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劇薬
処方箋医薬品注)
下記の場合における高尿酸血症の改善
通常成人1日1回0.25gまたは0.5g(ベンズブロマロンとして25mgまたは50mg)を経口投与し、その後維持量として1回0.5gを1日1~3回(ベンズブロマロンとして50~150mg)経口投与する。なお、年令、症状により適宜増減する。
投与しないこと。効果が期待できないことがある。
投与しないこと。肝障害を悪化させることがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
クマリン系抗凝血薬
クマリン系抗凝血薬の作用を増強することがあるので、プロトロンビン時間を測定するなど観察を十分に行い、注意すること。
本剤は、CYP2C9を阻害するため、CYP2C9によって代謝されるクマリン系抗凝血薬の血中濃度を上昇させるなどの機序が考えられる。
抗結核薬
本剤の効果が減弱することがある。
ピラジナミドが腎尿細管における尿酸の分泌を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することが考えられる。
サリチル酸製剤
サリチル酸製剤は尿酸の排泄を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することが考えられる。
劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれることがある。,,なお、使用実態下における安全性および有効性に関する調査において、肝障害(重篤症例)の発現頻度は0.09%であった[4,659例中4例]2)。
0.1%以上
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒感、発疹、蕁麻疹
顔面発赤、紅斑
光線過敏症
肝臓
AST上昇、ALT上昇
Al-P上昇
黄疸
消化器
胃部不快感、胃腸障害、下痢、軟便、胸やけ
胃痛、腹痛、悪心、口内の荒れ
その他
浮腫、心窩部不快感、頭痛
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
ラットに長期間経口投与(50mg/kg/day(臨床用量の約17倍)、104週間)したところ、肝細胞癌が発生したとの報告がある。
健康成人男子(6例)にベンズブロマロン製剤(50mg錠)2錠(ベンズブロマロンとして100mg)注1)を空腹時に単回経口投与した時の、未変化体及び6-ヒドロキシ体の薬物動態パラメータは以下の通りであった1)。
健康成人男子(6例)にベンズブロマロン製剤(50mg錠)2錠注1)を空腹時に単回経口投与した時の未変化体及び6-ヒドロキシ体の薬物動態パラメータ
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-∞
(μg・hr/mL)
t1/2
未変化体
2.3±0.8
2.7±1.0
15.9±3.3
5.4±1.9
6-ヒドロキシ体
1.7±0.4
4.8±1.3
39.9±4.4
18.0±2.9
(平均値±標準偏差)
ベンズブロマロン細粒10%「KO」とユリノーム錠50mgを、2剤2期のクロスオーバー法によりそれぞれ1g、又は2錠(ベンズブロマロンとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUCt、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3) 。
AUCt
ベンズブロマロン細粒10%「KO」
1g
21.06±6.99
3.36±0.64
2.7±0.8
2.7±0.7
ユリノーム錠50mg
2錠
20.96±6.16
3.88±0.83
3.0±1.3
2.4±1.1
血漿中濃度並びにAUCt、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
健康成人男子(6例)にベンズブロマロン製剤(50mg錠)2錠(ベンズブロマロンとして100mg)注1)を空腹時に単回経口投与した時の、尿中6-ヒドロキシ体濃度は、投与0~24時間で平均約400~600ng/mLであり、投与後72時間までの6-ヒドロキシ体の尿中排泄率は、投与量の約1.2%であった1)。また、投与後72時間まで、尿中に未変化体はほとんど検出されなかった1)。
痛風及び高血圧症を伴う高尿酸血症を対象とし、尿酸合成阻害剤(アロプリノール錠100mg×3回/日)を対照薬とした二重盲検試験において、ベンズブロマロン錠(50mg×3回/日)の有用性が認められた5) 。
疾患名
有効率※%(有効例/症例数)
1日投与量
150mg
痛風
72.2(13/18)
高血圧症を伴う高尿酸血症
87.8(43/49)
計
83.6(56/67)
※血清尿酸値正常化(6mg/dL以下)率
痛風あるいは高血圧症等の循環器疾患を伴う高尿酸血症患者44例を対象に、ベンズブロマロン細粒10%「KO」0.5gを1日1~3回(ベンズブロマロンとして50~150mg)14日間投与し、血清尿酸値の変動、安全性について検討した。その結果、投与前の血清尿酸値平均値8.54mg/dLから投与2週後には4.30mg/dLと有意な低下を示し、尿酸排泄作用が認められた。また、副作用及び原疾患の悪化は認められなかった6),7) 。
ベンズブロマロンは、尿細管における尿酸の再吸収を特異的に抑制し、尿酸の尿中への排泄を促進させ、血清尿酸値を低下させると考えられる。
ベンズブロマロン製剤を痛風患者に投与した結果、血清尿酸値の低下と尿酸クリアランスの上昇を認めたが、クレアチニンクリアランスはほとんど変化しなかった。また、血清尿酸値の低下とほぼ平行する尿酸プールの縮小を認めたが、尿酸の一日産生量には著変はなかった。従って、ベンズブロマロンは尿酸の尿中への排泄を選択的に促進するものと考えられる8)。
糸球体で濾過された尿酸は、腎臓近位尿細管管腔側に存在する尿酸トランスポーター(URAT1)によって再吸収される9)。ベンズブロマロン及びベンズブロマロンの主要代謝物である6-ヒドロキシ体は、URAT1による尿酸の取込みを阻害する9),10)(in vitro)。すなわち、ベンズブロマロン及び6-ヒドロキシ体はURAT1による尿酸の再吸収を抑制することにより、尿酸の尿中排泄を促進し、血中尿酸値を低下させるものと考えられる。
ベンズブロマロン(Benzbromarone)
3, 5-Dibromo-4-hydroxyphenyl 2-ethylbenzo[b]furan-3-yl ketone
C17H12Br2O3
424.08
ベンズブロマロンは白色~淡黄色の結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、アセトンに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。希水酸化ナトリウム試液に溶ける。
149~153℃
1.Britton-Robinsonの広域緩衝液/クロロホルム pH2,4,6,7.4,8:0, pH10:0.08, pH11:0.642.0.1mol/L NaOH/クロロホルム=146.3(pH13)3.0.01mol/L NaOH/クロロホルム=13.0(pH12)
光によって着色するため、アルミピロー包装開封後は遮光して保存すること。
0.25g×150包[分包]
0.5g×150包[分包]
1) 及川寿浩ほか:新薬と臨牀.2004;53(6):682-691.
2) 及川寿浩ほか:痛風と核酸代謝.2011;35(1):19-30.
3) 社内資料:ベンズブロマロン細粒10%「KO」とユリノーム錠との生物学的同等性試験
4) Walter-Sack I,et al.:Eur J Med Res.1998;3(1-2):45-49.
5) 山村雄一:薬物療法.1977;10(7):977-999.
6) 社内資料:高尿酸血症に対するベンズブロマロン細粒の臨床成績
7) 社内資料:ベンズブロマロン細粒の使用経験
8) 中村徹ほか:リウマチ.1971;11(4):342-348.
9) Enomoto A,et al.:Nature.2002;417(6887):447-452.
10) 及川寿浩ほか:新薬と臨牀.2005;54(6):645-650.
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