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毒薬
処方箋医薬品注)
本剤の用量規制因子(Dose Limiting Factor, DLF)は好中球減少であり、本剤の使用により重篤な骨髄抑制(主に好中球減少)、重症感染症等の重篤な副作用及び本剤との因果関係が否定できない死亡例が認められている。したがって、本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、下記の患者には投与しないなど適応患者の選択を慎重に行うこと。
治療の開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。,,,,,
*遠隔転移を有する又は去勢抵抗性の患者に投与すること。
効能又は効果
用法及び用量
乳癌非小細胞肺癌胃癌頭頸部癌
通常、成人に1日1回、ドセタキセルとして60mg/m2(体表面積)を1時間以上かけて3~4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜増減すること。ただし、1回最高用量は75mg/m2とする。
卵巣癌
通常、成人に1日1回、ドセタキセルとして70mg/m2(体表面積)を1時間以上かけて3~4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜増減すること。ただし、1回最高用量は75mg/m2とする。
食道癌子宮体癌
通常、成人に1日1回、ドセタキセルとして70mg/m2(体表面積)を1時間以上かけて3~4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量すること。
前立腺癌
通常、成人に1日1回、ドセタキセルとして75mg/m2(体表面積)を1時間以上かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量すること。
骨髄抑制が増悪し、重症感染症等を併発するおそれがある。,,,
症状を増悪させるおそれがある。
浮腫を増悪させるおそれがある。,
本剤を投与する場合には問診により適切かどうか判断すること。本剤は溶剤として無水エタノールを含有するため、アルコールの中枢神経系への影響が強くあらわれるおそれがある。
腎障害を増悪させるおそれがある。,
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胚・胎児致死作用、胎児及び出生児の発育・発達遅延、催奇形性を示唆する所見が認められている。,,
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用の発現に注意し、投与間隔及び投与量に留意すること。副作用があらわれた場合には、休薬、投与間隔の延長等の適切な処置を行うこと。一般に高齢者では生理機能が低下している。
他の抗悪性腫瘍剤
骨髄抑制等の副作用が増強することがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察し、減量するか又は投与間隔を延長すること。
共に骨髄抑制作用を有する。
放射線照射
放射線療法を併用している患者で放射線肺臓炎があらわれることがある。併用療法を行う場合には、患者の状態を観察し、肺陰影等が認められた場合には、本剤の投与及び放射線照射を中止するなど適切な処置を行うこと。
機序不明
副作用が強くあらわれることが考えられる。
これらの薬剤がCYP3A4を阻害又はドセタキセルとの競合により、ドセタキセルの代謝が阻害され、その結果としてドセタキセルの血中濃度が上昇することが考えられる。
汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(97.4%)、好中球減少(発熱性好中球減少を含む)(95.8%)、ヘモグロビン減少(53.8%)、血小板減少(14.3%)等があらわれる。,,
呼吸困難、気管支痙攣、血圧低下、胸部圧迫感、発疹等のショック症状・アナフィラキシーがあらわれることがある。
黄疸、肝不全、AST・ALT・Al-Pの著しい上昇等の重篤な肝障害があらわれることがある。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。,
放射線療法を併用している患者で同様の臨床症状(放射線肺臓炎)があらわれることがある。,,
腹痛、吐血、下血、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
呼吸障害等がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血清アミラーゼ値等に異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(TEN)、多形紅斑等の水疱性・滲出性皮疹があらわれることがある。
