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ルコナック爪外用液5%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ルコナック爪外用液5%

添付文書番号

6290703Q1023_2_06

企業コード

300089

作成又は改訂年月

2024年7月改訂(第2版)
2022年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87629

薬効分類名

爪白癬治療剤

承認等

ルコナック爪外用液5%

販売名コード

YJコード

6290703Q1023

販売名英語表記

LUCONAC Solution 5%

販売名ひらがな

るこなっくつめがいようえき5%

承認番号等

承認番号

22800AMX00024000

販売開始年月

2016年4月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ルリコナゾール外用液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ルコナック爪外用液5%

有効成分1g中ルリコナゾール   50mg
添加剤N-メチル-2-ピロリドン、ベンジルアルコール、アジピン酸ジイソプロピル、乳酸、ポビドン、無水エタノール

3.2 製剤の性状

ルコナック爪外用液5%

性状微黄色澄明の液剤であり、特有のにおいがある。

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    皮膚糸状菌(トリコフィトン属)

  • 〈適応症〉

    爪白癬

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 直接鏡検又は培養等に基づき爪白癬であると確定診断された患者に使用すること。
  2. 5.2 重症患者における本剤の有効性及び安全性は確認されていない。

6. 用法及び用量

1日1回罹患爪全体に塗布する。

7. 用法及び用量に関連する注意

本剤を長期間使用しても改善が認められない場合は使用中止を考慮するなど、漫然と長期にわたって使用しないこと。本剤の臨床試験において、48週を超えて使用した場合の有効性・安全性は確認されていない。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、皮下投与により乳汁中へ移行することが報告されている1)

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

1%以上

0.1~1%未満

頻度不明

皮膚

皮膚乾燥、接触皮膚炎、湿疹、皮膚炎、皮膚刺激

皮膚剥脱、紅斑、過角化

その他

爪囲炎、乾燥症

爪裂離

爪変色及びその周囲の皮膚変色

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

患者に対し、次の点に注意するよう指導すること。

  • 本剤は抗真菌薬のため、新しい爪が伸びてこない限り、一旦変色した爪所見を回復させるものではない。このため、治療には相応の期間(爪が生えかわるまでの期間)が必要になること。
  • 爪白癬の原因菌は爪甲及び爪甲下に存在するため、この部位に薬剤が行きわたるよう皮膚との境界部も含め爪全体に十分に塗布し、周囲の皮膚に付着した薬剤は拭き取ること。
  • 適用部位周辺に傷口がある場合には注意して使用すること。
  • 治療中の爪には化粧品等を使用しないこと。
  • 爪白癬の罹患爪以外には使用しないこと。
  • 眼科用として角膜、結膜には使用しないこと。誤って眼に入った場合には、直ちによく水洗すること。
  • 本剤は可燃性であるため、火気の近くでは使用しないこと。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

アジュバントを用いて感受性を高めた動物実験(モルモット)の結果、皮膚感作性及び皮膚光感作性が認められている。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 日本人爪白癬患者12例の第Ⅰ趾爪に本剤を1日1回5週間投与したとき、5週後の爪中濃度は16,439±9,986μg/gであった2)
  2. 16.1.2 日本人健康成人男性12例(単回及び反復塗布:各6例)の指爪及び趾爪計20本に、本剤を単回塗布又は1日1回7日間反復塗布したときの最高血漿中濃度は、それぞれ0.10±0.07ng/mL、0.14±0.09ng/mLであった3)
  3. 16.1.3 日本人爪白癬患者194例の第Ⅰ趾爪(他の爪白癬罹患趾爪には、必要に応じて塗布可能とされた)に本剤を1日1回48週間塗布したとき、48週後の血漿中濃度は0.17±0.35ng/mLであった4)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験

    日本人爪白癬患者(爪甲混濁部面積が20~50%)293例の第Ⅰ趾爪に本剤又は基剤(プラセボ)を1日1回48週間投与時の有効性及び安全性を検討することを目的とした無作為化二重盲検並行群間比較試験の結果は下表のとおりであった4)

