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処方箋医薬品注)
染色体検査によりターナー症候群と確定診断された者で、身長が標準身長の-2SD以下又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
染色体検査によりプラダー・ウィリ症候群と確定診断された者で、身長が同性、同年齢の標準身長の-2SD以下又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
成長ホルモン分泌刺激試験の種類
重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値
インスリン、アルギニン、グルカゴン
1.8ng/mL以下
GHRP-2
9ng/mL以下
以下のいずれの基準も満たすこと。
出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パーセンタイル未満で、かつ出生時の体重又は身長のどちらかが、在胎週数相当の-2SD未満であること。なお、重症の新生児では出生時に身長が測定できないことがあるので、測定されていない場合は、出生体重で判定すること。
効能又は効果
用法及び用量
骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長
ターナー症候群
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
慢性腎不全
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射するが、投与開始6ヵ月後以降増量基準に適合した場合は0.35mgまで増量することができる。
プラダー・ウィリ症候群
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.245mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
通常開始用量として、1週間に体重kgあたり、ソマトロピン(遺伝子組み換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-Ⅰ(IGF-Ⅰ)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。
骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.23mgを6~7回に分けて皮下に注射する。なお、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6~7回に分けて皮下に注射する。
なお、専用の注入器を用いて注射する。
糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。,,
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
脳腫瘍の進行や再発の観察を十分に行うこと。成長ホルモンが細胞増殖作用を有する。,
定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある患者が多く含まれており、国内臨床試験において本剤の治療で脳腫瘍が再発したとの報告がある。,
血清クレアチニン等を定期的に検査し、基礎疾患の進行の観察を十分に行い、悪化が認められた場合は本剤を減量するなど慎重に投与すること。腎機能が悪化することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行については不明である。
低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。
投与量の減量あるいは投与中止も考慮に入れて、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。また、外国において、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。
糖質コルチコイド
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有するため。
血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。
成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。
経口エストロゲン
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者では本剤の増量を検討すること。
エストロゲンがIGF-Ⅰ産生を抑制するため。
糖尿病用薬
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。
成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモン補充療法を受けている患者では、本剤投与により軽度の甲状腺機能亢進様症状を起こすことがあるので、本剤による治療開始後及び本剤の投与量変更後に甲状腺機能検査を行うことが望ましい。
T4からT3への転換が促進され、血清T4の低下及び血清T3の増加が生じる。
ネフローゼ症候群(浮腫、尿蛋白、低蛋白血症)があらわれることがある。
耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある。,
0.1%以上a)
0.1%未満a)
頻度不明a)
過敏症
蕁麻疹、湿疹、発疹、全身そう痒
紅斑
内分泌
耐糖能低下、甲状腺機能低下症b)
筋・骨格系
慢性腎不全に合併する骨異形成症の進行、関節痛・下肢痛等の成長痛
側弯症等の脊柱変形の進行、大腿骨骨頭壊死、筋痛、ミオグロビン上昇、大腿骨骨頭辷り症、踵骨骨端炎
