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ビタC注10%/ビタC注25%

添付文書番号

3140400A2162_1_12

企業コード

270173

作成又は改訂年月

2023年5月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87314

薬効分類名

ビタミンC製剤

承認等

ビタC注10%

販売名コード

YJコード

3140400A2162

販売名英語表記

VITA C Injection

販売名ひらがな

びたCちゅう10%

承認番号等

承認番号

16000AMZ04156

販売開始年月

1985年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

2年

基準名

日本薬局方

アスコルビン酸注射液

ビタC注25%

販売名コード

YJコード

3140400A4165

販売名英語表記

VITA C Injection

販売名ひらがな

びたCちゅう25%

承認番号等

承認番号

16100AMZ01191

販売開始年月

1986年3月

貯法・有効期間

貯法

冷所保存

有効期間

2年

基準名

日本薬局方

アスコルビン酸注射液

一般的名称

アスコルビン酸注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

ビタC注10%

有効成分1管(1mL)中
日局 アスコルビン酸   100mg
添加剤ピロ亜硫酸ナトリウム   0.5mg
L-システイン塩酸塩水和物   0.5mg
炭酸水素ナトリウム   48mg

ビタC注25%

有効成分1管(2mL)中
日局 アスコルビン酸   500mg
添加剤ピロ亜硫酸ナトリウム   4mg
L-システイン塩酸塩水和物   4mg
炭酸水素ナトリウム   240mg

3.2 製剤の性状

ビタC注10%

剤形水性注射剤
色調無色澄明の液
pH5.6~7.4
浸透圧比3.7~4.3(生理食塩液に対する比)

ビタC注25%

剤形水性注射剤
色調無色澄明の液
pH5.6~7.4
浸透圧比9.7~10.3(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

  • ビタミンC欠乏症の予防及び治療(壊血病、メルレル・バロー病)、ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患・妊産婦・授乳婦・はげしい肉体労働時など)
  • 下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合:
    • 毛細血管出血(鼻出血・歯肉出血・血尿など)、薬物中毒、副腎皮質機能障害、骨折時の骨基質形成・骨癒合促進、肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着、光線過敏性皮膚炎
      (この項の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。)

6. 用法及び用量

  • 〈ビタC注10%〉

    通常成人はアスコルビン酸として、1日50〜2,000mgを1〜数回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
    なお、年令・症状により適宜増減する。

  • 〈ビタC注25%〉

    通常成人はアスコルビン酸として、1日50〜2,000mgを1〜数回に分けて静脈内注射する。
    なお、年令・症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

  1. 12.1 各種の尿糖検査で、尿糖の検出を妨害することがある。
  2. 12.2 各種の尿検査(潜血、ビリルビン、亜硝酸塩)・便潜血反応検査で、偽陰性を呈することがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 投与経路

    経口投与が困難な場合や緊急の場合、また、経口投与で効果が不十分と考えられる場合にのみ使用すること。また、投与経路は静脈内注射を原則とすること。なお、経口投与が可能で効果が十分と判断された場合には、速やかに経口投与にきりかえること。

  2. 14.1.2 静脈内注射時

    血管痛があらわれることがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。

  3. 14.1.3 筋肉内注射時

    組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。

    • 筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
  4. 14.1.4 皮下・筋肉内注射時

    注射部位に疼痛があらわれることがある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

アスコルビン酸(AsA)は平面的なγ-ラクトン環をもつアシ-レダクトンの一つであり、この化合物のもつ還元力(抗酸化力)は炭素2位および3位のエンジオール基[-C(OH)=C(OH)-]に起因している。
AsAの生理機能の発現には、AsA、モノデヒドロアスコルビン酸(MDAsA)、およびデヒドロアスコルビン酸(DAsA)からなる酸化還元系が重要な鍵となる。AsAが効率的に機能するために、その酸化生成物を再還元する必要がある1)

18.2 結合織に対する作用

アスコルビン酸は、結合織の主成分であるコラーゲンの生成に関与しており、アスコルビン酸の欠乏は、皮膚、骨、歯、血管等の脆弱化をもたらす。すなわち、アスコルビン酸はコラーゲン中のprolineからhydroxyprolineへの水酸化過程に関与し2)in vitro)、アスコルビン酸の投与によりコラーゲンの増加がみられる3)(モルモット)。
また、アスコルビン酸は骨形成を進行させ、モルモット実験的骨折の修復機転において治癒的に作用する4),5)

18.3 毛細血管、血液に対する作用

アスコルビン酸は毛細血管抵抗を増強し6)(マウス)、出血傾向を改善する7)(モルモット)。

18.4 薬物中毒に対する作用

アルコール中毒患者では、血中アスコルビン酸濃度が低値を示すものが多く、アスコルビン酸の欠乏が起こるとされている8)。アルコール中毒患者へのアスコルビン酸投与は、低下した尿中アスコルビン酸排泄量を回復させ9)、血中アルコール濃度の上昇を一時的に抑制する10)
また、ニコチンは副腎皮質を刺激し、副腎皮質ホルモンの分泌を促してアスコルビン酸の消費を増大させる8)

18.5 副腎防禦作用

ラットにエピネフリン注射によるストレスを負荷すると、好酸球の減少とともに組織学的には副腎の警告反応を示唆する像が得られるが、アスコルビン酸を前投与しておいた動物では有意の好酸球増加が認められ、また組織学的に副腎は正常で、副腎防禦作用を有することが示されている11)

18.6 メラニン色素生成に対する作用

アスコルビン酸は、チロシンからのメラニン生成過程の中で、DOPAからDOPAキノンへの酸化過程を阻害し、メラニン色素の生成を抑制する12)in vitro)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アスコルビン酸(Ascorbic Acid)

化学名

L-threo-Hex-2-enono-1,4-lactone

分子式

C6H8O6

分子量

176.12

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、酸味がある。水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

化学構造式

融点

約190℃(分解)

22. 包装

  • 〈ビタC注10%〉

    1mL×50管

  • 〈ビタC注25%〉

    2mL×50管

24. 文献請求先及び問い合わせ先

ネオクリティケア製薬株式会社 学術情報フリーダイヤル

〒112-0006 東京都文京区小日向4-2-8

TEL 0120-265-321
FAX 03-5840-5145

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

ネオクリティケア製薬株式会社

神奈川県厚木市旭町四丁目18番29号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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