    投与群

    爪白癬治癒率
    (爪白癬治癒症例数/解析対象症例数)

    Fisherの
    直接確率法

    本剤群

    14.9%(29/194例)

    p=0.012

    基剤群

    5.1%(5/99例)

    主要評価項目:塗布開始48週時の治癒率(中止例を含む)

    治癒率の定義:最終判定時点において、爪甲混濁部が完全に消失(臨床的治癒)し、かつ直接鏡検にて白癬菌が陰性(真菌学的治癒)であった割合。

    参考として、臨床試験の主要・副次評価とは別に実施した追加解析結果を示す。原因菌種別の塗布開始48週時の治癒率は、Trichophyton rubrumで、本剤群4.7%(7/148例)、基剤群1.3%(1/76例)、Trichophyton mentagrophytesで、本剤群47.8%(22/46例)、基剤群17.4%(4/23例)であった1)

    1) 中止例含む。

    本剤投与群での副作用発現頻度は22.7%(44/194例)で、主な副作用は皮膚乾燥6.7%(13/194例)、接触皮膚炎5.2%(10/194例)、爪囲炎4.1%(8/194例)、湿疹3.1%(6/194例)、皮膚炎1.5%(3/194例)、皮膚刺激1.5%(3/194例)、乾燥症1.5%(3/194例)などであった。

  2. 17.1.2 国内第Ⅰ相試験

    日本人健康成人男性24例を対象とした皮膚安全性試験において、パッチテストによる皮膚刺激性、並びに光パッチテストによる光毒性はいずれも認められなかった5)
    本剤による副作用の発現はなかった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ルリコナゾールは、真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害作用により抗真菌作用を示す6)

18.2 抗真菌作用

  1. 18.2.1 抗真菌活性

    ルリコナゾールは、爪白癬の主要原因菌であるTrichophyton rubrum及びTrichophyton mentagrophytesに対して抗真菌(MIC)及び殺真菌(MCC)活性を示した(in vitro試験)7),8)

    菌種

    MIC90及びMCC90(μg/mL)

    T. rubrum

    • MIC90(59株)

    0.0010

    • MCC90(10株)

    0.0050

    T. mentagrophytes

    • MIC90(26株)

    0.0010

    • MCC90(10株)

    0.010

  2. 18.2.2 ヒト爪白癬モデルを用いた薬効試験

    切り取ったヒト爪の爪甲下側にTrichophyton mentagrophytesを感染後、爪甲上面側に本剤を1日1回7日間反復塗布したとき、菌体由来のATP量の減少が確認された(in vitro試験)9)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ルリコナゾール(Luliconazole)

化学名

(-)-(E)-[(4R)-4-(2,4-dichlorophenyl)-1,3-dithiolan-2-ylidene](1H-imidazol-1-yl)acetonitrile

分子式

C14H9Cl2N3S2

分子量

354.28

性状

本品は微黄色~淡黄色の結晶又は結晶性の粉末であり、N,N-ジメチルホルムアミド又はアセトンに溶けやすく、アセトニトリル又はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
光によって徐々に着色する。

化学構造式

融点

150~153℃

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 開封後はしっかりとキャップをしめ保存すること。
  2. 20.2 小児の手の届かないところに保管すること。
  3. 20.3 衣類に付着すると黄色に着色することがあるので注意すること。
  4. 20.4 合成樹脂を軟化したり、塗料を溶かしたりすることがあるので注意すること。
  5. 20.5 本剤は可燃性であるため、使用及び保存の際には火気を避けること。

22. 包装

3.5g(4mL)×5、3.5g(4mL)×10(プラスチック容器)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

*サンファーマ株式会社 くすり相談センター

〒105-0011 東京都港区芝公園1-7-6

受付時間:9時~17時
(土、日、祝日、その他当社の休業日を除く)
TEL:0120-22-6880
ホームページ:https://jp.sunpharma.com/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

佐藤製薬株式会社

東京都港区元赤坂1丁目5番27号

26.2 発売元

サンファーマ株式会社

東京都港区芝公園1-7-6

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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