有痛性外脛骨、外骨腫、周期性四肢麻痺
代謝異常
CK上昇、LDH上昇、トリグリセライド上昇、血清P上昇
遊離脂肪酸上昇、総蛋白減少
泌尿器
慢性腎不全における血清クレアチニンの上昇、慢性腎不全におけるBUNの上昇、尿潜血・顕微鏡的血尿、蛋白尿
肝臓
ASTの上昇、ALTの上昇
消化器
腹痛、嘔気、胃腸炎、口腔嚢胞
精神神経系
頭痛
攻撃性
血液
貧血、好酸球増多
白血球数上昇、異型リンパ球出現
投与部位
出血、疼痛、硬結、発赤、皮下脂肪の消失
熱感
全身症状
浮腫、発熱、胸部不快感
顔面浮腫
その他
アデノイド肥大、脱毛、いぼ、扁桃肥大、喘息・気管支炎、鼻膿瘍
頭蓋内圧亢進に伴う乳頭浮腫・視覚異常・頭痛・悪心及び嘔吐c)
5%以上
5%未満
頻度不明
湿疹、発疹
甲状腺機能低下症a)
耐糖能低下、月経困難
関節痛、筋脱力、筋痛、四肢のこわばり
腱炎、腱障害、腱鞘炎、関節炎、肩関節の違和感、踵骨棘、四肢痛、胸骨痛
ALPの上昇
血清ナトリウム低下、血清クロール低下、リン脂質上昇、血清無機リン上昇、LDL-コレステロール上昇、血清カルシウム上昇、トリグリセライド上昇
尿潜血・顕微鏡的血尿
蛋白尿
肝・胆道系
ASTの上昇、ALTの上昇、γ-GTP上昇
胆のうポリープ
嘔気、嘔吐、腹痛、消化不良、便秘
頭痛、不安、うつ状態、感情不安定、無気力・集中力低下、知覚減退、疎外感
食欲亢進、傾眠、不眠、めまい
異常感覚
貧血、白血球数上昇、白血球異常、好酸球上昇
循環器
血圧上昇、不整脈
出血
浮腫
背部痛、熱感、疲労、倦怠感、顔面浮腫
難聴、喀血、喘息、単純疱疹、脱毛、真菌性皮膚炎、多汗、ガングリオン、白内障、眼痛、飛蚊症、眼の乾燥、不正咬合、歯周炎、体重増加、副鼻腔炎、顔面痛
過量投与により最初は血糖低下が、次いで血糖上昇が認められることがある。長期の過量投与により先端巨大症の症状が認められることがある。
欧米人のデータでは、6ヵ月間反復皮下注射後も蓄積性が認められないとの報告がある1)。
ソマトロピンBS皮下注5mg「サンド」、ソマトロピンBS皮下注10mg「サンド」及びジェノトロピン®5.3mgを、クロスオーバー法によりそれぞれソマトロピン(遺伝子組換え)として0.07mg/kg、健康成人男子に絶食単回下腹部皮下投与して血清中hGH(ヒト成長ホルモン)濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、80%〜125%の範囲内であり、3製剤の同等性が確認された2)。(ジェノトロピン®5.3mgは、ソマトロピンBS皮下注5mg「サンド」、同10mg「サンド」とカートリッジの形状のみが異なる同一製剤であるため、本試験成績を引用する。)
AUC0-24(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
AUC∞(ng・hr/mL)
Tmax注)(hr)
T1/2(hr)
ソマトロピンBS皮下注5mg「サンド」
614±61
78±16
616±63
3.0[2.0, 6.0]
2.2±0.5
ソマトロピンBS皮下注10mg「サンド」
641±54
85±19
643±54
3.0[1.0, 6.0]
2.1±0.4
ジェノトロピン®5.3mg
642±58
88±18
644±58
3.0[2.0, 8.0]
2.2±0.4
(平均値±標準偏差、n=53)注)中央値[範囲]
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のない前思春期の成長ホルモン分泌不全性低身長症小児患者を対象に、EP2000(ソマトロピン)注射液5mgを0.03mg/kg/日、5年間皮下投与した。得られた臨床的有効性パラメータ(身長、成長速度注))は次表のとおりであった3)。
評価項目
投与開始時(n=70)
3ヵ月時(n=70)
1年時(n=69)
3年時(n=52)
5年時(n=5)
身長(cm)
118.72±12.52
121.48±12.45
128.00±12.09
142.76±12.06
147.38±10.06
成長速度注)(cm/年)
3.86±1.25
11.01±4.02
9.39±2.23
6.75±1.59
7.58±1.90
平均値±標準偏差注)移動12ヵ月成長速度基準(moving 12-months height velocity basis)による算出
ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のない前思春期の成長ホルモン分泌不全性低身長症小児患者を対象に、EP2000(ソマトロピン)注射用5.8mg(国内未発売)又はジェノトロピン®を0.03mg/kg/日、9ヵ月間皮下投与した。得られた臨床的有効性パラメータ(身長、成長速度注))は、次表のとおりであった4)。
投与群
投与開始時
3ヵ月時
9ヵ月時
本剤
113.3±13.3(n=44)
116.7±13.3(n=42)
121.9±13.1(n=42)
ジェノトロピン®
109.3±15.7(n=45)
112.5±15.5(n=44)
117.7±14.7(n=44)
3.8±1.2(n=44)
12.0±3.9(n=42)
10.7±2.6(n=42)
4.0±0.8(n=45)
12.0±4.1(n=44)
10.7±2.9(n=44)
ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のない前思春期の成長ホルモン分泌不全性低身長症小児患者(70例)を対象とした試験において、5年間のEP2000(ソマトロピン)注射液5mg投与期間中に抗ヒト成長ホルモン抗体が発現したのは2例であった。この抗体発現率(2/70、2.9%)は、他のヒト成長ホルモン製剤に報告される範囲内である。抗体検査で陽性となった患者の成長パラメータの推移は、陰性であった他の患者と同様であった3)。