心タンポナーデ、肺水腫、緊急ドレナージを要する胸水、腹水等の重篤な浮腫・体液貯留が報告されている。,
敗血症、肺炎等の感染症が報告されている。発症又は増悪した場合には、直ちに抗生剤の投与等の適切な処置を行うこと。日本人を対象とした臨床試験において、前立腺癌患者(70mg/m2)では他癌腫の患者(70mg/m2)よりも感染症等の発現割合が高かった。
低浸透圧血症を伴う低ナトリウム血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、痙攣、意識障害等の症状があらわれた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
50%以上
5~50%未満
5%未満
頻度不明
消化器
食欲不振
悪心・嘔吐、下痢、口内炎、便潜血
腹痛、腹部膨満感、便秘、舌炎、口内乾燥
胃・十二指腸潰瘍、食道炎、しゃっくり
過敏症
アレルギー、発赤
そう痒感、潮紅
皮膚
脱毛
皮疹
色素沈着、爪疾患(爪剥離、変形、変色、爪下出血、爪下血腫、爪下膿瘍等)
皮膚剥離、手足症候群、皮膚エリテマトーデス、強皮症様変化
精神・神経系
しびれ感
頭痛、意識喪失、見当識障害、めまい、昏迷、難聴、耳鳴、味覚異常、不眠
傾眠
眼
羞明、視力異常、流涙、結膜炎
視覚障害(閃光、光のちらつき、暗点)、涙道閉塞、黄斑浮腫
神経・筋症状
筋肉痛、関節痛、筋力低下・脱力感、背部痛、痙攣
筋炎
肝臓
AST・ALT・γ-GTP・Al-P・LDH上昇
総ビリルビン上昇
腎臓
蛋白尿、K・Na・Cl・Caの異常、BUN上昇
クレアチニン上昇、尿糖、血尿、乏尿、頻尿
循環器
血圧低下、血圧上昇、不整脈、動悸、頻脈
呼吸器
呼吸困難、咽頭炎、咳嗽
血痰
その他
全身倦怠感
発熱、浮腫、総蛋白・アルブミン・A/G比・CK異常
静脈炎、疼痛、胸痛、全身痛、熱感、腰痛、鼻出血、ほてり
脱水
本剤の1回最大投与量を100mg/m2としている欧米においては注4)、浮腫の発現率及び重篤度が高く、浮腫並びに過敏症状の軽減を目的として、副腎皮質ホルモン剤による前投与が行われている。前投与としては、デキサメタゾン(16mg/日、8mg1日2回)等を、本剤の投与前日から3日間、単独経口投与することが望ましいとされている。なお、前投与を実施した症例においても、重篤な過敏症(アナフィラキシーショック)による死亡例が報告されている。また、浮腫に関しては以下のような報告がある。,,
外国において、本剤100mg/m2を3週間間隔で点滴静脈内投与注4)したところ、血中アルカリホスファターゼ高値(正常域上限の2.5倍以上)を伴うトランスアミナーゼ高値(正常域上限の1.5倍以上)患者、又は血中ビリルビン高値(正常域上限以上)患者に本剤を投与した場合、重篤な副作用の発現や副作用の増強・増悪が認められている。報告された副作用は、Grade4の好中球減少、発熱性好中球減少、感染症、重篤な血小板減少、重篤な口内炎、並びに皮膚剥離を伴う皮膚症状等であり、治療関連死の危険性が増加すると警告されている。
チャイニーズハムスターの卵巣由来培養細胞(CHO-K1)を用いる染色体異常試験において異数性誘発作用及びマウスを用いる小核試験において小核誘発作用が報告されている。,,
ドセタキセルは肝のモノオキシゲナーゼにより酸化を受けて代謝され、ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験により、この代謝にはCYP3A4が関与しているものと考えられた。なお、主要代謝物の抗腫瘍効果はほとんど認められなかった1),2),3) 。,
ドセタキセル(Docetaxel)
(1S,2S,3R,4S,5R,7S,8S,10R,13S)-4-Acetoxy-2-benzoyloxy-5,20-epoxy-1,7,10-trihydroxy-9-oxotax-11-en-13-yl(2R,3S)-3-(1,1-dimethylethyl)oxycarbonylamino-2-hydroxy-3-phenylpropanoate
C43H53NO14
807.88
白色の粉末である。アセトンに溶けやすく、メタノール、エタノール(99.5)、アセトニトリル、酢酸イソプロピル及びジメチルスルホキシドにやや溶けにくく、水に溶けにくい。
遮光を保つため、包装開封後はバイアルを箱に入れて保存すること。
2mL×5バイアル
8mL×5バイアル
1) Bissery MC, et al.:Anti-Cancer Drugs. 1995;6(3):339-68
2) Shou M, et al.:Pharmacogenetics. 1998;8:391-401
3) Sparreboom A, et al.:Drug Metab Dispos. 1996;24(6):655-8
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