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エトポシド点滴静注液100mg「サンド」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.4生殖能を有する者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗腫瘍作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

エトポシド点滴静注液100mg「サンド」

添付文書番号

4240403A2069_1_10

企業コード

270428

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87424

薬効分類名

抗悪性腫瘍剤

承認等

エトポシド点滴静注液100mg「サンド」

販売名コード

YJコード

4240403A2069

販売名英語表記

Etoposide Intravenous Infusion 100mg[SANDOZ]

販売名ひらがな

えとぽしどてんてきじょうちゅうえき100mg「さんど」

承認番号等

承認番号

22000AMX01407000

販売開始年月

2008年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

エトポシド注射液

1. 警告

  1. 1.1 本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  2. 1.2 本剤を含む小児悪性固形腫瘍に対するがん化学療法は、小児のがん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制は用量規制因子であり、感染症又は出血を伴い、重篤化する可能性がある。]
  2. 2.2 本剤に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者
  3. 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

3. 組成・性状

3.1 組成

エトポシド点滴静注液100mg「サンド」

有効成分1バイアル(5mL)中
日局 エトポシド   100mg
添加剤1バイアル(5mL)中
無水クエン酸  
マクロゴール300   3240mg
ポリソルベート80   400mg
ベンジルアルコール   100mg
エタノール   適量

3.2 製剤の性状

エトポシド点滴静注液100mg「サンド」

pH3.5~4.5(5mL/日局生理食塩液500mL)
3.3~4.3(5mL/日局生理食塩液250mL)
浸透圧比(日局生理食塩液に対する比)
約1(5mL/日局生理食塩液500mL)
約2(5mL/日局生理食塩液250mL)
性状微黄色~淡黄色澄明のわずかに粘性の液

4. 効能又は効果

  • 肺小細胞癌、悪性リンパ腫、急性白血病、睾丸腫瘍、膀胱癌、絨毛性疾患、胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)
  • 以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
    • 小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、横紋筋肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、肝芽腫その他肝原発悪性腫瘍、腎芽腫その他腎原発悪性腫瘍等)
  • 腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置

6. 用法及び用量

  • 〈肺小細胞癌、悪性リンパ腫、急性白血病、睾丸腫瘍、膀胱癌、絨毛性疾患、胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)〉
    • (1)エトポシドとして、1日量60〜100mg/m2(体表面積)を5日間連続点滴静注し、3週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、投与量は疾患、症状により適宜増減する。
    • (2)胚細胞腫瘍に対しては、確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を行い、エトポシドとして、1日量100mg/m2(体表面積)を5日間連続点滴静注し、16日間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。
  • 〈小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、横紋筋肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、肝芽腫その他肝原発悪性腫瘍、腎芽腫その他腎原発悪性腫瘍等)に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉

    他の抗悪性腫瘍剤との併用において、エトポシドの投与量及び投与方法は、1日量100〜150mg/m2(体表面積)を3〜5日間連続点滴静注し、3週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、投与量及び投与日数は疾患、症状、併用する他の抗悪性腫瘍剤により適宜減ずる。

  • 〈腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置〉

    再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤の投与により骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあり、ときに致命的な経過をたどることがあるので、以下の点に注意すること。
      1. 8.1.1 緊急時に十分処置できる医療施設及びがん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。
      2. 8.1.2 頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。骨髄抑制は用量依存的に発現する副作用であり、用量規制因子である。白血球減少の最低値は一般に、投与開始日より約2週間後1),2) にあらわれる。
      3. 8.1.3 化学療法を繰り返す場合には、副作用からの十分な回復を考慮し、少なくとも3週間の休薬を行うこと。ただし、胚細胞腫瘍に対する標準的な確立された他の抗悪性腫瘍剤との併用療法においては、16日間の休薬を行うこと。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。
      4. 8.1.4 本剤の投与にあたってはG-CSF製剤等の適切な使用に関しても考慮すること。
    2. 8.2 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
    3. 8.3 本剤と他の抗悪性腫瘍剤の併用により、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告があるので、十分に注意すること3),4),5),6),7),8)
    4. 8.4 本剤と他の抗悪性腫瘍剤、放射線照射の併用により、肝中心静脈閉塞症(VOD)が発症したとの報告があるので、十分に注意すること9),10)
  • 〈急性白血病〉
    1. 8.5 末梢血液及び骨髄所見を随時検査し、投与期間を短縮又は延長すること。
  • 〈悪性リンパ腫〉
    1. 8.6 再発・難治性悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法においては、関連文献(「抗がん剤報告書:シスプラチン(悪性リンパ腫)」等)を熟読すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 骨髄抑制のある患者(重篤な骨髄抑制のある患者は除く)

