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イドメシンコーワゲル1%/イドメシンコーワゾル1%/イドメシンコーワクリーム1%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.7小児等
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗炎症作用
18.3鎮痛作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

イドメシンコーワゲル1%/イドメシンコーワゾル1%/イドメシンコーワクリーム1%

添付文書番号

2649719M1178_1_14

企業コード

270072

作成又は改訂年月

**2024年10月改訂(第3版)
2024年5月改訂(第2版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

外皮用非ステロイド性抗炎症・鎮痛剤

承認等

イドメシンコーワゲル1%

販売名コード

YJコード

2649719M1178

販売名英語表記

IDOMETHINE KOWA GEL1%

販売名ひらがな

いどめしんこーわげる1%

承認番号等

承認番号

22000AMX00720

販売開始年月

1980年12月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

イドメシンコーワゾル1%

販売名コード

YJコード

2649719Q1030

販売名英語表記

IDOMETHINE KOWA SOL1%

販売名ひらがな

いどめしんこーわぞる1%

承認番号等

承認番号

22000AMX00721

販売開始年月

1984年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

イドメシンコーワクリーム1%

販売名コード

YJコード

2649719N1092

販売名英語表記

IDOMETHINE KOWA CREAM1%

販売名ひらがな

いどめしんこーわくりーむ1%

承認番号等

承認番号

22000AMX00929

販売開始年月

1987年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

インドメタシン

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分又は他のインドメタシン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

イドメシンコーワゲル1%

有効成分1g中 インドメタシン   10mg
添加剤エデト酸Na水和物、亜硫酸水素Na、l-メントール、アジピン酸ジイソプロピル  
カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース、ミリスチン酸オクチルドデシル、モノステアリン酸ソルビタン、親油型モノステアリン酸グリセリン、ポリソルベート60、ジイソプロパノールアミン、イソプロパノール  

イドメシンコーワゾル1%

有効成分1g中 インドメタシン   10mg
添加剤エデト酸Na水和物、亜硫酸水素Na、l-メントール、アジピン酸ジイソプロピル  
ヒプロメロース、ジイソプロパノールアミン、プロピレングリコール、マクロゴール300、ベンジルアルコール、イソプロパノール  

イドメシンコーワクリーム1%

有効成分1g中 インドメタシン   10mg
添加剤エデト酸Na水和物、亜硫酸水素Na、l-メントール、アジピン酸ジイソプロピル  
カルボキシビニルポリマー、ミリスチン酸オクチルドデシル、親油型モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、ポリオキシエチレンセチルエーテル、水酸化Na、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、香料、濃グリセリン  

3.2 製剤の性状

イドメシンコーワゲル1%

性状黄色のゲル剤である。特異なにおいがある。

イドメシンコーワゾル1%

性状黄色澄明の液(ローション剤)である。特異なにおいがある。

イドメシンコーワクリーム1%

性状淡黄色のo/w型クリーム剤である。わずかに芳香がある。

4. 効能又は効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法及び用量

症状により、適量を1日数回患部に塗擦する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対して用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者は除く)

    重症喘息発作を誘発するおそれがある。

  2. 9.1.2 皮膚感染症のある患者

    感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。

9.5 妊婦

**妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。大量又は広範囲にわたる長期間の使用を避けること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

  • 〈ゲル〉

0.1~5%未満

0.1%未満

皮膚

発赤、そう痒、発疹

熱感、腫脹、乾燥感、ヒリヒリ感、接触皮膚炎

発現頻度は1983年12月までの副作用調査の結果に基づく。
  • 〈ゾル〉

0.1~5%未満

皮膚

発赤、そう痒、発疹、ヒリヒリ感、接触皮膚炎、皮膚落屑

発現頻度は申請時及び市販後臨床成績調査の結果に基づく。
  • 〈クリーム〉

0.1~5%未満

皮膚

発赤、そう痒、発疹、ピリピリ感、接触皮膚炎、湿疹

発現頻度は申請時及び市販後臨床成績調査の結果に基づく。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  • 〈製剤共通〉
    1. 14.1.1 眼及び粘膜に使用しないこと。
  • 〈ゲル、ゾル〉
    1. 14.1.2 表皮が欠損している場合に使用すると一時的にしみる、ヒリヒリ感を起こすことがあるので使用に際し注意すること。
    2. 14.1.3 密封包帯法で使用しないこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回塗布

    健康成人男性3例にインドメタシン軟膏(ゲル1%)10g(インドメタシンとして100mg)を背部皮膚(約900cm2)に8時間塗布し、血漿中濃度を測定した。各例とも塗布後6時間で最高血漿中濃度(17.1~21.7ng/mL)に達したのち徐々に低下する傾向を示し、塗布後50時間にはわずかに検出される程度であった。また、3例の平均血漿中濃度より求めた半減期は約18時間であった1)

