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フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」/フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
16.7薬物相互作用
16.8その他
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2血清脂質改善作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」/フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」

添付文書番号

2183006M3049_1_09

企業コード

270139

作成又は改訂年月

2024年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872183

薬効分類名

高脂血症治療剤

承認等

フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」

販売名コード

YJコード

2183006M3049

販売名英語表記

Fenofibrate Capsules 67mg “KTB”

販売名ひらがな

ふぇのふぃぶらーとかぷせる 67mg「KTB」

承認番号等

承認番号

22000AMX00854000

販売開始年月

2010年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」

販売名コード

YJコード

2183006M4045

販売名英語表記

Fenofibrate Capsules 100mg “KTB”

販売名ひらがな

ふぇのふぃぶらーとかぷせる 100mg「KTB」

承認番号等

承認番号

22200AMX00627000

販売開始年月

2010年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

フェノフィブラート

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 肝障害のある患者
  3. 2.3 血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上又はクレアチニンクリアランスが40mL/min未満の腎機能障害のある患者,
  4. 2.4 胆のう疾患のある患者[胆石形成が報告されている。]
  5. 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦,

3. 組成・性状

3.1 組成

フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」

有効成分1カプセル中 日局フェノフィブラート   67mg
添加剤マクロゴール6000、結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム

フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」

有効成分1カプセル中 日局フェノフィブラート   100mg
添加剤マクロゴール6000、結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」

剤形硬カプセル剤
色調頭部淡黄褐色、胴部白色
外形
大きさ直径約14.5mm
質量約150mg

フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」

剤形硬カプセル剤
色調頭部うすだいだい色、胴部白色
外形
大きさ直径約17.8mm
質量約223.88mg

4. 効能又は効果

高脂血症(家族性を含む)

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症の診断が確立した患者に対してのみ本剤の適用を考慮すること。
  2. 5.2 総コレステロールのみが高い高脂血症(IIa型)に対し、第一選択薬とはしないこと。
  3. 5.3 カイロミクロンが高い高脂血症(I型)に対する効果は検討されていない。

6. 用法及び用量

通常、成人にはフェノフィブラートとして1日1回134mg~201mgを食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。1日201mgを超える用量は投与しないこと。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 総コレステロール及びトリグリセライドの両方が高い高脂血症(IIb及びIII型)には、1日投与量を134mgより開始すること。なお、これらの高脂血症患者において、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターを有し、より高い治療目標値を設定する必要のある場合には1日投与量を200mg~201mg1) とすること。

    1) 200mgは100mgカプセルを2カプセル、201mgは67mgカプセルを3カプセル用いる。

  2. 7.2 トリグリセライドのみが高い高脂血症(IV及びV型)には、1日投与量67mgにおいても低下効果が認められているので、1日投与量を67mgより開始すること。
  3. 7.3 肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者には、1日投与量を67mgより開始すること。
  4. 7.4 急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上の場合には投与を中止し、血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合は67mgから投与を開始するか、投与間隔を延長して使用すること。,,,

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
  2. 8.2 投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
  3. 8.3 本剤は肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼし、AST、ALT、γ-GTP、LDH、ALPの上昇、黄疸、並びに肝炎があらわれることがあるので、肝機能検査は投与開始3カ月後までは毎月、その後は3カ月ごとに行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 胆石の既往歴のある患者

    胆石形成が報告されている。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上又はクレアチニンクリアランスが40mL/min未満の腎機能障害のある患者

    投与しないこと。横紋筋融解症があらわれることがある。,,,

  2. 9.2.2 血清クレアチニン値が1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満又はクレアチニンクリアランスが40mL/min以上60mL/min未満の腎機能障害のある患者

    投与量を減ずるか、投与間隔を延長し使用すること。横紋筋融解症があらわれることがある。,,

  3. 9.2.3 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者

    本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。,

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝障害のある患者

    投与しないこと。肝障害を悪化させることがある。

  2. 9.3.2 肝機能検査に異常のある患者又は肝障害の既往歴のある患者

    肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

9.6 授乳婦

投与しないこと。動物(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 67mgから開始するなど投与量に十分注意すること。特に腎機能については投与中も血清クレアチニン値を定期的に確認するなど注意すること。一般に肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。
  2. 9.8.2 スルホニル尿素系血糖降下薬(グリベンクラミド等)との併用により低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告がある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
    • 抗凝血剤
      • ワルファリン

    プロトロンビン時間を測定して抗凝血剤の用量を調節し、慎重に投与すること。

    抗凝血剤の作用を増強する。

    • HMG-CoA還元酵素阻害薬
      • プラバスタチンナトリウム
      • シンバスタチン
      • フルバスタチンナトリウム

    急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。

    危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者

    • スルホニル尿素系血糖降下薬
      • グリベンクラミド
      • グリメピリド

    低血糖症(冷汗、強い空腹感、動悸等)があらわれるとの報告があるので、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。

