ:5g×10

24. 文献請求先及び問い合わせ先

興和株式会社 くすり相談センター

〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

電話 0120-508-514
03-3279-7587
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

興和株式会社

東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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