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劇薬
処方箋医薬品注)
通常、成人にはメキシレチン塩酸塩として、1日300mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合は450mgまで増量し、1日3回に分割し食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、成人にはメキシレチン塩酸塩として、1日300mgを1日3回に分割し食後に経口投与する。
自覚症状(自発痛、しびれ感)に対する本剤の有益性が危険性(心不全の悪化、不整脈の誘発等)を上回ると判断される場合にのみ投与すること。心不全を合併している糖尿病性神経障害患者に対する安全性は確立していない。使用経験がない。
心機能抑制や催不整脈作用が出現することがある。心不全を来すおそれのある患者では、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。また、開始後1~2週間は入院させること。心室頻拍、心室細動等が出現するおそれが高い。
刺激伝導障害を悪化させることがある。
徐脈を悪化させることがある。
心不全を悪化、不整脈を悪化・誘発させることがあり、また、本剤の血中濃度が上昇することがある。開始後1~2週間は入院させること。心室頻拍、心室細動が発現するおそれが高い。少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。
適当な間隔でペーシング閾値を測定すること。また、異常が認められた場合には直ちに減量又は投与を中止すること。本剤は心臓ペーシング閾値を上昇させる場合がある。
本剤を追加投与した場合又は本剤の投与量の変更を行った場合には、十分に注意して経過観察を行うこと。ICDの除細動閾値を上昇させる場合がある。
循環状態を悪化させることがある。
振戦を増強させることがある。
不整脈を誘発させることがある。
少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。有効性、安全性が確立していない。,
本剤の血中濃度が上昇することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。
小児等に対する臨床試験は実施していない。
入院させて開始することが望ましい。少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい。
リドカインプロカインアミドキニジンアプリンジンカルシウム拮抗剤β受容体遮断剤
本剤の作用が増強することがある。
両剤の陰性変力作用と変伝導作用が相加的又は相乗的に増強することがある。
アミオダロン
torsade de pointesを発現したとの報告がある。
機序不明。
胃排出能を抑制する薬剤
本剤の吸収が遅延することがある。
モルヒネ等により胃の運動が低下し、胃内容排出時間が延長すると、本剤の吸収が遅延することがある。
肝薬物代謝酵素機能(特にチトクロームP-450系のCYP1A2及び2D6)に影響を与える薬剤
本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある。
チトクロームP-450(CYP1A2、2D6)による本剤の代謝が影響を受けるおそれがある。
シメチジン
シメチジンによりチトクロームP-450の薬物代謝が阻害され本剤の血中濃度が上昇することがある。
リファンピシンフェニトイン
本剤の血中濃度が低下することがある。
本剤の代謝が促進されることがある。
テオフィリン
テオフィリンの血中濃度が上昇することがある。
本剤はテオフィリンに比べ、チトクロームP-450への親和性が強く、テオフィリンの代謝が抑制される。
尿のpHをアルカリ化させる薬剤
アルカリ性尿は、本剤の腎排泄を抑制する。
尿のpHを酸性化させる薬剤
酸性尿は、本剤の腎排泄を促進する。
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがある。また、過敏症症候群に伴い、1型糖尿病を発症しケトアシドーシスに至った例も報告されている。
心室頻拍(torsade de pointesを含む)、房室ブロックがあらわれることがある。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
循環器
動悸、徐脈
起立時めまい、QRS延長、血圧上昇、浮腫、胸部圧迫感、心房細動、低血圧
消化器
食欲不振、消化不良、腹痛
胃・腹部不快感、便秘、下痢、腹部膨満感
悪心・嘔吐、胸やけ、口渇
精神神経系
振戦、めまい
頭痛、不眠、耳鳴、眼振、複視
しびれ感、眠気、いらいら感、発汗、意識障害、痙攣、譫妄、構音障害
過敏症
瘙痒感、発熱多形(滲出性)紅斑
全身発疹、蕁麻疹、紅斑
肝臓
尿ウロビリノゲンの上昇
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇
腎機能障害
血液
赤血球減少、 ヘマトクリット減少、好酸球増加症、リンパ球減少
白血球数異常、血色素量減少、血小板数異常、好中球増多、顆粒球減少
泌尿器
排尿困難、尿失禁
尿閉
その他
咳、血清カリウム、総コレステロールの上昇、ほてり
咽頭異和感、にがみ、倦怠感、足のこわばり、脱力感、味覚異常
悪心、眠気、徐脈、低血圧、痙攣、錯乱等の症状の他に、知覚異常及び心停止があらわれたとの報告がある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
食道に停留し、崩壊すると食道潰瘍を起こすことがあるので、多めの水で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意すること。
本剤とリドカインとの交叉過敏性(交叉アレルギー)についての証明はされていないが、本剤の投与により発現した副作用症状(過敏症状等)が、本剤の投与中止後、リドカイン投与により再発したとの報告がある。