    骨髄抑制を増悪させることがある。,

  2. 9.1.2 感染症を合併している患者

    骨髄抑制により、感染症を増悪させることがある。

  3. 9.1.3 水痘患者

    致命的全身症状があらわれるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

腎機能が低下しているので、副作用が強くあらわれることがある。

9.3 肝機能障害患者

代謝機能等が低下しているので、副作用が強くあらわれることがある。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
  2. 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には、適切な避妊をするよう指導すること。
  3. 9.4.3 パートナーが妊娠する可能性のある男性には、適切な避妊をするよう指導すること。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠中に本剤を投与された患者で児の奇形が報告されており、動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形性、胎児毒性が認められている。,

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  • 〈効能共通〉
    1. 9.7.1 副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。なお、小児の胚細胞腫瘍に対する確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法においては、併用療法に付随する副作用(消化器障害、骨髄抑制、肺障害等)の発現に十分注意すること。,
    2. 9.7.2 低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加物としてベンジルアルコールを含有している。
  • 〈小児悪性固形腫瘍(ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、横紋筋肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、肝芽腫その他肝原発悪性腫瘍、腎芽腫その他腎原発悪性腫瘍等)〉
    1. 9.7.3 他の抗悪性腫瘍剤との併用療法においては、骨髄抑制の発現に十分注意し、慎重に投与すること。

9.8 高齢者

用量並びに投与間隔に留意し、頻回に臨床検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(骨髄機能、肝機能、腎機能等)が低下しており、本剤の投与で骨髄抑制等の副作用が高頻度に発現している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    抗悪性腫瘍剤、放射線照射

    骨髄抑制等を増強することがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

    ともに骨髄抑制作用を有する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 骨髄抑制

      汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(70.9%)、好中球減少(頻度不明)、血小板減少(33.7%)、出血(頻度不明)、貧血(46.7%)等があらわれることがある。,,,,

    2. 11.1.2 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)

      チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    3. 11.1.3 間質性肺炎(頻度不明)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    10%以上

    1~10%未満

    1%未満

    頻度不明

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇

    ビリルビン上昇、Al-P上昇、LDH上昇

    γ-GTP上昇

    腎臓

    BUN上昇、クレアチニン上昇、尿蛋白

    消化器

    悪心・嘔吐(54.7%)、食欲不振(48.5%)、口内炎

    下痢、腹痛、便秘

    過敏症

    発疹

    皮膚

    脱毛(74.3%)

    そう痒

    紅斑、色素沈着

    精神神経系

    頭痛

    しびれ、一過性皮質盲

    循環器

    頻脈

    心電図異常、血圧低下

    不整脈

    電解質

    ナトリウム異常、クロール異常、カリウム異常、カルシウム異常

    その他

    倦怠感(27.8%)、発熱

    血清総蛋白減少

    浮腫

    注射部位反応(発赤、腫脹、疼痛、壊死、硬結等)、顔面潮紅、味覚異常

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 本剤は溶解時の濃度により、結晶が析出することがあるので予め100mgあたり250mL以上の生理食塩液等の輸液に溶解して投与すること。溶解後はできるだけ速やかに使用すること。
    2. 14.1.2 本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に薬液が付着した場合には、直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 投与経路

      皮下、筋肉内には投与しないこと。

    2. 14.2.2 投与時
      1. (1) 静脈内投与により血管痛、静脈炎を起こすおそれがあるので、注射部位、注射法に十分注意すること。
      2. (2) 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死等を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与すること。
    3. 14.2.3 投与速度