    血糖降下作用が増強される。

    • 陰イオン交換樹脂剤
      • コレスチラミン

    陰イオン交換樹脂剤投与前1時間あるいは投与後4~6時間以上間隔をあけて投与すること。

    吸収が遅延あるいは減少する可能性がある。

    • シクロスポリン

    外国において重症な腎機能障害が報告されているので、腎機能検査等に注意し、慎重に投与すること。

    併用により腎機能への影響を増大させる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)

      筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。,,,

    2. 11.1.2 肝障害(頻度不明)

      肝炎や黄疸、AST、ALT等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。異常が認められた場合には、減量又は中止等の適切な処置を講ずるとともに、少なくとも1カ月以内に肝機能検査を実施すること。
      なお、AST又はALTが継続して正常上限の2.5倍あるいは100単位を超えた場合には投与を中止すること。,

    3. 11.1.3 膵炎(頻度不明)

      重度の腹痛、嘔気、嘔吐、アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇等を特徴とする膵炎があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    肝臓

    肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇等)

    肝腫大

    皮膚

    発疹、そう痒感、蕁麻疹

    脱毛、光線過敏症

    多形紅斑

    消化器

    嘔気、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、心窩部痛、胃部不快感

    腹痛、口渇、腹部膨満感

    口内炎、鼓腸、胸やけ

    腎臓

    腎機能検査値異常(BUN上昇、クレアチニン上昇等)

    筋肉

    CK上昇

    脱力感

    筋肉痛、筋痙攣、こわばり感

    血液

    貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少)、白血球増多、白血球減少、好酸球増多、血小板増加

    血小板減少

    精神神経系

    頭痛、めまい

    ふらつき

    胆管系

    胆石症、胆のう炎

    その他

    抗核抗体陽性

    全身倦怠感、動悸

    腫脹、下肢痛、味覚異常

    浮腫、発熱、勃起障害、頻尿、血中ホモシステイン増加、しびれ感、ほてり

    13. 過量投与

    1. 13.1 処置

      本剤は蛋白結合率が高いため、血液透析によって除去できない。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    1. 14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
    2. 14.1.2 本剤は空腹時に投与すると吸収が悪くなるため食後に服用するよう指導すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    外国における「軽度の脂質代謝異常を有する2型糖尿病患者」を対象とした無作為化試験の結果、本剤投与群において膵炎及び静脈血栓塞栓症(肺塞栓症、深部静脈血栓症)の危険性がプラセボ投与群より高くなるとの報告がある1)

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    マウスの長期投与試験で雄の中間投与量群(60mg/kg)以上において肝細胞癌が、ラットの長期投与試験では、雄の中間投与量群(45mg/kg)以上において肝細胞癌と膵腺房細胞腫瘍及び精巣間細胞腫瘍が認められた。雌のラットとマウスでは、高投与量群(ともに200mg/kg)で肝細胞癌が認められた。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 生物学的同等性試験
      〈フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」〉

      フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」とリピディルカプセル67を、クロスオーバー法によりそれぞれ3カプセル(フェノフィブラート201mg)健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中の活性代謝物(フェノフィブリン酸)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUCt、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)

      判定パラメータ

      参考パラメータ

      AUCt

      (μg・hr/mL)

      Cmax

      (μg/mL)

      Tmax

      (hr)

      t1/2

      (hr)

      フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」

      251.3±61.2

      15.9±3.6

      5.0±0.8

      15.0±2.1

      リピディルカプセル67

      249.0±42.1

      15.7±3.6

      5.2±1.2

      14.6±1.6

      (Mean±S.D.,n=11)

      血漿中濃度並びにAUCt、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

    16.2 吸収

    健康成人男性6例にフェノフィブラート錠160mg(80mg錠2錠、本剤100mgカプセル2カプセルに相当する用量)をクロスオーバー法にて空腹時又は食後30分に単回経口投与したとき、フェノフィブラートの活性代謝物であるフェノフィブリン酸のCmax及びAUC0-120hr(平均値)は、空腹時投与では食後投与の約55%及び約79%であった3)

    16.3 分布

    フェノフィブラートの活性代謝物であるフェノフィブリン酸の血漿蛋白結合率は99%であった4)

    16.4 代謝

    ヒト血漿中には主にフェノフィブリン酸が存在し、また、ヒト尿中にはフェノフィブリン酸とその還元体が主にグルクロン酸抱合体として排泄された4)