メキシレチン塩酸塩錠50mg「KCC」とメキシチールカプセル50mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠又は4カプセル(メキシレチン塩酸塩として200mg)健康成人男子に絶食単回投与して血清中メキシレチン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2) 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-48(μg・h/mL)
Cmax(μg/mL)
Tmax(h)
t1/2(h)
メキシレチン塩酸塩錠50mg「KCC」
4.74±1.63
0.43±0.08
2.08±0.90
8.98±3.45
メキシチールカプセル50mg
5.06±2.08
0.42±0.07
1.67±0.65
8.66±2.96
(Mean±S.D., n=12)
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
メキシレチン塩酸塩錠100mg「KCC」とメキシチールカプセル100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠又は2カプセル(メキシレチン塩酸塩として200mg)健康成人男子に絶食単回投与して血清中メキシレチン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2) 。
メキシレチン塩酸塩錠100mg「KCC」
5.93±2.09
0.40±0.08
2.42±0.79
9.44±1.85
メキシチールカプセル100mg
5.97±1.89
0.43±0.09
2.25±0.62
11.40±8.32
健康成人に経口投与した場合、約3~4時間で最高血漿中濃度に達する3)。不整脈患者4),5)及び糖尿病性神経障害患者6)に経口投与した場合、血漿中濃度の半減期は約10時間である。
腎不全例に対してメキシレチン1回50mgを1日3回10日間投与したとき、定常状態での薬物動態は次のとおりである7)(外国人データ)。
例数
クレアチニンクリアランス(mL/min)
血漿中濃度(8日目)(μg/mL)
血中濃度半減期(hr)
コントロール群
9
>75
0.14±0.15
10.35±3.2
腎不全患者群
7
10~30
0.19±0.10
13.76±3.76
8
<10
0.31±0.15
15.69±4.96
経口投与した場合、消化管の他に肝、腎、肺、唾液腺、脾、副腎に分布し、血液-脳関門を通過する。静脈内投与した場合の分布パターンは経口投与時と同様である8)(ラット)。胎児及び乳汁中にわずかに移行する9)(ラット)。
健康成人での主代謝産物はメキシレチンの2-ヒドロキシメチル体と4-ヒドロキシ体である10)(外国人データ)。
健康成人における1回経口投与時の未変化体尿中排泄率(24時間)は約5~6%である3)。
投与対象
有効例数/効果判定例数
有効率(中等度改善以上)
頻脈性不整脈(心室性)
86/139
61.9%
副作用発現率は、147例中28例(19.0%)48件であった。主な副作用は、悪心、食欲不振、胃部不快感、上腹部痛、口渇などの消化器症状と振戦等の精神・神経系症状が主で循環器系のものはなかった11),12) 。
有効率(改善以上)
糖尿病性神経障害
27/58
46.6%
副作用発現は58例中13例(22.4%)19件にみられ、発現頻度の高い副作用は嘔気・嘔吐や悪心・胃部不快感などの消化器症状及びめまいなどであった13) 。
50/110
45.5%
副作用は218例中51例(23.4%)79例にみられ、嘔気、胃部不快感、胸やけなどの消化器症状とめまいなどがみられた14),15) 。
心筋細胞膜活動電位の第0相最大立ち上がり速度(Vmax)を抑制し、不整脈の原因となるリエントリーを消失させる。また、活動電位第4相勾配を減少させ異所性刺激生成を抑制する。
神経細胞膜のNaチャネルを遮断し、傷害された小径有髄線維と無髄線維の再生過程における異常発火を抑制する。また、Naチャネル遮断作用に加え、中枢神経系(脊髄レベル)における、痛みの伝達物質であるサブスタンスPの遊離抑制作用、上位中枢からの内因性オピオイドを介する下行性疼痛抑制神経の賦活により脊髄後角ニューロンの過剰興奮を抑制する。これらの機序により、痛みの閾値を上昇させ、鎮痛効果を発現する。
冠動脈二段階結紮、ウアバイン、アドレナリンにより惹起された心室性不整脈を抑制する16),17)(イヌ)。
心室性不整脈患者において、150~450mg/日を連続経口投与した場合、血圧に変化はみられず、心電図波形(PQ時間、QRS幅、QTc)にも変化はみられなかった22)。
糖尿病性神経障害患者の神経伝導速度や表在知覚には影響を与えなかった30)。
メキシレチン塩酸塩(Mexiletine Hydrochloride)
(2RS)-1-(2,6-Dimethylphenoxy)propan-2-ylamine monohydrochloride
C11H17NO・HCl
215.72
白色の粉末である。水又はエタノール(95)に溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくい。0.01mol/L塩酸試液に溶ける。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。結晶多形が認められる。
200~204℃
アルミピロー包装開封後は遮光のうえ、湿気を避けて保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]1000錠[10錠(PTP)×100、乾燥剤入り]250錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]
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15) 副作用(メキシチールカプセル50・100:2000年7月3日承認、申請資料概要ト.2.2).(1))
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