      急速静脈内投与により一過性血圧低下、不整脈等が報告されている。これを防ぐため30~60分かけてゆっくり点滴静注すること。血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、輸液の投与又は他の支持療法等の適切な治療を行うこと。

    14.3 その他

    1. 14.3.1 本剤を希釈せずに用いると、ポリウレタン製のカテーテルでは、亀裂を生じ漏出するとの報告があるので、1.0mg/mL以上の高濃度でのポリウレタン製のカテーテルの使用を避けること11)
    2. 14.3.2 可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の点滴セット、カテーテル等を使用した場合、DEHPが溶出するので、DEHPを含むポリ塩化ビニル製の点滴セット、カテーテル等の使用を避けること12)
    3. 14.3.3 本剤を希釈せずに用いると、セルロース系のフィルターを溶解するとの報告があるので、1.0mg/mL以上の高濃度でのセルロース系のフィルターの使用を避けること。
    4. 14.3.4 本剤を希釈せずに用いると、アクリル又はABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンの重合体)製のプラスチック器具に、ひび割れが発生し漏出するので、アクリル又はABS樹脂製のプラスチック器具の使用を避けること。
    5. 14.3.5 ポリカーボネート製の三方活栓や延長チューブ等を使用した場合、そのコネクター部分にひび割れが発生し、血液及び薬液漏れ、空気混入等の可能性があるので注意すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    小児悪性固形腫瘍において、網膜芽腫に対し3歳以下の低出生体重児、新生児、乳児、幼児にはエトポシドとして1日量を5mg/kg、肝芽腫に対し体重10kg未満の小児等にはエトポシドとして1日量を3.3mg/kgとした報告がある13),14)

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    1. 15.2.1 動物実験(イヌ、ラット)で精巣の萎縮、精子形成障害が発現し、投与後約1ヵ月の休薬において回復性は認められなかった。これらの毒性については、別の動物実験で投与後2又は3ヵ月の休薬において回復又は回復傾向が認められている。
    2. 15.2.2 細菌での修復試験、復帰変異試験、マウスの小核試験において変異原性が認められている。
    3. 15.2.3 マウスに本剤10mg/kg以上を投与した結果、マウス精原細胞に染色体異常が認められたとの報告がある。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 反復投与

      癌患者にエトポシドを5日間連続点滴静脈内投与して得られた血中濃度曲線は二相性を示した。初回投与後の半減期(T1/2)はα相で0.13~0.39時間、β相で3.33~4.85時間であった。更に、5日目投与後の血中濃度の推移と比較した結果、蓄積傾向は認められなかった1)

    16.5 排泄

    癌患者への5日間連続点滴静脈内投与において、5日間の尿中未変化体排泄率は32~61%であった1)

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    • 〈肺小細胞癌、悪性リンパ腫、急性白血病、睾丸腫瘍、膀胱癌、絨毛性疾患〉
      1. 17.1.1 国内第II相試験

        エトポシドを単独静脈内投与した結果、完全例390例における適応疾患別奏効率は下表のとおりであった。

        疾患名

        解析対象
        症例数

        著効
        (CR)

        有効
        (PR)

        不変
        (NC)

        進行
        (PD)

        著効率%
        (CR)

        奏効率%
        (CR+PR)

        肺小細胞癌15),16),17),18)

        122

        0

        41

        56

        20

        0

        33.6

        悪性リンパ腫19),20)

        71

        8

        21

        42

        11.3

        40.8

        急性白血病19),20)

        56

        4

        10

        42

        7.1

        25.0

        睾丸腫瘍21),22)

        50

        1

        6

        25

        18

        2.0

        14.0

        膀胱癌21),22)

        43

        0

        5

        25

        13

        0

        11.6

        絨毛性疾患23)