成長ホルモン分泌不全性低身長症患者に0.175mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のない20例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.0±1.0cm/年に対して平均11.0±3.0cm/年であり、遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤(r-hGH)による筋肉内注射の前治療歴がある18例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.1±1.4cm/年に対して平均7.8±1.5cm/年であった。ソマトレム(m-hGH)注)による筋肉内注射の前治療歴がある9例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.8±0.8cm/年に対して平均9.3±3.2cm/年であった5)。特記すべき副作用は認められなかった。ヒト成長ホルモン抗体の発現は、投与前に抗体が検出されていない40例のうち前治療歴のない2例に新たに認められた。投与前抗体陽性例7例(r-hGH前治療歴例1例、m-hGH前治療歴例6例)では、m-hGH前治療歴例5例で試験の経過とともに抗体価が低下し、うち2例で陰性化した。注)ソマトレムは現在国内で市販されていない。
ターナー症候群の患者に0.35mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、47例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.5±0.9cm/年に対して平均6.3±1.4cm/年であった6)。0.35mg/kg/週を投与された患者において自覚的な副作用はなく、特記すべき臨床検査値の変動も認められなかった。
成長ホルモン分泌不全を示さないターナー症候群の患者に0.175mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、24例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均4.4±1.0cm/年に対して平均6.4±1.3cm/年であった7)。投与中の副作用は心雑音1例、水疱1例、湿疹1例であった。臨床検査値の異常変動は因果関係がありとされたものはなく、因果関係が不明とされた異常変動は14例であった。主な異常変動はNEFA上昇3例、異型リンパ球出現3例、トリグリセライド上昇2例であった。
慢性腎不全保存期の患者36例に0.175mg/kg/週、慢性腎不全透析期の患者のうち27例に0.175mg/kg/週、31例に0.35mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、保存期群における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均4.2±2.6cm/年に対して平均6.2±2.0cm/年であった。透析期0.175mg/kg/週投与群における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均2.6±1.3cm/年に対して平均5.5±2.3cm/年であり、透析期0.35mg/kg/週投与群における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均2.9±2.4cm/年に対して平均4.7±3.0cm/年であった8)。主な副作用は保存期群でALP上昇3例、耐糖能異常2例、BUN及び血清クレアチニン上昇2例であった。透析群では注射部位の硬結及びかゆみもしくは痛み3例、ヘモグロビンA1及びヘモグロビンA1Cの上昇2例であった。
思春期前のプラダー・ウィリ症候群患者15例に治療群として0.033mg/kg/日を皮下注射し、12例に無治療群として1年間は食事療法のみで観察を行い、2年目は0.066mg/kg/日を皮下注射したとき、臨床試験成績の概要は次のとおりであった9)。
投与1年後
成長速度(cm/年)
治療群(n=15)
5.06±2.00
11.65±2.27
無治療群(n=12)
6.35±1.91
4.96±1.24
n:症例数、値は平均値±SDを記載
試験期間中に5例に副作用が認められ、浮腫2例、攻撃性1例、毛髪脱落1例、関節痛1例、体重増加1例及び下肢不安定1例であった。
成人成長ホルモン分泌不全症患者と診断され、GH分泌刺激試験にてGH頂値が3ng/mL未満の患者(成人期発症35例、小児期発症38例)を対象にプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。実薬群37例(成人期発症18例、小児期発症19例)及びプラセボ群36例(成人期発症17例、小児期発症19例)に投与開始から投与4週間後までは0.021mg/kg/週、投与4週から投与8週後までは0.042mg/kg/週、投与8週から投与24週後までは0.084mg/kg/週を1日1回皮下注射したとき、臨床試験成績の概略は次のとおりであった10)。
項目
試験開始時
変化率(%)
群間差(p値a))
除脂肪体重b)(kg)
実薬群(n=37)
41.5±9.8
4.7±5.3[3.0,6.5]
p=0.0003
プラセボ群(n=36)
39.9±10.3
1.0±4.4[-0.5,2.5]
平均±SD[両側95%信頼区間]a)群間比較:Wilcoxon順位和検定b)除脂肪体重測定:DXA法
変化量
血清IGF-I濃度(ng/mL)
77.1±60.2
161.9±113.3
p<0.0001
83.3±50.5
4.2±22.2
平均±SDa)群間比較:Wilcoxon順位和検定
実薬群における副作用は37例中22例(59.5%)に認められた。その主なものは、浮腫8例(21.6%)、関節痛5例(13.5%)、筋脱力9例(24,3%)であった。
骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症患者34例に0.033mg/kg/日、33例に0.067mg/kg/日を1日1回皮下投与したとき、臨床試験成績の概要は次のとおりであった11)。
主要評価項目
症例数
12ヵ月後
群間の比較b)
暦年齢相当成長速度SDSa)
0.033mg/kg/日
34
-1.86±1.15
2.58±1.85
4.44±1.99
p=0.0028
0.067mg/kg/日
33
-1.43±1.58
4.70±2.06
6.12±2.23
平均±SDa)標準偏差スコアb)Wilcoxon順位和検定
副作用は67例中15例(22.4%)に認められ、主なものは注射部位出血3例(4.5%)、頭痛2例(3.0%)及び伝染性軟いぼ2例(3.0%)であった。
比較試験を完了した骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症患者を対象に長期試験を実施した。増量群(先行比較試験で0.033mg/kg/日を投与された群)29例及び維持群(先行比較試験で0.067mg/kg/日を投与された群)32例に0.067mg/kg/日を1日1回皮下投与したとき、48ヵ月後までの臨床試験成績の概要は次のとおりであった12)。
24ヵ月後
36ヵ月後
48ヵ月後
増量群(0.033/0.067mg/kg/日)
-1.87±1.22(n=29)
2.52±1.79(n=29)
2.78±1.98(n=28)
1.81±1.53(n=26)
1.48±1.54(n=24)
維持群(0.067/0.067mg/kg/日)
-1.45±1.60(n=32)
4.77±2.06(n=32)
2.60±1.73(n=32)
1.70±2.11(n=28)
0.82±1.53(n=23)
暦年齢相当身長SDSa)
-3.14±0.76(n=29)
-2.53±0.92(n=29)
-2.02±0.97(n=28)
-1.80±0.99(n=26)
-1.48±1.05(n=24)
-3.09±0.83(n=32)
-2.17±0.96(n=32)
-1.70±1.03(n=32)
-1.53±1.10(n=28)
-1.49±1.15(n=23)
n:症例数、平均±SDa)SDS:標準偏差スコア
なお、投与48ヵ月後もしくは中止時の身長SDSが標準身長(-2SDから2SD)の下限-2SDを超えた症例は61例中47例(増量群:21例、維持群:26例)であった。副作用は61例中16例(26.2%)に認められ、主なものは関節痛2例(3.3%)、頭痛2例(3.3%)、アデノイド肥大2例(3.3%)、白血球増多(症)2例(3.3%)、疼痛2例(3.3%)、注射部位反応2例(3.3%)であった。
ソマトロピンは、肝臓に存在する成長ホルモン受容体を介してIGF-Ⅰを誘導し、このIGF-Ⅰが軟骨細胞に作用して骨格の成長をもたらすと考えられている。また、脂肪分解の促進やトリグリセリドの体脂肪への蓄積抑制などを介して体組成を改善する13)。
5/6腎部分摘出ラットにおいて、血中IGF-Ⅰ濃度を有意に増加させ、IGF-Ⅰ活性も高値を示すことが認められている14)。
5/6腎部分摘出ラットにより用量依存的な体重及び体長が有意に増加することが確認されている14)。
下垂体摘出成熟ラットにおいて、本剤単独で除脂肪体重増加、体脂肪率低下、血中総コレステロール及びLDL脂質濃度低下、並びに血中IGF-Ⅰ濃度上昇等の作用が認められている。また、コハク酸ヒドロコルチゾン及びL-チロキシンとの併用試験においても、同様の作用を示すことが確認されている15)。
ソマトロピン(遺伝子組換え)Somatropin(genetical recombination)
ヒト成長ホルモン(遺伝子組換え)growth hormone human(genetical recombination)
C990H1528N262O300S7
22125
無色の澄明又はわずかに混濁した液である。
191個のアミノ酸からなるペプチド
外箱開封後は遮光して保存すること。
1.5mL[1カートリッジ]
1) Tönshoff B, et al.:Pediatr Nephrol. 1991;5(4):454-460
2) 社内資料:生物学的同等性試験(ソマトロピンBS皮下注5mg「サンド」、ソマトロピンBS皮下注10mg「サンド」)
3) 社内資料:長期投与試験(ソマトロピンBS皮下注5mg「サンド」)
4) 社内資料:第Ⅲ相2群間並行オープン比較試験(ソマトロピン注射用5.8mg(国内未発売))
5) 高野 加寿恵他:薬理と治療. 1988;16(1):63-73
6) Takano K, et al.:Endocrinol Jpn. 1989;36(4):569-578
7) 高野 加寿恵他:Progress in Medicine. 1999;19(7):1763-1768
8) 伊藤 克己他:日本腎臓学会誌. 1995;37(3):186-193
9) 骨端線閉鎖を伴わないプラダー・ウィリ症候群(PWS)における臨床効果(ジェノトロピン5.3mg、2002年1月17日承認、申請資料概要ト1(3))
10) Chihara K, et al.:Growth Horm IGF Res. 2006;16(2):132-142
11) SGA性低身長症に対する有効性及び安全性(第Ⅲ相試験)(ジェノトロピン5.3mg、2008年10月16日承認、申請資料概要2.7.6)
12) SGA性低身長症に対する長期投与時の有効性及び安全性(第Ⅲ相試験の延長試験)(ジェノトロピン5.3mg、2008年10月16日承認、申請資料概要2.7.6)
13) 肥塚 直美:臨床医. 2002;28(増):1070-1072
14) 森 育枝他:薬理と治療. 1998;26(11):1849-1856
15) 田原 誠他:応用薬理. 2006;70(3-4):53-60
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