  2. 16.1.2 連続塗布

    健康成人男性3例にインドメタシン軟膏(ゲル1%)約3.3g(インドメタシンとして約33mg)を背部皮膚(約300cm2)に1日3回(計約10g)14日間塗布し、血漿中濃度を測定した。平均血漿中濃度は塗布回数に従って徐々に上昇し、2日目で5.0ng/mLであったが、4日目には17.2ng/mLに到達し、以後14日目まで14.1~17.2ng/mLの濃度を示した1)

  3. 16.1.3 長期塗布

    右膝変形性関節症患者1例にインドメタシン軟膏(ゲル1%)約1.7g(インドメタシンとして約17mg)を1日3回(計約5g)1年間右膝に塗布したとき、血漿中濃度は31.5ng/mLであった1)

16.3 分布

インドメタシンは塗擦部皮膚より皮下組織に拡散し、関節滑膜組織に達し、関節液中に出現し、他方組織中を拡散するうちに徐々に血中に吸収される。
インドメタシン軟膏(ゲル1%)を膝変形性関節症患者に単回塗擦したとき、インドメタシンは血中に検出される以前に膝関節液中に認められ、直接インドメタシンが関節まで浸透することが認められた2)

16.4 代謝

健康成人男性にインドメタシン軟膏(ゲル1%)を単回塗布したとき、尿中代謝物はインドメタシングルクロン酸抱合体が最も多く排泄され、次いでインドメタシン、その代謝物のグルクロン酸抱合体及び代謝物が認められた1)

16.5 排泄

健康成人男性にインドメタシン軟膏(ゲル1%)を単回塗布したとき、尿中には塗布後12~24時間に最も多く排泄された1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験
    • 〈イドメシンコーワゲル1%〉

      7種の二重盲検比較試験(非外傷性疾患、外傷性疾患)及び1,049例の一般臨床試験の概要は次のとおりであった。

      1. (1) 非外傷性疾患(変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、上腕骨上顆炎、筋肉痛等)に対する改善率(中等度改善以上)は44.6%(452/1,014例)であった。また副腎エキス含有経皮複合消炎剤を対照とした二重盲検比較試験によって本剤の有用性が認められた3),4),5)
      2. (2) 外傷性疾患(打撲、挫傷、骨折後、捻挫等)に対する改善率(中等度改善以上)は69.7%(371/532例)であった。また副腎エキス含有経皮複合消炎剤を対照とした二重盲検比較試験によって本剤の有用性が認められた6),7)
    • 〈イドメシンコーワゾル1%〉
      1. (3) 非外傷性疾患(変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、上腕骨上顆炎、筋肉痛等)に対する改善率(中等度改善以上)は49.3%(71/144例)であった8),9),10),11),12)
      2. (4) 外傷性疾患(打撲、挫傷、骨折後等)に対する改善率(中等度改善以上)は60.0%(27/45例)であった8),9),10),11),12)
    • 〈イドメシンコーワクリーム1%〉
      1. (5) 非外傷性疾患(変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎等)に対する改善率(中等度改善以上)は63.5%(47/74例)であり、外傷性疾患(打撲、挫傷、骨折後、捻挫等)に対する改善率(中等度改善以上)は61.5%(8/13例)であった13),14)
      2. (6) 運動器の機能障害を有する理学療法施行中の症例で、非外傷性疾患に対する改善率(中等度改善以上)は61.9%(26/42例)であり、外傷性疾患に対する改善率(中等度改善以上)は67.7%(21/31例)であった15),16),17)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

炎症のケミカルメディエーターであるプロスタグランジンの生合成を阻害することによって抗炎症及び鎮痛作用を示す。

18.2 抗炎症作用

アジュバント関節炎(ラット)、Cotton Pellet肉芽腫(ラット)、カラゲニン足浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)等の各種実験炎症を抑制する18),19),20)

18.3 鎮痛作用

炎症足圧痛抑制試験(Randall and Selitto法)で鎮痛作用を示す21)(ラット)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

インドメタシン(Indometacin)

化学名

[1-(4-Chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methyl-1H-indol-3-yl]acetic acid

分子式

C19H16ClNO4

分子量

357.79

性状

白色~淡黄色の微細な結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって着色する。結晶多形が認められる。

化学構造式

融点

155~162℃

20. 取扱い上の注意

  • 〈ゲル、ゾル〉

    火気に近づけないこと。

22. 包装

  • 〈イドメシンコーワゲル1%〉

    チューブ:35g×10、70g×10

  • *〈イドメシンコーワゾル1%〉

    プラスチック容器:45g×10、90g×10

  • 〈イドメシンコーワクリーム1%〉

    チューブ:35g×10、70g×10

24. 文献請求先及び問い合わせ先

興和株式会社 くすり相談センター

〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

電話 0120-508-514
03-3279-7587
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

興和株式会社

東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

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