    16.5 排泄

    健康成人男性にフェノフィブラート錠160mg(本剤100mgカプセル2カプセルに相当する用量)を食後単回経口投与したとき、投与後72時間までに投与量の64%が尿中に排泄された4) 。なお、排泄経路は腎臓であることが報告されている5)

    16.6 特定の背景を有する患者

    1. 16.6.1 腎機能障害患者

      軽度2) 及び中等度3) の腎障害患者6例(各3例)にフェノフィブラートカプセル100mgに相当する用量を朝食後30分に単回経口投与したとき、活性代謝物であるフェノフィブリン酸の薬物動態パラメータは、以下のとおりであった6),

      2) 血清クレアチニン値1.5~2.5mg/dL又はクレアチニンクリアランス40~60mL/min
      3) 血清クレアチニン値2.5~4.0mg/dL又はクレアチニンクリアランス20~40mL/min

      腎障害患者の障害度

      AUC0-∞
      (μg・hr/mL)

      Cmax
      (μg/mL)

      Tmax
      (hr)

      t1/2
      (hr)

      軽度

      202.7±82.3

      8.2±4.2

      6.0±1.2

      25.5±2.2

      中等度

      266.9±71.2

      6.5±1.7

      6.7±0.7

      35.1±5.7

      (Mean±S.E., n=3)

    16.7 薬物相互作用

    ヒト肝ミクロソームを用いてフェノフィブリン酸のCYPの阻害について検討した結果、フェノフィブリン酸はCYP1A1、1A2、2A6、2B6、2C19、2D6、2E1及び3A4による代謝は阻害しなかったが、CYP2C9による代謝を阻害し、そのIC50は112μMであった4)

    16.8 その他

    • 〈フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」〉

      フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日付薬食審査発第1124004号)」に基づき、フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた7)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    核内受容体 peroxisome proliferator-activated receptor α(PPARα)を活性化して種々の蛋白質の発現を調節することにより脂質代謝を総合的に改善させ、血清コレステロール濃度と血清トリグリセライド濃度を低下させるとともに、血清HDLコレステロールを上昇させる8),9),10)

    1. 18.1.1 コレステロール低下作用
      1. (1) LDL異化速度を亢進させる(ラット)11)
      2. (2) ステロールの胆汁中への排泄を促進させる(ラット)11)
      3. (3) 肝コレステロール合成を抑制する(ラット)12)
    2. 18.1.2 トリグリセライド低下作用
      1. (1) リポ蛋白リパーゼ活性を亢進させ、トリグリセライド消失速度を上昇させる(ラット)11)
      2. (2) 肝臓でのトリグリセライド生合成を抑制する(ラット)12)
      3. (3) VLDLトリグリセライドの分泌を抑制する(ラット)13)
    3. 18.1.3 HDLコレステロール上昇作用

      HDLの主要構成蛋白であるアポA-I及びA-IIの産生を増加させる14),15)in vitro)。

    18.2 血清脂質改善作用

    高脂血症患者の血清総コレステロール及び血清トリグリセライドを有意に低下させ、HDLコレステロールを有意に上昇させた16)

    1. 18.2.1 血清総コレステロール低下作用

      正脂血ラット、フルクトース負荷及びコレステロール負荷ラット、コレステロール負荷ハムスターへの反復経口投与において、用量依存的に血清コレステロール濃度を低下させた17),18)

    2. 18.2.2 血清トリグリセライド低下作用

      正脂血ラットへの反復投与において、用量依存的に血清トリグリセライド濃度を低下させた19)

    3. 18.2.3 PCSK9 mRNA発現低下作用

      HepG2 細胞において、フェノフィブリン酸(フェノフィブラート活性代謝物)を処置することにより、用量依存的にPCSK9 mRNA発現量を低下させた19)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    フェノフィブラート(Fenofibrate)

    化学名

    1-Methylethyl 2-[4-(4-chlorobenzoyl)phenoxy]-2-methylpropanoate

    分子式

    C20H21ClO4

    分子量

    360.83

    性状

    白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
    エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
    結晶多形が認められる。

    化学構造式

    融点

    80~83℃

    20. 取扱い上の注意

    開封後は湿気を避けて保存すること。

    22. 包装

    • 〈フェノフィブラートカプセル67mg「KTB」〉

      100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
      500カプセル[10カプセル(PTP)×50]

    • 〈フェノフィブラートカプセル100mg「KTB」〉

      100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
      500カプセル[10カプセル(PTP)×50]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    寿製薬株式会社 くすり相談窓口

    〒389-0697 長野県埴科郡坂城町大字上五明字東川原198

    TEL:0120-996-156 FAX:0268-82-2215

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    寿製薬株式会社

    長野県埴科郡坂城町大字上五明字東川原198

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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