        48

        23

        16

        5

        4

        47.9

        81.3

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    細胞周期のS期後半からG2期にある細胞に対して殺細胞作用を示し、その機序は、DNAに対する直接作用ではなく、DNA構造変換を行う酵素トポイソメラーゼIIの活性を阻害するなどが考えられる。また、この殺細胞作用は作用濃度と作用時間の双方に依存して増強する24),25),26),27)

    18.2 抗腫瘍作用

    マウスL1210及びP388白血病、Lewis肺癌、Ehrlich癌に対して抗腫瘍作用が認められた。ヌードマウス可移植性ヒト悪性リンパ腫(Case2及びCase6)、ヒト肺癌(LX-1、Lu-134、N231、Lu-24、Lu-61)に対して増殖抑制効果を示した28),29)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    エトポシド(Etoposide)

    化学名

    (5R,5aR,8aR,9S)-9-{[4,6-O-(1R)-Ethylidene-β-D-glucopyranosyl]oxy}-5-(4-hydroxy-3,5-dimethoxyphenyl)-5,8,8a,9-tetrahydrofuro[3',4':6,7]naphtho[2,3-d][1,3]dioxol-6(5aH)-one

    分子式

    C29H32O13

    分子量

    588.56

    性状

    白色の結晶又は結晶性の粉末である。
    メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。

    化学構造式

    融点

    約260℃(分解)

    22. 包装

    5mL[5バイアル]

    23. 主要文献

    1) 涌井昭 他:癌と化学療法. 1986;13(2):319-329

    2) 木村禧代二 他:癌と化学療法. 1985;12(4):851-856

    3) Ratain MJ, et al.:Blood. 1987;70(5):1412-1417

    4) Pui CH, et al.:N. Engl. J. Med. 1991;325(24):1682-1687

    5) Pedersen-Bjergaard J, et al.:Lancet. 1991;338(8763):359-363

    6) Sugita K, et al.:Am. J. Pediatr. Hematol. Oncol. 1993;15(1):99-104

    7) 黒田浩明 他:小児外科. 1995;27(10):1246-1251

    8) 平林一美 他:日小児血液会誌. 1995;9:223

    9) Pein F, et al.:J. Clin. Oncol. 1994;12(5):931-936

    10) Czauderna P, et al.:Eur. J. Pediatr. Surg. 2000;10(5):300-303

    11) 横山晴子 他:薬学雑誌. 1998;118(12):581-588

    12) 幸保文治:医学と薬学. 1998;40(5):857-868

    13) Friedman DL, et al.:J. Clin. Oncol. 2000;18(1):12-17

    14) Katzenstein HM, et al.:J. Clin. Oncol. 2002;20(16):3438-3444

    15) 木村禧代二 他:癌と化学療法. 1985;12(10):2011-2017

    16) 古瀬清行 他:癌と化学療法. 1985;12(12):2352-2357

    17) 門政男 他:癌と化学療法. 1986;13(1):116-121

    18) 今野淳 他:癌と化学療法. 1986;13(4):931-937

    19) 木村禧代二 他:癌と化学療法. 1986;13(3):496-501

    20) 森山美昭 他:臨床血液. 1985;26(11):1774-1784

    21) 阿曾佳郎 他:癌の臨床. 1985;31(8):944-952

    22) 鈴木騏一 他:癌と化学療法. 1986;13(9):2772-2779

    23) 竹内正七 他:日本癌治療学会誌. 1986;21(6):1266-1276

    24) Izumi Y, et al.:Acta Haematol. Jpn. 1985;48(6):1371-1380

    25) Wozniak AJ, et al.:Cancer Research. 1983;43(1):120-124

    26) Krishan A, et al.:J. Cell. Biology. 1975;66(3):521-530

    27) Chen GL, et al.:J. Biol. Chem. 1984;259(21):13560-13566

    28) 岡本一也 他:癌と化学療法. 1985;12(12):2331-2337

    29) 岡本一也 他:薬理と臨床. 1995;5(12):2175-2185

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    サンド株式会社 カスタマーケアグループ

    〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1

    TEL 0120-982-001
    FAX 03-6257-3633

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売

    サンド株式会社

    東京都港区虎ノ門1-23-1
    URL:https://www.sandoz.jp/

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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